時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

議会制度はどうあるべきか

2007年06月27日 | 政治問題
1.小選挙区制を批判する
現在の日本では、主権者たる国民が選挙を通じて、国、地方自治体の議会の議員を選ぶことになっている。
いま、2大政党制ということがマスコミでしきりに喧伝されているが、国民の考えを、2つの政党の考えに集約することがはたして可能なのだろうか?
十人十色というが、主な政治問題だけを取り上げても、人にはそれぞれの考え方がある。ましてや、2つのどちらかの選択肢しか与えられなければ、投票所にさえ足を向けなくなるだろう。
国政選挙における小選挙区制の最大の問題点は、得票率に応じた、すなわち国民の支持の比率に応じた議席が配分されない反民主的な制度であることだ。中選挙区制あるいは比例代表制と異なり、死票が多くなり、得票率と議席占有率が一致しなくなる。
地方政治では、政治的にも様々な模索が続いている。これは、多くの政党が地方議会に議席を持ち、様々な意見が存在することも一因であろう。
日本が、民主主義国家を標榜したいのであれば、国民の支持に合わせて議席が得られる、当たり前の選挙制度に直ちに改めるべきであろう。

2.議員任せの弊害
先日、爆笑問題の太田総理の番組の終わりの部分をチラリと目にしたのだが、どうも国民投票をテーマにした議論だったようだ。この国民投票について、視聴者からの賛否が番組の終わりに報じられたが、反対意見の中に、「国会議員は選挙で選ばれているのだから、任せておけばよい」という意見があったことだ。
確かに、国会だけでなく、地方自治体の議員も選挙で選ばれて、国あるいは自治体の運営を任されているのは事実である。
議員もそのことをよく自覚し、常日頃から、選挙民や国民の意見によく耳を傾けて、誠実にその職務を果たすのであれば、何の問題もない。
しかし、そういう議員はあいにく少数ではなかろうか。だからこそ、主権者である国民は、常日ごろから、議会内外での議員の言動をチェックし、公約に反することについては、厳しく批判すべきである。それが主権者としての国民の責務である。
「議員に任せておけばよい」という考えが、政党や政治家への監視を怠る風土を育ててきたのである。こういう考え方は、無関心層以上に始末が悪い。たとえば、政務調査費の不正使用などは、国民の意思とかけ離れていると思うが、いかがだろう。
議会制民主主義とは、単に選挙を通じて議員を選ぶにとどまらず、その時々の問題で、国民の声を議会に届け、議会の内外で、国民が主権者として議会を監視し、議員や政党に公約の実現を迫ることである。
日本は、民主主義国家だと言われているが、それほど風通しの良い政治が行われているとは到底思われない。もう一段高いレベルの民主主義を築くために微力ながら努力したいと思っている。


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