Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

優しいニホンゴ

2014-04-08 23:00:24 | コラム

有吉弘行、漫画アニメの実写化批判に「『あいつ違う。こいつ違う』ってバカが言う。うるせえんだよ。じゃあお前勝手に作ってろ」(オリコンの記事より)

例えば、相手を罵倒する英語表現は山のようにあります。
Fのつく四文字言葉は小学生でも知ってますが、日本語に訳そうとしても該当するような酷い表現がないそうです。

では、世界で一番相手を罵倒する表現が多い言語はどこでしょうか?
聞くところによれば、旧ユーゴスラヴィアあたりの言語だそうです。
ヨーロッパの火薬庫といわれ民族紛争が絶えなかった地域だけに、自ずと罵詈雑言も多彩になるようです。
それに比べれば島国日本の言葉は実に穏やかです。

上記事の「うるさい」という表現も日本語の独特さの表れなんじゃないかと思います。
英語なら「Be quiet」とか強い表現だと「Shut up」あたりでしょうか。

しかし、比較してみるとニュアンスは大分違います。
英語の表現は相手に「静かにしろ」と求めており、どんな分からず屋でも意味は通じます。
それに対して日本語の「うるさい」はただ自分の気持ちを言ってるだけです。
意地の悪い人からしたら「だから何?」と言われるかもしれません。

例えば、デートしてる女性に「S君、疲れてない?」と聞かれ「全然平気だぜ」と強い男アピールしてしまう人がいます。 
自分が疲れているのを察してほしい女性の気持ちは、残念ながら伝わりません。

日本語の「うるさい」はこれに近い気がします。
自分がうるさく感じていることを伝えれば、当然相手は静かにしてくれるだろうという淡い期待が込められています。

その意味では日本語は女性的な優しい言語といえるかもしれません。

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※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから

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