里の部屋

日々思ったことを綴っていこうと思います。

家紋

2015年03月23日 | 日々のつぶやき
ベランダに干していた洗濯もので、夕方取り込んだとき、少し生乾きのようだったものを何点か、室内に干しました。

長男が、その干してあった中に家紋入りのタオルを見つけて、「このタオル、おばあちゃんの家から持って来たタオルか?」と聞きました。

「そうやけど、なんで?」

「抱き茗荷の家紋が入っているから」

「ええっ?、おばあちゃんの家で、家紋などわざわざ入れたものは、何も無いけど・・・」


指摘されたタオルをよく見ると、確かに抱き茗荷の家紋が入っています。

              

さらによく見ると、ハンガーに二つ折りにしてかけていたのですが、半分に折った状態で見えていた面に抱き茗荷の紋だけ見えていました。

見えていない方の半分の面を見ると、仕出し・割ぽう・宴会 ○ ○ ○ とお店の名前が書かれていました。

「あぁ、解った、これは、おばあちゃんが、8月14日のお祭の日に、みんな大勢来るからと言う事で、おばあちゃんの作る料理だけでは到底足りないので、このお店から、大きな船盛りを取ってくれた時に貰ったタオルやわ」

村の人が、いつもはお年寄りばかりの淋しい村ですが、この日ばかりは、それぞれの家から出て行った若者たちが、みんなそれぞれの家族や、友達を連れて帰って来ますので、この日ばかりは、村中が普段の何倍になるか解らないほど人口が増え、活気づく日になります。

私が結婚して村を出る時点では、137所帯の村でしたが、いまは、後継ぎがいなくて廃墟になった家などが増え、実際には、今何所帯の村になっているか、私は解りません。

段々活気がなくさびれていく村を見るのはさみしいです。


今年のお正月から家中のタオルをみんな新しいものに取り換えましたが、今まで私は、このタオルを台所用の手を拭くタオルとして使っていたのに、実家と同じ家紋が入っていたなんて、全く気が付いていませんでした。

このタオルに書かれていたお店の住所を見て、また新しい発見がありました。

このお店の住所の後ろに書いてある番地が72になっていて、私が勤めていた住所で、勿論このお店と同じ住所で、番地が69でした。

な~ンだ職場の向かいにあった社長の家の隣のお店から、料理を取ってくれていたんだなと、いろんな思い出が頭の中を駆け巡りました。