日々、あんのん。

からだの育ちの凸凹、学習のスタートラインにつけない人のもっと学びたい、発達したいを応援します。

決められない!

2016-12-26 21:53:12 | 発達応援
 年末ですね。
今日から、年末で積込み荷物は少なくなるよ〜、と、
先週、話しに聞いていたのに。

 多い、多い、多い!

 とくに、正月の飾りの花は、替えが効かないので、
慎重に、慎重に、扱わなくてはいけません。

 南天の実や千両の実が落ちないように。
今週いっぱい、積込みは続きます。

 さて、時々、耳にする、
「先着一名、おひとりさま」な認知。

 自閉っ子たちが、最初に覚えたことを、
違う場面でも、その認知に縛られて、身動きがとれない、ということなどは、
本の知識や今まで出会った凸凹っ子たちにも、
そういう傾向が見られたので、あるよなぁ〜くらいには認識していました。

 それが、どのくらいの大変さかは、
「大変だろうなぁ」とは、思うものの、実感としては大変さをわかっていませんでした。

 あるお子さんと、FIEの点群の組織化をしていたときのことです。
難しくて、投げ出してしまったので、一緒に、どういう風に考えていくか、という
話し合いをしました。

 そんな中で、
どの図形をまず完成させるかを決める、
どの点からはじめるか決める、
などと、話し合いをしていたら、思わぬ反応がありました。

 「決められません」と。

 はて、なぜ、どうして…、と
話しを聞いていると、「決める」という言葉に過剰反応していました。

 なんでも、自分で決めるのではなく、
他の人のことを最優先にして、何をするかを決めなくてはいけない云々、というのです。

 誰にいわれたか聞いてみると、
小学校の先生や親や周りの人に言われたと言います。

 「何かを決めようとすると、自分勝手に決めない!という言葉でいっぱいになります」
というそのお子さんの言葉を聞きながら、
まったくそういうことが関係のない、この状況で、
その言葉にしばられて、「どっちの図形からしようかな。」ということさえも、
決められないことがあり得るんだなぁ、と、とても驚きました。

 「点群の組織化」野問題は、問題として、
どうにかこうにか、やり遂げることができました。

 その後、「自分で決める」ということについて、話し合いをしました。
「自分勝手に決めてはいけない」ということが、習いとなっているその子は、
ちょっとした、簡単な自分で選ぶということも難しくなっているのかなぁ、と
話しをしながら思うことでした。

 たまたま、そういう考えすぎる気質のお子さんだったのか、
それとも、学校や親たちに「勝手に決めない!」と言われ続け、
その子の言葉を借りるならば、「縛られて苦しい」のでしょう。

 「そんなの、ウソよ。とりあえず、自分がこれ!って決めていいのよ。」と言うと、
涙をぽろぽろこぼしていました。

 ああ、本当に、学校で教えることってなー、
真に受けて、その呪いが解けない子もいるということをどのくらいわかっているかなぁ、
と、考えたことでした。

 こんなに極端に決められないことはなくても、
自分で決めることに罪悪感とか持ってる人って…、いるかもなー、と
その子の後ろ姿を見送りながら思うことでした。

 難儀なこっちゃ。



 
コメント
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