ある種の衝撃を覚えました。
それは、今の社会にある現実の一面を垣間見た思い。
テーマとして取り上げられている痴漢冤罪(えんざい)問題を通して
観る者の心に否応なく突き刺さる問題意識への一矢
そんな「力」をこの作品から感じ取ることができます。
電車通勤する男性なら誰にでも起こり得ることだけに
主人公に共感する部分も随所に。
ただ、日々痴漢の脅威にさらされる女性がいることも事実。
それぞれの視点でどう観るかも見どころと
いえるかもしれません。
つい先日、5年前の冤罪事件を伝えるニュースが流れました。
「十人の真犯人を逃すとも一人の無辜(むこ)を罰するなかれ」
人が人を裁いてきた歴史の中から生まれた法格言です。
「疑わしきは罰せず」ということですが
現実は「疑わしきは罰せよ」と思える判決があること
この事実をつくったのは
もしかしてこの時代に生きる私たちかも・・・
しかし
疑われるのが自分自身だったら・・・
今、民主主義社会の根幹にある三権(司法・行政・立法)という
国家権力をはじめとして、自治体が、病院が、学校が、企業が
マスコミが、そして家族までもが
壊れはじめたと思えるような事件が頻発する時代にあって
その当事者も含め、私たちは大切な何かを失ってしまったようです。
もう、「ひとにぎりの不心得者が・・・」とはいえません。
私たち一人ひとりが、どこかで関わっているとしたら・・・
折や折、司法改革の一環である
裁判員制度の導入が間近かに迫っています。
この記事の前編冒頭の
ただ、・・・。の続きは、こうでした。
私たちに人を裁くことができるのですか?
この作品は、そのことも問いかけています。
(上映時間:2時間23分)
■作品評価(5つ・・・絶賛!ぜひ観てください)
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