安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

キャロル・スローン OUT OF THE BLUE

2014-12-30 08:51:47 | ヴォーカル(A~D)

2014年(平成26年)も明日で大晦日です。信州(長野県)は、今年は災害が多く、2月の記録的な大雪、7月の南木曽町の土石流、9月の御嶽山噴火、11月の神城断層地震と続きました。来年は、災害のない穏やかな年になることを祈っています。年末年始は、主に昔からの愛聴盤を聴いていますが、穏やかなヴォーカルを。

CAROL SLOANE (キャロル・スローン)
OUT OF THE BLUE (COLUMBIA 1961年録音) 

   

キャロル・スローンは、活動期間が長く、多くの録音を行っています。本アルバムは、ときどき取り出しては聴いていますが、バラードを中心とした歌は、慰めにも励ましにもなってきました。スローンのアルバム(音源)は、だいたい集めましたが、これは代表的な一枚で、人気盤でもあります。掲載したのは再発LPのジャケット写真ですが、聴いたのは国内盤CDです。

伴奏フォーマットは様々で、多くのミュージシャンが参加しています。ニック・トラヴィス(tp)、ボブ・ブルックマイヤー(tb)、バリー・ガルブレイス(g)、ジム・ホール(g)、ジョージ・デュビビエ(b)、ウォルター・パーキンス(ds)らです。編曲は、ビル・フィネガンが9曲を、ボブ・ブルックマイヤーが2曲を担当しています。スローンの1961年ニューポート・ジャズ・フェスへの出演が評判となり、このデビュー作への録音につながったものです。

曲は、有名スタンダードです。「Preluede to A Kiss」、「Aren't You Glad You're You」、「Littel Girl Blue」、「Who Cares」、「My Ship」、「Will You Still Be Mine」、「The More I See You」、「Deep Purple」、「Life is Just A Bowl of Cherries」、「My Silent Love」、「Night adn Day」(夜も昼も)の全11曲。このうち、「Litte Girl Blue」は、ニューポート・ジャズ・フェスのステージで歌われ、キャロルがスタンディング・オベーションを受けた曲です。

歌詞やメロディを大事にした、キャロル・スローンの上品で格調の高い歌が聴けます。バラードばかりでなく、テンポの速いスインギーな曲もあって、通して聴いても飽きがきません。バラードの「Little Girl Blue」は、ヴァースから丁寧に情感を込めて歌われていて、感動的。「Prelude to A Kiss」や「My Ship」もテンポの遅いバラードで、スローンの特質がよく出ていると思います。「Aren't You Glad You're You」や「Will You Still Be Mine」といった曲では、リズミカルに楽しげに歌っていて、僕はなんだか幸せな気分になってきます。

この一年間、当ブログをご覧いただきありがとうございました。皆さま、よいお年をお迎えください。

【安曇野市明科からの北アルプス(2014/12/28)】

最近購入した、キャノンのデジカメ「PowerShot G7X」で、北アルプス方面を撮ってみました。設定はAutoで、ズームで拡大してあります。ブルーの色が比較的きれいです。今日アップしたキャロル・スローンの「Out of The Blue」(アウト・オブ・ザ・ブルー)にちょっと掛けてみました。

   

   


レッド・ホロウェイ NICA'S DREAM

2014-12-28 10:01:34 | テナー・サックス

長野県木曽町に住んでいる友人M君から、御嶽山の噴火災害により、全く被害がない周辺地域の経済が影響を受けているので、その支援のために、開田高原の蕎麦を買ってほしいと頼まれました。もちろん購入しましたが、地粉で作った蕎麦は、腰があって素朴な味で、都会から来た観光客の方にも喜ばれるに違いない、美味しい蕎麦です。素朴なイメージがあるミュージシャンですが。

RED HOLLOWAY (レッド・ホロウェイ)
NICA'S DREAM (SteepleChase 1984年録音)

   

ミルト・ジャクソン=レイ・ブラウンクインテットを、学生時代に聴いたのですが、メンバーの中で全く見たこともない名前があって、それがレッド・ホロウェイ(ts)でした。既にベテランという感じで、休止のところで、テナーをたかだかと持ち上げて、それから一気にソロになだれこんでいったところのカッコよさは、脳裏に焼き付いています。ですが、当時の日本での知名度の低さに、積極的にレコードを集めるところまではいきませんでした。

メンバーは、レッド・ホロウェイ(ts, as)、ホレス・パーラン(p)、イェスパー・ルンゴー(b)、オーア・タンゴー(ds)。コペンハーゲンにおける録音です。ホレス・パーランの黒っぽいピアノが聴けそうですし、また、ルンゴー(b)とタンゴー(ds)は、日本のマシュマロレーベルの諸作でもおなじみのデンマークを代表するミュージシャンで、リズム・セクションが充実しています。

曲は、ホロウェイの自作が2曲で、「Reshma Rani Barnase」と「369 Blues」、ホレス・シルバー作「Nica's Dream」、デンジル・べスト作「Wee」、スタンダードの「Lover Man」、「Love For Sale」(恋の売り物)、「Georgia On My Mind」(わが心のジョージア)で全7曲。ブルーズ系ばかりでなく、スタンダードに加え、ビ・バップないしハードバップ寄りの選曲です。

胸のすくようなビ・バップが楽しめて、なかなかよいアルバム。レッド・ホロウェイは、テナーとアルトを吹き、フレーズは異なりますが、ソニー・スティットのようです。テンポの速いものでは、「Wee」がよく、ホロウェイやパーランのソロはスリルに富んでいます。バラードの「Lover Man」は、10分にも及ぶ長いトラックで、次々と楽想を展開していくホロウェイのプレイにはびっくりしました。続くパーランのソロも味わい深い。レコードで聴いていますが、現在CDが入手できます。

【かいだそば】

お問い合わせ先:開田高原振興公社

      

ゆうパックで送られてきました。

      

細く切ってあって、この点は僕の好みです。そばつゆもついています。  

      

同封されていた、季刊誌「木曽路」です。内容は、木曽地域の観光スポット、スキー場、名産品、銘酒の紹介や歳時記です。中を見たら、木曽地域には5つのスキー場があるとのことで、意外に多いです。


Satchmo (長野県北佐久郡軽井沢町)

2014-12-26 21:11:09 | ジャズ喫茶

軽井沢町にあるジャズ喫茶Satchmo(サッチモ)に、行きたいと思いながら機会を逸していたのですが、先日、群馬県安中市のWest Villageを訪れた際、サッチモの今年の営業は12月23日で終了し、来年の3月一杯まで冬季休業だと聞いたので、慌てて20日に出かけました。

   

場所は、72ゴルフ場の近くです。Satchmoの看板はわかりやすくて、すぐに目指す建物がわかりました。外で写真を撮っていると、中から外国人ご夫妻と思われる二人連れが出てきて、日本語で「コーヒー美味しいよ」と僕に言って、停めてあったベンツに乗りこんでいきました。国際色があって、さすがに軽井沢だと、感心してお店の中に。

      

      

お店は、カウンターが二人分、壁に備え付けのベンチの前にテーブルが3つといったところで、狭い作りです。カウンターの上に、サンスイのアンプなどがおかれ、片隅にはベースが置いてあります。クリスマスの時期なので、サンタクロースの人形が飾ってありました。流れていたのは、ロバータ・ガンバリ―ニの「Easy To Love」でしたが、さきほどの外国人のお客様のリクエストでかけていたとのことです。

      

      

          

コーヒーを頼み、マスターの吉野和男さんとお話。このお店は、このあたりのジャズファンのたまり場になっていて、奥の別の建物で、年に数回、ライブも開催していて、すぐに定員が一杯になるようです。コルトレーンのポスターが飾ってあったので、訊いてみると、晩年のものは別としてコルトレーンもお好きとのことでしたが、最も好きなのはケニー・ドーハムだと仰っていました。

      

パブロレーベルの西ドイツオリジナル盤があるということで、コルトレーンの「Afro Blue」をかけてもらいました。スピーカーは、小型のインフィニティを使っていて、この空間に合わせてあるようです。結構大きな音で、コルトレーンやマッコイ・タイナーの演奏を久しぶりに堪能しました。

      

      

吉野さんの本職は画家であって、冬季は群馬県安中市の自宅で、制作に没頭するようです。趣味が高じて、このSatchmoを開店して、10年になるそうです。グリーンシーズンに再訪して、軽井沢の爽やかな空気の中でジャズを楽しみたいと思いながら、お店を後にしました。

【ジャズ喫茶 Satchmo】

住所:長野県北佐久郡軽井沢町発地116-4
電話:0267-48-1273
営業:月曜日定休 ただし夏期無休 冬期休業あり(2014年12月24日~2015年3月31日)


ボビー・ティモンズ HOLIDAY SOUL

2014-12-24 20:24:47 | ピアノ・トリオ

先週の土曜日に長野県北佐久郡軽井沢町のジャズ喫茶「サッチモ」に行ってきました。本年は、本日(12月24日)から休業し、来年は4月1日からの営業再開だそうです。軽井沢も雪景色となっていて、近くの72ゴルフ場も雪に覆われていました。外に出ると非常に寒いですが、サッチモの室内はストーブのお陰で暖かく、サンタクロースの人形を飾ってある店内はクリスマス仕様でした。クリスマスに因む曲が収録されています。

BOBBY TIMMONS  (ボビー・ティモンズ)
HOLIDAY SOUL (Prestige  1964年録音)

   

クリスマスに関連したアルバムは多いですが、これはプレスティッジ・レーベルによるものです。続けて録音されたドン・パターソンのリーダー作(同じく「Holiday Soul」)があり、これとあわせて、2枚でクリスマスの有名曲が網羅されています。ボビー・ティモンズ(p)は、本来ブルージーなピアノを弾く人なので、ソウルフルなクリスマス曲集録音への起用は、的を得たものでしょう。

メンバーは、ボビー・ティモンズ(p)、ブッチ・ウォーレン(b)、ウォルター・パーキンス(ds)。ブッチ・ウォーレン(1939~2013年)は、あまりなじみがないかもしれませんが、ソニー・クラーク、デクスター・ゴードン、セロニアス・モンクなどと共演し、ブルーノート・レーベルの諸作品などに録音があります。ドラッグのために精神病院に入退院し、不安定な生活を送りましたが、晩年にはリーダー作も一枚残しています。

クリスマス曲集です。「Deck The Halls」、「White Christmas」(ホワイト・クリスマス)、「The Christmas Song」(クリスマス・ソング)、「Auld Lang Syne」(蛍の光)、「Santa Claus is Coming To Town」(サンタが街にやって来る)、「Winter Wonderland」(ウインター・ワンダーランド)、「We Three Kings」、「You're All I Want For Christmas」の8曲。「You're All I Want For Christmas」は、ここで初め耳にした曲です。

楽しいクリスマス曲集ですが、しっかりジャズもやっていて、ティモンズ(p)のアドリブもたっぷり聴けます。スイングし、適度にブルージーですが、ドラムスのパーキンスが鈴を鳴らしているところもあって、笑みがこぼれました。「White Christmas」や「The Christmas Song」、そして、「Santa Claus is Coming To Town」あたりもよいですが、日本では、お店のクロージングテーマとして用いられることの多い「Auld Lang Syne」(蛍の光)が、跳ねるように明るく演奏されていて、最も気に入っています。

【軽井沢の雪景色】

      

道路から撮った「軽井沢72ゴルフ場」のコース。

      

ジャズ喫茶「Satchmo」の前あたりです。

【他に聴いたクリスマス・アルバム】 

  ダイアナ・クラール「Christmas Songs」

        

  フィル・スぺクター「A Christmas Gift For You」

          

フィル・スぺクターの5枚組LP「Back To Mono」(右側箱のジャケット)のうちの一枚(左側ジャケット)として持っています。Darlene Love, The Ronettes, Bob B. Soxx and The Blue Jeans, The Crystalsらが顔を揃えています。久しぶりに、ウォール・オブ・サウンドを聴きました。こういったオールディーズもたまに聴きます。

 


デジタルカメラを買いました

2014-12-23 09:09:24 | お出かけ・その他

今まで使っていたのは、リコーの「CX2」というデジタルカメラでしたが、昼間の屋外で撮ることは全く問題がなく、また10.7倍のズームも便利でした。しかし、室内や外でも少し暗いと、うまく撮れなくて、少し前から、画質がよく手ぶれ抑制機能が強そうなデジタルカメラがほしいと考えていました。

      

そこで、新しいデジカメを買いました。購入したのは、キャノンの「Power Shot G7X」という機種です。キャノンのカタログによると、「1.0型CMOSセンサーと、F1.8-F2.8レンズの高画質を、コンパクトボディに。」とあり、よくわかりませんが、薄暗いところでもなんとかなるかもしれません。実は、ソニーの「DSC-RX100M3」やリコーの「GR」が魅力的だったのですが、値段の高さと、ズームが4倍くらいはほしかったので、結局、キャノンの当該機種にしました。次の写真は、カタログにある作例です。

      

コンパクトで散歩や記録用に、取り出してすぐに使えそうです。このブログの写真も、今後は「Power Shot G7X」で撮ったものに徐々にしていきます。今までより見やすい写真をアップできるようにしたいと考えていますが、構図やシャッターチャンスは僕の腕次第なので、難しい気もします。せっかく買ったのだから、「スマホの写真と変わらない」と言われないようにしたいものです(笑)。

      

購入したキャノンG7Xと、紙ジャケットサイズのエミール・クレア・バーロウ「Live In Tokyo」のCDです。驚いているように見えるので、背景に使ってみました。