Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

困ったときの組頼み

2014-04-10 23:04:34 | コラム

山口組が安倍政権を批判「国家主義に移行しつつあり、国民の平等の権利が脅かされつつある」(ゲンダイネットの記事より)

映画『ゴッド・ファーザー』の冒頭にこんなシーンがあります。
娘を街のチンピラに強姦されたボナ・セーラという葬儀屋がドン・コルレオーネの元に相談に訪れます。
涙ながらに訴える彼に、ドンは彼がコルレオーネ・ファミリーを避けてきたことを暗に非難します。
そこでボナ・セーラは意を決して忠誠の証にドンの手の甲にキスをするのです。

さて、ボナ・セーラは晴れて娘の敵をとってもらえたはずですが、その代償は何だったのでしょう?

よく言われることですが、日本の警察は事件が起こるまで動いてはくれません。
「自力救済の禁止」という建前上、奪われたものを自分で取り戻すことすら許されないのです。

どうにか刑事告訴できたところで、心や体の傷が癒えるわけでもお金がもらえるわけでもありません。
民事訴訟で膨大な時間とお金をかけて賠償金を勝ち取ったところで、支払われる確率はわずか半分です。

残念ですけど、法治国家では被害者は基本的に泣き寝入りするしかありません。
でも、ボナ・セーラのように相手をどうしても許せなかったらどうでしょう?
そんな時汚れ仕事もいとわない強面のお兄さんたちがいたら…
ヤクザを容認しているわけではありませんが、なかなか難しい問題だと思います。

また、総資産1兆円ともいわれる上記事の某組の活動も今や8割が合法と言われています。
それだけ日本社会に根深く組み込まれている証拠です。
事実、日本のマフィアが実社会に浸透している度合いは世界でもトップクラスです。

それに現実はともかく映画やドラマの中の任侠の世界に憧れる人は結構います。
スジの通らないことは許さず、組織の力学が強く働く、時に命のやりとりもいとわない男の世界。
この世界観って任侠以外では戦国武将が一番近い気がします。

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※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから

コメント
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