『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「蝉しぐれ」 初恋の来た坂道with親父の骸

2005年10月21日 | 映画
今年もやってきました!
藤沢周平、海坂藩モノ映画の季節が。

思えば、新井英樹のコミック「ザ・ワールド・イズ・マイン」で出てきた、「~でがんす」「しぇば~」「わぁ」の東北弁を自分なりの発音で読んでいたが、「たそがれ清兵衛」の宮沢りえから発せられた正解発音の、まぁかわいらしくも心地よいこと!
今年は、木村佳乃が喋るのか~楽しみだなぁ~と思って見てたら、一向に出てこんじゃない!
なんで標準語?
魅力半減だね!
黒土三男は方言にこだわりなかったのかね~。
山田洋次でなきゃダメなのか・・・。
また来年!

急遽、見方を変えなければならなかったこの映画、
なにを目玉に見よう?

「佐津川愛美 第一回主演級作品」
TV版「がんばっていきまっしょい」の「キャッチ!ロ~」「イ~ジ~オ~~ル~」のかけ声でおなじみの彼女は、ホリプロの優香を育てたマネージャーが6年ぶりにスカウトしたという逸材で、上野樹里の映画「笑う大天使」にも出演。
「笑う大天使」には、ムスメが大泣きする、映画前のCM「海賊版撲滅キャンペーン」で黒い涙を流す少女、谷村美月も出るよ~。
美少女揃いでたまらねぇでがんす。
佐津川さん、来年の東宝映画カレンダーに出る位にはなれるんじゃない?

「大地康夫 映画本格復帰作品」
伊丹十三映画の常連だったのにね~。
ずいぶん久しぶりにお見かけしました。

「緒方幹太 親父にチャンスをもらった初作品」
緒方拳の長男でありながら、直人ばっかりちやほやしやがって!
実際、ヤフーで検索をかけると緒方直人69700件、緒方幹太だと156件。
代表作は、昼のドロドロ系メロドラマ「赤い迷宮」。
やっと、印象に残る役がもらえましたね!
一応、私の中では、山口貴由のコミック「シグルイ」の狂気キャラと並列しときました。
顔がすごい逆三角形(やまかがし系)。

しっくりこないなぁ~。

後半が!
なんか都合よすぎ!
追っ手の連中、ボンクラすぎ!
今田の天狗コントに右往左往。
「あぶな~い!後ろ!後ろ!!」
ハラハラせんわ!!
そんで、追っ手から逃れてる最中に、つい抱き合って、赤ん坊を泣かしてしまい、泣き止まない赤ん坊を、お~よしよしとなだめるシーン。
あそこは、泣き止まない赤ん坊、追っ手はそこまで来ている。
泣き止まない。どうしよう。
木村佳乃がおっぱいポロリ、赤ん坊に乳をふくませ口に封したまま抱いて走る。
コレ正解。
石井輝男ならそうするね。

しかし、最後まで見てて、憎むべきは、道場のゴロツキ連中。
花火デートのこれからって時に邪魔。
告白しに来た彼女を探してる最中に邪魔。
こういう連中に限って、藩の要職に就いてたりするんだよな~。
よって、ケヤキ屋敷で斬られた連中は、実は彼らだったってことで。


★★1/2


「シン・シティ」 女祭り!

2005年10月12日 | 映画
「フランク・ミラーのシン・シティ」。
またアメコミの映画化。
しかも今度は漫画家自ら監督。
海の向こうの漫画家も大ヒット作を抱えると、ホームランボールを落札(トッド・マクファーレン)できるだけでなく、映画も監督できるのか・・・。
さぞかし自己慢チキな映画だろうなと思ってたら、ちゃんとタランティーノ&ロドリゲスラインの映画になってました。
ヘンにハリウッド職人監督にまかせなくてよかったわ。

ハードボイルド、フイルムノワールの影響が濃い男根映画のはずなんですが、思い出すのは女優のことばかり。
●「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のサルマ・ハエックより着エロ!
誰かのMTVみたいに、登場シーンにはいつも髪の毛がなびくジェシカ・アルバ。
●「キル・ビル」のゴーゴー夕張より出番が少ないのに、一番印象に残っているミホ:デヴォン青木。
卍手裏剣なんてアイテム久々に見たわ!
●「ジャッキー・ブラウン」のパム・グリアよりSEXYなロザリオ・ドーソン。
若いからあたりまえか!
●「8マイル」のビッチは、ハスキーボイスに磨きをかけてきたぞ!
ブリタニー・マーフィー!

一方、男根陣は、
●「ヘルボーイ」ライクな特殊メイクなのか、実際にここまで酒太りになったのかわからないミッキー・ロークなんて、言われないとわからないよ!
映画界のノムさん再生工場、タランティーノのようにできるかな?
●ルトガー・ハウアーのツルッパゲには、「セカチュー」長澤まさみ&綾瀬はるかのように決意が感じ取られるが、単に薄くなってきただけか?
●「光る眼」のような光るメガネのイライジャ・ウッドは、まんま60年代SF映画。
「マーズ・アタック!」かと思ったぞ!
●真性ロリータ役のニック・スタールは、整形してイエローバスタードになるが、イエローモンキー姿はロリコン大国ニッポン人の暗喩か?
こういうやつらの肉棒は、斬らんと治らんわ!
と、こんなん。

なんて、ホントは男も女も街全部が、スッゲーかっこよかった。
正直、ストーリーをまともに追っかけるより、提供された映像に素直に熱狂するのがいいのですが、年をとったせいか、そういう楽しみ方は、年々できなくなってきました。
井筒カントクは例のごとく、この映画には怒り心頭のようですが、こういう映画も楽しめるような度量くらいはいつまでも持ちたいものです。
でも、ちょっと「オールドボーイ」を思い出したので、評価は低めです。


★★1/2

「シンデレラマン」 このタイトルなんとかならんかった?

2005年10月07日 | 映画
昔、ジャン・クロード・ヴァンダムブームの時に「シンデレラボーイ」という、チープなビデオジャケットがレンタル屋に並んでいましたが、「シンデレラ」に続く言葉が男臭漂うものはどうも似合いません。
今、募集中の東宝シンデレラオーディションも、シンデレラボーイオーディションだったら未来の妻婦木を探していても、山咲トオルとかKABAちゃんっぽい感じがする。
原題がそうだからしかたないかもしれませんが、「シンデレラ」=おとぎばなしというより、「シンデレラ」=ティアラ・ドレス・ガラスの靴・かぼちゃの馬車といった、ディズニー洗脳を強固にうけてる日本では、邦題は独自につけるべきだったのでは?と思います。

この映画の場合の「シンデレラ」は、栄光→挫折→チャンスを掴む ということで解釈してるのですが、そんな例は日本でも履いて捨てるほどあります。
「ほっしゃん」。
てんそブームでナイナイらと共にお笑いの頂点を一瞬だけ駆け抜けたが、その後、日々の糧を得るために東京の地下鉄工事をする。今年「R-1」というピン芸人の大会で優勝!
「藤川球児」。
第一回の松阪世代ドラフトで阪神から一番指名を受ける(当時の監督ノムさんは、「なんでこんなんとるねん」とボヤいていた)も、なかなか1勝をあげられず、来年はクビになるんちゃうかと毎年、戦々恐々としたオフを送る。日々の鍛錬を欠かさなかった結果、今年の阪神優勝に大きく寄与!
何年かしたら映画化してくれない?


寒冷地に住む極貧家庭の冬の悲惨さは、沢口あすかインタビューで知ってるつもりだったけど、やっぱり辛そう。
加えてコドモが腹をすかして起きてこようもんなら、ラッセル・クロウのようにウィットに富んだ夢ジョークがとっさに浮かんで、薄っぺらいハムを譲ることなんてできるかな~?
夕食時に、おむつを替えても、抱きながら食べても、泣き叫ぶ赤ちゃんに、「ゆっくりメシくわせろ!!」と怒鳴ったワタシは、「シンデレラマン」失格です。
0時になったらリセットさせてください。


★★1/2

「タッチ」 長澤まさみを甲子園に連れて行きたい?

2005年10月05日 | 映画
泣き倒しました。

だって、カッチャンが死ぬの知ってるもん。
カッチャンが南にキスしてというところも、「おい!口にしたれよ~。後悔すんで~」とか、カッチャンが「ゼッタイ甲子園に連れて行く」とできもしない(結果的に)約束をするところなんか、思春期の途中で「タッチ」を読んできて記憶も鮮明だから、勝手にいろいろ先に想像して泣いちゃった。
まぁ「長澤まさみを東大に入れたい(「ドラゴン桜」)いや、甲子園に連れて行きたい!」と思う気持ちは、阪神:藤本似の斉藤双子より強く思っていたからね~。
ただ、それだけ思い強く見てた分、後半はその思いを受け継がれなかった感は否めない。
ン十年に一人の逸材スラッガー新田君に挑む、アンチ明徳高校野球シーンの三球勝負、
1球目は、南が、
2球目は、カッチャンが、
3球目は、自分の力で、
打ち取るシーンは(原作とは違う?)、ラストにふさわしかったです。
だって、漫画のラストは肩透かし食らった感じだもん。
なんか自分が覚えてる「タッチ」のいいとこだけが映画になってて、満足のいく仕上がりでした。
南が新体操をしていない(要はレオタードを着ない)のはちょいと不満ですが、奇妙なダンスで帳消し。
結婚式場のモデルでウェディングドレス撮影のシーンがないのは、「セカチュー」との混乱を避けるためか。
もう一人のお約束あだち充キャラの原田も良かった。
ちゃんとVサインしてたし。
バラエティ番組などでは、喋りだすとうっとうしい若槻千夏も、この映画ではカワイかったです。


同じ土俵で活躍する双子というのは、よくある話で、
格闘技のアントニオ・ホドリゴとホジェリオのノゲイラ兄弟。
スキーの荻原健司・次晴兄弟。
マラソンの宗茂・猛兄弟。
シドニー五輪体操のポールとモーガンのハム兄弟。
オランダサッカーのフランクとロナルドのデブール兄弟。
すごすぎる片方がいると、片方がかすむ、言い方は悪いけど愚兄賢弟。
漫画の世界にもそういう双子がいて、
「NARUTO」が大ヒットしている岸田斉史と聖史。
少年誌でも活躍する楠桂と大橋薫。
「タッチ」の原作者あだち充も、実はそうだった言いたいところだが、先ごろ急遽した兄:あだち勉は双子ではない。
でも、あだち充には、かなり影響を与えた人物だそうである。
「タッチ」といい、その後の「H2」でも見られる大器晩成型のキャラ造詣はいったいどちらなのか・・・。
言わずもがなかな。


★★★1/2