『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「大帝の剣」 クドカンの三種の神器~育児、趣味、仕事

2007年04月28日 | 映画
江守徹のナレーション「近頃の日本映画ではお目にかかれない、冒険活劇~」って、
ついこないだ『どろろ』やったばっかりやん!
間が悪いな~。
それにしても、この差はなんや!
劇場スッカラカンな上に、客層おっさんか単品男子だけやったで~。
ファクター的にそんなに変わらんと思うけど。

      『どろろ』   『大帝の剣』
主人公   妻夫木聡    阿部寛   
ヒロイン  柴咲コウ    長谷川京子
悪者    中井貴一    竹内力
重鎮系役者 原田芳雄    津川雅彦
見所女優  土屋アンナ   黒木メイサ
      麻生久美子   杉本彩(私的には前田愛)
見所男優  瑛太      宮藤官九郎
監督    塩田明彦    堤幸彦  
原作    手塚治虫    夢枕獏
主題歌   ミスチル    GLAY
映画会社  東宝      東映

どっこどっこいちゃいますか?
映画のデキ具合も。
でも、『どろろ』の方は大ヒットさせるためのリサーチにしたがって作られた臭がするのに対し、『大帝の剣』は、GLAY以外はマニア向けって感じ。
マニア向けの割りに、マニアが喜ぶ突き抜け感がないのは、どうにも面白くしようとしようぜって現場の空気が伝わってこないからかな~。
現場、こんなんやったんとちゃう?
堤監督・・・『下北サンデーズ』の打ち切りが気になってた。
阿部ちゃん・・・『結婚できない男』に浸ってた。
ハセキョー・・・『華麗なる一族』で、キムタクのヨメ役抜擢に気が気でなかった。
そんな中一人、気をはいていたのが、よもやルーク、ハンソロ、レイア姫のようになってるほど、劇中登場シーンの多かったクドカン。
クドカンだけは、楽しそうやったな~。
たぶん、脚本書き(仕事)に疲れる→育児→かんぱちゃんは結構な野生児さんなんでさすがに疲れる→俳優業(趣味?)→いつもと違う仕事なんでやっぱ疲れる→育児→音楽活動(趣味)→遊び疲れる→育児→仕事→以下繰り返しって、コレ、全てうまいこといく人のスパイラルやんか~!!
クドカン「今日、パパな~、忍者のカッコしてんで~」と写真見せる
かんぱちゃん「ギャハハハハ!」
エエ仕事できるやろな~。
堤監督の方は、この映画のことは忘れて、『自虐の詩』、ホンマたのんまっせ~。

黒木メイサの美剣士は、沢田研二、窪塚洋介より良かったな~。
喋るとアレですけど。


★1/2
実際の映画撮影時期と妄想部分は合ってませえんので、ツッコまないでください。

「ブラックブック」 パツキン!

2007年04月21日 | 映画
ヨーロッパ映画のエエとこと、ハリウッド映画のエエとこが、エエ具合にミックスしてましたな。
ポール・ヴァーホーヴェン監督が、ハリウッドに招かれる前のオランダ時代に撮った『女王陛下の戦士』と題材が似てるのに断然面白くなってるのは、ハリウッドでの経験がいかされてんのやろ。
以前にも増してフェチ全開になってるのに、微妙に『第三の男』も想起させる戦争ロマンになってたり、9・11以降の戦争観が入ってたりと、秀逸な話になってるのがすごいわ~。
フェチも極めるとゲージツやね。
で、この映画のフェチ。
過剰なまでのエロ、グロ、バイオレンス、
不愉快キワキワのインモラル、アンチ・キリスト、アンチ・ヒーロー・・・。
でも全開になってたんは、ヒッチコック以来唯一受け継いでる金髪フェチなとことちゃう?
下の毛まで金髪に染めさるシーンなんて、その昔、飾り窓で遊んでた時に、金髪嬢を指名して、いざコトに励んだら、下の毛が黒くて萎えたという経験があったんやろな~と思わずに入られないほど、なんか執拗なまでに撮ってたな~。
今までの、監督の金髪フェチも、すごいで!
オランダ時代も、ずっと金髪起用してて、
『ロボコップ』では、ポストヒッチ監督デ・パルマ映画のミューズ、ナンシー・アレンを起用し、
嫁さんブルネットやから、せめて夢の中だけでは金髪の女がええわ!って話の『トータル・リコール』とか、
金髪女と変態プレイ満載の『氷の微笑』、
金髪にあらずんば、ショウビズの世界では生きていかれへんで~の『ショーガール』、
『スターシップ・トゥルーパーズ』では金髪兵士、
そして、『インビジブル』では、透明人間になったら、やりやいことの一番は、金髪美女のシャワーシーンという超個人的な夢を大画面で映像化!
「ワシの見たいのって、お前らもみたいやろ!」
って、そのとうり!!

『善き人のためのソナタ』のあの人が演じてたドイツ軍の大佐が、妻子を死に追いやったことを、敵国を憎むより戦争の行為自体を憎む立派なお人やった上、切手マニアなとことか、
主人公以上にしたたかに戦争を生き抜いてきたと思しき友だちの女性とか、
脇キャラの方でも、一本の映画が見てみたいと思わすほど、光ってたわ~!
ルトガー・ハウアー、探してたけど出てこなかったな~・・・。


★★★1/2

「ブラッド・ダイヤモンド」 記録更新?

2007年04月18日 | 映画
ウチのヨメさんが、これから先、ずっとずっとダイヤモンドなんてほしがりませんように!
あの「給料三か月分」という文言は、日本のCM発と思ってたけど、国際的に使われとったんですね。
バレンタインのチョコとか、節分の巻寿司とか、母の日のカーネーションとか、土用の丑の日のうなぎとかとは、ケタ違いやもんな~。
えげつないことしますわ!ベルギー商人のやつ!!

それにしても、人がようけ死ぬ映画でした。
『ホテル・ルワンダ』の時のような、死体のひとりひとりに悲しみを感じることがなかったのは、ディカプリオが主人公で、ディカプリオの命>>ジャイモン・フンスーとその家族の命>>>>>その他多くの命になってるからしかたないよな~。
エドワード・ズウィックのフィルモグラフィー『グローリー』、『ラスト・サムライ』と同じように鎖のような人間の列が、近代兵器によって無造作に死んでいく感じ。
そういう意味で兵士や住民がバタバタ死んでいくとこは、『ホット・ショット2』を思いだしました。
チャーリー・シーンが「ロボコップ」の記録を追い抜くために、マシンガンをやたらぶっ放すやつ。
記録が何人やったか忘れましたが、この映画は抜いてるかもしれませんな~。

ただし、少年兵のエピソードんとこだけは違う。
あそこは、見てて辛かったな~。
息子の洗脳を解くとこで、ジャイモン・フンスー親父が、切々と思い出を語るとこが、かなりキました。
それにしてもジャイモンは、ええ肉体しとったな~。
魚獲りだけしてるのは、もったいない筋肉やで~!
K-1プロデューサー谷川貞治なら、すぐ格闘家に転向させそう。
“最強の漁師”とか言って。

大佐役に、アーノルド・ヴォスルー。
『24 第4シーズン』でテロリストハビーブ・マルワンとして出てきた時も、そう思ったけど、この人なにを演じても『ハムナプトラ』のイムホテップ。
この人、南アフリカ出身だって!

ウチの娘は誕生石がダイヤモンドですわ。
まぁ、将来、買う役は別の人やけど・・・。


★★1/2

「プロジェクトBB」 ジャッキー初づくし!

2007年04月13日 | 映画
「ジャッキー・チェンが初めて悪役に!」というふれこみですが、この作品でイメチェンとか、なんか賞獲ったろとかいう気なんてさらさらなく、ご想像どうりの悪役ですわ。
赤ちゃんの乗ったバギーがひかかった現金輸送車を追っかけるジャッキーに、運転手が言う「見ろ!いかにも強盗って面してやがる!!」というセリフがひどく白々しかったです。
マイケル・ホイとの『キャノンボール』以来26年ぶりの共演ってのも、単に香港代表で車のレースに参加してただけの共演より、後期『Mr.BOO!』の人情味あふれるテイストをジャッキー映画に取り込んだということで、ホントの初共演と言っていいんちゃう?
初といえば、ジャッキーが乳吸われるのも初やろ!
なにより、こんなにジャッキー映画で泣いたのも初やわ!!
可愛らしい赤ちゃんが笑顔を振りまくたび、赤ちゃんとてんやわんやしてた自分のこと思い出して泣いてたんやけど。

ジャッキー映画として異色な印象を受ける今作ですが、見てみたらかなりジャッキー度も濃密で、ちゃんとできてます。
室内アクション、高い所から落下、かくれんぼ、カーアクション、乗り物ネタ(今回のセグウェイはあまり有効活用されてませんでした)、古典映画のお勉強(やっぱ、アレは『戦艦ポチョムキン』のオデッサの階段やろか?)。
いつも役名が“ジャッキー”とか“ドラゴン”やけど、今回は“サンダル”。
これは、なんか深い意味があるそうですよ。
男にも“母性本能”が備わってるんやということや、“育児”を通して“育自”になっていく様が今の私にピッタリで、そういうのきっちり描いてくれてて嬉しいです。

それにしても、この赤ちゃん(香港の映画賞で新人賞にノミネートされてた)、めちゃくちゃカワイイです!
しかもイイ表情をふんだんにフィルムに収めてます。
「あっ今シャッターチャンス!」と思って、カメラを構えると、時既に遅しとなってしまう私なんか、一体何フィートフィルム回したんや、何分赤ちゃんの笑顔待ちの時間があったんやと思うくらい、スタッフの苦労が思い浮かびます。
ジャッキーもユン・ピョウには激怒(NGエンディングで見れましたがもちろん冗談で)できても、赤ちゃんにはできないもんね~。
「こんにちは赤ちゃん」の香港版みたいな劇中歌もナイス!!


★★★1/2
ほぼ一ヶ月ぶりの映画鑑賞でした。
こんなに間があいたのは、赤ちゃんが生まれる前後一ヶ月の時以来やな~。
あの頃は、たいへんやったな~。
また、赤ちゃんの頃のこと思い出したやんか~。
「パパ」と呼んでもらったときの感激も思い出しました!!
今はまだ、もごもご言ってる2歳児赤ちゃんですが、早よ「パパ、だ~いスキ!」と言わんかな~・・・。