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海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

名護市の平和祈願祭

2009-06-19 19:27:33 | 沖縄戦/アジア・太平洋戦争
 沖縄では6月23日の慰霊の日を前に、各地で慰霊の行事が行われている。6月23日には摩文仁の平和の礎や魂魄の塔、県主催の全戦没者追悼式典などに行く人もいるので、その前に慰霊祭や平和祈願祭を行う地域もある(それだけが理由とは限らないが)。
 名護市の平和祈願祭は昨日18日に名護、屋部、久志で行われ、今日19日には屋我地と羽地で行われた。昨日は米軍がキャンプ・シュワブ沖でパラシュート降下訓練を行うと発表して問題になったのだが、地元からの抗議と天候不順もあって訓練は中止となった。
 羽地の平和祈願祭は、国道58号線沿い、羽地中学校の隣にある慰霊塔の前で午後2時から行われた。参加者は80名ほどで、半分近くは小・中学生。名護市長も出席していた。写真は児童生徒を代表して「平和の誓い」を述べている羽地中学校の生徒。地域で行われている慰霊行事の様子を知りたくて見学させてもらい、焼香をさせてもらった。
 羽地の慰霊塔の横には忠魂碑も立っている。国道の向かいには多野岳(タニューダキ)があるのだが、三中鉄血勤皇隊として本部の八重岳で戦っていた私の父は、宇土部隊の撤退にあわせて上級生らと一緒に多野岳に移動している。仲間とはぐれてしまい、日本兵と一緒に行動したことは『沖縄「戦後」ゼロ年』(NHK新書)に書いた。
 帰りに羽地にある民俗資料館に寄ってみた。個人で集めた農具や漁具、ランプ、蓄音機、生活用具その他、膨大な量が展示してあるのだが、6月24日まで沖縄戦に関する資料展示も行っている。沖縄戦を報じた当時の新聞や投降呼びかけビラなど貴重な資料が展示されている。個人で大量の資料を集め、企画・展示していることに感心しながら見学した。

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