山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

みずがき逍遥

2016-09-18 16:17:28 | キノコ狩り
この小渓を越えて緩やかな斜面を登るとカラマツ林がどこまでも続いている。
還暦を過ぎた故障持ちの男がふたり、そぞろ歩くにはうってつけの穏やかな林を選んで入山した。
瑞垣は恩賜林であるがゆえに広大な森は一様に良く管理されていて実に心地よく、幾筋もの小渓が清涼な空気を生んでいる。





もういい時期になったであろうと太っちょボブさんを誘って出かけたのだけれど
探せど探せどハナイクチが見当たらない、先行者の足跡もあるにはあるけれどそれにしてもおかしい。
キノコ採りに入っていた地元の方に話をきいてみると今年は1週間遅れているそうで合点がいった。





いつもより慎重に目を凝らしてさがしていると思い出したようにハナイグチが現れる。





一時間もすれば篭が一杯になると楽観していたのだけれど甘かったか?





数が少ないからこそ出会えたときの嬉しさもひとしおであった。





ボブさんもハナイグチの特徴を把握したようでそれなりに収穫できたようだ。





2時間ほどカラマツ林を散策してからミズナラの林を抜けて沢の畔に向かう。
左肩を痛めているためか、たった20Lのザックが重く感じて、しかも鈍痛が続いて辛いこと辛いこと。
レントゲンの所見によると60肩ではなくてもっと厄介な症状だそうでしばらくは重いザックを背負えなくなった。





例年に比べたら余りにも貧果ではあるけれど山飯の分だけはなんとか確保できた。





小渓の畔で思い思いに山飯を作る。

 
 



友と語らいながらの山飯ならこれだけで十分なご馳走になる。
いつもならビ-ルの後でたっぷり午睡を楽しむのだけれど、、、、、、





せっかくだから岩魚の顔も見てみたい、この小渓ならウェ-ディングシュ-ズの必要もないお手軽な釣りになる。





先行者がいたのだろうか、この小さなながれも渋かった。
ボブさんも僕も可愛い岩魚を一尾づつ、それでも頬がほころんでしまうのは60男の寛容さのなせる技かと自画自賛である。

 


逍遥というのにふさわしい瑞垣のそぞろ歩きが楽しかった。
次は紅葉の牛の寝通りかな、、、、、
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森で遊ぶ

2016-09-11 17:28:24 | 自然薯 山菜
森と言っても、ここは府中市郷土の森博物館です。
府中市の子供たちは、この広大な敷地の中で府中市の歴史を学んだり遊んだり。
8月の猛暑の中、僕も孫たちの水遊びのお共に行ってまいりました。

 
 
 
 
 

水遊びにはしゃぎ、おっかなびっくり花火に興じる孫たちの姿を見るのは実にじいちゃん冥利に尽きるものでございます。




さて昨日の土曜日、黒部行のトレ-ニングのためにと牛の寝通りをカヤノ尾山まで往復6時間歩いてきました。
松姫峠には登山者が一人もおらず、6人の入山者はすべてハナイグチ狙いの人たちばかり、でも1週間早いのではないでしょうか?





案の定、登山道脇のカラマツ林にはハナイグチ1本も見つけられませんでした。





代わりに、時期が過ぎたと思っていたタマゴタケが大豊作。





牛の寝あたりからはウラベニホテイシメジがにょきにょき、でも先行者が取り尽くして残っていたのは老菌ばかりでした。

 



この日出会った登山者は後にも先にもこの方ひとりだけでした。
下界は30度を超えているというのに森の中はひんやりとして歩いていても汗をかくこともありません。







カヤノ尾山への往復でとれたタマゴタケはご覧の通りです。
これ、歩きながら登山道脇にあったものだけでこれですからキノコ狙いで入山した人たちはどれだけ収穫したことでしょう。




このタマゴタケは車止めで話しかけてきたた若いご夫婦に全部差し上げてしまいました。
牛の寝通りは勾配が穏やかとは言え、登りの筋肉と下りの筋肉を適度に使って歩くのはとても爽快でございました。

さて、来週あたりハナイグチがそろそろ期待できそうですかね?
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1年ぶりの瑞垣

2016-09-03 19:12:01 | フライフィッシング
9月は3日~9日までの7日間、黒五、鷲羽、水晶、高天原を巡りながら
五郎沢出合、岩苔小谷、薬師沢で黒部岩魚と遊ぶ夢のような計画を立てていた。
しかし、それをあざ笑うかのように山の天気予報はほぼすべての日に雨マ-クを並べてしまった。

悶々としていても詮無いこと、1年ぶりにみずがきの森で昼寝でもしようか?





いつもの五郎舎で釣り券をもらって、チタケを探しながら森を歩いて小さな沢へと向かう。





晴れてくれと願ったところで晴れもせず、今年は不遇の夏になりそうだ。
だからと言って早々にリタイアして天気予報を気にせずに遊びに興じたいとも思わない。
思うようにならないのもまた乙なものと受け入れてこそ人生はおもしろいと思いたい。





森の中を散策して4本のチタケを手に入れた、一人分のチタケそうめんには十分である。





3日前に台風が通過したというのに、この小渓は平水に近い水位を保っている。
ブナやミズナラの根が、堆積した分厚い腐葉土が、どれほどの保水力を持ち合わせているのかがよくわかる。





ちっさ~!
ロッドを振るのは4か月ぶりのことであろうか、5寸ほどのチビでも嬉しい。





渓を遡っていると鈍りきった体に少しずつ生気が蘇ってくる。





この小渓に棲む岩魚のお腹はみな鮮やかな柿色に彩られている。





こんな小さな落ち込みなら釣りの技術は殆ど必要ない。





どこにフライを落としても岩魚が見つけてアタックしてくれる。





でもフライを落とす時だけはちょっとだけ息を止める、この緊張感がいいんだよね。





6寸ちょい、源頭に近づくにつれてサイズアップするのだけれど今日はちと小さいかな?





源頭直下の落ち込み、今日はお留守でした。





ほんの2時間ほどの岩魚との夏、遊んでくれた岩魚たちに感謝です!




午前11時、いつものダイニングに戻ってビ-ルです。





摘んだチタケを十分に炒めたら、茄子にチタケの出汁をたっぷり吸わせます。





チタケそうめん、夏はやっぱりこれに限りますねえ!





質素な川飯に満足したら、涼しい渓畔で心行くまで眠りましょう。




荒々しい峪で尺岩魚を追いたいのは山々なのですが
こんなゆるゆるの一日もたまにはいいものでございます!
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夏の遠征?

2016-08-15 00:18:42 | キノコ狩り
山や源流を旅しながら遊ぶ我らは、天のご機嫌を伺いながらの旅となる。
この夏は釣友と黒部最源流の小屋に4連泊して奥の廊下とその支流を隈なく釣ろうという企画であった。
ところがである、山の天気予報は無慈悲にも計画していた5日間すべてに雨マ-クをつけやがりました。
山や渓は、そこを訪れる人に震えるほどの感動をくれもすれば凶暴な牙を剥くこともある。
山には善意もなければ悪意もない、我らはただ天の采配に黙って従うほかはない。


せめて1日だけでも山を歩きたくて親しんだ牛の寝どおりのブナの森にやってきた。
午前8時、好天の下界とは裏腹に標高1400mのこの森は深い霧に覆われて幻想的な雰囲気を醸していた。





鶴寝山に辿り着くと粉糠雨にベンチが濡れている。





森のあちこちに夏きのこが顔を出していて観察するのが楽しい。





イグチ科のキノコが多いけれど判別できないので写真を撮るだけでパス。





スギタケモドキ







大きなタマゴタケ、今日は10本ほど





僕の手のひらほどもある、パスタの具、天ぷら、汁物が美味しい





タマゴタケの幼菌が可愛い





これも僕の手のひらほどの大きさ





ウスラヒラタケ、これも天ぷらと汁物がいい





この森のチタケは茎が太くて笠も肉厚の上物ばかり





さあ下山してチタケそうめんを味わおう!





今日の収穫の一部、この森を8月に歩くのは初めてなのだけれどこんな上物に巡り会えるとは、、、、





小さな沢の畔に腰を下ろして





先ずはチタケを油で炒め、次に茄子を投入してチタケの出汁をじっくり吸わせてから





麺つゆを作ります





チタケそうめん、絶品でございました。
やはり年に一度はこれを味あわないとあきまへんね!




7月も8月も雨の襲来で長い山旅は叶いませんでしたが、夏きのこを探してブナの森に遊ぶのも楽しいものでございます。
(あぁ、こんなに採れるならハ-レ-乗りのボブさんを誘えばよかったかなあと後悔)
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中央アルプス

2016-07-22 12:13:14 | 山歩き.散歩
7月の連休は表銀座を5日間かけて堪能しようと計画していたのに、お天気は気まぐれなものでございます。
週間予報だと山形と富山がいい感じ、ならば一度はと考えていたタキタロウ山荘に3連泊して以東岳の後の釣り三昧もいいか。
でも結局は山形も雨マ-クが点灯したので長い山行は諦めて、木曽駒と焼岳を一日ずつやろうと決めた。

午前6時の臨時のバスでしらびだいらへ、そこから千畳敷までロ-プウェイで一気に高度を稼ぐ楽ちん山行だ。
午前7時過ぎに美しいカ-ルを歩きはじめる、ここは一度だけ雪を踏みしめて歩いただけだけれど地形を見ると雪崩の巣であることがよく分かる。





ここから乗越浄土までの急登で息切れして、何度か岩に腰かけて他の登山者に気づかれないように目まいを沈めた。
冬はジグザクに登ると雪崩を誘発するのできつい直登となるが、若い頃は雪崩が怖くて休まず一気に登れたのに今の自分がもどかしい!





乗越浄土に登り詰めると、なんと眼下には厚い雲海が広がり、
その遥か彼方には南アルプスや八ヶ岳の峰々が延々とスカイラインを描いている。
久々の雲海に感動して見飽きることのないこのドラマをしばらくここで眺め続けることにした。
(急登を登り詰めて来たあの彼もきっと感動に心震わすことでしょうね)





乗越浄土から伊那前岳を望む。





先ずは宝剣岳を踏もう、雪の着いた宝剣は一気に難易度を上げるけれど夏ならばなんちゃない。





一番乗りが誇らしげに天辺に立っている、このあとたくさんの登山者が続いて狭い天辺には長居はできなかった。





宝剣山荘の先の天狗荘で靴ひもを締めなおしてから中岳を踏んで木曽駒へと向かう。





木曽駒ケ岳(2956m)
ここから濃ケ池、駒飼ノ池に足を延ばす計画だったけれど、紺碧の空を仰ぐ心地よさに負けて腰を上げる気力が失せてしまった。





噴火で大勢の犠牲者が出た御嶽山が雲の切れ間からかいま見える。





宝剣岳から三ノ沢岳に伸びる稜線、日本の背骨を彷彿させる稜線の力強さ、どの山にも感じるものですねえ。





斜面にへばりつくように建つ赤い屋根の頂上木曽小屋、そこから伸びる木曽前岳が黒部の鷲羽岳に似ていませんか?





頂上木曽小屋の下に建つ青い屋根の玉ノ窪山荘
木曽駒から30分圏内に5軒もの小屋が軒を連ねているということは中央アルプスもなかなか奥深くてファンも多いということなんでしょうね。





木曽駒の頂きでビ-ルにほろ酔って何時間もまどろんでおりました。
さて、これからあの宝剣岳を巻いて下山します。





可愛い山ガ-ルのお二人の後を写真を撮りながらゆっくり歩く巻道もまた楽しゅうございました。





岩場に輝く花一輪、あるがままに生きる姿がいいですねえ。





この岩、どんな風に見えますか?
役の行者にかしずく家来の犬、僕にはそんな風に見えてしばらく眺め入っておりました。





この巻道はメインル-トよりずっとおもしろい。





乗越浄土に着く頃にはホテル千畳敷がガスに包まれておりました。





ここからしばらくは急斜面、まっすぐ下る冬のこの道は結構きびしいのですが夏ならどうということはありません。





黒五のカ-ルが一番好きですが、このカ-ルも捨てたものではありませんね。
これから登る人たちは上の小屋に泊まって荘厳な日没と日の出のドラマを堪能するのでしょうか?





さあ、下山後の楽しみは何といってもこれに尽きますねぇ!
こぶしの湯で汗を流したら、ビ-ル工房のレストランで馬刺しをお代わりしながら地ビ-ル5種類を順番に(写真は毎回同じなので割愛します)








(2日目)
駒ケ根の大田切川の畔で野宿して、午前4時過ぎに安房峠を越えて奥飛騨の中尾高原から焼岳に向かいます。
ところが、長野県側から安房峠を越えて岐阜県側に入ると恐ろしいほどの濃霧に包まれてしまいました。
視界がまったく効かず車を進めることができなくなりまして、、、





やむなく中尾高原ル-トを諦めて、安房峠を少し戻って新中の湯ル-トに変更と相成りました。
このル-トは焼岳南峰の噴火危険地帯の近くを通るためヘルメットをザックに括り付けて広葉樹林の道を歩きはじめます。
1時間半ほど登ると展望が開ける筈の広場なのですがもうガスガスで目の前はホワイトアウト状態で真っ白、もうダメですわ撤退決定!





こうなりゃもうアレしかありませんわね。
有料の安房トンネルを走って新穂高の中崎山荘で温泉に浸かってから飛騨牛の朴葉焼きで舌鼓。
ここの食事処は午後2時に閉めてしまうことも多いので下山のタイミングが合わずようやく今回が2回目、いやあ美味しかったですわ!




午後はいつもの通りひらゆの森で温泉に浸かって骨休め
気まぐれな天候に振り回されながらも、濃霧のお蔭で美味しい飛騨牛にもありつけたしメデタシメデタシということでしょうかね?

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ブナの森で足慣らし

2016-07-03 21:17:22 | 山歩き.散歩
徳本峠からちょうどひと月も山にご無沙汰してしまった。
今年は7月~10月に毎月ちょっと長めの山旅を計画している。
体を山に慣らしておかなければと軽く足慣らしのつもりでお気に入りのブナの森に出かけた。

今回は小菅の道の駅から山沢川に沿った林道をワサビ田まで45分ほど歩いてから
山沢入のヌタまで1時間半ほどの登りで鈍った足をいじめてやった。





夏のキノコを摘みたくて、ここから鶴寝山への道を辿る。





食べごろのマスタケを見つけて摘んだ、天ぷらにすると旨いキノコだ。
マスタケの名の由来は、このキノコが鱒の肉の色に似ているからだとか。





唐松が混生する辺りでハナイグチを見つけた。
ハナイグチは9月のキノコだと思っていたのに、この子は季節を間違えたのだろうか?





この巨樹の道はブナやミズナラの古木が林立していて飽きることがない。





ブナの倒木にヒラタケが群生していたが、ちょっと食べごろを過ぎている。





下界はこの夏一番の猛暑の筈なのに、葉が繁ったブナの森は涼やかな風が通り抜けていく。





苔の生えたブナの古木にヒラタケが遥か高みまで群生していた。





手の届くものを食べる分だけ摘んだ、この肉厚のヒラタケも天ぷらにして頂こう。





大マテイ山まで1時間ほどの登りでまた足をいじめてから棚倉小屋跡へと下り、ちょっと戻ったところがここ。





午前11時、山飯するにはちょうどいい時間になった。
さ~てと、これからマスタケとヒラタケの天ぷらを肴にビ-ルだぜ、、、、
と、ザックに入れた筈の天ぷら粉と油がないじゃん、最近なぜか大事な忘れ物が多い気がする。





仕方なくマヨネ-ズを油代わりにヒラタケとハナイグチをソテ-にした。
これはこれでそれなりに美味しいのだが、やはり満足感には欠けるなあ!







お腹が満たされたら急に睡魔に襲われる、いつものことでございます。
倒木を枕に2時間ほど、そよぐ風の中で心地よく午睡を楽しんだ次第です。




皆さんも山行前の準備はくれぐれも怠りなく。
大事なものを忘れたら取り返しのつかないこともありますからね!

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じいじの日

2016-06-20 21:47:20 | 独り言
6月19日(日)は父の日兼じいじの日でございました!

今年はこのお寿司屋さんの個室でほぼ毎月食事会をしているのですが
今回はこんなプレゼントをもらって特別にご満悦のじいじでございました。





子供の成長はなぜこんなにも早いのでしょうか?
還暦の年にじいじになって僕も64歳になりました。
孫の成長に目を細めながらも着実に老いていくことを実感しています。




足が動いてくれるうちに、、、今年も飛騨山脈を時間をかけてのんびり歩いてみようと思います。
衰えゆく脚力を少しでもカバ-しようと背負う荷を思いっきり軽量化しようとあれこれ考えては楽しんでいます。

仕事にも遊びにも、目の前に叶えたい夢や目標があるということで
生きることに張り合いができて、とても華やいでいられるのは何と素晴らしいことでしょうか!

今年もあと半年、楽しみはこれからですからね!
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懐かしのクラシックル-ト!

2016-06-06 00:16:01 | 山歩き.散歩
GWにちょいと遊んでしまったために5月は休みなく仕事の続く過酷な日々になってしまった。
何とかリハビリしなければと30数年ぶりに懐かしのクラシックル-トを辿ってみたくなった。

計画では島々宿からスタ-トして岩魚を釣りながら島々谷を遡り徳本峠(とくごうとうげ)の小屋で1泊し、
翌日は上高地に下りて小梨平に天泊し2日間のんびり骨休めする積りだったのに計画はのっけから狂ってしまった。



1日目(6月2日、木曜日)
溜りに溜った疲れを癒そうと多めに呑んでしまって翌朝は大幅に寝過ごす羽目になってしまった。
慌てて荷造して島々宿に辿り着いたのが9時半、釣りをしていたら日没までに小屋には辿りつけそうにない。
仕方なく計画を変更して、上高地経由で明神から入るル-トに切り替える。

沢渡(さわんど)に車を置いてバスで上高地に入る。
午前10時半の梓川と焼岳が目に沁みる、神降地(かみこうち)は今も変わらぬ別天地だ!





北アルプスに入り浸っていた頃、上高地から横尾へと向かうこの道を何十回歩いたことだろうか?





あの頃、この流れの巻き返しに悠然と泳ぐ大岩魚を登山道から幾度となく眺めたものだった。





明神館から明神第2峰の明神槍(僕の記憶が正しければ)を望む!





残念ながら僕はこの岩峰に登ったことはない。





かつてこの明神池には大岩魚が群れをなして泳いでいたものだが、この日は岸際に小さな岩魚の姿がふたつみつ。
岩魚蕎麦を頂こうと嘉門次小屋に立ち寄って1600円の値札を見てびっくり、観光客ではないのだと自分に言い聞かせて諦めた。





明神から10分ほどで白沢の出合、ここから徳本峠への道を辿る。





ここからしばらくは白沢に、そのあとは黒沢に沿ってなだらかな散歩道が続く。





心地よい散歩道を1時間ほど進むと本格的な登山道に変わり、幾つかの枝沢が黒沢に注ぐ。







最後の水場で大休止して遅い昼飯を食べ水を補給する。





CTに30分遅れで徳本峠小屋に到着した、いい雰囲気のランプの山小屋である。





穂高を眺めようとビ-ル方手に展望台へ向かう、残念ながら前穂の天辺は雲に覆われていたがこれもまた乙なものである。





この日の宿泊者は福島から来た若者と僕の二人だけ、山菜のてんぷらとすき焼きが美味しかった。
食後も年の差は関係なくバ-ボンをなめながら山の話で盛り上がる。





焼けはじめましたよ~との小屋番さんの呼びかけに外に飛び出してみると
穂高の向こうに沈みゆく夕日に、穂高山頂にかかる雲が焼け始めている。





もっと雲が多ければ、空一面に真っ赤に焼けるという。
こんな幻想的なドラマは山の上で夜を迎えないと決して観られない。





寒さに震えながらもドラマの余韻に浸る男の後ろ姿がふたつ





すっかり酔いが醒めてしまった体にバ-ボンを流し込んで羽毛布団に潜り込んだ。







2日目(6月4日、金曜日)
熟睡して午前4時半、空が白み始めたのを感じて小屋の外に出てみる。





八つの方向から昇る朝日に輝く明神のモルゲンロ-ト、右端の大きな前穂も焼けている、さあまた新しい一日が始まる!





笠も朝陽に輝いて鮮明に見えた。





塩サバと目玉焼き、とろろの朝ご飯も美味しかった。
定員30人のこの小さな山小屋はアットホ-ムな雰囲気で、まるで自分の家にいるように過ごすことができた。





ここまで来たら霞沢岳での大展望を楽しみたいところだけれど今回はとてもそんな余力はない。
午前6時、下山道の傍らに咲くニリン草が凍えていた。





珍しいミドリニリン草も咲いていた。





島々谷からの登りル-トなら、このちから水を汲んで最後の登りを詰めるところであろうか?





陽が昇ると登山道の木々の葉が輝いて気分爽快にさせてくれる。





島々谷南沢の最源流がここから始まり、この沢に沿って下ることになるので飽きることがない。





よさげなポイントではついつい岩魚の姿を探してしまう。





快適に下って岩魚留小屋で小休止、ここで行程の3分の1ほどであろうか?





二俣に向かうにつれ渓相は良くなってくる。









岩魚留小屋から二俣までの中間点のベンチで小休止、セミと野鳥の鳴き声がうるさいほどに耳につく。







二俣に10時半着、ここで左からの島々谷南沢と右上からの島々谷北沢が合流して島々谷川へと名前を変える。
10時半、気温も上がり虫も飛び始めてドライフライには良い条件が揃ったとほくそ笑みながら北沢に入る準備を始める。

ロッドをつなぎ、フライリ-ルをセットし、、、、、あれ~っ、フライリ-ルと偏光グラスを入れたポ-チがないっ!
ザックに詰めたものをすべて取り出して隈なく確かめたけれど、ないっ! あっちゃ~、やっちまったよ~(もう最悪ですわ~!)





泣く泣く釣りを諦めて、島々宿までの1時間半の単調な林道歩き、この虚しさと疲労感を理解して頂けますかねえ?







島々宿からバスで沢渡へ、天泊装備をザックに詰め代えて再びバスで上高地の小梨平キャンプ場へ向かいます。





これから2日間、この清涼な樹林の中でのんびり自由気ままに過ごします。
昼間から風呂に入ったり、数か月間もテント生活しながら絵を描き続けている人たちと話したり、
梓川を散策しながら穂高の展望を楽しんだり、小梨の食堂でビ-ルを楽しんだり、、、、





小梨平を流れる小さな清流には





岩魚やブラウンたちが悠然と泳ぎ





ライズを繰り返す光景を眺めていると、それだけで穏やかな気持ちになれるのが不思議ですねえ!





上高地は今も変わらぬマイナスイオン充満の別天地でございました。




この上高地で何日間かを過ごすとしたら、、、、あなたならどんな風にすごすのでしょうか、空想を巡らすのも楽しいものでございます。
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ネイティブの峪

2016-05-08 00:58:03 | フライフィッシング
山が見事な藤色に染まるこの季節、いよいよドライフライの盛期が始まろうとしています。
GWの終盤、ネイティブ岩魚と遊ぼうと幼馴染のオ-ちゃんと北関東と信州へと2日間の釣り旅に出かけました。








岩魚の活性が低い早朝は沈めて釣るオ-ちゃんの独壇場で早くも尺上岩魚を仕留めます。

 



午前10時を過ぎて気温が上がりはじめるとドライフライへの反応も活発になりますが中々どうして、、、
渓の中央の不安定な石に乗ってフライをキャストするとデカイ黄金岩魚が喰いついてきたのですが
岸に戻ろうと石に飛び移ろうとしたらバランスを崩して右半身が水中に嵌ってびしょぬれ、折角の黄金岩魚をバラしちゃった。





今度こそはと巻き返しにキャストしたら何とロッドティップがすっぽ抜けてちゃいまして
ヤバイと思ってこれを手繰り寄せていると遥か向こうで針がかりしたデカイ黄金岩魚がバシャと跳ねたではありませんか。
なんとかものにしようと更にラインを手繰って目の前に岩魚を寄せたところでティップ先端のガイドが岩魚の口に触れてまたバレちゃった。

そんなことの繰り返しで、ようやくランディングしたのがこの8寸岩魚、見事な柿色が美しいのですが返す返すも取り逃がした尺上が恨めしいなあ。





結局この日は二人とも3尾づつの激渋、冷えた体を立ち寄り湯で温めてから道の駅に幕営して反省会と相成りました。
反省会も終わってシュラフに潜り込もうとしていたとき、何とも不思議な出会いがあったのですがそれはまた次の機会にでも。





翌日は、きのうの憂さを晴らそうと上野村漁協に立ち寄って神流川の特設釣り場をリサ-チ。
予約もがら空きで、ハイパ-ヤマメがいて爆釣かもな~んて妄想しちゃって3500円の釣り券買っちゃった。
もっともこの漁協の一般河川の釣り券も2500円とお高いので特設釣り場の1000円増しはお買い得かもね。





ということで、これがこの日最大のハイパ-ヤマメ、惚れ惚れしちゃうサイズでしょ?
さも僕が釣ったように撮影していますが、これはオ-ちゃんの獲物です、もうずっしりと重いのです。





もう満足して、午後は信州に抜けて抜井川上流を釣ろうと特設釣り場を後にしたのですが生憎雨が降り始めて辺りは真っ暗に、、、





こうなったらもう釣りは諦めてビ-ルとお蕎麦とお昼寝しかありませんわね。










いやぁ、美味しゅうございました。
釣りの後はなんといっても温泉とビ-ルとお蕎麦に尽きますね。

激渋の初日、ネイティブ岩魚は賢こかった!
2日目は雨に祟られましたがハイパ-ヤマメは見事でした!
抜井川の釣りは断念しましたが、美味しいお蕎麦に出会えて満足な釣行となりました。

釣りは刺身のツマ、やはり美味しいものに出会える幸せに勝るものはありませんね!







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解禁の渓

2016-05-03 16:51:04 | フライフィッシング
今年は雪が少なかったためか季節の進むのが少し早いようで
GWに満開となる小菅村の桜は既に葉桜になっていたし
コシアブラもこのとおり食べごろをとおに過ぎていた。





そんなポカポカ陽気に誘われて今年は例年よりも早い解禁釣行となった。
今回は釣友のヒロキチちゃんが大切にしている渓の最上流部に入らせてもらう。
狭い林道を1時間ほど走って夕刻に車止めに辿り着くと釣り人の車は陰もなく
早々に幕営してから夜通し燃やせるだけの薪を集めて宴会の準備に取り掛かる。





今回は北国の友が送ってくれた行者ニンニクがたっぷりある。





行者をふんだんに使って豚バラを炒める、これが一番うまい!





出かける直前まで仕事をしていた僕は9時前には眠くなってシュラフに潜り込んだ。





12時半、小用にテントから這い出すとオ-ちゃんとNさんは翌日分の酒まで飲み尽くしてロレツが回らなくなっていた。





翌朝4時半、車中泊していたNさんが3人の釣り人に起こされて
これから原チャリで最上流部に入るとの宣告を受けたという。
釣りよりも渓飲渓食を大切にしている釣り師の悲しい末路がこれである。





釣果を諦めると一気に気が楽になり行者入りのラ-メンが極上の味に変わる。





ゆっくり支度をして歩きはじめると、シドケが目について若芽を少しだけ摘んだ。





オ-ちゃんとNさんは1時間ほど歩いてから最上流部へと釣りあがり
僕は途中の枝沢でチビ岩魚を釣ってから二人の後を追ってゆっくり釣りあがる。





この流れからもチビ岩魚しか出ないけれど新緑の渓を歩くのはなんとも気分がいい!
(ちなみに、ここは小菅の渓ではありません)





午前10時を過ぎるころから途端にドライへの反応が良くなり始めて会心の一尾が!
痩せてはいるけれどサイズは25~26センチとこの季節としては先ずまずでしょうか。










立て続けにもう一尾、ちょっとサイズアップか?
フライは#14のメイフライ、山岳渓流はフライセレクトに気を遣う必要がないのがいい。





充分に満足したので渓畔でひとり川飯を楽しんだ。
ほろ苦いシドケとハムステ-キでビ-ルがすすむ。



車止めに下って二人の釣果を聞くとあまり芳しくないようで
ヒロキチちゃんにいじめられている岩魚が日ごとに賢くなっている証ということか。
まあ、何はともあれ無事解禁を迎えられたことに感謝です。



さて、後半は何しましょ?





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