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▲がれき広域処理を検証 ~ 焼却施設のバグフィルター事故 ~

 東日本の瓦礫をどう処理するか・・・大きな問題です。しかし、一つ間違えば汚染を全国に拡散することにつながります。

 東京都は積極的に受入を表明し、環境省がそれを皮切りに推進しようとしていますが、東京都の資料によると排ガス中の放射性セシウムの測定値はすべてNDと報告されていますが、本当に何も検出されていないのでしょうか?

 ※東京都のデータ
  http://blog.goo.ne.jp/aiainet_2005/e/f6c1eb010bf6f4a96f2c08971e07eefe

 私たちは、廃棄物問題でよく環境調査の結果をみることがありますが、機器の機能などにり「検出下限値」がちがうので、その数値を明らかにしてないNDは「ゼロ」というわけではなく、データとして不十分です。

 また、排ガスの放射性物質はどのように測定されているのでしょうか?廃棄物に関する法律では、特定の物質の測定のしかたが決まっていますが、排ガスの排ガスの放射性物質測定方法については、決められた測定方法がないはずです。何時間採取すれば十分なサンプリングと言えるのでしょうか?その根拠に裏付けはあるのでしょうか。

 そして、このデータの廃棄物の放射能測定値は?・・・いろいろわからないことばかりです。

全国に汚染を広げないために、私たちは、本当に安全なのかをしっかり見ていく必要があり、私たち団体の役割だと思っています。

◆焼却炉のバグフィルター事故の事例

 焼却炉では、排ガスを200度くらいに冷やし、バグフィルター(毛布の筒の様なもの)を通し、排ガスから有害物質を除去するような構造になっています。つまり、バグフィルターに有害物質を含んだ飛灰を付着させ、バグフィルターを振動させて飛灰を落とすのです。

 氷山の一角であろうと思いますが、私たち団体が掴んでいるだけで、以下のようなバグフィルター事故が起きています。

● 野田市
● 豊田加茂広域市町本ず圏事務処理組合
● 神奈川県高座清掃施設組合
● 三重県ごみ固形燃料発電所
● 加賀美化センター
● 大飯清掃センター(福井県)
● 江東区

 そのほかに、「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」が99年度からはじめた「都市ごみ焼却施設におけるバグフィルターに関する調査」では、以下の結果が得られています。

 ※全国79の都市を対象に実施。
 ※84%の高い回収率。

10のトラブル項目のうち、上位から以下の通り。

  1.「破損等濾布に関するもの」(99年度だけで濾布に穴が開くなどの事故が全国で27件)
  2.「ダスト排出装置のトラブル」
  3.「払落し装置のトラブル」
  4.「腐食・摩耗」などとつづきます。

 上記は、公表されたもののみですので、実際にはもっとトラブルが起きていると私は考えています。こうした事故が起きれば、放射能が凝縮された飛灰が周辺に飛ぶということです。

 また、飛灰の回収は人力で行われると思います。私も以前、灰溶融炉施設に入ったことがありますが、不織布の防護服と防塵マスク着用ですが、これで放射能に対応できるのか、私にはわかりません。

 こうした想定に対し、どう対処するのか・・・ひとつひとつチェックをしていくことが、汚染拡散を防ぐことにつながると考えています。

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