山の畑に上ると今年も桃の花がほころび始めていた。今年の三月もすでに去ってゆく。
十一日には東北地方に大きな地震と津波があり、多くの人の命が失われた。原子力発電所も災厄に見舞われ、今も現場では消防士をはじめ多くの人々が死闘を繰り広げている。
起きてしまった事故はいまさら取り返しはつかない。日本国がこの経験をどれだけ深く反省し総括し、未来の復活に生かしうるかに、国家と民族の力量がかかっている。
「眼は見るに飽くことなく耳は聞くに充つること無し。先にありし者はまた後にあるべし。先に成し事はまた後に成るべし。日の下には新しき者はあらざるなり」
(伝道の書1:8~9)