晴耕雨読で住まいを造ろう

都会を離れ農的暮らしをしながら、日々住まいについて考え、家造りを家族と共にDIYで実現させた日記・・その後

コルビジュエの小さな家

2006年05月17日 |  設計の仕事
 小さな家で amazon.com 検索すると、ほとんどが”大草原の小さな家”か宗教的な本にたどり着く。大草原の小さな家もTVドラマで知っている程度だが、もともとは信仰色の強い本。コルビジュエも両親のために”小さな家”を作ったというから小さな家に住む者(考える者も含め)は善人・・なのかな??

 同じ検索でも Google Earth による検索は面白い。IEやネスケなど一般のネットツールは検索して見つかれば一旦お気に入りに入れておいて後でゆっくり・・という作業になるが、そのお気に入りはあくまでも個人のもの。でも Google Earth なら世界中の人が適当なカテゴリーにまとめたものを公開(これをマイプレース(My Places)と呼んでいる)していて、うまく見つけると各地を飛び回りながら必要な情報を得ることができる。FSの話の時の”米国空港トップ20”などもそのマイプレースでフライ・バイしてきた。もっとも英語が公用語みたいなものでちょっと辛いが Google なら機械翻訳までやってくれる。今回のコルビジュエも上手い具合に彼の作品を訪問するマイプレースがあり、


ロンシャン教会

もちろんロンシャンの教会を最初に見たいので飛んでいく。ずいぶん田舎にあるものだ。なんて思いながら住宅系を見に行くと


普通の田舎屋と間違えそう

こんなのもある! まぁなんとも、普通のヨーロッパの田舎屋じゃないですか。他のアパートメントなども見に行くと、はなはだ失礼ながらどこにでもあるようなアパートだったりして・・すべてが優秀作品とはいえないものあるようで、ある意味ホッとしたり親しみすら感じたのは・・巨匠にたいして失礼かな?

そこで現在の”小さな家”は


Photo: T.Mikulas

このような状態。前述した本から私が想像していたより都会の中にある。外壁の波板鉄板はそのままの様子。反対側(レマン湖側)の外壁はコンクリートブロックらしいが建物が長すぎてクラックもあるとか。その原因は地下に作った貯蔵庫が、レマン湖の季節による水位の変動に浮きの役目をしたらしい。また、この建物は1923年(ずいぶん昔ですね)に建てられており、当時はこのような形状の建物は”自然に対する冒涜”と批判されたと著書にかいてある。

 YUKIさんから、この建物に関する図面情報を頂いた。バックナンバーでも探してみようと思うが、その前に Google SketchUp を使って、私の3D-CAD習熟のためにも昨日から入力し始めたものをお見せする。




 これはコルビジュエのスケッチを複写機のズーム機能を使い1/100で採寸可能に拡大。窓の長さ11mが根拠である。西洋では建物の大きさは内法で示されるので拡大コピーしたスケッチにスケールを当てると、長さの内法が16m(屋上へ上がる階段は別)、短辺は内法4mなどいろいろ解ってきたので、スケッチ画像をJPGで取り込み、これを SketchUp にインポート。それをガイドに寸法を計算しながら水平断面としてモデリングしてみた。実際には西側に別棟があるようだし、一部は高くなっていて高窓などもあるが、ともかく間取りがわかるようなものを作ろうと試行錯誤してみた。初めての SketchUp はフェース(面)の設定に失敗の連続で苦労したが、これは使えるとの実感も強くもった。建築設計に関わらずとも、ぜひお試しあれ。




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