レコードを整理していると「アレ、こんなのあったけ?」と思うブツが出てきた。
記憶を辿ると、確かに、でも内容については、まったく覚えがありません。もともとPrestige時代のコルトレーンはあまり聴かないので、多分、一度、聴いてそれっきりだったのでしょう。
中身を取り出すと、オォ、イエローのNJ盤。1958年にレコーディングされたが、リリースは4年後の1962年なので、ひょっとして1stプレスかも。俄然、聴きモードに・・・・・・・
で、その前に遊んでいるコンセントBOXを活用できないのものかと(随分、古いモデルですが)。
コンセントはPS AUDIOのPOWER PORT。制震メタル・プレートを噛ましている。
プラグはHUBBELLの8215CTをクライオ処理したもの。
コードが詳しい事は失念しましたが、POWER MAGIC 1。
HUBBELLの壁コンからこのコンセントBOXを通しててプリ・アンプとフォノ・イコライザーを繋げてみる。
常識的には壁コンからダイレクトから繋げたほうが良さそうですが、そうでもない。電源の取り方は単純でなく、例えば、シングル・モルトのウィスキーがブレンデット・ウィスキーより絶対、美味いとは限らないと同じ。
電源取りも同じで、コンセント、コードの組合せである程度、好みの音にコントロールできます。
暫く使っていないので、1時間ほど電気ヒーターで通電し、ON/OFFを10回ほど繰り返してほぼOK。
信号系コード等と違って電源パーツは強めの電流を流せば比較的短時間で、所謂、エージングが済みます。
しかし、結果は、あまりいい方向ではなく、もう一段、以前から繋いでいるこちらのコンセントBOXに経由することにしました。
こちらは、東急ハンズで見つけたレンガ大のWOODを刳り抜き加工して貰い、HUBBELL(クライオ処理)のコンセントを嵌め込んだ自作コンセントBOX。アメリカ製の凝ったプレート・カヴァが気に入っている。手前味噌ですが、これがなかなか優れものなんです。
すると、どうでしょう、硬さが解消して、しかもエッジも緩んでいません。もっとも本LPの音はややざっくり感がありますが、カッティング・レベルも高くハード・バップにはピッタリですね。
シーツ・オブ・サウンドがほぼ完成域にあるコルトレーンの自信満々のtsは想定通りですが、HARDENのtpの中低域を多用した厚みのある音色と腹の据わったソロ・ワークにビックリ。
PRESTIGEのRVGサウンドのマジックなのか、それともこれが本物なのでしょうか?
マイルスより良いんじゃない、と言ったら笑われるか。
B-2の‘Invitation’では何となく勿体ぶったコルトレーンのソロの後、テーマだけ吹かされ(これがまたイイんだよね)、直ぐ、またコルトレーンがソロって、ちょっとバカにし過ぎじゃありませんか。それに、前半、いささか冗漫なコルトレーンがハーデンの後、立ち直る所が何ともはや・・・・・・・・
マイルスの「影武者」扱いとコルトレーンの引き立て役に回され、更に本LPではHARDENではなくHARDINと誤植までされている。
そんなハーデンにも意地があるのか、本作ではむしろブラウンの影響を濃くしている。
‘Spring Is Here’では曲想はそっちの気でシーツ・オブ・サウンドに邁進するコルトレーンを尻目に主導権を完全に奪っているハーデンのtpが聴きものです。
1960年のC・FULLERの‘IMAGES’(SAVOY)の録音を最後に、神経症を患い1969年6月NYで死去、享年44。
WILBUR HARDEN、たった一度、男の意地を渋く見せたベスト・プレイがコレだ。
なお、ガーランドのソロも音も良い。
それにしても、このLPのゲルダーの「音」は図太い。
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