10年ほど前に子供が使っていたイスを持ち出してきました。
実は座り心地が今使っているイスより圧倒的に良いのです。
ただ、キャスターがイカレていてそのまま使うとフローリングを傷つけてしまうので、長年放置されてきたようです。
キャスターを見ると差し込み式で簡単に着脱可能でした。
キャスターを交換すれば済むことだと一つサンプルに取り外して、ホームセンターに気軽に出かけました。
1軒目、軽い気持ちで行ったのですが、どうも同じような差し込みの太さ、長さのモノが見当たりません。
品揃えの問題かなと特に店員さんに尋ねることもせずに簡単に諦めました。
2軒目、1軒目よりも品揃えしていたのですが、やはり同じサイズのものが見当たりません。
通りがかりの店員さんに尋ねました。
私「これと同じサイズのものってありますか?」
店員「今、ノギス持ってないからなぁ・・・」
私「・・・」
店員「ウチは建築資材の一環で品揃えしているんでね。イスはどこの商品か判る?」
私「確認してませんでした。。。」
で、一旦家に戻り、イスの裏側を改めて確認すると某北欧系家具屋さんの商品でした。
こりゃ、特別仕様で市販では同じものは無いな・・・ってことは、某北欧系家具屋さんにいけばキャスターだけ買えるのではと早速そこのWEBを確認しました。
見つけたのは、「パーツだけの販売はしておりませんのでご了承ください。」との記述。
要は安価に商品を提供しているので、壊れたら丸ごと買い直してねってことか・・・
さてこうなるとオヤジも意地になって3軒目へ。
私「これ、××のイスのキャスターなんですけど、同じものは無いですよね。」
店員「そうですね。家具屋さんのものは大概特別仕様で直しも自分のところでやらせるようにしますから。」
私「差し込みの穴の太さとか長さが近いもので代用できそうなものはないですかね。」
店員「安全上は決してお奨めできませんが、これなら(ノギスで測りながら)口径は同じですね。こちらは差し込み式はなくネジ式なのでピッタリとはいかないと思いますけど。」
私「形状はこちらのものが同じなんですけど、ちょっと太いですか。」
店員「(ノギスで測って)1mm太いので入らない可能性がありますね。無理に入れようとするとイスの方を損傷する危険性がありますよ。」
ということでダメ元で口径が同じネジ式のキャスターを購入して帰宅しました。
買ってきたキャスターをハメてみると少しゆるめでしたが、接着剤と併用して無理やりの感はありながらもキャスターの付け替え完了。
とりあえずガタつくこともなくスムーズに動いてくれてます。
フローリングを傷つけることなく1,700円ほどで放置品のイスの再活用となりました。
3軒もホームセンターを回り店員さんとやりとりしながら、
20年ほど前に習った元ハーバード・ビジネススクール名誉教授のセオドア・レビット氏の顧客ニーズのお話し「お客様が欲しているのは『穴』をあけるドリルではなく、その『穴』である。」を思い出していました。
とにもかくにも3軒回った甲斐があってヨカッタ、ヨカッタ。