『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

2007年映画ベスト10

2007年12月30日 | 映画ベスト10

映画ベスト10を選ぶ季節が、もう来ました。毎年、1年経つのが早よ感じますわ~。数えてみると、今年は72本映画館で見たんですが、洋画・邦画が36本ずつになっとって、ちょっと嬉しいです。

 じゃあ、さっそくベスト10を。

10位・・・「ラブソングができるまで」 たまらん 

たまらん不惑の年を迎えるに当たって、健康志向と80年代ネタに敏感になってます。CORAたんの魅力もポイント高し。

 9位・・・「プロジェクトBB」 ジャッキー初づくし!

ジャッキー版「ツォツイ」とも言えますな。最早、不良幼児と化した3歳坊主もあんなカワイイ赤ちゃん時代があったんやな~と思うとちょっと怒る回数を減らそかと思います。

8位・・・「赤い文化住宅の初子」 尾道の隣町の美少女 

尾道の隣町の美少女貧乏女子を東亜優が好演。なんとか小ブレイクしてほしい。丹羽多聞アンドリュウもんに出てくれんかな~。

7位・・・「ブラックブック」 パツキン!

大河ドラマっぽいのにフェチ!いろんな面で見応えたっぷり!

 6位・・・「劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!」 「河童のクゥ」を抜いて1位(ヤフー)

カイが出てからTVの「電王」が少しトーンダウン(私の中で)してますが、この時期の「電王」が一番面白かったな~。早くコハナからハナさんに戻してくれ!このハナクソ!!

5位・・・「叫」 おっちゃん、ホネ折ってない?

こういう黒沢清を待っとったんですわ。大満足!

4位・・・「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」 ホクロのマークン、もちろん野球部

ベタですが、よう泣けました。細かい配慮もきっちりしとったな~。

3位・・・「それでもボクはやってない」 赤トレーナーの人

もう監督せんのかと思っとったし、錆びついてるやろと思とったからビックリ!奥さんにもっと尻叩いてもらわなあきませんな~。

2位・・・「ボーン・アルティメイタム」 短髪フェチなの?

こんな面白いアクション映画のシリーズを見てなかったのが不覚でしたが、無事劇場で見れてよかったです。シリーズ通して劇場で見たい・・・。

1位・・・「河童のクゥと夏休み」 幼児あるある

上原一家の描き方に脱帽!もうずっと感情入りまくりでした。子供たちがこの映画を理解できるようになった頃にまた見たいな~。できれば劇場で。

年明け早々ベスト1級の映画「それでもボクはやってない」があって、この映画が今年の基準になってもうたけど他の映画もよう頑張りました。

 「ゾディアック」 VSデ・パルマ

 「夕凪の街 桜の国」 いろいろ思うことあり

「レミーのおいしいレストラン」 がんばれレミー、負けるなレミー

 「ヘアスプレー」 ストップ岡田斗司夫

なんかもベスト10級でした。 来年は、坊主を幼稚園に行かせまして、自由時間が増えそうなんで、もっと映画が見れそうです。 “劇場で見たい”と思う映画がいっぱいあるといいですね!


「ボーン・アルティメイタム」 短髪フェチなの?

2007年12月24日 | 映画
劇場で見れてよかったわ~。
シリーズ3作目で、今から見るのは敷居が高いと思ったけど、ほんま見れて良かったです。
このシリーズを完全に誤解してましたわ。
『ミッション・インポッシプル』の娯楽路線の対極に当たる、地味・渋い・おっさん好みのスパイ映画に、昔ながらのカー・チェイスアクションが売りと思っとたら、「このミス」を愛読してるような人にも堪能できるハード・サスペンスに、アクションはCGをバカみたいに頼ることのない、これこそ新時代のアクション映画やん。

でも新時代と言えど、基本は昔のアクション映画っぽい。
例えば『ランボー』。
町中をバイクで疾走したり、高いとこから飛び降りたり、隠密に殺していくとことか。
説得されて泣きべそとまではいかんけど、CIAのおばさんとTELでやりとりんとこ、ちょっと似てない?
「極限状況のオレ~」と唄ってたエンディングの曲も、微妙に「It's a Long Road」を彷彿させた。
あと、浦沢直樹の漫画にも似とった。
「MONSTER」の511キンダーハイムで育てられたようなジェイソン・ボーンは、
「パイナップルARMY」のジェド・豪士のように徒手格闘術に優れ、
「MASTERキートン」の平賀・キートン・太一のようなかしこさで危機を乗り越える。
かしこが、手際よくプロフェッショナルな仕事をするのを見るんは気持ちえ~上に、悪もんが手玉に取られて苦虫を噛み潰したような顔を見るんはカタルシスがあってえ~わ~。

かしこいのは、ボーンだけやない。
スタッフも。
どういう計算で、あんな絵作りができるんやろか。
どないなってるかさっぱりわからないのギリギリの線のカッティング。
至近距離の格闘も、ジャッキー・チェンらフル・コンタクト派の俳優なら、僕のアクションをじっくり見せたいからカメラは固定で離れててねと指示がありそうなところを、カット、カット、カット。
「こんなプロレスを続けていたら10年持つ選手生命が1年で終わってしまうかもしれない。」と言ったアントニオ・猪木の言葉を贈ります。
あの人、いまだに現役ヅラしてますけどね。

シリーズ初見ということで、ちょっとわからんかったんが、道中行動を共にする小林聡美似の女性が、微妙に誘ってるんですが、鉄の意志を持つボーンには心変わりがない。
ところが、藤波辰巳がアントニオ猪木に「ベイダーとやらせてください!」と直訴した時の決意の髪切りシーンに及び、ボーンの心がちょっと揺れたように思えましたが、ボーンは、私と同じく短髪好きなんでしょうか?

ラストの海ぷかりが、TVドラマ「氷の世界」の竹野内豊ぷかりと似てましたが、直前の海(川?)への飛び込みが、『ダークマン』の飛び込みと似てました。
移動手段が『寅さん』と同じく鉄道っていうのも好きです(強引)!


★★★★(洋画のベスト!)

「アイ・アム・レジェンド」 ベーコン大戦争

2007年12月19日 | 映画
『スーパーマン』のロゴに『バットマン』のエンブレムが合体してる謎の超大作が公開されてる近未来、世界でたった一人になったという男が、荒廃したニューヨークでひとり遊びしながら、食べ物はないか?生き残りはいないか?と探し回る様は、さいとうたかをのマンガ「サバイバル」を思い出した(犬もおったし)けど、後半は同じ頃やってた小池一夫のマンガ「少年の町ZF」に似とった。
ロメロ『ゾンビ』の元ネタの一部でもある『地球最後の男』をリメイクしたものやから、『ゾンビ』にも似てるとこがあるけど、ショッピングセンター一棟俺のもんが、ニューヨーク全部俺のもんになってしまうと、意外とおもろないことがようわかりました。
というより、CG製のデザスターシーンは最初面白いけどだんだん慣れて飽きてくるということでしょうな。
全体的な雰囲気は『トゥモロー・ワールド』っぽいとこもあったけど、でもまさか『男はつらいよ 寅次郎相合い傘』でマスクメロンを自分のいない間に食べられブチ切れる寅さんのシーンが、この映画で見れるとは思わなんだな。
ベーコンくらい鹿肉を燻製にして自分で作ったらどや?
「サバイバル」術が足らんなぁ~。

子供を抱っこして「重いな」と呟くきながら抱っこして子供部屋に運ぶシーンは、子煩悩ウィル・スミスさすがにウマイですわ。
もし生きとったら自分の子供もこれくらい大きくなっとたかなぁ~?とか、人肌ってやっぱり暖かいなぁ~とか思っとるやろ!と思うに十分なメソメソ顔でした。
ここは、きっと撮影で長期間拘束されて久しぶりに家に帰って抱っこしたら子供が重くなってびっくりを想像して演技してるんかな~と思ったけど、あんた、また親子共演しとりますがな。
『シュレック』ネタも実は前から家でやっとったネタとちゃうか?
ああいうの、ウチの子供らも大好きやで~。


★1/2

「ALWAYS 続・三丁目の夕日」 主人公って誰?

2007年12月13日 | 映画
『寅さん』?と思うほど、確信犯的な夢のシーンから始まりましたな。
「こんなん見れるとは、ちょっと意外やったでしょ?」って思惑が見え見え(ちょっと良かった)やねんけど、
その後続くシーンが、寅さんの甥っ子吉岡秀隆演ずる茶川さんと、後期『寅さん』の常連メンバー神戸浩演じる郵便屋との息の合ったコメディシーン(前作でもあったけど)であったことから、この映画は本気で新時代の『寅さん』シリーズを目指してんのとちゃうかと思たわ。
でも、寅さんと蛾次郎がよくやってた“さくら”の手口を悪もんにしたり、
流れ者で繋がってた寅さんとリリーの関係をぬるくしたような、茶川さんと踊り子の関係を見ると、やっぱり違うわ~。
ほんで、この映画が決定的に『寅さん』とちゃうとこは、この映画の主人公が一体誰かさっぱりわからんとこや。
一応、前作でも主演映画賞は吉岡秀隆にあげてるから、茶川さんを主人公にしてるみたいやけど、見てるほうからしたら、なんとなく鈴木ファミリーやねんな。
この『続~』では、クライッマクス的なもんを、茶川さんの恋の行方と、芥川賞を獲れるかどうかと、淳之介の親権争いと、親戚の女の子と鈴木ファミリーのお別れと設定しとったけど、一番良かったんは、親戚の女の子んとこ。
24色色鉛筆もええねんけど、成城のお嬢様やったあの憎そい娘っ子の成長に目を細める父親のシーンが良かってん。
ね、主人公は鈴木ファミリーでしょ。
この後、鈴木ファミリーは東京タワーに上るんやけど、ここでやっと気づいた。
本当の主人公は“昭和レトロ”やと。
夢ゴジラも含めて、羽田空港とか、特急こだま号とか日本橋とかね。
鈴木ファミリーが見た東京タワーから見える夕日のシーンを見せなかったのは納得いかんけど、“昭和レトロ”ネタはまだまだありそやな~。


★★1/2

「サイボーグでも大丈夫」 パク・チャヌクは日本漫画の夢を見るか?

2007年12月06日 | 映画
ポン・ジュノ、キム・ギドクと並ぶ韓国の鉄板三監督のひとりパク・チャヌク監督の新作は、人気歌手が主演するラブコメで、もひとつ食指がそそられないものの、その鬼才っぷりから見るべきもんもあるかなと思たんで、韓流おばさんに囲まれるのを覚悟で見に行きました。

オープニングは今回もいつも通り凝ってるんやけど『チャーリーとチョコレート工場』に似ててちょっと拍子抜け。
しかも、大山倍達が山篭りのため自分がおいそれと下山できないようにしたという眉毛剃りを施した少女が全くカワイクないでやんの。
人気歌手の方も髪形が、吉本の若手漫才プラスマイナス兼光みたいで好感が持てず、このカップルがどうなろうが知ったこっちゃないというスタンスになってしもたわ。
唯一面白かったところが、全身兵器化彼女が病院で暴れまわる妄想シーンで、ここは『グエムル』の漢江襲撃シーンに通じるものがありましたな。
せっかく“体の中から銃弾が出てくる少女”というナイスな夢を見たのが映画化のきっかけやったというのに、こんな方向の映画になってしてもたのは、ほとほと残念です。
才能があるだけに、ファンタジーに逃げず正攻法で撮っても良かったんちゃうかな~。
で、この夢はおそらく日本の漫画かアニメかゲームをした直後に見た夢やと思います。
本人はインタビューで「銃夢」とか「最終兵器彼女」とかのことを聞かれてなんや誤魔化しとったみたいやけど、私は駕籠真太郎の鬼畜エロ漫画を読んだんやないかと思てます。
ま、これからも日本の漫画をいっぱい読んで、映画のヒントにしてください。
でも、異形の愛を描くのは、キム・ギドクだけにまかせとったらええですよ。


★1/2