安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

デクスター・ゴードン OUR MAN IN PARIS

2015-04-26 10:01:02 | テナー・サックス

先日の日曜日の午前中、暇だったのと肩が凝っているので温泉に行くことにし、松川村(長野県北安曇郡)のすずむし荘に出かけました。露天風呂で、思いがけず世間話に興じましたが、養蜂業をかつて営み、今は引退して松川村で暮らしている人の面白い話が聞けました。お風呂の後は、近くのジャズ喫茶「M-Gate」で珈琲を飲んで、じっくりとジャズを聴いてきました。そこで聴いたアルバムです。

DEXTER GORDON (デクスター・ゴードン)
OUR MAN IN PARIS (BLUE NOTE 1963年録音) 

   

1950年代を麻薬によって棒にふったデクスター・ゴードン(ts)ですが、61年5月の「Doin' All Right」からブルーノートレーベルに録音を始め、65年5月のの「Gettin' Around」まで7作品を作っています。その、5作目で63年5月にパリで録音されたのが、このアルバムです。有名過ぎていまさらですが、M-Gateで聴いても、僕の貧弱な装置で聴いても、素晴らしいのは、内容の良さとともに、僕の好みだからでしょうか。ジャズ喫茶で聴きたい一枚です。

メンバーは、デクスター・ゴードン(ts)、バド・パウエル(p)、ピエール・ミシュロ(b)、ケニー・クラーク(ds)。クラークは1956年から、パウエルは59年からパリに住んでいて、当時このトリオを結成して活動をしていました。ゴードンの豪快なプレイに比べて、パウエルは元気がありませんが、それでも、たまに光るプレイをしています。

曲目はスタンダードです。「Scrapple From The Apple」、「Willow Weep For Me」(柳よ泣いておくれ)、「Broadway」、「Stairway to The Stars」(星へのきざはし)、「A Night In Tunisia」(チュニジアの夜)。パーカー、ガレスピーの曲をはじめ、バップ時代から演奏されている曲が選択されています。 

デクスター・ゴードン(ts)渾身のロングソロが楽しめます。彼は、バップ時代から活躍していますが、このころになると、レスター・ヤングに加えて、ソニー・ロリンズの影響もかいまみえ、「Scrapple From The Apple」の後半では、そんなところが出ています。バラード「Willow Weep For Me」では、ゴードンのつけたイントロが聴けますが、こういったブルージーな曲も彼の得意とするところです。パウエル(p)は、2曲のバラードでまずまずの演奏をし、クラーク(ds)は力強いバッキングで盛り上げています。

【長野県北安曇郡松川村 すずむし荘、M-Gate】

   

   

     

   

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