厚生労働省は放射性ヨウ素が検出された水道水について21日に、乳児に関しては1kgあたり100ベクレルを基準とするよう各都道府県に通知を出した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110321-OYT1T00564.htm
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015ox9-img/2r98520000015oyx.pdf
20日の本ブログで厚労省が各都道府県に出した「福島第一・第二原発の事故に伴う水道の対応について」(3月19日付)という通知について書いた。本来なら、乳児に関する厳格化はこの通知と同時になされるべきであった。水道水の放射能汚染が報道された地域では、乳児を持つ家庭からの問い合わせや不安の声が自治体に殺到したのではないか思う。
そもそも福島県川俣町の水道水から国の基準値を超える1kgあたり308ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたのは3月17日である。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110320-00000010-jij-soci
ところがこの事実が公表されたのは19日になってからで、それまで同町にも報告されていなかった。17~19日にかけて放射能汚染を知らずに乳児にミルクを作って飲ませた人もいるだろう。厚労省や福島県は迅速に測定結果を公開して、乳児のいる家庭に水道水以外の水を提供する支援を行うべきだった。この4日間の遅れは強く反省されるべきだ。
その上で、これからも拡大するかもしれない水道水の汚染に対して、厚労省や各自治体は乳幼児のいる家庭に優先的に水の確保を行うべきだし、川俣町などで水道水でミルクを飲ませた親がいるなら、その相談に早急に取り組むべきだ。たんに安全だと広報するだけでは不安は抑えられない。