『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「20世紀少年 第2章」 おまえ、アイツか?

2009年02月25日 | 映画
前作「第1章」の部分が、漫画の中でも一番面白いとこやって、それがあの程度の出来でしかなかったから、この「第2章」は、もっとダメなんわかって見とったけど、ここまでひどく作られてるとは思いもよらんかった。
まだ「第1章」の時は、完全コピーとか、そっくりさん大会とか、ダメななりに見とこうと思うとこがあって、なんとか我慢できたけど、もう無理。
そういう問題やないわ。
映画として致命的な、ドキドキもハラハラもしない緊張感のなさはなんや?
あの程度の横丁の銃撃戦やったら、ウチのコドモでも銃弾に当たらんと思うわ。
夜の小学校の出来事も、3階から飛び降りるほど怖いもんやったか?
全編に漂うのは、流れにそってさっさと期日通りに作ってしまいましょうって感じ。
「だって、スターさんのスケジュール抑えてるから、予定通り撮りあげなあかんねんも~ん」か!
「最高の原作で、日本映画界最高のエンタメ作品」という意気込みも、「最高の原作でみ~んな金儲けしようぜ!」に変わっちゃったね。
唯一、モチベーションが高かったカンナ役の平愛梨は、この役のゲットに女優生命をかけた割りには、しょせん見てくれが似てるから受かった程度の実力でしかない。
それなら、素で似てる小泉響子役の木南晴香(NHK教育「ドレミノテレビ」でお姉さんが下積みを積んでついに!)をもっとフィーチャーした方がよかったんとちゃう?
原作では読んでても気にならなかった、オッチョが“ともだち”の正体に気づいて言うセリフ「おまえ、アイツか?」
漫画では、ともだちの正体の謎を引っ張るために読み飛ばせたセリフも、劇中で見て聞くと、アレ?なんか日本語おかしくない??
最悪は、やたらようけあった群集シーン。
いかにも映画です。作り物です。ウソものです。ってしらこさはなんや?
エキストラが全くなっとらんわ。
演出できないなら、できないなりになんとかすんのが監督やろ。
人数揃えたらええってっもんとちゃうぞ。
こんなんで、万博会場のウッドストック再現できるんか??
な~んて言いつつ、「第3章」も見届けてやるわい!



「大阪ハムレット」 学芸会にドキドキ

2009年02月12日 | 映画
この映画、YAHOO!映画のレビュー採点で、公開以来ず~っと上位にきとって気になっててんけど、ほんまにエ~映画やったわぁ~。
見てよかった。
たまには、こういう評価も素直に信用してみるもんやね~。
こんなベタ関西弁ホームドラマが、今一番自分の見たい映画やったいうのもあるんやけど、真面目(微妙にひろみちお兄さんに似てる)、ケンカ(近所のヤンキーに似てる)、オカマ(微妙に本上まなみに似てる)の三兄弟が、それぞれの問題に立ち向かっていくクライマックスは圧巻やったなぁ~。
でも、個人的には岸部一徳の父親っぷりが、一番やった。
継父なんやけど、子供との距離のとり方が絶妙!
こういうの参考になるわぁ。
「(派遣のガードマンの仕事は)替わりがおるけど、あの子の替わりはおらんのです!」
とボソっと言うセリフ、カッコえ~!
一徳は、TVドラマや映画で、ようけ父親役やってるけど、昔ながらの無口親父、不倫親父から今やってるドラマの女装親父(夢に出てきそうなくらい恐ろしいなぁ~)まで、まぁいろんな父親ができますなぁ~。
松坂慶子、肥えてキャラチェンジしてから、好感度めっちゃアップしてます!

双葉社の原作漫画の映画化は当たりが多いなぁ~。
『モリのアサガオ』も期待できるかなぁ~・・・。
「鈴木先生」、「駅弁ひとり旅」もドラマ化希望!!


★★★1/2
明日は、ウチの年少の学芸会。
すべり台のてっぺんから落下して、10日ほど幼稚園を休み、あまり練習できんかったけど、なんとかやってくれることを祈ります!

「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」 働くヨメさん

2009年02月09日 | 映画
おっ!なんか浜田省吾かTHE ALFEEの曲みたいなタイトルやなぁ~。

ケイト・ウィンスレットが、ゴールデン・グローブ賞主演女優・助演女優のダブルノミネート、主演女優賞をこの映画で受賞したんやけど、アカデミー賞では助演の方の映画で主演にノミネートされとる。
ようわからんな。
受賞したら「ホントはダンナの映画で受賞したかったわ!」とか言うんかな。

夫婦ゲンカのシーンで映画がはじまるんやけど、ちょっと鼻につくくらい演技臭くって、これでアカデミー賞?とか思たんやけど、いやまて、このヨメさんは自称小劇団の看板女優という設定やから演技臭くって当たり前、怒っていくうちにだんだん演技のツボにハマってエスカレート、悦に入ってるとこまで表現したんか?
とすると、うまい演技ということか。
時々、メリル・ストリープにも見えたしな。
とにかく、本格派の女優をヨメさんにもらうとたいへんやと言いますな(明石屋さんま談)。
このあと、夫婦ゲンカが何ラウンドもくりかえされるんやけど、まぁ他所の夫婦ゲンカを見てんのはオモロイわ~。
ちょっと気になるというか、こいつら夫婦に感情移入できんのは、全く子供不在やったとこ。
“子はかすがい”やないんやね。
1950年代のアメリカって、もっとファミリーを大切にする感じやと思ってたけど、あれも映画とかTVだけで実際は違うかったんかな?
それとも、この夫婦が、時代の先を行く夫婦やったんかな?


エロネタの巨匠として認識してるサム・メンデス監督。
今回は、憧れの隣の美人妻(ケイト・ウィンスレットのこと)を、タナボタでモノにできたものの、約8秒で果てるちょっと切ないシーンがあった。
でも演じてるのは監督のリアル・ヨメさんやから、ディカプリオとのキッチンでいたすシーンも、この車でいたすシ-ンも疑似まるだし。
他所の女子(秘書)は、平気で脱がすくせに~。
ポロッ!
「キャっ!見えちゃった」
でも、ディカプリオは一発抜いた後やからさっさと帰り支度しとって、こっちの方見てない。
ん~、いいシーンや。
じいさんの補聴器のシーンの方が好きやけど。
不便でたまらんはずの補聴器が便利グッズになるとは!
あの気持ち、よ~う、わかるで~~。


★★★

「永遠のこどもたち」 ぼんさんがへをこいだ

2009年02月05日 | 映画
この監督、ホラー映画がめっちゃ好きなんがようわかるなぁ~。
なんか色んなホラー映画のエッセンスが詰まっとった。
海辺のシーンとか昔の孤児院のとこなんか、暇をもてあましたルイ・マルが戯れに撮ったホラー映画みたいやったし、
さっきまで可愛かった子供が豹変して、大人に牙を向く二階のシーンは『オーメン』みたいやったし、
ズタ袋風のお面を剥ぎ取るとこは、『エレファントマン』より子供が振り向くだけやったけど『フェノメナ』のシーンに近かったな。
悪魔払いのとこは『エクソシスト』より『ヘルハウス』の方やな。
クローネンバーグが大好きな人体損壊(ただし、単に怖いものを見せるシーンだけにとどまらず、医者としての崇高さが表れたエエシーンやった。あんな『死霊のえじき』のアゴなしゾンビみたいになった婆さんを人工呼吸するなんて。『エレファントマン』のアン・バンクロフトのキス・シーンみたいやったぞ!)とか、
最近よく見かける、いきなり衝突するシーンとか、
中田秀夫の得意な、昔のフィルム使いとか・・・。

『ミスト』みたいな絶望的なラストやのに、感動方面にもってこれたんは、スペインの死生観やろか。
『パンズ・ラビリス』にもこんなとこあったなぁ~。
日本人にもわかりやすい感覚やわ。
この監督、中田ヒデの『仄暗い水の底から』が好きやと「映画秘宝」のインタビューで言うとったけど、あのラストは、『仄暗い~』を自分なりにリ・イマジーネションしてるって感じやった。
私は『仄暗い~』の方が好みやねんけど、どっちもホラーで泣けるエエ映画やわ~。


★★★

1月見た映画 「ラース」「ヘルボーイ」「チェ」 

2009年02月02日 | 映画
「ラースと、その彼女」 ★★★

ボクの彼女はダッチワイフって、それだけですべらない話、鉄板ネタで、笑う気満々で見たんやけど、けっこうエエ話映画やったね。
ラースが、某落語家みたいにダッチワイフを彼女にする理由っていうのが、よくわからんまま話が進んでいったんやけど、実はココが肝やってんね。
女医が出てから急に面白なった。
なんでラースがこんなんになったか、その理由とかトラウマみたいなんが、徐々に、小出しに、それぞれが想像の余地もあって、面白かったわ~。
さすが、アカデミー脚本賞ノミネート作品やね。
個人的には、叔父さんになる瞬間をぜひとも見せてほしかったんやけどなぁ~。


「ヘルボーイ ゴールデン・アーミー」 ★★1/2

冒頭のゴールデン・アーミー誕生秘話的なシーンが『ロード・オブ・ザ・リング』いや『乙女の祈り』っぽくってイケると思ったけど、途中で飽きてきた。
やっぱりこういうノリの映画を大画面で見るということなんか、どうでもよくなってきてるなぁ~。
「ベルセルク」っぽいファンタジックなクリーチャーは、エエ趣味しとってこんなん大好きなはずなんやけどなぁ~・・・。


「チェ 28歳の革命」 ★★

ソダーバーグの映画って、おもろいとおもたことがない。
デビュー作にしてカンヌ映画祭グランプリ『セックスと嘘とビデオテープ』の前売り券を買う時に、「セックスと・・・」と言うのが恥ずかしかった思い出があって、殺生な題をつけやがってと思たもんや。
二部作やけど、見んの止めとこ。
でも『ザ・レスラー』は、題材に興味があるから、こっちは見るよ!!