夕方寒かったので、バスに乗って帰宅しました。長野県内ではバス路線の廃止が相次いでおり、長野市でも郊外に延びる路線が縮小になってきています。そう長い距離ではないですが、路線維持に貢献することの意味もこめて、私もたびたび利用します。バスの中は暖かく程よい揺れもあって、うとうととしました。揺れを感じるといえば、ズート・シムスのプレイが反射的に浮かびます。彼が入ったアルバムです。
JOE NEWMAN (ジョー・ニューマン)
LOCKING HORNS (RAMA 1957年録音)
Rocking(揺れ)ならぬLockingで、「衝突する角」というタイトルですが、Hornは管楽器の意味ともとれるので「衝突する楽器」という意味を含む掛詞かもしれないと想像しています。ジョー・ニューマン(トランペット)のリーダー作ですが、ズート・シムスも大きくフィーチャーされています。ブローイング・セッション的な楽しいアルバムです。
メンバーは、ニューマン、ズート・シムス(テナー・サックス)、ジョニー・エイシア(ピアノ)、オスカー・ぺティフォード(ベース)、オシー・ジョンソン(ドラムス)で、モダン・スイングともいうべき演奏が繰り広げられています。ベイシー楽団の一員であったニューマンは、ここではモダンなズートとの共演で、ブルージーさも示し別の一面もみせてくれます。
曲目は、エイシアの5曲に、ニューマンの2曲、オシー・ジョンソンの2曲、それとBill Grahamの「Wolfafunt's Lament」というわけで持ち寄り大会のようです。多分、簡単なアレンジでそれぞれプレイしたのではないかと思います。最初の「Corky」(ニューマン作)ではズートのソロが先発、綺麗な音色で軽く吹くニューマンが続き、ピアノソロをはさんでエキサイティングなソロの交換とのっけから快調。
「Midnight Fantasy」(エイシア作)は、真夜中の子守唄的ムードの曲で、スローテンポで、ズートとニューマンが悠揚迫らぬソロをとります。急速調の「'Tater Pie」ではバトルの感じもありますが、全体に楽しい掛け合いセッションというアルバムです。RAMAレーベルですが、僕が持っているのはフレッシュサウンドからの復刻盤です。
ホームページにペギー・コネリー(ヴォーカル)を掲載しました。時間があればご覧ください。
モダンジャズやヴォーカルを聴こう Peggy Connelly