安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

リチャード・ワイアンズ THEN, HERE AND NOW

2008-06-29 23:07:43 | ピアノ

安曇野市にある田で草取りをしてきました。きのうの土曜日に5時間近く素足で泥の中を中腰で草を取りながら歩いていたので、腰とふくらはぎがパンパンにはってしまいました。近頃では除草剤をまかないので、これをやらないと雑草だらけになります。体は疲れましたが、ストレスがいくらか解消したような気がします。その気分を持続させながら、帰りの車中は、スカッとした曲で始まるアルバム(CD)を聴いてきました。

RICHARD WYANDS (リチャード・ワイアンズ)
THEN, HERE ADN NOW (JAZZCRAFT 1978年録音)

 Thenhereandnowcd

デンマークのジャズクラフト・レーベルが制作したリチャード・ワイアンズ(ピアノ)の初リーダー作です。録音時彼は50歳で、ハード・バップ期から活躍しているベテランにしては、遅い自己名義のアルバムです。あまり目立たない存在ではあったかもしれませんが、ロイ・ヘインズの「JUST US」(1960年、Prestige)に参加しています。なお、ジャケット写真は2006年に発売された国内盤CDのものです。

メンバーは、ワイアンズ(ピアノ)、ライル・アトキンソン(ベース)、デヴィット・リー(ドラムス)です。サイドの二人は、堅実なところですが、アトキンソンは僕にはノーマン・シモンズ(ピアノ)との共演が記憶に残っています。

曲目はCDには3曲追加されて全9曲です。「Yes It Is」、「Lament」、「As Long As There's Music」、「Leonora」(Take5)、「Never Let Me Go」、「Yesterdays」、「Blue Rose」(Take3)、「Leonora」(Take2)、「Blue Rose」(Take2)です。まずはワイアンズの自作「Yes It Is」と「Leonora」が注目されます。なんといっても「Yes It Is」の出だしがかっこいいです。タッ、タッ、タッーと和音を変えながら、ドラムスをはさみ同じリズムで4回繰り返します。ここでもう引き込まれます。

その他では、CDになって追加されたエリントンの「Blue Rose」がアップテンポで小気味よいです。右手と左手のバランスがとれ、時にユニゾンで弾いたりして快調です。同様に「As Long As There's Music」も。派手なフレーズの連発はありませんし、ブルージーさを強調するところもないので渋いといわれるかもしれませんが、中庸をいく好ましいピアニストです。

家(安曇野市)の小さな庭に花が咲いていました。
 Niwahana20080628

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キース・ジャレット STANDARDS LIVE

2008-06-25 22:15:46 | ピアノ

先週、安曇野市明科のあやめまつり会場によって、花菖蒲を見てきました。咲き初めでしたが色とりどりで、満開時はさぞカラフルだろうと思いました。帰りに車を運転しながら、カラフルと言えばストラヴィンスキーだなと連想が浮かびました。彼のヴァイオリン協奏曲第3楽章は、きらきらとしてまるで万華鏡のようです。自宅で同曲のCDを聴き、続いてジャズでも同様な印象を持ったチック・コリアやキース・ジャレットの作品を聴いてみました。スタンダーズのライブ・アルバムです。

KEITH JARRETT (キース・ジャレット)
STANDARDS LIVE (ECM 1985年録音)

 Standers_live

キース・ジャレット(ピアノ)、ゲイリー・ピーコック(ベース)、ジャック・デジョネット(ドラムス)という3人で組織したトリオの第3作目にあたるパリでのライブ録音です。発売当時かなりな反響を呼んだものです。キースは、管入りのグループを率いたり、ソロ活動を行ったりと間口の広いミュージシャンですが、このトリオ(スタンダーズ)は歓迎されました。

僕もはじめてこのトリオを聴いた時の興奮は忘れられません。スタンダード曲にもかかわらず、フレッシュで、刻々と変化する旋律、リズムに固唾を飲んで聴き入ったものでした。いまでこそ、そこまでの感覚はありませんが、キースのきらびやかなピアノの音(スタィンウェイでしょう)にやはり耳を奪われます。

曲目は、「Stella by Starlight」、「The Wrong Blues」、「Falling in Love With Love」、「Too Young to Go Steady」、「The Way You Look Tonight」、「The Old Country」の6曲。全ていいですが、早めのテンポにおける右手の歯切れのよさ、その動きが醸し出すスイング感がたまりません。「Falling in Love With Love」や「The Way You Look Tonight」、そして「The Old Country」。

キース・ジャレットはシングル・トーン中心で分厚い和音はほとんど使っていません。きれいに旋律を浮かび上がらせていくキースに、ベースとドラムスも、その美しさを損なわないように絡んでいきます。こうして書いてみるといいことだらけですが、聴き手のほうもピアノの音を追いかけるので緊張感を強いられるところがあります。僕はたまに取りだしては喜んでいます。 

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ジャニス・ペイジ LET'S FALL IN LOVE

2008-06-22 23:06:48 | ヴォーカル(E~K)

女優のシド・チャリシーが6月17日に87歳で亡くなりました。ご冥福をお祈りいたします。フレッド・アステアとの「バンド・ワゴン」、「絹の靴下」やジーン・ケリーとの「雨に唄えば」などでおなじみです。今日は、「絹の靴下」(Silk Stockings)のDVDを借りてきて久しぶりに見ました。「All of You」のメロディにのせてフレッド・アステアとシド・チャリシーが踊るシーンなど優雅で見入ってしまいました。彼女も映画中で少し歌っていますが、アルバムはなさそうなので、同作品に出演しているジャニス・ペイジを聴いてみます。

JANIS PAGE (ジャニス・ペイジ)
LET'S FALL IN LOVE (Bally 録音年不明) 

 Lets_fall_in_love

「絹の靴下」は、ミュージカル仕立てなので、アステアとチャリシーが歌に踊りに映えます。ジャニス・ペイジも、2曲で歌声やダンスを披露し、ソ連の作曲家を籠絡しようとするシーンではお色気とコミカルな演技が楽しく、見逃せません。

さて、本アルバムですが、ストレートで安定した歌いっぷりで、ミュージカルやクラブ出演の経歴をうかがわせるものです。録音年が不明ですが、英文ライナーでは、「Silk Stockings」への出演について最後の方でふれていることから、多分1950年代終わりごろか、60年代初めごろだと推測しています。

伴奏は控え目で、ストリングス主体のオーケストラにピアノなどが入ります。曲目はスタンダードが主で、「I Hadn't Anyone Till You」、「My Baby Just Cares for Me」、「My Romance」、「Why Can't I」、「Why Shouldn't I?」、「I Feel Like a Feather in The Breeze」、「Let's Fall in Love」、「Better Luck Next Time」など12曲です。

彼女の歌は、温かみのある声と優しい表情で親しみやすいものです。ミディアムからスローテンポで歌われるものが多いですが、「Am I in Love?」、「My Baby Just Cares for Me」ではご機嫌なスイングぶりをみせ、「Better Luck Next Time」などではしっとりとしたところを聴かせます。

ホームページに、デビー・レイノルズを掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう デビー・レイノルズ

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デビー・レイノルズ FINE AND DANDY

2008-06-18 22:24:02 | ヴォーカル(A~D)

民放テレビチャンネルでは、さまざまなコマーシャルが次から次へと流れています。その中で最近の出色は、ソフトバンクテレコム(携帯電話会社)の白戸家(ホワイト家)の人々シリーズです。北海道犬がお父さん役で登場していますが、その娘(OL)役で上戸彩が出演しています。この頃の日本の女優の中では活発でかわいらしいという、いわゆるキュートな女優の最右翼に彼女はあげられそうです。ヴォーカルもので、キュート定番といえば、なんといってもデビー・レイノルズでしょうか。

DEBBIE REYNOLDS (デビー・レイノルズ)
FINE AND DANDY (DOT 1960年録音)

 Fineanddandy

アメリカの古いポップス、いわゆるオールディーズものも好きで、女性歌手ではドディ・スティーブンス、コニー・スティーブンス、そしてデビー・レイノルズらの歌手も特にCDが出るようになってから結構聞くようになりました。これらの歌手はジャズ・ヴォーカルというよりも良質ポップスといった方がわかりやすいかもしれません。

この中で、デビー・レイノルズはミュージカル映画「雨に唄えば」をはじめ、歌って踊れる女優としてハリウッドで大活躍。金髪で可愛らしい容姿、しかも声もそれに相応しいキュートなものです。本作品は、ドット・レーベルにおける3作目で、ジェリー・フィールディングの編曲によりスタンダードがジャジーに歌われていて、お持ちの方も多いのではないでしょうか。

曲目は、「A Shine on Your Shoes」、「You're The Cream in My Coffee」、「Ain't We Got Fun」、「Give Me The Simple Life」、「Fine and Dandy」、「I want to be Happy」、「Pick Yourself Up」、「Life is Just a Bowl of Cherries」など12曲です。おなじみのものも多いですが、僕は「You're The Cream in My Coffee」、「Ain't We Got Fun」そして「Life is Just a Bowl of Cherries」あたりを気に入っています。

「You're The Cream in My Coffee」をきくと歌いだしから聴き惚れること間違いなしです。(あくまで私の場合ですが)。「コーヒーに入れるクリームみたいに、いつも欠かせない、あなたなしではいられないの・・・」というこの唄(B.G.DeSylva作)もデビー・レイノルズの歌でぐっと惹きつけられました。

ホームページにディジー・リース(トランペット)を掲載しました。時間があればご覧ください。モダン・ジャズやヴォーカルを聴こう ディジー・リース

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レッド・ガーランド REVISITED!

2008-06-15 19:48:39 | ピアノ

マスコミに勤務する仲のいい友人が、7月1日付で長野から岡山に転勤することになりました。彼は、3年間単身赴任でしたが、その間、週末になると決まって渓流釣りやスキーに出かけて行き、信州の野山を堪能していたようです。送別会を兼ねた飲会の席上、定年後は長野に帰ってきたいと話し、年に一度はスキーに訪れると宣言していました。再訪(REVISITED)という題名のアルバムです。

RED GARLAND (レッド・ガーランド)
REVISITED! (Prestige 1957年録音)

  Revisited

代表的なモダン・ジャズ・ピアニストの初期の作品です。はじめは、マイルス・デイビス(トランペット)グループの一員として知るところとなりましたが、「グルービー」をはじめとしたピアノ・トリオの作品はジャズ・ピアノの愉しさを極めたもので、随分と親しんできました。

メンバーは、ガーランド(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、アート・テイラー(ドラムス)に、ケニー・バレル(2曲だけ、ギター)が加わっています。マイルスのグループのドラマーはフィリー・ジョー・ジョーンズですが、彼は強力なだけにピアノ・トリオではアート・テイラーの方が相応しいと判断されたのでしょう。

曲目は、「Billy Boy」、「Four」、「Hey Now」、「The Masquerade is Over」、「Walkin’」、「It Could Happen to You」など8曲で、バップ・ナンバーの「Four」と「Walkin’」にバレルが加わっており、いわばホーンの代わりを務めています。コロコロとしたやや甘めの音に、調和がとれたブロック・コード、そして気の利いた出だしのフレーズなど、この作品でもガーランドの良さが堪能できました。

最近では多種多様なピアニストが登場し、レッド・ガーランドは古典の部類に入りますが、ゆっくりしたいなどというときには最適です。ポール・チェンバースが弾くラインもメロディアスで素晴らしく、次第に音量を大きくして聴き入ってしまいました。

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