AVENGERーDODGEのオフ会(軽井沢 CafeGT)でお会いしたCohen77さんが、岩手県一関市にある「ベイシー」に寄られたの事。残念ながら、「ふられた」そうですが、実は、自分も、もう一度、今度はAVEに乗って行ってみたいと思っていました。
もう、かれこれ8~9年前?でしょうか、英会話スクールで知り合った同世代の二人と、たまたま、一人が仙台に転勤になった機会に三人で東北を旅行し、平泉の中尊寺の後、「ベイシー」を訪れました。
「ベイシー」と言えば、ジャズ・ファンで知らぬ者はいない「聖地」のような存在ですよね。
ジャズ喫茶というと、なんとなく狭く、良い意味で薄汚れたイメージが付き纏うがが、「ベイシー」はそんな大凡の既成概念を覆す。それはオーナーの華麗なるキャリアと人脈と無縁ではありません。
「ベイシー」のもう一つの顔は「音」。菅原氏が書かれたこの本のサブタイトルに「ぼくとジムランの酒とバラの日々」とあり、ジムラン、つまりJBLの音をとことん追及している。でも、「ベイシー」の「音」は決して全てのオーディオ・ファンが喜ぶ「音」ではなく、ジャズ・ファンの脳天をぶち抜く「音」なんです。
僕達が入った時、チェット・ベーカーのレコードが鳴っていたが、直ぐ、コールマンの‘At The Golden Circle’に代わり、次にマイルスの‘At The Plugged Nickel’が掛かった。
通常、ライブものを続けて掛けないのが、ジャズ喫茶のセオリー?なのだが、旅人により強いインパクトを与えようとするオーナーの鋭い感覚(一期一会的な)からくるものだろう。
とにかく、SPをセッティングしてあるやや高目の台がステージとなり、目の前で、まるでコールマン・トリオ、マイルス・クィンテットが演奏しているよな錯覚に陥った。特に、後者の狂乱の様は鳥肌が立つとしかいいようがありませんでした。家庭、並のジャズ喫茶で聴く「音」とは全く異次元の世界ですね。「菅原マジック」とでもいうのでしょう。
「音」の善し悪しよりも、「リアリティ」を優先してしているのではないでしょうか。
一関まで、約800km、だが、気持ちはそこまで離れちゃいない。