結論から言うと、Me97HEと銀のリード線・HSR-AGの相性は良くなかった。
4本中、1本が代替品とはいえ同じ銀素材のリード線で聴いたMe97HEのイメージは決して悪くなく、銀の特徴である高域へのシフト・アップが前面に出ているものの、濁りは無く素性の良さが随所で光りますね。
「音楽を綺麗」に奏でようとするMe97HEのポテンシャルは思いの外高く、他のジャンルの音楽でも好レベルで反応してくれるのではないでしょうか。「大人しい」ではなく「大人」の音かな。
ただ、HE針は溝に刻まれたものを繊細に抽出しようとするだけに、HSR-AGのキャラをモロに受け、「綺麗だけどスリム」になってしまったようですね。
そこで、普通のOFCのリード線を。シェルもサエクの異モデルに変更。結線にも余裕が(笑)・・・・・・
新鮮さ、刺激性は物足りないけどナチュラルなサウンドに落ち着く。
聴き比べにピック・アップした一枚は'OUT OF THE BLUE / BLUE MITCHELL’。
敢えて本盤を選んだ理由は、ベースがP・チェンバースとS・ジョーンズに変わる二つのセッションの音質が異なり、しかも、同じセッションでも曲により微妙に変わる所。Stereo録音にバラツキがあった時代?なのか、これが結構、一枚で役立つ。
HSR-AGの場合、B・ミッチェルのtpはきれいだが些か薄く、OFCは透明感はHSR-AGに劣るが厚みがあります。また、ゴルソンのtsを如何に抑えるか。
キー・ポイントはW・ケリー、うっかりすると気が付かないけど渋い味がある。
Me97HEの陽の目作戦、当初計画のシェル、リード線は空中分解しちゃいましたが、このお試しコース、ムカつきながら思いの外、楽しかったなぁ~
さぁ、今度はHSR-AGの嫁入り先を見つけねば・・・・・・・・・