
ノミネートもされなかった作品の中にも
作品賞としてふさわしい作品があったにもかかわらず
この『ディパーデット』が受賞した理由は
外国作品のリメイクだったからでは・・・。
そう思います。
アメリカの暗闇を暴く社会派映画とも見て取れますが
あまりにも現実そのものであったからでしょうか。
オリジナルでは創れない「差別」と「偏見」が横たわる国
アメリカが描かれています。
リメイク版だから許されたアカデミー賞だったといえます。
ただ、裏を返せば、オリジナルとしてハリウッドの手で
残しておきたかった作品だったのかもしれません。
それなら、あの『幸せの黄色いハンカチ』も・・・
残念ながら、それは100%ありません。

これほどのスタッフとキャスティングを揃えたのですから
決して、作品の出来栄えが悪いとは思いません。
ただ、これほど虚脱感を覚えた映画は、そう多くはありません。
どこまでも建設的でないからですが
ひとえに、作品の中に込められた主張が見あたりません。
オリジナル作品が激減する中で、リメイク作品が増え
相変わらず高騰する製作費と葛藤しながらも
劇場観客動員数が減少の一途をたどるハリウッドの低迷が
反映された作品ともいえます。
(上映時間:2時間32分)

■作品評価




『ディパーデット』公式サイト


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