荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

私本太平記を完読して

2015年09月07日 | 散文
6月に帰省した時、故郷が太平記の舞台であった事を知らなかったばっかりに、老父と老幼友達から誹りを受けました。
悔しくて、初めて図書カードを作って、「私本太平記」を借り出しました。

遅まきながら、彼らより詳しくなってやろうと・・・。
1巻と8巻が近くの図書館に置いていなくて、区内の他図書館から取り寄せて貰いました。
で、昨日完読しました。

7月末から読み初めて、途中帰省の為に3週間休んでの完読ですから、結構いいペースで集中して読めたと思います。
鎌倉幕府から室町幕府に至る間の物語(史実)で、人の世の醜さ、儚さ、人間の美しさ、清廉、愚直、忘恩、傲慢、保身、破廉恥等々・・・。

が、肝心の「世田山合戦」が登場しません。

小説の中で、故郷にお墓がある大館氏明や脇屋義助が、いつの間にか死んでしまいました。
脇屋義助などは第1巻から登場したので故郷の合戦話を楽しみに読み進めていたのですが、いつのまにかその死の話は過去のものとして、物語は進んでしまいます。

従って、彼がどのような経緯で今治の地に渡ったのかも分かりません。

一方の武将で生子山城や世田山城を陥落させた細川頼春も、時々名前が出るものの、いつの間にか死んでしまいました。
伊予の国での話は一切書かれていません。

消化不良と言うか、食べたい料理が出てきません。
吉川英治先生は私の痒いところを掻いてくれなのです。
事ここに至れば原本太平記を読むしか知る術は無いのでしょうか?
でも難しそうだし、でも知りたいし・・・。
コメント
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