もし突然「あなたはもうすぐ死にます」と言われたらどうする? (Gow ! Magazineの記事より)
テレビで重い病気にかかり余命がわずかな子どものドキュメンタリーをやっていることがあります。
重い心臓病や早老症など症状は様々ですが、どの子にも一様に感じることがあります。
それは皆言動がしっかりしていて大人びているということです。
失礼かもしれませんが、病気がなければ彼らも本来どこにでもいる普通の子どもたちだったはずです。
外で遊びまわったり、わがままを言って親を困らせたり、些細な事で友達とケンカしていたかもしれません。
しかし決定的に違うのは、常日頃から自らの「死」を意識しなければならないという重い事実です。
その境遇が幼い子供にも大人以上にしっかりとした人生観をもたせるようです。
歌舞伎役者の中村橋之助さんがテレビで目標を聞かれてこう答えていました。
「今日舞台に立てる喜び」
これも、今日この日が最期のつもりで今一瞬を大切にするということではないでしょうか。
一方で、「死」からはもうひとつの生のあり方も見えてきます。
人は皆どうせ死ぬのだから下らないことにこだわるのもつまらないです。
僕も好きな一休宗純さんなどはこちら側のタイプでしょうか。
死を通してみる生の大切さと虚しさ。
どちらも生きるためには適度に必要な考え方じゃないでしょうか。
※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから
ラ・トゥールの骸骨にはメメント・モリの意が込められています。本記事テーマとは大分異なりますが