安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

中村恵介(tp)クインテット・ライブ (長野市バックドロップ)

2015-04-13 23:22:51 | 演奏会・ライブ

日時:2015年4月10日(金)
場所:長野市 バックドロップ
メンバー:中村恵介(tp)、西口明宏(ts)、松本茜(p)、金森基(b)、福森康(ds)。

中堅~若手のメンバーからなる中村恵介(1977年生まれ)グループのライブを聴いてきました。昨年10月にリリースした初のリーダー作「HUMADOPE」のリリース・ツァーにおける長野市公演です。中村恵介さんは、現在この自己のバンドの他、鈴木勲OMASOUND、鈴木良雄Generation Gapなど多くのバンドで活躍中。また、西口明宏(ts)さんも、自己のバンドの他、安ヵ川大樹、大阪昌彦のバンドなどで活躍中と、フロントの二人はひっぱりだこなのでどんな音が出てくるのか楽しみで、出かけたライブです。

   

今夜の聴衆は、数えたところ12~13人くらいで、比較的ゆったりと座ることができました。1曲目は、中村さんのオリジナル、2曲目は、西口さんのオリジナルでした。中村さんのトランペットは、高音まで無理なく出ていて聴きやすく、ぬくもりもある感じでした。西口さんのテナーですが、パワフルで、テクニックもすごく、低く太い音からフリーキ―な高音まで駆使していました。

     

オリジナルが中心だったのですが、スタンダードは、「キャラバン」と「ボディ・アンド・ソウル」をやってくれました。「キャラバン」は、ベースの金森さんのアレンジだそうで、彼のベースもフューチャーされていました。ランニングベースが気持ちのいいベーシストです。「ボディ・アンド・ソウル」は、残念ながら、焦点がさだまらないソロが続き、いま一つでした。有名曲では、フレディ・ハバード作「ファースト・ライト」も演奏されました。

   

オリジナルでよかったのは、松本茜さんの書いたマルグリュー・ミラーに捧げた曲と、アンコールでやった中村さん作の「オラクル」という曲で、メロディがわかりやすくてよかった。松本さんのピアノは、サウンドがきれいでしたが、ペダルもしっかり使っていたのが印象に残りました。松本さんは、スローなものなども含め、ピアノ・トリオで聴いてみたいピアニストです。

   

演奏は、4ビート主体のハードバップの範疇に入るものだと思いますが、ブルージーさは少なく、特にテナー・サックスはハードでアウトっぽい音も用いる現代的なものでした。できたら、もう1~2曲、スタンダードや有名ジャズオリジナルを聴きたかったところです。

   

これから日本のジャズ界の中心となっての活躍が期待できる人たちばかりなので、頑張っていただきたいと思いながら、バックドロップをあとにしました。

【中村恵介さんのブログ】

  ナカムラケイスケのブログ