先週の日曜日に、長野県下伊那郡喬木村のクリンソウ祭りに行ってきました。地元のクリンソウ愛好会の方が園内を案内してくれました。この一体(九十九谷という地名です。)は、昭和20年代頃は荒廃した山地で、治山事業を行うなどの長い努力により緑の多い美しい山に生まれ変わったということです。当時の写真を見せながらそのようなお話をしてくれて、感動をしました。クリンソウは、7万本もあるそうで、幾重にも重なり色彩豊かに咲いていました。クリムトの絵を連想した作品。
CLIFFORD JORDAN (クリフォード・ジョーダン)
CLIFFORD JORDAN IN THE WORLD (STRATA-EAST 1969年録音)
クリフォード・ジョーダン(ts)は、ブルーノートやリヴァーサイド、スティープルチェイスなどに多数のリーダー作があり、幅広く聴かれていると思います。その中で、LP時代には、再発がなくて、なかなか聴くことができなかったのが本作品です。2006年に日本のP-VINEレコードからCDで再発され、手軽に聴けるようになったのは朗報でした。いわゆる「幻の名盤」の一枚といっていいものです。
2つのグループが、ジョーダンのオリジナルを2曲づつ演奏しています。一つめのグループのメンバーは、クリフォード・ジョーダン(ts)、ジュリアン・プリースター(tb)、ドン・チェリー(tp)、ウィントン・ケリー(p)、ウイルバー・ウェア(b)、リチャード・デイヴィス(b)、アルバート・ヒース(ds)。2ベースのこのグループで演奏するのは、「Vienna」と「Doug's Prelude」。
二つめのグループは、ドン・チェリーの代わりにケニー・ドーハム(tp)、アルバート・ヒースの代わりに、エド・ブラックウェル(ds)とロイ・ヘインズ(ds)が加わり、ウィルバー・ウェア(b)が抜けて、他のメンバーは同じです。2ドラムスのこちらのグループでは、「Ouagoudougou」と「872」が演奏されます。
「Vienna」の憂愁を強く帯びたメロディーを聴いていると、タイトルのせいもあり「世紀末ウィーン」という言葉を連想し、欄塾した文化芸術が花を咲かせた時代と、画家のクリムトや作曲家のシェーンベルクらの名に思いを馳せます。「Vienna」のメロディーに被せるように、ドン・チェリー(tp)はフリーキーなフレーズを吹いていきますが、外れているようでいて、調和もあって、聴き終わるとカタルシスを得ます。「Ouagoudougou」をはじめ他の曲でも、ジョーダン(ts)の熱いプレイや各人のソロが楽しめます。
【クリンソウ祭り】
長野県下伊那郡喬木村のご紹介 喬木村ホームページ