時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

ここまできた石原都知事の都政私物化

2006年11月29日 | 政治問題
もっと早くこの記事を書きたかったのだが、関連する資料を調べるのに時間がかかったため、記事の投稿が遅れてしまった。とは言うものの、来年4月が都知事選挙なので、ホットな話題には違いない。
さて、超豪華外遊に続き、再び、石原都知事による都税ムダ使い、私物化の実態が明らかにされた。
今度は、特定の文化団体(トーキョーワンダーサイト:TWS)への都税のつぎ込みである。
別に、東京都が自治体として文化活動を援助し、そのための予算を執行することに文句をつけるつもりは更々ない。
しかし、特定の、しかも都知事の知人や四男が深く関わる文化団体に都税を注ぎ込むというのは尋常ではない。
東京都の文化予算とその推移を見てみよう。(2002年度→2006年度の予算の推移)
・トーキョーワンダーサイト:5589万円→4億7152万円
・江戸東京博物館:25億6170万円→16億3997万円
・東京都現代美術館:11億5948万円→8億928万円
・東京芸術劇場:9億7818万円→7億2413万円
・東京都写真美術館:7億4923万円→5億9692万円
・東京文化会館:5億9036万円→3億4374万円
・東京都美術館:4億9746万円→3億1833万円
・東京と庭園美術館:3億4265万円→1億9286万円
以上のように、TWS以外の全ての東京都の文化施設への予算は、この4年間で6-7割に切り捨てられているのに対して、TWSの予算だけは何と8倍にもなっているのである。
しかも、テレビなどで報道されているとおり、2003年には、四男の延啓(のぶひろ)氏を公費を使ってドイツ、フランスに出張させ、2005年には、ニューヨークで行われた芸術サミットに、東京都代表4人のうちの1人として参加させている。
さて、この四男の延啓というのは、どういう芸術分野で活躍しているのか、知る人はほとんどいないであろう。画家だそうだが、東京都を代表する若手芸術家などという代物ではもちろんない。
また、四男だけでなく、古くからの知人である今村有策なる人物を、都の参与に選任し、御茶ノ水ワンダーサイトの施設館長に任命している。また、同氏の妻を同館の副館長および青山ワンダーサイトの館長に採用し、ファミリー支配とも言うべき実態になっている。
「李下に冠を正さず」という言葉があるが、知事という要職にあればこそ、知人や家族がいかに優れた芸術家であったとしても(ましてや、名前さえ売れていないヘボ画家であるが、)こういう行為を避けるのが普通ではあるまいか。到底、尋常な神経を持つ人間の取るべき行動ではない。これでは、都政の私物化と言われても仕方あるまい。
来年は、都知事選挙が行われる。
都税の無駄遣いを止めさせるためにも、石原慎太郎のような人物には、都政から退場してもらいたいと強く願っている。