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海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

うないフェスティバル

2008-10-27 19:15:13 | 住基ネット・監視社会
 昨日は午後から那覇市のテンプス館で開かれたうないフェスティバルに行って来た。国際通りに面した広場にテントが設置され、その一つを借りて反住基ネット沖縄もパンフレット販売や監視カメラの写真展示、ビラ配りなどを行った。目の前では首里城祭りのパレードが行われていて、那覇市の各字の旗頭行列は見応えがあった。
 同じテントの隣では「県民の手による不発弾の最終処分を考える会」が、沖縄戦で使われた手榴弾や照明弾、砲弾の破片などの展示・説明を行っていた。米軍と日本軍の錆びた手榴弾を手にすると、見た目以上の重みがある。会の人の説明では、日本軍の旧式の手榴弾は、安全ピンを抜いて鉄かぶとに水平に打ちつけ、投擲するようになっていたという。信管を下にして打ちつけると撃針が外れてしまうことがあり、慶良間諸島の「集団自決」で失敗例が多いのはそのせいではないか、と話していた。
 海軍の陸戦隊では、昼間に銃も刀も持たずに素手で米軍に突っ込まされていた。そういう目撃談も話されていた。手榴弾くらいは持っていたのではないか、ということだったが、生き残ることも捕虜になることも許されず、ただ死ぬためにだけ突っ込まされていった兵達の無惨さを思えば、「玉砕」とはまさしく兵にとっても住民にとっても、死の強制だったのだと実感させられた。
 うないフェスティバルも今回で24回となる。最初の頃はマスコミも大きく取り上げていたが、最近は話題になることも少なく、一般の参加者が減っているのが実情だろう。実行委員会も苦労しているのだろうが、見学しやすさという点で、今回テンプス館でやったのはよかった。ヤンバルにいるとこういう催しに参加する機会が少ないのだが、県内で活動している市民団体を知るいい場であると再認識させられた。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (かむじゃたん)
2008-10-29 08:52:36
うないフェスティバル。
もともとは、てぃるる(県女性センター)を
会場にしていたが、保守県政になってしばらくして
「反ジェンダー」の流れもあって貸さなくなった。
最近は、那覇市おもろ町庁舎を使っていたが、
なにせ交通の便が悪い。
で、てんぷすになったんだろうが、県とか那覇市の
女性施策を問いただす必要がある。
このところ、「女性の声」がどれだけ取り上げられているか疑問。女性の運動としても世代交代の時期だろうか。
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物足りなさ (目取真)
2008-10-30 01:53:29
久し振りにうないフェスティバルを見たのですが、最初の頃とはかなり変わったように感じました。
いろいろな市民団体がそれぞれバラバラに展示などをやっていて、なぜ「うない」なのか、という中心軸が見えません。
労働問題やセクハラ、高齢者介護、教育その他、女性が直面している問題は多いと思いますが、そういうことを議論する企画がどうしてないのか不思議でした。
返信する

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