安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

辻 彩奈(ヴァイオリン)&阪田知樹(ピアノ)デュオ・リサイタル(4月29日 軽井沢大賀ホール)

2024-04-30 19:30:00 | クラシック演奏会

ヴァイオリンの辻彩奈さんと、ピアノの阪田知樹さんのデュオ・リサイタルが軽井沢大賀ホールで開催されたので、聴いてきました。大賀ホール2024春の音楽祭の一環です。

     

(出 演)

ヴァイオリン:辻 彩奈
ピアノ:阪田知樹

辻さんは、1997年岐阜県生まれ、東京音大卒業。2016年モントリオール国際コンクール第1位。N響、都響など国内のオーケストラやスイス・ロマンド管、トゥールーズ・キャピトル管などと共演。コロナ禍にあって国内での代役で幅広く活躍したことは、レパートリーの拡充や経験を深く積むことにつながった。阪田さんは、東京芸大を経て、ハノーファー音楽演劇大学大学院に在籍。2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール優勝、2021年エリザベート王妃コンクール第4位、内外のオーケストラと共演するとともに国際音楽祭へ出演、2015年CDデビュー。詳しくは下記をご覧下さい。

(曲 目)

エルガー:愛の挨拶
シューマン:3つのロマンス op.94
クライスラー:愛の喜び、愛の悲しみ、美しきロスマリン
ブラームス / ヨアヒム:ハンガリー舞曲 第1番、第5番
ブラームス:F.A.E. ソナタより スケルツォ                   

〈休 憩〉

シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 op.105
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 op.108

シューマン/ ヨアヒム: 夕べの歌 Op.85-12 (アンコール曲)

(感 想)

辻彩奈さんについては、2022年に、群馬交響楽団iと共演したサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番、マルタ・アルゲリッチ(p)と共演したフランクのヴァイオリンソナタを聴いたことがあり、注目していたので、今回の公演を楽しみにしていました。

プログラム前半は、ポピュラーな小品集でしたが、まとめて演奏するのは初めてとのことです。こういう選曲も大歓迎で、どの曲も楽しめ、特に、ブラームスのハンガリー舞曲第1番、第5番は 、辻さんの力強く太い音色、きれいな重音、阪田さんのリズミカルなピアノと素晴らしかった。会場からも1番終了時点で、まさかのブラボーが飛んでいました。

後半は、ヴァイオリンソナタ2曲で、シューマンの第1番第2楽章が流れるように歌っていて、強く印象に残りましたが、前半の「3つのロマンス」、アンコール曲の「夕べの歌」と、シューマンをたくさん聴けて嬉しかった。なお、この二人の演奏で、6月26日にブラームスのソナタ3曲を収録したCDが発売になるそうです。これは買わねば。

(プロフィール)

   辻 彩奈

   

   

【辻 彩奈 ホームページ】

ヴァイオリニスト | 辻彩奈オフィシャルサイト | Ayana Tsuji

 

   阪田知樹

   

   

【阪田知樹フェイスブック】

Tomoki Sakata 阪田 知樹 | Facebook

 

【帰宅して聴いたCD】

辻さんのCDは、2枚出ています。そのうちの一枚を聴いてみました。

シャルル=オーギュスト・ド・ベリオ
ヴァイオリン協奏曲集 (Naxos 2016年10月、11月録音)

    

ナクソスレーベルに録音した、シャルル・オーギュスト・ド・ベリオ(1812~1870年)のヴァイオリン協奏曲集。(演奏)辻彩奈(ヴァイオリン)、ミヒャエル・ハラース指揮チェコ室内管弦楽団バルドビツェ。

辻さんは、すごく難しい曲を、美音ですらすらと弾きまくっている感じで、どの曲もよいです。ベリオは、ヴァイオリンを習っている人にはお馴染みの作曲家のようです。ウィーン国立歌劇場で活躍していたミヒャエル・ハラースの指揮。

【軽井沢大賀ホール2024春の音楽祭 コンサート一覧】

   

   

【大賀ホールホームページ】

軽井沢大賀ホールトップページ (ohgahall.or.jp)


山梨県立美術館「ベル・エポック 美しき時代」展で、ロートレックやヴァラドンの絵を楽しみました。

2024-04-29 19:30:00 | 展覧会

4月27日(土)に甲府市の山梨県立美術館を訪れ、「ベル・エポック 美しき時代」展を観てきました。パリに集まった芸術家(美術、音楽、文学、デザイナーなど)の作品が展示されていました。

『ベル・エポック』とは、19世紀末から第一次大戦後開戦頃までパリを中心に繁栄した華やかな文化およびその時代を指すそうです。ジュール・シュレ、ロートレック、ヴァラドンなどの作品をど楽しめました。

   

ポスター表紙。掲載されているのは、ジュール・シュレ作「ムーラン・ルージュ」(1889年)。この美術展の開催期間は、6月16日までです。

(チラシ裏面から)

ポスター裏面から。左は、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック「ブリュアンはモンマルトルに戻り『オ・バ・ダフ』を歌う」(1893年)。右は、テオフィル=アレクサンドル・スタンラン「シャ・ノワール」(1896年)。

ジョージ・ラクス「通りの情景」(1900年頃)

ウジューヌ・グラッセ「モンマルトルの星夜」(1897年)

【山梨県立美術館】

住所:山梨県甲府市貢川1丁目4−27
電話:055-228-3322
ホームページ:ベル・エポック-美しき時代 | 展覧会・イベント | 山梨県立美術館 | YAMANASHI PREFECTURAL MUSEUM of ART (今回の展覧会の詳細が掲載されています。)

敷地の入口

天気が良ければ、ここから富士山がきれいに見えます。当日は、曇りで見えませんでした。

花を入れて美術館を撮影。

美術館入口

展示室の撮影コーナー。この場所だけ、撮影可能です。

この美術館の目玉である、ミレーやバルビゾン派の作品も観ました。企画展と常時展示されているものを観たので、結構時間がかかりました。

グッズの販売コーナーです。

今回の展覧会の図録。

Tシャツなど。猫好きな方にはうってつけかもしれません。

額装された複製画も販売しています。

 

展示室ではドビュッシーやデュパルクの音楽(歌曲)が聴け、歌詞も貼りだしてありました。そのためか、ナクソスレーベルのCDが販売されています。

自宅戻ってから、ちょっと観たくなって、昔購入したディアゴスティーニ社の週間アートギャラリーで、ロートレックなどの絵をパラパラ観ました。ユトリロの描くパリの街も好きです。


オリヴィア・メイセル「A MOMENT IN TIME」、CoCo壱番屋安曇野インター店で「魯肉スパイスカレー」。

2024-04-28 19:30:00 | ヴォーカル(L~R)

先日、CoCo壱番屋安曇野インター店で、初めて「魯肉スパイスカレー」をいただきました。お肉が柔らかく、スパイスが利いたエスニック風な味わいでした。初めて耳にする歌手です。

OLIVIA MAISEL (オリヴィア・メイセル)
A MOMENT IN TIME (OLIVIA 2022年録音)

   

オリヴィア・メイセルは、フランス・トゥールーズ出身で現在はカナダのモントリオールを中心に活躍する女性シンガーです。彼女のアルバム「A Moment in Time」がジャズ批評誌「JAZZ AUDIO DISC AWARD 2023」のヴォーカル部門の金賞(第1位)に選ばれたので関心を持ち聴いてみました。
 
メンバーは、オリヴィア・メイセル(vo)、Thelonius Garcia(p)、Luc Herrmann(g)、John Buck(ds)、Alex le Blanc(b)、Noemy Braun(Cello)、Sergiu Popa(Accordion)。いずれもカナダのミュージシャンだと思われます。

曲目は次のとおり。

1  Crazy He Calls Me  (Carl Sigman,  Bob Russell)
2  My Foolish Heart (Ned Washington,  Victor Young) 【愚かなりわが心】
3  The Nearness of You (Ned Washington, Hoagy Carmichael) 
4  Send in the Clowns (Stephen Sondheim)
5  Easy to Love (Cole Porter)
6  Embraceable You (Ira Gershwin,  George Gershwin)
7  Que Reste-T-Il De Nos Amours? (Charles Trenet)【残されし恋には(恋の名残)】
8  Last Time for Love (Carmen McRae)
スタンダード曲中心です。シャルル・トレネ作の「Que Reste-T-Il De Nos Amours?」は、「I Wish You Love」として、英語でも歌われますが、フランス語歌唱です。「Last Time for Love」はカーメン・マクレエ作です。
 
オリヴィア・メイセルのデビュー作です。好きな曲が多く、澄んだ透明感のある声でメロディを素直に歌っていて、好感がもてます。また、伴奏がでしゃばらないのもありがたい。有名曲ではあるものの親しめなかった「Send in the Clowns」がようやくこのメイセルの歌で、素晴らしい曲だと思えました。心に染み入るようなバラード「My Foolish Heart」、この曲だけ4ビートでスイングする「Que Reste-T-Il De Nos Amours?」も印象に残ります。声の質は異なりますが、ちょっとアン・バートンを思い浮かべました。 
 
【オリヴィア・メイセル ホームページ】

 
   
 
 
上記2枚の写真は、彼女のホームページからお借りしました。
 
(参考)本作から「My Foolish Heart」が聴けます。

【ジャズ批評 2024年3月号】

   

表紙

   

JAZZ AUDIO DISC AWARD 2023のインストメンタル部門の受賞一覧。5位に入っているクリス・ボッティのものはちょっと聴いてみたい。

   

AZZ AUDIO DISC AWARD 2023のヴォーカル部門の受賞一覧。金賞の本作、6位のサマラ・ジョイ、8位のぺぺ・ニエブラのCDは持っています。

【CoCo壱番屋安曇野インター店】

住所:長野県安曇野市豊科南穂高140番地1 スワンガーデン安曇野内
ホームページ:カレーハウスCoCo壱番屋 (ichibanya.co.jp)

お店の外観

魯肉スパイスカレーのメニュー。

野菜サラダも注文。

『甘辛く煮た豚角煮がやわらかくて絶品!八角、クミンなどを効かせたココイチの台湾風スパイスカレー!』だそうです。確かに、スパイスが利いていて、エスニック風味です。

お肉は細かく切ってあります。もう少し大きければいいなと思いました。

細く切ったタケノコや小さなキノコなどが入っていました。たまには、こういうカレーもよいものです。


山梨県笛吹市のとんかつ「かつ玄 石和店」で、「やまと豚ロースかつ定食」のランチ。

2024-04-27 19:30:00 | グルメ

甲府市の山梨県立美術館を訪れた際に、石和まで足を伸ばして、「かつ玄 石和店」でランチをいただきました。この前は、竜王玉川店に入った(その記事へのリンク)ので、今度は本店のほうに行ってみました。

注文は、お店の看板商品の「やまと豚ロースかつ定食」にしました。柔らかいとんかつと、具だくさんの豚汁、味噌汁が美味しく、充実したランチになりました。

看板

外観。駐車場はかなり広いです。

入口

店内。広くてオープンです。この他に、小上がり席もあります。

カウンター席に腰かけました。

メニューの「やまと豚ロースかつ定食」のページ。

すぐにお茶を持ってきてくれました。このへんは、サービスが行き届いています。

続いて、キャベツ、ゴマ、擂り粉木がきました。

しらばくして、やまと豚ロースカツ定食がきました。

ローツかつ。

ごはんは、雑穀米入りにしました。

豚汁。豚肉と大根がたくさん入っていました。

漬物。ダイコンやキューリが美味しい。

擦ったゴマのところに甘めのソースを入れました。それにつけて、かつをいただきます。辛子だけで食べたものもあります。試しに辛いソースも使ってみましたが、僕には辛すぎるようです。

おかわりで、味噌汁をもらいました。薄くスライスしたタケノコやワカメが入っています。豚汁、この味噌汁と、汁物が素晴らしい。ご馳走様でした。

【かつ玄 石和店】

住所:山梨県笛吹市石和町四日市場1779
電話:055-262-2000
ホームページ:やわらかとんかつ かつ玄 石和店 - 石和温泉/とんかつ | 食べログ (tabelog.com) 
       やわらかとんかつ かつ玄 (katsugen.jp)


望月優芽子 ピアノ・リサイタル (4月25日 上田市サントミューゼ)

2024-04-26 19:30:00 | クラシック演奏会

ピアノの望月優芽子さんのミニコンサートが、ランチタイムにあったので、聴いてきました。

   

「サントミューゼ・マチネ 2024年度上半期」のチラシ。

(出 演)

ピアノ:望月優芽子

望月さんは、桐朋学園大学研究科ピアノ科卒業。その後渡仏、サンソン・フランソワ唯一の弟子ブルーノ・リグット氏に師事。コンクール入賞多数。2年前にフランスから完全帰国されたとのことです。2022年4月にピアノソロアルバム「レ・ダンス・フランセーズ」をリリース。国内外でソロ・室内楽で幅広く活躍中。

(曲 目)

ドビュッシー:ベルガマスク組曲
       第1曲 前奏曲
       第2曲 メヌエット
       第3曲 月の光
       第4曲 パスピエ
ショパン:ノクターン 第8番 変ニ長調 作品27-2
ショパン:幻想即興曲(遺作) 嬰ハ短調 作品66
サティ:ジムノペディ 第1番
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ ト長調
ラヴェル:組曲「鏡」より 第4曲「道化師の朝の歌」 ニ短調

サティ:ワルツーバレエ (アンコール曲)

(感 想)

演奏曲目が、ドビュッシーやラヴェルなので、出かけたコンサートです。平日のランチタイムにもかかわらず、320席の小ホールは、ほぼ満席でした。望月さんは、過去に上田市サントミューゼのレジデントアーティストを務め、コンサートや学校訪問などを行っているので、知名度があるようです。

「月の光」や「亡き王女のためのパヴァーヌ」、さらには「幻想即興曲」と、名曲を目の前で聴くことが出来、それだけで出かけた甲斐がありました。演奏は堅実で、楽譜に記された音符を余さず再現しているかのようでした。

「道化師の朝の歌」は、ラヴェルのスペイン趣味が出ている曲ですが、リズミカルで良い演奏のように感じました。望月さんは、スペインの名ピアニスト、アリシア・デ・ラローチャのレッスンに通っていたそうです。

(プロフィール)

   

【上田市サントミューゼ】

ホームページ:サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター・上田市立美術館) (santomyuze.com)

 

(あらかじめと帰宅してから、聴いたCD)

    

ドビュッシー・ピアノ名曲集。サンソン・フランソワ(p)。本日のコンサートで演奏された、ベルガマスク組曲の「月の光」と「パスキエ」が収録されています。

   

ラヴェル:ピアノ全曲集Vol.1 。  フランソワ・ジョエル・ティオリエ(p)。本日のコンサートで演奏された「亡き王女のためのパヴァーヌ」と「道化師の朝の歌」が収録されています。

   

ラヴェル:ピアノ全曲集Vol.2。フランソワ・ジョエル・ティオリエ(p)。続いて第2集も聴いてみました。

なお、ティオリエは、それほど有名ではありませんが、1990年代にNAXOSレーベルに起用されて、フランスの作曲家の作品を中心とした録音を多数残しています。略歴は次のとおりです。

フランソワ・ジョエル・ティオリエ(1943年生まれ)
パリ生まれで、パリ音楽院でロベール・カサドシュに師事し、ニューヨークのジュリアード音楽院でサッシャ・ゴロドニツキに師事。1964年のブゾーニ国際コンクール第2位、66年のチャイコフスキー国際コンクールで第6位に入賞。ナクソスレーベルなどにドビュッシー、ラヴェル、ラフマニノフのピアノ曲全集などを録音。