Mt' FUJI JAZZ FESTIVAL '86 with BLUE NOTE
この年の八月末、中間決算の後、直ぐ重要なイベントが控えていて、運悪くこの三日間とダブっていた。
とても休暇を取れる状況ではなく諦め掛かったが、最初で最後かもしれず、もしこれを逃しては一生後悔すると思い、ダメもとで直属の上司に事情を話し、なんとかOKを頂いた。勿論、同僚、部下からの冷たい視線は覚悟の上でした。
OKを貰うと急にずうずうしくなり、開催日の前日から休暇を取り、鎌倉、横浜で一日遊び、前から宿泊したかった「ニュー・グランド」で一泊、当日朝、山中湖に向かった。また、会社が契約していた山中湖に近いリゾート・ホテルも空いていたので、気分はルンルン。まだ、子供がいなくカミとふたりで。
出演メンバーは主に60年代~のBNオールスターで、いなかったのはシルバー、ショーター、タイナーぐらいかな?
一日目は、丁度、新生BNからデビューしたばかりのOTBからキック・オフ。
司会は団しん也さん。その後はL・ドナルソン、M・ジャクソン、C・ウオルトン、A・ヒル、J・ヘンダーソン、T・ウィリアムス、H・ハンコック、B・ハッチャーソン、B・ヒギンス、R・カーター等々、
なお、以下三枚はフィルム写真からのコピーなので画質が悪いです。まだデジカメはありませんでした。
二日目は、前夜の大雨で会場の一部が流され、開催が危ぶまれたが運営スタッフさん達の懸命の努力でスタートにこぎ着けました。感謝、感謝の一言ですね。
司会は徳光さん。この日はB・ウォレス、山下洋輔、W・ディビス、W・ショー、J・マクリーン、S・タレンタイン、A・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズでW・ルーニー、C・フラー、J・グリフィン、そして紅一点C・マクレェのボーカルとB・ウィリアムス等々。
三日目の司会は、タモリ。上のメンバーにハバードが新たに加わり、もうムードは最高潮!
フェスティバルのオフィシャル・テーマ曲、‘Desert Moonlight’(月の砂漠、L・モーガンのザ・ランプローラーに収録)はハバードとW・ショーの2tpで。イャー、もう夢のようでした。
また、K・ギャレットの情熱的なパフォーマンスにもスタンディング・オベーションで会場が湧いた。
富士山をバックに湖上にはヨットが浮かび、ジャズ・フェスティバルとしてこれ以上のロケーションはありません。
帰りは混雑を避け、やや早めに会場を後にして箱根、芦ノ湖で遊んでから家路に。
「彼らのジャズ・スピリットは、言葉では伝えきれない」
一生、忘れらない「真夏のジャズ・フェスティバル」でした。
どうでもいいことですが、出勤前に鏡を見て「ヤベェ~、インド人もビックリだ」と。上司から「そこまで焼くか!少しは気を使え!!!」と一喝。
それも今となっては、懐かしい思い出です。