コンピューターウイルスは、自然発生するものはないから、発生源はウイルスメーカーでしかない。
ウイルスメーカーは、企業としては存立できないから、個人あるいは闇の組織でしかない。
ウイルス対策にはアンチウイルスソフトが必要になる。
アンチウイルスは、日々その効果を確かめなければならない。
アンチウイルスソフトの効果は、ウイルスを作らなければ実証できない。
作る→試す→侵す→滅ぼす→作る→・・・と際限がない。しかもこの過程は一直線上にあるのでなく複雑に絡み合う。
薬の効き目を確かめるために病原菌を育てるという愚行を、永遠に繰り返さなければならない運命を作ってしまったのは人間である。
悪に勝つために、さらに強い悪を育てることが、果てしなく続けられる。
快楽、安楽の望みを膨らませば膨らますほど、一方で困窮、苦痛の総量も増えていく。
レッセフェールという変な言葉をはやらせたばかりに、人類は地球の滅亡に向かって進む足を止められなくなってしまった。
こうなっては、ただただ増殖のバランスをどう保つか、人類の知恵を働かせる場はそんなところにしかなさそうである。