先週の水曜日は仕事の関係で東京に行ってきました。その帰りに寄り道をして、鈴木良雄Generation Gapのライブを目黒のジェイジェイズ・カフェ(Jay-J's Cafe)で聴いてきました。鈴木良雄(b)は大ベテランですが、他のメンバーは、中村恵介(tp)、山田拓児(sax)、ハクエイ・キム(p)、大村亘(ds)という若手だけに、勢いのある音が出ていました。長野新幹線の最終に間にあうようにワンセットだけで店を後にしましたが、ハクエイ・キムのプレイを初めて聴くことができたので良しとしましょう。自宅でも2管編成によるライブ盤です。
PEPPER ADAMS (ペッパー・アダムス)
10 TO 4 AT THE 5 SPOT (RIVERSIDE 1958録音)
久しぶりに管入りのライブに行ったのですが、若い女性のグループが3組も来店していて驚きました。曲目はオリジナルで、それぞれ長いソロを各楽器がとっていたのに熱心に聴いていました。こういうところから、ジャズファンが増えればよいですね。ピアノカウンターに座ったのですが、目の前でそれぞれの演奏が見れるのは格別です。
ペッパー・アダムス(bs)のこの作品は、ハード・バップ時代のライブ録音として有名なものですが、タイトルが変わっています。「10から4まで」なのですが、これは夜の10時から朝の4時までという意味で、ファイブスポットにおける公演の時間だそうです。ミュージシャンは、その間休憩をはさみながら、いくつかのステージをこなすのでしょうが、聴く側も体力と時間に余裕が必要です。
メンバーは、アダムス(bs)、ドナルド・バード(tp)、ボビー・ティモンズ(p)、ダグ・ワトキンス(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)で、ほぼデトロイトに縁がある人の集まりです。曲は、サド・ジョーンズの「'Tis」、D・バード作「The Long Two/Four」、「Yourna」、スタンダードの「You're My Thrill」、トラディションの「Hastings Street Bounce」の5曲で、オリジナルが多いです。
アダムスのバリトン・サックスの音量は大きく、そのプレイはゴリゴリとかなりの迫力がありますが、案外と柔軟なところもあり、ワンホーンで演じた「You're My Thrill」などは、甘さこそ少ないですが、ムードが出ています。全編にドナルド・バードの輝かしい音によるトランペットプレイが聴けるのが嬉しいところで、「The Long Two/Four」、「Hastings Street Bounce」と、このグループの快演が続きます。
【Jay-J's Cafe】
リーダーの鈴木良雄がメンバーを紹介しています。ピアノのハクエイ・キムは、スケジュールがぎっしりで、メジャーのユニバーサルレーベルからデビューすることが決まっているそうです。確かに切れのよいフレーズを続々と繰り出していて、いつかピアノ・トリオで聴いてみたいピアニストです。