http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20071003k0000m070155000c.html
どうも変な話だと感じながらも、放置してきた。集団自決への「軍の強制」の正否については、不勉強なのでここでは触れない。
変な話だというのは以下の二点
・これまでの記述に矛盾する新たな証拠が出てきたのであれば、記述そのものを保留するか両論を併記するのが学究的な態度というべきなのに、旧説にのみ拘っている。
・デモ、政治という、およそ学問からは程遠い圧力で記述を復帰させようとしている。
デモそのものを否定する気はない。軍事政権ならば民衆の意図を体制にアピールする為にデモも有効かもしれない(往々にして逆効果であるが)、しかし日本は民主国家でありそのような手段をつかわなくとも、手続きに沿えばそれそれの最大公約数的な意図は政治に反映される。
主催者発表11万人のデモ、といえば大層な人がそれを希望しているように聞こえるが、テーマに賛同する人だけが集まったデモの人数になど意味はない。逆に、今回のデモの決議を唯々諾々と受け入れるようなことがあれば、11万人以外の民意が無視されることになり、それはとても民主主義とは呼べない。むしろ少数の意見で全体を振り回すという点において、中共や北朝鮮を連想する。
主催者も、自分たちの考え方が国民全体の考え方からは外れているようだ、と感じているからここまで非民主的な手段を通してアピールしているものと思われる。
戦前、世論にたきつけられるまま中国にコミットしてゆき、終いには国を滅ぼした史実を忘れるべきではない。
続報
実行委に落胆の色/検定撤回否定(和文、沖縄タイムス)
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200710031700_02.html
「検定意見の撤回」については「検定を守ることは非常に大事」などと慎重な姿勢を崩さなかった。
文科相は民主主義がなんたるかを理解していた模様。
それにしても
同会のメンバーや県人会、東京都の教職員組合関係者ら約二十人が参加した。ハンドマイクを使い、教科書会社からの訂正申請の容認で解決を図ろうとする文科省の姿勢を批判し、「あくまでも検定意見の撤回を」と訴えた。県民大会で配布された沖縄タイムス速報などのコピーも道行く人々に配ったという。
ここまでして強弁しなければならないという事は、逆に自分たちの意見に科学的根拠がないと認めているようなものだと思う。