安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ハーブ・エリス THANK YOU CHARLIE CHRISTIAN

2018-07-08 19:41:14 | ギター

先日、群馬県前橋市のジャズ喫茶「木馬」に行った際に、市内のコンビニで『高崎・前橋本」という本を購入しました。高崎には、群馬交響楽団の演奏会を聴くために出かけますが、その際の夕食のお店探しに役に立ちそうです。また、高崎や前橋のジャズ喫茶を訪れることも多く、街にも関心をもっているので、その面でもこの本は使えそうです。使えるギタリストの作品。

HERB ELLIS (ハーブ・エリス)
THANK YOU, CHARLIE CHRISTIAN (Verve 1960年録音) 

   

ギタリストのハーブ・エリスは、1953年11月にバーニー・ケッセルの後任としてオスカー・ピーターソン・トリオの一員となり、1959年末にエド・シグペン(ds)に代わるまで行動を共にし、その間にヴァーヴ・レコードに多くの録音を残しています。彼自身のリーダー作は、ヴァーヴに5枚ありますが、これは、多分最も有名なものです。

メンバーは、ハーブ・エリス(g)、フランク・ストラッツェリ(p)、チャック・バーグホーファー(b)、ハリー・ババシン(cello)、ケニー・ヒューム(ds)。地味なメンバーですが、実力のある人を揃えたようです。チェロを加えていますが、アンサンブルの面白さを狙ったようです。

曲は、エリスの自作が「Pickley Wickley」、「I Told You I Loved You, Now Get Out」、「Cook One」、「Karin」、「Cerry Kijafa」、「Thank You, Charlie Christian」、「Everything's Pat」、「Workin' With The Truth」の8曲。それに、アーヴィング・バーリンの「Alexander's Ragtime Band」、ボビー・トゥループ作「Lemon Twist」の全10曲。エリスの自作は、自分で演奏するためもあってか、ギター向けの佳曲です。

ハーブ・エリス(g)のスイングするご機嫌な演奏が聴けます。「Pickley Wickley」は、ほのぼのとし、黒人霊歌を思い起こさせる曲想で快調な滑り出し、最後の「Workin' With The Truth」は、スローなフォークソング調の曲で、エリスの美しいトレモロが入るしみじみとした素晴らしい演奏が聴けます。白眉は、ジャズ・ギターのパイオニア「チャーリー・クリスチャン」に捧げた「Thank You, Charlie Christian」だと思いますが、グルーヴィーなエリス、高音を用いたストラッツェリ(p)のユニークなソロ、ババシンのチェロと、聴きごたえがあります。 

【高崎・前橋本】

   

表紙。

   

目次。グルメばかりでなく、農業やアート、音楽のことなどに触れていて、好感がもてます。

   

さっそく、高崎で行ってみたい洋食屋さんを見つけました。「香味亭」だそうです。

   

こちらは、うどんの店。「まさか」という店名も面白い。

   

萩原朔太郎に所縁の前橋の街を紹介しています。

前橋に開店したブックバーの紹介。一度寄ってみたいです。

     

赤城山へのハイキングの記事もありました。

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ルイ・スチュワート LIVE IN LONDON

2018-06-10 19:02:31 | ギター

先日、ジャズ喫茶に寄るために高円寺に行きました。JR高円寺駅の北口、南口ともに商店街が形成されていて、買物や散歩が楽しそうな街です。最近では「古着」を見て回るために、週末に若者や外国人が高円寺に集まってくるようです。衣料品店が目につきますが、レコード店を見つけたので入ってみました。ロックを主体とした英国プレスのレコードがたくさんあり、ロンドンに買い付けにいっていると店主が話していました。ロンドンで録音されたCDです。

LOUIS STEWART (ルイ・スチュワート)
LIVE IN LONDON (BLAU 1997年録音)

   

ルイ・スチュワート(g,1944年~2016年)の1997年のライブ盤が今年になって発売されました。スチュワートは、アイルランド出身で、ベニー・グッドマン、タビー・ヘイズ、ジョージ・シアリングのバンドなどで演奏し、リーダーアルバムも多数残しています。日本では一般のジャズファンの間では知られていませんが、ジャズ・ギターを演奏する人の間では知られているようです。

メンバーは、ルイ・スチュワート(g)、Myles Drennan(p)、Arnie Somogyi(b)、Stephen Keogh(ds)。スチュワート以外は、聞いたことのない人ばかりで、英国のミュージシャンだと思われますが、それぞれオーソドックスなプレイを行ってスチュワートを盛り上げています。ルイ・スチュワートについて、ピーター・バーンスタインが「Louis Stewart was one of the Greatest to ever play jazz on the guitar」と記していて、ミュージシャンの間で評価が高いようです。

曲は、ウェス・モンゴメリー作が2曲で「Jingles」と「Far Wes」、ホレス・シルヴァー作「Nica's Dream」(ニカの夢)、ヴァ―ノン・デューク作「I Can't Get Started」(言い出しかねて)、ディジー・ガレスピー作「Woody'n You」の全5曲。ウェスの「Jingles」、ホレスの「Nica's Dream」といった好きな曲が入っていて、それだけで聴きたくなりました。

ルイ・スチュワート(g)の音色は重心の低いブルージーなもので、フレーズはスピード感を伴い澱みなく出てきています。「Jingles」や「Woody'n You」といったテンポの速い曲をやってもプレイに余裕がある感じがします。「Nica's Dream」は、ギターでは他にはケニー・バレルのものを思い浮かべるくらいですが、スチュワートは、勢いのよい細かなフレーズを積み重ねたソロをとり魅力的なプレイを行っています。バラードの「I Can't Get Started」では、美しいメロディを大事にし、繊細な音色でプレイをし、一転して「Woody'n You」では豪快です。久しぶりにギターのよいアルバムに出会いました。 

    

ブックレットからルイ・スチュワートの写真

【高円寺南口方面の商店街、レコード店】

ジャズ喫茶「ダディーズ・ソックス」を出て、高円寺駅に向かう途中です。

衣料品店が目につきました。

アーケード街になります。

偶然ですが、「BE-IN RECORD」というお店を見つけました。

   

入口

店内。天井近くに英国国旗(ユニオンジャック)が飾ってあります。ほとんどロック関係の在庫です。

シングル盤も多くありました。

ジャズは少ないですが、UKオリジナル盤もありました。英国プレスの音質はどうかと店主に訊ねたら、アルバムごとに異なり、一概によいとは言えないと話していました。値段は高めですが、好感がもてるお店なので、ジャズ喫茶の「ダディーズ・ソックス」にまた行く機会があれば、寄ってみようと思います。

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グラント・グリーン THE LATIN BIT

2018-05-13 20:01:00 | ギター

先週、東京のジャズ喫茶「Genius」(ジニアス)を初めて訪れました。東京駅で地下鉄丸ノ内線荻窪行きに乗車し、中野坂上で方南町行きに乗り換えて一つ目の中野新橋で下車してお店を目指しました。中野新橋は、かつて料亭などが多数あったところですが、現在は低層の住宅地になっていて、神田川が流れ、暮らしやすそうな街です。歩いていると、新宿の近くとは思えないゆったりとした雰囲気が感じられました。ジャズとは思えないタイトルのアルバム。

GRANT GREEN (グラント・グリーン)
THE LATIN BIT (BLUE NOTE 1962年録音)

   

東京のライブハウスでジャズの演奏を聴いていると、ミュージシャンが真摯に音楽に取り組んでいて頑張っているなと感心する反面、エンターテイメントの要素を少し出してもいいのにと思うことがたまにあります。時にはこのアルバムに収録されているようなマンボやサンバ、ボレロなどラテン系の曲を取り入れても面白いのですが。

メンバーは、グラント・グリーン(g)、ジョニー・アシア(p)、ウェンデル・マーシャル(b)、ウィリー・ボボ(ds)、ポテト・ヴァルデス(conga)、ガーヴィン・マシュー(チェケレ)。リズム楽器が強化されて、ラテンジャズといった編成になっています。グリーン(1935~79年)は、ハードバップからファンク系まで間口の広いギター奏者で、ごく最近未発表音源が発売されるなど人気があります。

曲は、「Mambo Inn」、「Besame Mucho」(べサメ・ムーチョ)、「mama Inez」、「Brazil」(ブラジル)、「Tico Tico」(ティコ・ティコ)、「My Little Sude Shoes」の6曲。僕は、キング発売の日本盤レコードで聴いているので6曲ですが、CDでは追加曲もあります。べサメ・ムーチョはともかく、「Brazil」や「Tico Tico」を取り上げてよくジャズ化したものだと驚きます。

悦楽的なアルバムで、「Brazil」などを聴いているうちに立って踊りだしたくなります。グラント・グリーン(g)のシングルトーンによる単純で明快なソロは、歌いまくっていてそれだけを追いかけても楽しく聴けます。ウィリー・ボボ(ds)、ポテト・ヴァルデス(conga)というラテン要員もノリノリのプレイで期待に応えてくれています。アート・ペッパー(as)やデイヴ・パイク(vib)に快演のあるボレロ「Besame Mucho」、バイヨンの有名曲「Mama Inez」、ハッピーこの上ないサンバ「Brazil」などと、お楽しみが続きます。

【東京都中野区中野新橋の街並み】

東京メトロ中野新橋駅。駅への出入口はこの一か所なので、わかりやすい。

駅を出て真正面には、商店街があります。駅前にチェーン店ではない喫茶店があるのも素晴らしい。

本日訪問したジャズ喫茶「Genius」。川べりを歩いていくと、お店の裏手に出ます。入口は、写真の左側になります。

Geniusを通過して、ブラブラと少し歩くと、「花見橋」という橋がありました。この橋の上からの眺めがなかなかよかったので写真を撮りました。

 神田川が流れていて、川べりの散歩などよさそうです。左右には、低層のマンションなどが並んでいます。

新宿方面のアップ。都庁などがよく見え、新宿に近い場所であることがわかります。

川沿いの歩道には、花なども植えられていて、目を楽しませてくれます。花見橋からジャズ喫茶「Genius」へ戻るところです。

ここからは、Geniusからの帰りです。自転車がのんびりと走っていて、閑静な住宅街といった感じです。

中野新橋駅前郵便局。自転車が置いてあって、いかにも街中という雰囲気です。

駅に戻ってきました。改札口を出て、右方面を撮影しています。

本屋さんもありました。

飲食店もあり、暮らしやすそうです。

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ケニー・バレル BLUESIN' AROUND

2018-01-21 10:00:22 | ギター

今年度は、町内会の役員になっているので、休日に行事に出席することが多く、14日の日曜日には町内会の新年祝賀会に参加しました。事前の準備や後片付けなども行いましたが、育成会など関連団体も含めて120人以上の方が出席し賑やかにコミュニケーションが図れたので、よい催しでした。ミュージシャン間のコミュニケーションが図られているアルバム。

KENNY BURRELL (ケニー・バレル)
BLUESIN' AROUND (COLUMBIA 1961年、62年録音)

   

ケニー・バレル(g, 1931年~)は、近年も新規録音を行っていて、長きにわたり活躍を続けています。録音したレーベルもBlue Note、Prestige、Verve、Concordなど多岐に渡っていますが、Columbiaへの録音はこれと「Weaver of Dreams」の2作だけで、しかも当アルバムは、1983年になって初めて発売されたものです。内容が悪くないだけに、会社のポリシーとあわなかったのかもしれません。

メンバーは、ケニー・バレル(g)、イリノイ・ジャケー(ts)、ハンク・ジョーンズ(p)、メイジャー・ホリー(b)、ジョージ・デビュビエ(b)、オシー・ジョンソン(ds)、ルイス・ヘイズ(ds)、レオ・ライト(as、1曲のみ)、ジャック・マクダフ(org)など。4回のセッションを収録してあるので、メンバーにも異動があります。イリノイ・ジャケー(ts)が5曲で吹いていますが、バレルとのコラボも非常によくて、よい人選をしています。

曲は、ケニー・バレル自作の「Mambo Twist」、「The Switch」、「The Squeeze」、「Bluesin' Around」の4曲、トラッドの「Bye And Bye」、ベニー・モーテン作「Moten Swing」、リチャード・ロジャース作「People Will Say We're In Love」、レイ・チャールズのヒット曲「One Mint Julep」、エリントンの「Mood Indigo」の全9曲。バレルの自作は、ギター演奏に適した曲想をもつものばかりです。

理屈抜きにスイングしてブルースを感じさせるバレルの隠れた好アルバム。最初の「Mambo Twist」は、ロックンロールのような調子のよいノリノリの曲で、このへんはColumbiaが期待したところかもしれません。「The Switch」におけるバレル(g)とジャケー(ts)のかけあいによるテーマ部と続くソロ、スローブルースの「The Squeeze」におけるバレルの粘っこいブルージーなプレイあたりがハイライトでしょうか。「Moten Swing」には、レオ・ライト(as)が参加し、力強くメロディアスな優れたソロを吹いています。ジャケー(ts)が好調で、豪快さに加えレスター・ヤング張りのスムーズなプレイをしています。 

【町内会新年祝賀会の様子】

町内会長のあいさつ

木遣りも登場

めだたい一節を吟じてくれました

仕出しです。いかにも地区の飲み会らしくてよいです。

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ウェス・モンゴメリー IN PARIS

2017-12-31 10:16:34 | ギター

12月30日、スピードスケートの平昌オリンピック代表選考会の運営ボランティアをエムウェーブ(長野市)で行ってきました。駐車場の誘導が仕事でしたが、休憩時間に大会を観ることができました。フィギャースケートほどの華やかさはありませんが、小平奈緒選手など人気選手が出場した日は観客も多く入ったようです。高速で駆け抜けていく選手のフォームの美しさや迫力は、さすがに日本のトップクラスです。高速プレイがすごいアルバム。

WES MONTGOMERY (ウェス・モンゴメリー)
IN PARIS (Resonance 1965年録音)

   

フランス放送協会が録音したウェス・モンゴメリー(g)のパリにおけるライブ録音です。かつて、「Solitude」といったタイトルでアルバムが発売され僕もLPを持っていますが、今回は公式なもので、曲順も初めて当日どおりに収録されるなど整理がされた上での発売です。邦訳の付いた解説が読み易いので国内盤のCD(2枚組)を入手しました。

メンバーは、ウェス・モンゴメリー(g)、ハロルド・メイバーン(p)、アーサー・ハーパー(b)、ジミー・ラブレイス(ds)、ジョニー・グリフィン(ts,3曲にゲスト出演)。1965年3月27日パリのシャンゼリゼ劇場におけるライブ録音。従来流布されていたものより、音質の向上が飛躍的に図られ、解説には、ハロルド・メイバーン(p)の思い出話やコンサート時の写真が掲載されるなど充実しています。

曲は、Disc1が、ウェス・モンゴメリー作「Four on Six」、ジョン・コルトレーン作「Impressions」、スタンダードの「The Girl Next Door」、「Here's That Rainy Day」、ウェス作「Jingles」。Disc2が、ハロルド・メイバーン作「To Wane」、ウェス作「Full House」、セロニアス・モンク作「'Round Midnight」、ディジー・ガレスピー作「Blue'n Boogie」~ウェス作「West Coast Blues」、ウェス作「Twisted Blues」。10トラックの11曲で、ウェスファンにはおなじみの曲が並んでいます。

燃え上がるウェス・モンゴメリー(g)のプレイに思わず声をあげたくなるアルバム。ジョニー・グリフィン(ts)を加えた「Full House」セッションの再現も嬉しいのですが、カルテットによる「Four on Six」、「Impressions」や「Jingles」は身を乗り出して聴いてしまいました。シングルラインからオクターブ、コードワークと流れるようなウェスのソロは、スピードにあふれ、迫力がすごくスリリングです。「Here's That Rainy Day」では、メロディを大事にしたボサノヴァ・プレイを行っていますが、メイバーン(p)のソロも含め実に気持ち良い。リズム陣も、ウェスのスピードについていき、熱くスイングしています。

本記事が、平成29年(2017年)の最終になります。この一年間ご覧いただきありがとうございました。皆さん、よいお年をお迎えください。azumino

ライナーには演奏姿を捉えた写真も掲載されています。

   

ジャズ・ライフの2018年1月号表紙。ウェスの「In Paris」セッションの詳細な解説が載っています。

   

「Four On Six」のギター・スコアも掲載されています。

【平昌オリンピックスピードスケート代表選考会の様子】

   

最終日の30日は、女子5000mと男子10000mでした。

女子5000m

男子10000m

Mウェーブ。

東の方向にある里山

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