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勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

コレクターへの登竜門 ・・・・・DONALD BYRDのTransition盤

2023-02-17 | ジャズ・tp

 

 

一端のコレクターになるまでに幾多の関門をクリアしなければならないが、バードのTransition盤の3枚がちょっとハードな登竜門としてまず浮かび上がります。

先日、DU名古屋で査定を受けている間に、歩いて数分の所にある廃盤屋を知り、初めて覘いて来ました。ジャズ専門ではありませんが、壁に”BYRD’S EYE VIEW”(右上)が飾ってあり、桁を間違えないように注意して見ると、諭吉が30数枚であった。

このオリジナル盤を直に見るのは二度目位ですが、価格はここまで高騰していなかった。最近のオリジナル盤への憧憬の象徴なのだろうか。価格は店側は付けるものではなく、買い手側により決められるものなので別に不適切ではない。つまり、新参のコレクター達が高値を支えている。世の中がまだイン・ドア志向なので値下がりは暫く無いでしょう。ただ、市場がアウト・ドアに舵を切った時、どうなるのか興味深い。ひょっとして、今がピークなのかもしれませんね。因みに、所有盤は蚊帳の外の国内盤(キング)です(笑)。

それはそれとして、もしこの3枚がTransition盤ではなく、他のレーベルだったら、ここまでコレクター達の目を惹き付けなかっただろう。Transitionレーベルはハーバード大卒のインテリ・ジャズ・ファンのT・ウィルソンが設立したマイナー・レーベルで、その非商業的スタンスにより僅か3年あまりで行き詰まり、タイトル数も15枚ほどと希少なため、コレクター達が血まなこになって探す格好の標的になっている。3枚の間に録音された”BYRD’S WORD”(SAVOY MG-12032、55年9月29日)がコレクターズ・アイテムになったなんて話は聞いたことがありませんから(笑)。こちらも蚊帳の外ですが、結構、好きな一枚です。

 

 

バードはトランペッターとしてはA級になれなかったが、意外に根強い人気を保っているのもこの3枚に負う所が大きい。ラッキーですね。

左上が”BYRD JAZZ”(55年8月23日)、右上がBYRD'S EYE VIEW”(55年12月2日)、真中下が”BLOWS ON BEACON HILL”(56年5or6月)。”BLOWS ON BEACON HILL”が「幻の名盤読本」にリスト・アップされている。

70年近く前のこの3枚に「検事の耳」を以って接するなんて大人げないけれど、さりとて「弁護士の耳」で無条件にフォローすればジャズの奥深さを否定することになる。コレクターでもない一般ファンは傍聴席でまだ無垢のバードのプレイに耳を傾けるスタンスが良さそうです。

未確認情報ですが、バードは人柄が良く一時期、「BLUE NOTE」レコードの社長を務めたそうです。

 



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