jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

KEEP SWINGIN' / JULIAN PRIESTER

2021-06-25 | ジャズ・tb

 

B面の3曲目に、すぅーと針を下ろす。フラナガンがプロローグ風に弾き出し、続くプリースターが躊躇い勝ちにtbを滑らせる。イャー、これがいいんだなぁ。
ここをスルスルスルと演られると味も素っ気も無い。そして、ヒースのtsが些かムード・テナーぽいけれどこの曲想では成功しているじゃないかな。
テーマ部分をtbとtsのユニゾンで吹かなかったのは良いアイディアですね。

で、甘くなりかかった流れをピシッと引き締めるがこの後、出てくるフラナガンのソロ。キリッとしたタッチながら曲想を外さない最上級のプレイを聴かせてくれる。「この曲はオレのオハコ」と言わんばかりで、ホント、絶品ですよ。録音がオン気味なのもプラスしているが、やはり、エルヴィンとの相性が良いのだろう。

プリースターはJ.J.ジョンソンから強い影響を受けているtb奏者で、本作でもそうした箇所が随所に見受けられるが、J.J.ほどの華麗さは当然ながら持ち合わせていない。その代わり、カヴァの古代格闘家の「さぁ、かかって来い」ではないけれど、力強さを秘めた奏法はなかなか好感が持てる。

そうした魅力はフラナガンの極上のソロを引き継ぎ、全開する。とは言っても、力強さ丸出しではなく、情感をたっぷりと利かせ、自分の語法でtbを鳴らし切る。
もう、プリースターのtbでしか出せない味だ。参りました。

 

1960.1.11 録音

 

「幻の名盤読本」ではプリースターのオリジナル・スロー・ブルース、B-1の‘Bob T's Blues’が最大の聴きもの、とコメントされている。確かにこのブルース・フィーリングは素晴らしいですね。

それとラスト・ナンバー、これもオリジナル‘Julian's Blues’では、エルヴィンとの一騎打ちで一歩も後に引かないパワー、思わず「やるねー、ジュリアン」と声をかけたくなります。プリースターの並々ならぬ実力を見せ付けた快演だ。

でも、僕がこよなく愛聴するのは、B-3のこの一曲。

「幻の名盤読本」の巻末に「有名ジャズ喫茶・ご自慢の幻の名盤」の紹介があり、我がホーム・グランド、「しぁんくれーる」(京都)が本作を一番に挙げている。きっと、オーナー・ママは店がはねた後、時折、一人静かにこの曲に耳を傾け、ほろ苦い「青春の想い出」に浸っていたのかもしれない。
 
かって、クリフォード・ブラウンがバードランドでざわめく聴衆を一瞬にして黙らせた伝説の名演でも知られる。
 
この一曲とは、そう、‘Once in a While’

 

 “Bluespirits”(2007.7.1)


シェルとリード線の差し替え ・・・・・VMS20EmkⅡ

2021-06-22 | お遊びオーディオ

また性懲りもなく、シェルとリード線を入手。インドア生活が続くと、少しでも気分転換を図らないとまずいですからね。

シェルはGraceのHS-6、酸化に問題を持つマグネシウム合金ですが、サビが全く無い上物です。一般的なアルミ素材とどこがどう違うのか、重さがアルミより軽い事位しか知識はありません。

リード線はオルトフォンの7Nタイプです。

 

何と組み合わせるか当てがあったわけではなく、少し考えた末、一度手を加えたものの元に戻し、愛用しているオルトフォン VMS20EmkⅡを再度、ブラッシュ・アップする事にしました。現状はOFCのリッツ線のリード・ワイヤー(FR)とアルミのシェル(ADC)です。

 

 

ルックスがグッと良くなり、期待がかなり膨らみますね。

 

 

 

結果はどうでしょう?

一聴してレンジが広がり、特に高域が伸びた感じがハッキリ聴き取れ、なんか一瞬、MCを聴いているような・・・・・・

また、7Nと言う先入観に関らず音に透明感が加わり、シメシメと思ったものの、以前のいい意味での雑味が無くなってしまった。

ま、一長一短と言ったところでしょうか。

もう少し時間を掛けると変わってくるかもしれません。それを待ちましょう。

 

 

 

 

 

 


真の三部作 ・・・・・ HUBBARD & MOBLEY

2021-06-15 | Legacy of Freddie Hubbard

 

左から”ROLL CALL / HANK MOBLEY”(4058、 1960.Nov.13)、

”GOIN’ UP / FREDDIE HUBBARD”(4056、 1960.Nov.6)、

”UNDERCURRENT / KENNY DREW”(4059 、1960.Dec.11)

三作の共通点は ハバード(tp)、モブレー(ts)というフロント2管のクインテットで録音はほぼ一ヶ月の間、No.も4057のひと番を外しただけの三連荘。

ジャズ・マスコミが作ったモブレーの通称「三部作」に対し、こちらはライオンが初めからハッキリと制作意図した三部作。狙いはデビューしたばかりで未知の器量に溢れるハバードとピークを迎え、恐らくマイルスのグループに参加が決まった?モブレーのプレゼンだったのは明らかですね。

ただ、”GOIN’ UP”は何故かデビュー作”OPEN SESAME”の陰に隠れ、”UNDERCURRENT”もあの「幻の名盤読本」の本稿ではなく巻末のレコード専門店のクイズの中で紹介され「裏・幻の名盤」扱いとなり、後年のヨーロッパ盤のイメージも強く、知名度、人気度は”ROLL CALL”に及ばない。

けれど、内容は甲乙付け難い名演揃いです。

リズム・セクションの人選は一流所、有望株を巧みに配し変化を持たせつつ、曲構成を”ROLL CALL”、”UNDERCURRENT”は全てリーダーのオリジナルで固め、二人の作曲能力を抜かりなく打ち出し、”GOIN’ UP”ではドーハムの代表作2曲を取り入れてハバードの経験の浅さをカヴァしている。

好みの順でいくと、

初心者の頃、初めて聴き朗々と鳴り響くtpに脳天をぶち抜かれた”GOIN’ UP”が一番、二人の息が段々と上手く噛み合い、特にA面の曲が良い”UNDERCURRENT”、そして、”ROLL CALL”かな。

”GOIN’ UP”のオリジナル盤はずっと縁が無く、今でも欲しい一枚です。

兎に角、ハード・バップの神髄、それも50年代ではなく60年代の熱いいぶきを全身に浴びるには最上のもの。

バード、モーガンではなくハバード一人に絞ったライオンの慧眼が光り、10年後、見事に証明されている。

 

 

 


蓬莱泉 関谷醸造(本社蔵)

2021-06-08 | 日本酒・洋酒

 

稲武にある吟醸工房には何度も足を運んでいますが、奥に位置する設楽町田口にある本社蔵は初めてです。

かなり期待していましたが、残念なことに外壁改修工事のため、足場が組まれていてシートで覆われ、人気酒蔵の趣は全くなく、辛うじて街の酒屋を思わせる玄関がちょっと寂しいです。

 

 

ま、気を取り直して入ってみましょう、工事の影響が出ていますね(笑)。

 

 

チョイスしたのは、本社蔵直詰の純米吟醸(左)と稲武工房オリジナル純米吟醸(右)

 

 

 

先ず、冷やした稲武工房オリジナル純米吟醸(16度)を。

丁度、暑くなりました、美味いですね! 体の中を涼しい風が吹き抜けるようです。

次は初めての本社蔵直詰の純米吟醸、もっと期待しましょ!

 

 

 

 

 

 


奥三河 四谷千枚田

2021-06-06 | ドライブ

午後からぶらっとドライブに。

時間的に片道100㎞以内、そして越境自粛となると奥三河しかなく、蓬莱泉で知られる酒蔵・関谷醸造(愛知県北設楽郡設楽町田口)本社蔵へ、約80㎞の道のりです。

近くの見所を調べると、四谷千枚田があり、寄ってみました。歴史があり「棚田百選」に選ばれている。

時間を掛け、ビュー・ポイントをもっと探せばイイ感じの風景に撮れたと思いますが ・・・・・・・・、また、稲が生長し緑が深まった時期になると違う景色になるのでは。

 

 

蔵元へ行く途中、オープンしたばかりの道の駅「したら」がありました。郷土館と併設されていて、よくある道の駅のイメージとはかなり異なっています。

例えば、展示されている電車、その筋では大変、貴重なんでしょうが、この分野は門外漢なので画像だけにします。

 

 

 

 

山あいに突如、現れたモダンな建物、郷土館です。中にこの地方の昔の暮しぶりを伝える様子が展示されている。そのギャップの大きさに驚くけれど ・・・・・・

 

 

すぐ裏は豊川の清流が流れており、近くにヤナがありますね。

 

 

あくまで推測ですが、現在はフル・オープンではなく、今後、少しずつ色々な施設等々を付け足していくのではないかな。

 

 

長くなりましたので、蔵元は次回に。