『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「夕凪の街 桜の国」 いろいろ思うことあり

2007年08月29日 | 映画
去年辺りから、自分の知らない戦争観を教えてくれる映画に当たり、たいそう勉強になりましたが、この原爆被爆観は、ちょっとすごかったです。
「自分だけ生きてて、そんで、幸せになってもええのんか」
と幸せの局面を迎えるたび、そんな思いがもたげてくるというのはまだしも、
「誰かに死んで欲しいと思われた」って、そんな考え、全く思うことなかったですもん。
まぁ原作漫画に忠実なんやけどね。
実は映画見てから、原作漫画を読んだんですが、これを映像化するって、かなりプレッシャーあったやろな~と思います。
原作モノ映画って、どっちかの方がイイっていうのが多いけど、これはどっちもイイですな~。
足りないとこを補完しあってる感じがします。

映画の方では、黒澤明チルドレンの伊崎充則の童顔を駆使した旭クンが出色でした。
エピソード的には、唯一の家族写真を旭クンが持っとったとこ(『劇場版 仮面ライダー電王』でも、泣かせる写真エピソードがあった!)や、
髪飾りが京チャン(語尾上がる)経由で、受け継がれていくとこ、
銭湯のシーンの説得力、
そんで、広島弁を実際に聞けたとこが良かったです。
田中麗奈や麻生久美子は自らこの役をやりたいと力が入ってるほどで、マチャアキや後のハゲた打越さんまで、原作ののイメージに合ったエエキャスティングやと思うんですが、先に漫画読んだ人は、どうなんでしょうな?

漫画の方は、構成の問題かもしれんけど、東子ちゃん(中越典子)とは漫画版の方が親友感があったな~。
皆実が、徐々に死を迎えるとことか、一枚絵の大ゴマの魅力は、漫画ならではです。
あと、気になるとこがあったら、すかさず戻って読み直せるとこも。
最初のシーンで、半袖ワンピースの件で過剰な反応を示すとこが、貧乏からではなく、腕にケロイド痕があるからというのは、後でわかりました。


戦争のことだけでなく、結婚することの重みとか、いま先祖から代々生きてること、「この親を選んで生まれてきた」(『河童のクゥ』でもあり)ことまで考えさせてくれる。
それにしても、あんな手紙が書ける凪生は、しっかりしてるな~。
ウチの坊主も、あんな手紙が書けるようにしっかり育てたいです。
それと、戦争について興味を持ったら、ぜひこの漫画を読ましたろうと思います。


★★★1/2


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5 コメント

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こんばんは (ノラネコ)
2007-08-29 22:39:31
これ、映画化するならアニメだろうな、実写はちょっと難しいと思ってました。
まあ実際に完成したものは健闘していたと思います。
やはりあの台詞を生身の人が言うとインパクトありますよね。
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こんばんは♪ (ミチ)
2007-08-30 22:03:50
>伊崎充則の童顔を駆使した旭クンが出色
ここがワタクシ的にはイマヒトツだったかもしれません。
なんか大人になった彼が無理があって、心の中で笑ってしまいました→ごめんね、伊崎君!
半袖ワンピにはそんな理由もあったんですね。
原作を読むのが楽しみになってきました!
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ノラネコ さんへ (aq99)
2007-08-30 22:31:46
麻生久美子の語りはよかったですが、耳について残るのは、伊崎元少年の「京チャン(語尾上がり)」です。
怖いイメージばっかりの広島弁でしたが、ちょっと親しみがもてました~。
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ミチ さんへ (aq99)
2007-08-30 22:36:11
伊崎元少年は、結構頭薄で童顔なのにおっさんなとこが、ツボです。
凪生とは、「カミュなんて知らない」で学友同士でした。

漫画読むとき、ぜひ表紙カバーをめくって、本体表紙の絵もみてくださいね~。
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こども (kimion20002000)
2008-04-24 18:44:34
TBありがとう。はい、お子さんいくつか知りませんが、ぜひ読ましてあげてくださいね。
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