『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「森達也のドキュメンタリーは嘘をつく」 

2006年03月31日 | TV
テレビ東京の「メディア・リテラシー特別番組 森達也のドキュメンタリーは嘘をつく」。
なんと、春休みとはいえ水曜日の午前10時から11時放送(東京では日曜の同時間帯だが)。
一体誰に見てもらいたいんだか?
ちなみに、来週からこの時間はモーニング娘。の「ハロー!モーニング」。
モー娘。のファンは、平日の10時に家に居てるということなんですね~。
よくわかってるやん!テレビ大阪!!

さて、この番組である。

~以下の文章は本作をご覧になる予定の人は読まないで下さい。~


長江俊和の「放送禁止」シリーズ(『Quick Japan』57号 森直人氏の文章に詳しい)も、4回目になった今、うがって見てるから・・・。
特に、森達也と原一男が対談するところで、映画学校から連れて来られたレポーター役の吉田さんの、「今日は、森達也さんと、原達也さんに~」と何回も間違えるところが、「放送禁止」シリーズにおける子供の意味深シーンの役割を担っている感じがしたんで、その後の森達也の行動、発言すべてに怪しさを感じました。
さらに、自主映画監督である松山慎一監督が橋の上で蒸発していた父親と会うシーンは、そっくり「ファザーレス」のシーンで一番のツッコミどころではないでしょうか?
ラスト付近の、吉田さんが、わざわざ尼崎の脱線現場や須磨のタンク山を訪れてるところは、意気を感じましたが。
まぁ、この番組で一番がんばったのは吉田さんで、「編集が吉田のカワイイところばっかりをつないだ」というのもわかります。
この吉田さんというか水木ゆうなさん、「仮面ライダー響鬼」の中三時代の明日夢の担任をやっていたって!
こんなカワイかったっけ?
女優はスゴイなぁ~。
唄も歌ってるみたいです。

やっぱり、ドキュメンタリーは面白い!

「ブロークバック・マウンテン」 マリリンに似てるから

2006年03月27日 | 映画
家族を放っぽりだしにするほど、溺れてしまうものなのかね。
ゲイの世界は。

そもそもゲイのイニス(ヒース・レジャー)、婚約してたとしても結婚したらあかんやん!
それとは知らず結婚したアルマ(ミシェル・ウィリアムズ)が、かわいそう!
顔立ちがカーリング日本女子代表 チーム青森のマリリンこと本橋麻里に似てたんで、余計に同情したわ!
まぁ、当時は自分でもアレはひと夏の過ち・お遊びと思って、結婚生活を送っていたけど、それなら一生墓場まで持っていくネタとして心の中に秘めておけってーの。
子供が生まれてからは、改心したと思ったけどねー。
花火会場での男っぷりとか見てると。
百歩譲って、何年かぶりだから、会うのもよしとしよう。
でも自分の家の前で、乳繰り合うのはどうよ?
頭、悪すぎ。
カウボーイ男はこんなに頭が悪いってこと?

スーパーで子供が豆のビン?をひっくりかえすシーンがリアル。
「子供のお守り、できなくなったから預かってよ」「私、今日残業」「とにかく頼むわ!」などと言い合ってる時に限って、子供がなにかしらやっちゃうんだよなー。
この時、「いいよ、いいよ。ボクが後始末しとくから」と言った人が、後にアルマが再婚する人(うろ覚え)。
幸せになってくれててよかったわ。
娘アルマ・ジュニア(妻の名前にJrをつける名前があるなんて初めて知った)が、イニスに言う「お母さん、あの人との子供ができてから、私に冷たくなったから居心地が悪いの」ってセリフは腹立ったな~。
なんか、虐待でもされたみたいに言うな!
単に赤ちゃんの世話で忙しく、前ほどかまえなくなっただけなのにって、もう「かもてー」っていう年でもないやろ。

この、いかにもアメリカン田舎っぺマザーなミシェル・ウイリアズ。
青春ドラマの「ドーソンズ・クリーク」では、田舎に越してきた誰もが憧れる都会ッ子役で、ライバルの田舎娘が現トム・クルーズ夫人のケィティ・ホームズでした。
今では立場が逆転しているのが面白い。
そういえば、ゲイのケビン・ウイリアムソンが制作統括していた、このドラマもゲイネタが暴走していた回がありました。


ヤニいっぱいのツバが口の中に満載しているかのような喋り方をしていたヒース・レジャー、あれはカウボーイ弁なのでしょうか?

若くしてこの映画を見てたらと思うと、ちょっと恐怖です。
ゲイって、そんなにいいもんなんかなーと。
保守派が猛反発したというのもわかります。


★★1/2

高松宮記念予想

2006年03月24日 | 競馬
阪急杯で騎手を引退する松永幹夫に花を持たせようと直線ビシビシ追わなかった、コスモシンドラー出てきてほしかったな~。
あぁ、賞金不足ですか。残念だなぁ~。
まるでGⅡレースのようなメンバーで、騎手もヘンテコなことに。
でも馬券的には、ひじょーに面白くなりそう!

このレースは、
●過去の連対騎手が有名どころばっかり!
今年はといえば、武豊のドバイ旅行をはじめ、横山、藤田、蛯名、後藤、安藤勝までもが乗る馬がなしですわ。
●連対馬の前走成績は3着以内か、でなければ5番人気以内になってた馬。
だいぶ絞れてきました。
●父馬は、マル外馬か、やっぱりSS馬。

キーンランドスワンを今年も買います。
相手にSSのオレハマッテルゼ。柴田ヨシトミ大先生でも大昔、このレース勝ってますから、なんとかならんこともない と思う。
もう1頭は、外枠からシーイズトウショウ。

WBC馬券が騒がれていますが、コパノフウジンだけがCだけではないという解釈で、三連複遊んでみたいと思います。



「愛と死をみつめて」 第1夜

2006年03月19日 | TV
犬童一心監督ということで、注目して見てました。
そこで、気になった事をつらつら。

●草なぎくんの髪型、フランケンシュタインみたい!
そういえば、スマップで「怪物くん」の実写できるやん!
オオカミ男に香取クン、ドラキュラはキムタク、怪物くんは中居クン。稲垣は悪もんのボスでいいかっ!
●小雪の家を手紙の消印から探す草なぎクン。警察に秘守義務があるからと断られる。
アッホやな~。こんなん、「探偵ナイトスクープ」に頼んだら一発やのに!
●秘守義務を無視して、家を教える「逮捕しちゃうぞ」婦人警官吉岡美穂の顔立ち、この時代の雰囲気に超ミスマッチ!
●広末涼子の大阪弁、まぁいけてる。池脇千鶴の大阪弁を勉強した?広末が演った難病ドラマ「Summer Snow」で共演してたね。
●ロケ地とかセット、必死さは感じるが・・・。
この頃は、中之島のビルの屋上から通天閣がまる見えなんですね~。病室から見える風景とか丁寧でした。

と、アホなことを考えながら見てたんですが、すぐに真面目に見入りました。
だって、出会いが阪神の野球中継のラジオを聞いていて、サヨナラで盛り上がるっていうの、最高にいいやん!

で、ず~っと進んで、広末の裸。
さすがは、稀代の脱がし屋、犬童監督!TVでありながら、背中と、肩甲骨あたりまでですが、ここまでやってくれました。
次、映画に出たら確実に脱ぐね!
ラストは、「1リットルの涙」っぽくリアル写真とかリアル手紙とか出すんかな~。
「愛と死をみつめて」の歌、「パルナス」の歌にちょっとだけ似てる!
第2夜、草なぎくんの前髪がさらに斜めになってることに期待。
苦学生だから、自分で刈ったという設定かな?

「アルプスの少女ハイジ」を娘と見てます

2006年03月15日 | 育児
育児の醍醐味のひとつに、「自分が昔見たTV番組を一緒に見る」というのがあります。

ムスメもいっぱしのTVウォッチャー(今日が何曜日かをTV番組で把握する。なので年末年始は曜日感覚がわからなくなる)になってきました。
今日、水曜日は「昔ばなし」
木曜日は「こてんこ」
金曜日は「おでんくん」
土曜日は「あたしンち」
日曜日は「ボウケンジャー」で、
月曜日と火曜日はなんもなし。

そんな中、BSの世界名作劇場をローテーションでやってる枠で、ついに「アルプスの少女 ハイジ」が始まりました。
前にやった時は、ムスメはまだTVを見る年ではなかったから、待ちに待ってたんですが、ちょうどうまい具合にムスメとハイジが同い年くらいになりました。
案の定、ムスメは、「うわ~、あんなブランコ乗りた~い」とか、「雲にのりた~い」とか「ピッチ(小鳥)飼いたい」とか「乳搾りしたい」とか「山羊に塩あげたい」とか「チーズ食べたい」とか「杉の木の音がコワイ」・・・と延々に、たぶん昔私が初めて見た時と同じようなことを言うてます。

で、子を持つ親になった私は、今回ばかりは、思いっきりおんじ目線になってます。
大人になってから何度も見てるのにね~。

第5話、「燃えた手紙」のラストのナレーション、「アルムおんじにとって、もうハイジはなくてはならない存在になっていました。」
当たり前の事ですが、もう子供たちのいない生活なんて考えられません。

第7話「樅の木の音」では、チーズ作りに挑戦するハイジがミルクの入った鍋を焦がしてしまい、おんじに怒られると思ったら、おんじは黙って鍋のコゲを削いでるだけ。
“大きな失敗は怒らない”という最近読んだ育児書でも読んだことを実践しています。
コレがなかなかできないんですよ~。
おんじからは、学ぶべき事が多いです。

あと、「ハイジ」の中の唯一の悪人といわれるデーテおばさんでさえも、育児のしんどさを身をもって知った今は、その行動を責められないと思ったことを、付け加えておきます。


「クラッシュ」 銃はコワイ!

2006年03月09日 | 映画
透明マントの話、家に帰ったら、もうすぐ5歳になる娘にしたろうと思って見てたけど、やめ!やめ!!ぜ~ったい、やめ!
ウチの娘もあんなんやりそうやもん。
おばあちゃんの家にある仏壇とか、神社でお参りするたんび、「パパの花粉症がなおりますように~」っていつも言ってくれるんだよ。
年がら年中、くしゃみしてるからね。治らないんだけど。

悪意が生んだ偶然の奇跡、神様の機嫌が悪い時は逆もある。
信じていいのか、悪いのか。
いいことをすれば、みんないいことをしてくれますか。
日本でも他人(どころか家族も)が信用できない社会になってきていますが、
それでも他人との関わりなしに生きていく事は不可能である。
ならば、なにを頼りに生きていけばいいのか。
細かい事はごちゃごちゃ考えんと、自分の育児に信念を持って、流れに身をまかせろって!(って誰に言ってんだか・・・?ヨメさんと小モメ中です。)

誰でも抱えてる悪意。
マット・ディロンの親父のしっこがちゃんと出ていたら、彼は暴言を吐いてないか?
そんなことはない。
なにかをきっかけに、爆発する人なんである。
だから、誰でも簡単に人が殺せてしまう銃だけはまずなしにしようや。
「ボウリング・フォー・コロンバイン」でも見たけど、恐怖症の固まりアメリカ人は、銃を持っちゃいけませんぜ。
って、無理な話なんだろうな~。
とりあえず、私が住んでる日本だけでも銃の蔓延は防いでほしいもんである。
娘は、今日もぐっすり寝ています。
だから、マントの話は必要ありません。


冒頭の死体が誰であるかのサスペンスは、「アメリカン・ビューティー」っぽく、
人間関係が繋がっていき、等しく雪が降るとこは、「マグノリア」っぽく、
タイトルから映画の内容を想像できないとこは、同じ交通用語映画「トラフィック」っぽく、
それらはみ~んな、アカデミー賞で繋がってるだけに、この作品、賞をとるべくしてとったって感じでした。

やっぱり透明マントの話、実によくできてるので、話しないのはもったいないから、よ~くアレンジして聞かせる事にします。


★★★★


「力道山」 梶原(しげるにあらず!)史観

2006年03月08日 | 映画
「日本人がいちばん力道山を知らない」(この映画のコピー)
そら知らんわ!プランチャ・スイシーダ(場外の選手にフライング・ボディアタックをする技)をする力道山なんて!!
トペ・スイシーダを藤波辰巳に先がけて本邦初公開したのは、力道山の次男百田光雄(中田カウス似)だが、バイクに皮ジャンという私生活スタイルも妙にしっくりきません。
私の中では、ベルトを巻いて腰に手を回す力道山が浅草キッドにいじられる時の草野仁さんに見えてるもんで。

力道山については、主に梶原一騎の「プロレススーパースター列伝」の猪木と馬場のところで語られていたイメージが強すぎます。
ブラジルから連れて来たアントニオ猪木と、元巨人のプロ野球選手ジャイアント馬場の二人を同時に入門させ、馬場にはちやほや、猪木には冷たく当たる、マンガのような(実際漫画だが)エリートと雑草の育て方をしてきたやなおっさん。
この頃は思いっきり猪木信者でした。
映画では、弟子との交流はキム・イル(大木金太郎)しか描いてませんがそれで正解でしょう。
猪木と馬場まで登場させたら、別の映画になってしまう。
なにより、元子(馬場)夫人がお怒りなさるでしょう!

ファンタジーと割り切った「SAYURI」と違って実録風に作られている「力道山」。
どうしてもそういうことが気にかかってしまいます。
そしてそれは、「負けてください。あなた一度だけ、負けてください」(この映画のもうひとつのコピー)のクライマックスの試合で、力道山とタッグを組んでいた東富士の役に、昨年急遽した橋本真也(「反則王」の日本語吹替に続く韓国映画仕事!)が演じていたところに最大級にあります。
1本目でフォール勝ちした東富士=橋本のなんともいえん笑顔を見たら、力道山はどうでもよくなってしまった。
本来、ここは力道山に感情移入して負けるのかな?どうすんのかな?と思いながら見るとこなんですが、故人のありし日の姿を思い浮かべてファンタジーを感じてしまった。
きっと日本の観客の何人かはそう感じた事でしょう。
映画ファンの私としては不幸だが、プロレスファンの私としては幸福なシーンでした。
実録風なためプロレスシーンがダメだったらどうしようもありませんが、今まで見てきた映画にインサートされてきたプロレスシーンでは、「ロッキー3」「傷だらけの天使」を超えて一番です。
ここまで丹念に再現してくれる韓国映画の金の掛け方にも感心しました。
残念なのは、妻の中谷美紀。
「遠くから来た」という共通項以外、大根が好物であるわけでもなく、相撲好きというわけでもなく、藤竜也に奴隷同然の扱いを受けてて一日でも早くこの生活から抜け出したいというわけでもなさそうだし、妻だけに見せていたであろう力道山の魅力が伝わらんから、なんでここまで献身的なのかよくわからん。

人知れず韓国に行った力道山が、統一展望台で「オモニー」と叫んで涙したというエピソードが一番好きなんですが、猪木が披露したので嘘か本当かわからないから、やっぱり映画にはとりあげてもらってませんでした。


★★





「ホテル・ルワンダ」 5000人にありがとうといいたい

2006年03月03日 | 映画
映画ファンの署名による上映というのは、アカデミー脚色賞を受賞した「Gods and Monsters」以来でしょうか。
署名活動のきっかけは、「アカデミー賞に3部門もノミネートされ、アメリカでもヒットした映画がなんで公開されへんのや!」という単純な疑問から。
黒人、アフリカ、社会派という映画興行の三重苦を背負ったこの映画(先の「Gods~」はゲイの三重奏でしたが)、アカデミー賞ノミネートで配給権が高くなって、割に合わなくなり配給会社が手をひいたらしい。
映画配給会社も理由あってのことだったのか。
で、公開にこぎつけたら、毎回満員(梅田ガーデンシネマでは)の大ヒット。
たぶん、普通に公開したよりヒットしてると思います。
こういうムーブメントは、後々にも続いてほしいです。


支配人稼業ン十年、現金より、高級葉巻1本あげる方が品位があるという賄賂術を身に付けた男ドン・チードル。
家族が一番大事だから、お向かいさんがなんかされてても、見てるだけというのはよくわかる。
ホテルの庭に集められたツチ族を撃てと言われた時も、こいつら賄賂に弱いから、「殺しても、なんの得にもなりませんよ。一人いくらで売ってくれますか?」と冷静に戦局を見つめて対処。
「ビールいりませんか?ビール」
家族を助けたいだけなのに、困ってる人、特に女、子供が助けを求めてやって来たら、やっぱり無下に断れない。
なりゆき上、英雄になってしまった。
国外脱出可になっても、車を降りて「ヨメさん、先に行っといて」
運悪く車は、襲撃をくらい、ヨメさんに激しく誤解される。
家族一番で行動してきた彼が、初めて家族を二番目においた行動をとったらこれだ。
でも、これもわかる。
きっと、この時行動してなかったら、「あの時、ああしておけば・・・」と激しく自分を責めただろう。
ラスト、バスから降りて、甥っ子を探しに行く時は、今度は家族一緒で。
離ればなれになってはダメ。
甥っ子を見つけた彼には、シンドラーのように「後○○人救えた・・・」なんてことは言わない。
自分にやれることは、全部やったつもりだ。
なにより、家族一緒やもん!
彼を見てると、シンドラーにはなれないけど、ポールさんみたいな行動はとれるかもと思えました。
そして、ねたみは最悪だということも。


やっぱり、賄賂は酒と煙草か。
私はどっちもやらないから、常備してないや。
あんな世界にはならないと思ってるから持たなくてもいいでしょ!


★★★

「アサルト13 要塞警察」 リメイクと言わなくても・・・

2006年03月01日 | 映画
もう、どんな映画がリメイクされてもビックリしません!

ジョン・カーペンター監督の商業映画デビュー作で、日本未公開の「要塞警察」。
日本での初公開は、東京12チャンネル「木曜洋画劇場」(ビデオがない頃はTVの洋画劇場が未公開作を発見する場でした)。
アイスクリーム屋のシーンが忘れられないバイオレンス映画でしたが、この映画がジョン・ウェインの「リオ・ブラボー」を下敷きに作られたと聞いたのは、河野基比古氏のダンディー解説から。
あのカッチョイイ銃投げ渡しシーン(「アンタッチャブル」でも同様のシーンあり)は、いただきだったのかと驚きましたが、設定も上手くパクッ、いやオマージュを捧げていました。

フランス人監督による「要塞警察」のリメイク作品である本作は、最近よくあるスタイリッシュ系オープニング&早口会話から。
またタランティーノか・・・と我慢して見てたら、すぐに、B級映画の雰囲気になってくれました。
でも、ローレンス・フィッシュバーンの出てるとこは、ぜ~んぶモーフィアス印。
13分署に立て篭もる人達が、囚人と女に加えて、アル中老人と、ビッコ引きではないものの足を撃たれた事があるという点で、元の元「リオ・ブラボー」にまで目が行き届いてのことかと感心しました。
その設定を生かすことはなかったですけど。
途中のストーリーが、かなり「要塞警察」と違っていて、これならリメイクと言わんでも・・・と思ったんですが、版権の国では許すまじなんでしょう。
後半でてくるのは、またしてもタランティーノ流の銃の突き付け合い。
誰が敵で誰が見方かわからんとこは、「遊星からの物体X」。
いっそのこと、牢屋にいる囚人を手錠でつなぎあって、襲ってくる敵がじわじわと忍び寄って「早く、早くはずして~~」というシーンがあってもいいくらい。
それから、皆、出てきた瞬間ギョっとしたと思うドレア・ド・マッテオ演じる女ポリス。
あれは、カーペンター元夫人エイドリアン・バーボーからのインスパイアでしょ。
あの髪型には、いつもギョっとしてましたよ!

フランス製アクション映画は、どうにも好きになれないけど、フランス系の役者が出てるとこ以外フランス臭のしないこの映画、カーペンターが好きなのかタランティーノが好きなのかはっきりしないけど、アイス屋と銃投げとピコピコ電子音がなければ「要塞警察」ではないと思ってるので、いっそのことタイトルを変えて、「交渉人」ちっくなポスターより、東宝東和の大げさアクション風ポスターを作って、大作アクションを期待して見に来た連中に、「ヘリアクションないじゃん!」とか、「カーチェイスは?」と、もんく垂れさせて、「いや~、これは「要塞警察」のオマージュなんだから・・・」といっぱしのこと言わせてほしかった。
ヒジョーに真っ当なB級映画です。
B級のわりに豪華キャスト。
ジョン・レグイザモなんて、なんでって感じ。
ガブリエル・バーンかどっちが一人でいいよ。

でも「要塞警察」のリメイクじゃなかったら、きっと見に行ってなかったなー。


★★1/2