『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「赤い文化住宅の初子」 尾道の隣町の美少女

2007年06月13日 | 映画
クドカンの昼ドラマ『我輩は主婦である』に面白家族の一員として出てた時の東亜優はそれほどでもなかったのに、伏目がちな貧乏目線、キュッと結んだ口元、石鹸で洗ったようなそれでいて清楚な髪、化粧っ気のない肌、安っぽい服装という真面目貧乏ファクターを添えると胸キュン少女に!
男(私と三島君だけか?)というもんは、なんでこうも貧乏女子(美女に限る)に胸キュンするんやろか。

彼女の口から吐かれるのは前向きな貧乏オチの独り言。
中学生が「金(かね)、金言うんじゃない!」と中華料理屋のおっさんにピンハネされると、「カネ、カネ、カネ・・・死ね」。
同情するなら金くれて、「参考書が買える」と言いながらちゃっかり一張羅購入。
お尻を披露する坂井真紀扮する女教師に「田尻でよかった」。
デリヘルのチラシをくしゃくしゃにして、「いけん、お兄ちゃんがいる(必要)かもしれん(風邪で早退したらお兄ちゃんがデリヘル嬢呼んでた)」。
独り言はエスカレートして、さらに妄想まで加わる。
この妄想シーンが、いかにも女子発って感じでよかです。
ライバル女子の下駄箱にヒキガエルを入れようとするけど、そん時そばにいる三島君にキャっと腕を掴んでイイ感じになってしまうとこまで想像して、結局靴の向きを変えるだけにとどめるってカワイイ抵抗やんけ!
自分が風俗の呼び込みをしてるとこなんか(ここはアドリブらしく、よくわかってなさがやけにリアルでカワイイ!)、風俗で働いてる美女は皆家の貧しさゆえにしかたなくやってるもんだと、逆にこっちが勝手に妄想してまうわ!

これに“妹萌え”の要素まで加わるんやけど、女子から見たら“お兄ちゃん萌え”にもなってるんとちゃうかな?
100円玉おはじき(お兄ちゃん多め)とか、コロッケとか、電球とか、なんやかんや言うても一つ屋根の下に住んでる兄妹。
あや取りのシーンなんか、お兄ちゃんの方が、自分より少しお母ちゃんとの思い出がようけあるだけにしっかり覚えてるって、鈴木砂羽ママの育児が貧乏なりにもしっかりしてた証拠やな~。

全編広島弁で語られるこの映画の舞台は広島県福山市。
たぶん、ほとんどは東京の日野市で撮られたと思うけど、海の向こうにわりと近い距離で島が見えて美少女というシュチエーションは、広島ならではで、隣町尾道の大林映画『さびしんぼう』で富田靖子が自分の家を見られたくない貧乏女子を思い出しました。
「赤毛のアン」の理想と現実を描きながら、三島君をゼッタイ信じたいラストカットには、初子も「自虐の詩」の幸恵同様「生まれてきた喜び」をわかってもらいたいと思わずにはいられませんでしたな~。

「やっちもなぁわ」は「カバチタレ!」に続く広島弁の勉強になりましたわ。


★★★1/2


最新の画像もっと見る

コメントを投稿