(今日の写真は「岩木山」である。火山学や地質学でいうところの「中央火口丘」というやつだ。これが正真正銘の「岩木山山頂」である。
何故、今日の写真がこれになったかというと、27日に「NHK文化センター講座・津軽富士岩木山」が開講される。その主題が「岩木山の生い立ち」なのだ。そこであれこれと「中央火口丘」の説明のために写真を探したところ、厳冬期以外ではこれが一番よく写っているので選んだのである。これは鳥海山から写したものだ。季節は秋だと思う。そこで、出番となったという訳である。
「岩木山の生い立ち(岩木山生成)」は「4つのステージ」に区別される。そして、現在の岩木山の山頂(中央火口丘:直径300m、高さ70m)の熔岩を噴出させた活動は、「第4ステージ」である。
それでは一体その活動はいつ頃なのであろう。それは、遅く見積もっても洪積世の末期、つまり、縄文時代の早期(約5000年前)であり、早く見積もると平安時代の初期(約1200年前)ではないかといわれている。
その時噴き出した熔岩の「粘度」は大きく、いわゆる「どろどろ」として流れるようなものではなく、「石英安山岩」を含んで「噴き出す」と「どろり」として、火口から「舌」を出すようにして盛り上がる熔岩であったとされている。さらに加えて、種蒔苗代火口やさらに上部の耳成岩火口からの噴出物によって「中央火口丘」は形づくられたのである。
だから、今見るようなドーム状の山頂(中央火口丘)を形成したのである。この活動期に、中央火口丘の形成と前後して熔岩を伴わない「火山砕屑物」や「火山泥流」、それに「軽石流」のみを噴出させた爆発が何回もあった。それが、「十腰内小丘群:泥流丘(流れ山)」などを形成したとされている。
その時の爆裂火口は、私たちが現在容易に見ることが出来る「鳥の海」噴火口や「種蒔苗代」(これは噴火口:爆裂火口にその後水が貯まったもの)などだ。
だが、この他にも「10ヶ所」以上の爆裂火口がある。標高はいずれも1000m以上の所であり、その下部は「開析谷(沢すじ)」を形作っている。
最大の赤倉爆裂火口は、直径600m、深さ100m。中央火口丘は岩木山で一番新しい頂である。写真中央下部の岩崖は、「鳥の海」火口の北側外輪である。中央に続く緑でない部分が登山道で下から順に、「一の御坂」「二の御坂」と呼ばれる。この「二の御坂」の下部は平坦になっているが、ここは旧い山頂で、ここから今の山頂が盛り上がったと言われている。
■■ テレビのコマーシャルやテレビショッピングにはあきれる(その5) ■■
贋作川柳:『効かぬから健康食品あふれてる』
『効かぬから肌化粧品あふれてる』が語ること…)
『効かぬから健康食品あふれてる』の「健康食品」に置き換えられるものは枚挙にいとまがない。
よほど根気強くないと「すべて」は挙げられない。私のようないい加減な者は、思いつくままにという手抜きでしか出来ない。だが、…挑戦してみよう。
まずは、ダイエット食品だ。次に、ダイエットするために使われる器具。これも、色々な機種があるらしい。それが、すべて「甲乙つけがたいほどの優れもの」だというのだ。だったら、企業合併をして「設備費」や「人件費」を浮かせたらもっと安く売ることが可能だろう。「同じ物を造っている」と言っていながら、そうしないところが怪しい。
ダイエットのためのエクササイズDVDなるものまである。すでに、200万本も売れたとか。恐ろしい。
Appleコンピュータのソフトにも「同名」の仮想化ソフトがあるが、あの名称の意味はアメリカ陸軍の「新兵教育」の体操に由来している。「体操」などと言っては怒られるかも知れない。「エアロビクスと言って下さい。私はアメリカ陸軍の兵隊ではありません。失礼しちゃうわ。」という声が聞こえてきそうだ。ただ、あの「エアロビクス」は「あのとおり出来たら」楽しいだろうとは思う。
ところで、「ダイエット」何々というものは「痩せる食品」「痩せる機器」「痩せるための指導法書籍やCD、DVD」のことだろう。どうして買い手が「一番念じている」「痩せる」という言葉を使わないのだろう。どうして、そのものずばり「やせ薬」とか「痩せる食品」と言わないのだろう。その買い手にとっては一番の関心事である「言葉」でもって、どうして売り手や企業は買い手に「迫らない」のだろう。何かがあるぞ。これも怪しい。
次は『効かぬから肌化粧品あふれてる』である。「化粧品」イコール「美肌促進剤」「美肌維持剤」のことだろう。だが、これもそのようには言わないで、「スキンケア」と言う。 この「スキンケア」の評価用語も大体決まっている。各商品、各社が同じことを言っている。
『我が社のX化粧品をご使用になりますと「もちもち感」「プリプリ感」「スベスベ感」「透明感」「質感」「潤い感」「保湿感」「弾力感」などを爽やかに感じられます。これまでに体感出来なかったまったく新しいタイプの「コラーゲン」がすべての美肌に…』などと言っているのである。
さらにだめ押しのように「使用者」に「感想」を言わせる。この手法も各社共通、しかも、不都合が起きた時の「自社の責任回避」のためだろう。「これは個人の感想です」というテロップが入るのだ。これも各社共通である。(この稿は明日に続く)
何故、今日の写真がこれになったかというと、27日に「NHK文化センター講座・津軽富士岩木山」が開講される。その主題が「岩木山の生い立ち」なのだ。そこであれこれと「中央火口丘」の説明のために写真を探したところ、厳冬期以外ではこれが一番よく写っているので選んだのである。これは鳥海山から写したものだ。季節は秋だと思う。そこで、出番となったという訳である。
「岩木山の生い立ち(岩木山生成)」は「4つのステージ」に区別される。そして、現在の岩木山の山頂(中央火口丘:直径300m、高さ70m)の熔岩を噴出させた活動は、「第4ステージ」である。
それでは一体その活動はいつ頃なのであろう。それは、遅く見積もっても洪積世の末期、つまり、縄文時代の早期(約5000年前)であり、早く見積もると平安時代の初期(約1200年前)ではないかといわれている。
その時噴き出した熔岩の「粘度」は大きく、いわゆる「どろどろ」として流れるようなものではなく、「石英安山岩」を含んで「噴き出す」と「どろり」として、火口から「舌」を出すようにして盛り上がる熔岩であったとされている。さらに加えて、種蒔苗代火口やさらに上部の耳成岩火口からの噴出物によって「中央火口丘」は形づくられたのである。
だから、今見るようなドーム状の山頂(中央火口丘)を形成したのである。この活動期に、中央火口丘の形成と前後して熔岩を伴わない「火山砕屑物」や「火山泥流」、それに「軽石流」のみを噴出させた爆発が何回もあった。それが、「十腰内小丘群:泥流丘(流れ山)」などを形成したとされている。
その時の爆裂火口は、私たちが現在容易に見ることが出来る「鳥の海」噴火口や「種蒔苗代」(これは噴火口:爆裂火口にその後水が貯まったもの)などだ。
だが、この他にも「10ヶ所」以上の爆裂火口がある。標高はいずれも1000m以上の所であり、その下部は「開析谷(沢すじ)」を形作っている。
最大の赤倉爆裂火口は、直径600m、深さ100m。中央火口丘は岩木山で一番新しい頂である。写真中央下部の岩崖は、「鳥の海」火口の北側外輪である。中央に続く緑でない部分が登山道で下から順に、「一の御坂」「二の御坂」と呼ばれる。この「二の御坂」の下部は平坦になっているが、ここは旧い山頂で、ここから今の山頂が盛り上がったと言われている。
■■ テレビのコマーシャルやテレビショッピングにはあきれる(その5) ■■
贋作川柳:『効かぬから健康食品あふれてる』
『効かぬから肌化粧品あふれてる』が語ること…)
『効かぬから健康食品あふれてる』の「健康食品」に置き換えられるものは枚挙にいとまがない。
よほど根気強くないと「すべて」は挙げられない。私のようないい加減な者は、思いつくままにという手抜きでしか出来ない。だが、…挑戦してみよう。
まずは、ダイエット食品だ。次に、ダイエットするために使われる器具。これも、色々な機種があるらしい。それが、すべて「甲乙つけがたいほどの優れもの」だというのだ。だったら、企業合併をして「設備費」や「人件費」を浮かせたらもっと安く売ることが可能だろう。「同じ物を造っている」と言っていながら、そうしないところが怪しい。
ダイエットのためのエクササイズDVDなるものまである。すでに、200万本も売れたとか。恐ろしい。
Appleコンピュータのソフトにも「同名」の仮想化ソフトがあるが、あの名称の意味はアメリカ陸軍の「新兵教育」の体操に由来している。「体操」などと言っては怒られるかも知れない。「エアロビクスと言って下さい。私はアメリカ陸軍の兵隊ではありません。失礼しちゃうわ。」という声が聞こえてきそうだ。ただ、あの「エアロビクス」は「あのとおり出来たら」楽しいだろうとは思う。
ところで、「ダイエット」何々というものは「痩せる食品」「痩せる機器」「痩せるための指導法書籍やCD、DVD」のことだろう。どうして買い手が「一番念じている」「痩せる」という言葉を使わないのだろう。どうして、そのものずばり「やせ薬」とか「痩せる食品」と言わないのだろう。その買い手にとっては一番の関心事である「言葉」でもって、どうして売り手や企業は買い手に「迫らない」のだろう。何かがあるぞ。これも怪しい。
次は『効かぬから肌化粧品あふれてる』である。「化粧品」イコール「美肌促進剤」「美肌維持剤」のことだろう。だが、これもそのようには言わないで、「スキンケア」と言う。 この「スキンケア」の評価用語も大体決まっている。各商品、各社が同じことを言っている。
『我が社のX化粧品をご使用になりますと「もちもち感」「プリプリ感」「スベスベ感」「透明感」「質感」「潤い感」「保湿感」「弾力感」などを爽やかに感じられます。これまでに体感出来なかったまったく新しいタイプの「コラーゲン」がすべての美肌に…』などと言っているのである。
さらにだめ押しのように「使用者」に「感想」を言わせる。この手法も各社共通、しかも、不都合が起きた時の「自社の責任回避」のためだろう。「これは個人の感想です」というテロップが入るのだ。これも各社共通である。(この稿は明日に続く)