11月25日(土)に群馬交響楽団の第533回定期演奏会を聴きに群馬音楽センター(高崎市)へ行ってきました。今回は、ブラームスの交響曲第4番がお目当てですが、ニーノ・ロータのコントラバスのための曲もあって、興味を惹かれるプログラムです。
(出 演)
指 揮・コントラバス:ナビル・シュハタ
管弦楽:群馬交響楽団
(曲 目)
ロッシーニ/ 歌劇《ウィリアム・テル》序曲
ニーノ・ロータ/ コントラバスと管弦楽のディベルティメント
ブラームス/ 交響曲 第4番 ホ短調 作品98
ナビル・シュハタのアンコール曲:ハンス・フリーバ / 《無伴奏コントラバス組曲》からジーグ
(感 想)
ニーノ・ロータ作「コントラバスと管弦楽のディベルティメント」における、ナビル・シュハタのコントラバスの妙技に見入ってしまいました。弾き振りでしたが、ベルリン・フィルの首席コントラバス奏者だっただけに、弓で弾く際の音色や多彩な奏法などに迫力と伸びやかさがありました。ニーノ・ロータの曲も第3楽章こそ映画音楽的ですが、あとは超絶技巧による演奏が続く、スリリングなものでした。
ロッシーニのウィリアム・テル序曲については、最初にチェロによる五重奏が演奏されますが、この部分が非常によい出来で、ファンファーレのあとの、ロッシーニ・クレッシェンドも軽快で、気分爽快な曲になっていました。シュハタの指揮も伸び伸びとしていたのではないでしょうか。
後半はブラームスの第4番ですが、しり上がりによくなっていき、第3楽章や第4楽章は見事でしたが、第1楽章は、いささかぎこちなさがあったようで、冒頭のため息の旋律(主題)など、もっと歌ってほしいように感じました。もっとも、全体としては、たいへん楽しめる素晴らしい音楽会でした。
ナビル・シュハタのプロフィール(プログラムから)