録音データは、
Carmell Jones(tp, out on #6)
Forrest Westbrook(p) Gary Peacock(b) Bill Schwemmer(d)

新進性、オリジナル性、キャッチーさ、等々、この発掘盤をポジティブに語る要素は何一つない。
しかし、55年後の今、本作を耳にすると「モダン・トランペットの王道」とも言える真摯でストレートなカーメルのプレイに不思議な「新鮮さ」を感じるのは自分だけではないと思います。
音はスタジオ録音なのでプライベートものとは思えないほど良好で、G・ピーコックが既にいい仕事をしていますね。
数少ない「tpワン・ホーン」ものとしての価値は充分あります。
暇つぶしにこちらもどうぞ。
もう一枚、
こちらは「超」が付く驚愕の話題発掘盤、‘SOME OTHER TIME / BILL EVANS’
LPです。当初、3,000枚の限定でしたが、後から1,000枚追加し完売とのこと。
シリアル№は2084/4000
うぅ~ん、「音」がマズイですね。ディジョネットのdsが奥に引っ込み過ぎで、MPSの正規のスタジオ録音とは思えないほどバランスが崩れている。また、カッティング・レベルが意外に低いせいか、やや「精気」に乏しい音質。
一瞬、システムの故障か?と思いました。マスタリング段階での問題なのか、それ以前の問題なのか解りませんが「音」をかなりいじっており、MPS本来の音とは違う気がします。
LP専用にマスタリングされたような趣旨の記載があるので、ひょっとしてCDはそうではないかもしれない。
それと、こちらの思い込みですが、デュオとソロが入っているのですね。全てトリオと思っていました。中に差し込まれたリーフレットに記載されていますが、リア・カヴァにはありません。
全体の印象は「まずまず、でも期待外れ」というのが、率直な思いです。
でも、ずっと気になっていた1人です。
今年こそ、聴いてみたい。
エヴァンス、時間がなくてまだ聴けてません。
チラホラとレビューが出だしましたね。
フムフム、なるほど、と未だ聴けてない音を想像しながら、
皆さんのレビューを楽しく拝読しています。
エヴァンス盤ですが、トーン・コントロールがフラットでは重いのでTREBLEをブーストし、BASSをやや絞って聴いています。でもディジョネットのdsは生き返りません(涙)。
音で印象はがらっと変わりますから。
まぁ、あまり先入観を持たない方がいいかも。
ビル・エヴァンスは、はじめの方の収録曲はまずまずながら、期待外れでした。dodge(bs)さんが書かれているとおりです。デジョネットとのやり取りを期待していただけに、残念です。
僕はCDで聴いていますが、多分LPと印象はそう変わらないと思います。エヴァンスには、他にいいものがたくさんあるので、どうしてもという感じのアルバムではない気がします。
Verveとの契約は決して越えられないハードルではなく、82年にリリースの話が持ち上がりながら実現しなかった要因の一つに、デジョネットのoff問題があったのではないでしょうか。
折角、秘密裡にレコーディングしながら、キー・ポイントとなる二人の絡みが霞んでいますからね。
これではトリオ、デュオ、ソロの3形態でわざわざ録音した意味が失われています。
以前、出来の良いトラックを一枚にセレクトする手も有りでしたが、しなかったのはMPSのプライド(エヴァンスがゆえに)かな?
半世紀近く経てば、ま、いいか・・・・・かもしれません。
歴史的意義以上でも、以下でもない、という聴き方が客観的、かつ公正と思います。
名盤、傑作が多い「巨人、巨匠」の「宿命」ですね。