Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●城山三郎さんと反戦

2010年05月07日 04時20分33秒 | Weblog


東京新聞の「筆洗城山三郎さんのことが。

 「戦争体験と憲法が強く結びついた世代は減っている」ことは非常に残念だ。政権が代わって少しはましな方向に行くのかと期待していたが、普天間問題はご覧の通りだ。憲法を活かす方向とはとても言えない。アメリカが今すぐに引き取ってくれないのであれば、もっと時間をかけて解決に向けて進むべきと思うのだが。支持率の低下など、世論はすぐにでも現政権を見捨てる方向なのか・・・。少なくともマスコミはそういう方向だ。首相周辺で助ける人もなく、また、政府内他党の声には耳を傾けない状況なのだろうか。

=======================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/
 
column/hissen/CK2010050302000044.html】

筆洗
                             2010年5月3日

 三年前に亡くなった作家の城山三郎さんがつくった「旗」という詩がある。<旗振るな 旗振らすな 旗伏せよ 旗たため 社旗も 校旗も 国々の旗も 国策なる旗も 運動という名の旗も ひとみなひとり ひとりには ひとつの命神奈川近代文学館(横浜市)で開催中の「城山三郎展 昭和の旅人」の会場に詩の全文が掲げられている。足を止めじっと読む人が多い海軍に志願した軍国少年が体験したのは、理由のない体罰、そして、兵を飢えさせ士官自らは十分腹を満たす軍隊の腐敗だ。「旗」は、人を虫けらのように押しつぶすすべての組織の象徴なのだろう次女の井上紀子さんは「父はとにかく理不尽が許せなかった。その最たるものが戦争。大義という名のもとで裏切られる個人の心、命。そういうことへの怒りが、書くということの一番大きな動機だった」と自著「城山三郎が娘に語った戦争」に書いている城山さんは「日本は先の戦争で、ほとんどすべてを失ってしまった。唯一、得られたのは、憲法九条だけだ」と語っていた。戦争体験と憲法が強く結びついた世代は減っている。憲法への思い入れの少ない若い世代に城山さんの言葉はどう伝わるのだろうかあの戦争で新聞は「旗」を振り、国民を熱狂させ国を破滅に導いた。憲法記念日のきょう、新聞の責任にも思いをめぐらせたい。
=======================================

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ●杭打ちで解決するのか? | トップ | ●悪「夢の原子炉」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事