2020年3月の東京新聞の社説【原発銀座の50年 あっても、なくても】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020033002000107.html)。
《世界は再生可能エネルギーの時代になった。半世紀-。原発の真の受益者は、地方が送る電気を使い繁栄を謳歌(おうか)してきた都会の電力消費者だった。若狭のような供給地の未来をどうするか。消費者もともに考える時。例えば村本さんの原発ネタが、きっかけになればいい》。
再度、以下の映像を貼らせていただきます。
【【金子勝の言いたい放題】NO5 世界は電力タダの時代に エネ転が拓く経済転換(飯田哲也さんと) 20191230】
(https://www.youtube.com/watch?v=eMDjFFFo3qY&t=186s)
社説を読んで、姫野洋三さんの「若狭の海」を思い浮かべました。
『●小出裕章さんの謝罪』
「自民党の政治屋の皆さんをはじめとして原発を推進して甘い汁を
吸ってこられた方に、この講演会の最後…に流された姫野洋三氏
「若狭の海」…を聞いてみて欲しい」
『●第八回竜一忌、涙が出ました:
松下竜一さん「暗闇の思想」を語る小出裕章さん』
《姫野洋三さんの「若狭の海」
原発のうたは良かったです。
「夜をあんなにあかるくしといて
夏をあんなにさむくしといて
まだまだ 足りないなんて~♪」》
核発電銀座、「原発銀座」。「血液」の輸「血」と騙されて、《「平和利用」に誘われて》「麻薬」中毒に。《原発は『プルトニウムをつくる装置』》(内橋克人さん)であり、《平和利用》な訳もなし。
『●小出裕章さん、核=原子力は「違憲」という視点』
『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である』
『●「原子力」は「核」へのポテンシャル』
『●3.11後にヒロシマで原発推進・輸出を語れるその神経……』
『●「核と人類は共存し得ない」』
『●原発マネーに群がる ~読売が最悪~』
『●核・原子力汚染された雑誌群』
『●「原子力は血液」……ではなく、「原子力=核」は「麻薬」』
『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?
関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!』
《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》
『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発:
「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです』
『●烏賀陽弘道さん
『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…高浜「原発マネー」が
八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●濁流…《塩浜工業…高浜をはじめ全国の原発で安全対策などの
工事を受注。玄海での実績は…確認できない》そうだけれど…』
『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》』
『●三浦英之記者の質問「今でも『アンダーコントロール』だとお考えで
しょうか」? アベ様のお答え「…その中で正確な発信をした…」!?』
東京新聞の記事【関電金品受領で役員ら93人処分 経産省に改善計画提出】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/202003/CK2020033102000167.html)によると、《金品を受け取った役員ら八十二人の処分も発表、既に発表した岩根茂樹前社長らを含め処分対象者は計九十三人となった。取締役が注意義務を怠り、関電に損害賠償責任を負うかどうかを今後二カ月程度で判断する「取締役責任調査委員会」を同日付で新設した》。
また、西日本新聞の社説【関電問題報告書 原発動かす資格はあるか】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/596534/)によると、《ひとたび深刻な原発事故が起これば、周辺住民の暮らしはもとより社会全体に壊滅的な影響を与える。東京電力福島第1原発事故で学んだことだ。そんな原発の運転を、こんな組織に任せて大丈夫なのか。関西電力への不信は強まる一方である》。
凄まじき核マネーの《還流》、そして、有耶無耶にされつつある政治家への「濁流」…「麻薬」中毒な関西電力に、「資格」などあろうはずがない、「大丈夫」な訳がない。
=====================================================
【https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020033002000107.html】
【社説】
原発銀座の50年 あっても、なくても
2020年3月30日
<福井県の、ぼく、おおい町出身でね、知ってます? 原発の町、おおい町です>
時事ネタで人気のお笑いコンビ、ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんは、こう切り出した。昨年暮れにフジテレビ系で放映された「THE MANZAI」のひとこまだ。
<おおい町の隣は、高浜町ね。高浜町には疑惑だらけの高浜原発がありまして、その隣には美浜原発がありまして、その隣には敦賀の『もんじゅ』があったんです。でも、おおい町には夜の七時以降は開いてる店がほとんどない。真っ暗になる。これ叫ばせてください。電気はどこへ行く~>
ここで客席、大爆笑。
<地元の人間にしてみれば原発があっても怖いし、なくても怖い。あったらあったで地震があったら怖い。なかったらなかったで経済が回らないから怖いですよね>
ふるさとの本音を代弁するかのようなマシンガントークが続く。客席は何度も笑いに包まれる-。「原発銀座」と呼ばれる福井県の若狭湾沿岸部は、世界に類のない原発の密集地。村本さんが言うように、関西電力の大飯、高浜、美浜、日本原子力発電の敦賀、そして日本原子力研究開発機構の実験炉「もんじゅ」と「ふげん」-。廃炉が決まったものも含めて、計十五基の原子炉が湾内にひしめく、まさに「銀座」の様相だ。
ヘリコプターで高度千五百メートルから見下ろした。複雑な海岸線。もやの中、岬の陰に身を隠すように、原子炉が立ち並ぶ。
美浜、もんじゅ、敦賀の三カ所は、一枚の写真に納まるほどの近さにあった。
◆「平和利用」に誘われて
原発銀座の一丁目、第一号となる敦賀原発=写真、本社ヘリ「まなづる」から=の運転開始から、今月で五十年が経過した。
一九五三年、アイゼンハワー米大統領の「アトムズ・フォー・ピース(原子力の平和利用)」演説をきっかけに、唯一の被爆国日本にも原子力ブームが巻き起こる。
福井県は五七年、産学官の代表による「福井県原子力懇談会」を組織して原発誘致に乗り出した。
繊維に代わる新しい“地場産業”がほしかった。太平洋側の発展に「追いつけ追い越せ」の機運もあった。
核分裂同様、原発立地も連鎖する。原発が立地されると、見返りに電源三法交付金など「原発マネー」が流れ込み、庁舎や保養施設のような、立派なハコモノが建設される。それを見て、近隣の自治体が名乗りを上げる。時あたかも高度経済成長期。電力需要も右肩上がり。若狭の浜辺はこうして「原発銀座」になった。
だが、やがて期待はしぼんでいった。元福井県原子力安全対策課長の来馬克美さんは書いている。
「原子炉建設によって道路などのインフラは整備された。また、建設労働者の流入により、一時的に地域経済が潤いもした。しかし、それは土木建設業界が活躍する建設工事の初期までであり、機器設備類の組立や実際の稼働に入る頃には、原子力発電所建設による利益を受けるのは立地市町周辺に限られることが明らかになっていた」(「君は原子力を考えたことがあるか」)
立地自治体の住民があまねく恩恵を受けたわけでもない。
村本さんと同じおおい町に生まれた作家水上勉は、こう書いた。
「人を信じるしかあるまい。関電の技師さんを信じるしかあるまい。原発の安全は人間を信じることだ。ひとつそれがくずれれば、イカ釣り舟も地獄の宴(うたげ)だ」(「若狭がたり」)。多くの人が不安を押し殺し、原発との共存を自らに強いてきたのではなかったか。
福島第一原発の事故を境に若狭湾の潮目も変わり、うち続く電力会社の不祥事は、地元との信頼関係に、とどめを刺した感がある。
◆「百年」はあり得ない
老朽化した敦賀1号機は廃炉が決まり、2号機直下には大地震を起こす恐れのある活断層の存在が指摘されている。3、4号機の建設予定地は更地のままだ。新増設の見込みはない。原発銀座に「百年」はあり得まい。世界は再生可能エネルギーの時代になった。
半世紀-。原発の真の受益者は、地方が送る電気を使い繁栄を謳歌(おうか)してきた都会の電力消費者だった。若狭のような供給地の未来をどうするか。消費者もともに考える時。例えば村本さんの原発ネタが、きっかけになればいい。
=====================================================
日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/原発マネー還流問題 安倍政権、関電、原子力検察の関係は】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263290)。
《こうした経緯で第三者委の委員長となったのが、但木敬一弁護士だ。但木氏は第1次安倍政権時の検事総長。当時、検察はGE技術者の暴露によって稼働中止になった福島原発を再稼働させるべく、慎重派だった福島県の佐藤栄佐久知事の実弟の不正を立件し、辞職に追い込んだ。その過程で政権の思惑通りに福島原発は再稼働。そして、安倍首相は06年末に「全電源喪失はあり得ない」と国会答弁し、地震対策を拒否して福島原発事故が起きた…しかも、自民党の稲田朋美幹事長代行や前経産相の世耕弘成参院幹事長といった安倍側近が、元助役と関係が深い関電受注企業から献金を受けていた。証人喚問を含め、国会の場で徹底的に調査するほかない》。
『●安孫子亘監督映画「『知事抹殺』の真実」の
佐藤栄佐久元知事冤罪…泉田裕彦新潟県知事「事件」の背景に?』
『●発言に人格が現れ、呼ばれ方に
人間性が表れる: 「石原元「ト」知事」と「栄佐久さん」』
『●「新潟の野党勢力は今こそ、踏ん張り時」! 東京電力に
柏崎刈羽核発電所を再稼働させるなんて狂気な凶器』
『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
“最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」』
『●核発電は「金のなる巨大木」…《自民党の最近のルールは
「返せば問題ない」と、なかったことにできるというもの》』
金子勝さんが以前から指摘していたように検察OBも噛んで関電への《還流》問題を〝つぶし〟にかかっている…これは、政治屋への《濁流》の解明をも阻んでいるように見える。いや、それが目的か? そして、この検察・検察OB面子があまりに酷い。例えば、村木厚子さんの事件関係者。
「関西電力に関する報道は多数ありますが、マスコミ報道になにか広がりを欠くように思います。アベ様お気に入りの稲田朋美議員、パンツ大臣こと高木毅議員、で、ようやく三人目、アベ様取り巻きの世耕弘成元経産相。ようやく三人か? たった三人? 癒着党・お維の政治家は係わっていないのかね? 関電の問題は、もっと以前からわかっていたのではないでしょうかねぇ。なぜ、もっと早く報じられなかったのか、とっても不思議。」
山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事【「東電」版、“元助役”的地元(福島)仕切り屋が死去していた】(https://access-journal.jp/41769)によると、《「東京電力ホールディングス」(9501。東証1部)の福島原発(冒頭写真=福島第一原発)の地元仕切り役として、関電における元助役と同じような立場ともいえる人物が死去していたことが、関係者の証言からわかった…もっとも、いわば裏仕事というべき立場から、東電側との関係は公に伏せられていたが、国税局の調査で浮上したのは関電元助役と同じ。また、そもそもは反対の立場だったが、地元実力者として電力側が取り込み協力者に転じたのも同様》。
関電と同じようなことが東電でも。ブログ主の興味は、九電。九電はクリーンなのか? ウルトラ差別主義者の副首相と浅からぬ関係ですけど。「頼まれた支援」の原資は電気料金? 税金??
『●自公議員投票の大罪: 「九電元幹部は「政治家側から
支援を頼んでくるのが昔からの伝統」」』
=====================================================
【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263290】
金子勝 慶応義塾大学経済学部教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。東京大学大学院 博士課程単位取得修了。 法政大学経済学部教授を経て。2000年10月より現職。TBS「サンデーモーニング」、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。『資本主義の克服 「共有論」で社会を変える』集英社新書(2015年3月)など著書多数。新聞、雑誌にも多数寄稿している。
金子勝の「天下の逆襲」
原発マネー還流問題 安倍政権、関電、原子力検察の関係は
2019/10/16 06:00
(だまされてはいけない(左から時計回りに、安倍首相、
関電の岩根社長、小林敬弁護士)/(C)日刊ゲンダイ)
原発マネー還流問題で、関西電力の八木誠会長ら役員7人が辞任する事態に至った。しかし、バナナの叩き売りのようなやり方にだまされてはいけない。
この問題で最も重要なのは、検察との距離感だ。目下、表舞台に出てきているのは、第1次安倍政権や麻生政権時代に東京電力の原発再稼働に協力姿勢を取ったり、村木厚子元厚労局長が巻き込まれた郵便不正事件で証拠改ざんに関わった検察関係者ばかり。岩根茂樹社長がひとり居残ったのは、“原子力検察”と癒着して第三者委員会を仕切り、隠蔽を図ろうとした疑いが強い。
福井県高浜町元助役(故人)から関電幹部に巨額の金品が渡った問題が発覚したきっかけは、元助役が顧問に就いていた建設会社「吉田開発」(高浜町)に金沢国税局の査察が入り、昨年6月に元助役宅で金品受領に関するメモが見つかったことだった。
事態の沈静化に動いたのが、社内調査委員会の委員長を務めた小林敬弁護士。彼は麻生政権時の最高検公安部長で、郵便不正事件当時は大阪地検検事正の立場にあり、証拠改ざんのモミ消しを黙認した結果、懲戒処分を受けて退官した人物だ。「報道特集」(TBS系)は小林氏が調査委でモミ消しを図っていたと報じている。
こうした経緯で第三者委の委員長となったのが、但木敬一弁護士だ。但木氏は第1次安倍政権時の検事総長。当時、検察はGE技術者の暴露によって稼働中止になった福島原発を再稼働させるべく、慎重派だった福島県の佐藤栄佐久知事の実弟の不正を立件し、辞職に追い込んだ。その過程で政権の思惑通りに福島原発は再稼働。そして、安倍首相は06年末に「全電源喪失はあり得ない」と国会答弁し、地震対策を拒否して福島原発事故が起きた。
佐藤氏が収賄額ゼロで有罪となった事件を捜査したのが東京地検特捜部。郵便不正事件で証拠を改ざんした前田恒彦検事(懲戒免職)や森本宏検事(現特捜部長)だった。
特別背任が疑われる岩根社長が、原発と関わりがあったり、不正をはたらいた検察OBを集めた第三者委の「独立性」は極めて怪しい。関電に都合のいい調査が進められ、検察の忖度まで招きかねない。しかも、自民党の稲田朋美幹事長代行や前経産相の世耕弘成参院幹事長といった安倍側近が、元助役と関係が深い関電受注企業から献金を受けていた。証人喚問を含め、国会の場で徹底的に調査するほかない。
=====================================================
[『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二) 朝日新聞出版(https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=21028)↑]
小出裕章さんの、週刊朝日の書評・論評記事【原発裁判で住民勝訴の日は来るか? 問われる裁判官の良識と理性】(https://dot.asahi.com/wa/2019101100010.html)。
《原発訴訟で原告勝訴を決めた、たった3人の裁判長――その苦悩を描いたのが『原発に挑んだ裁判官』(朝日文庫、著・磯村健太郎、山口栄二、660円)だ。元京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏が評論する》。
磯村健太郎・山口栄二両記者の本。論評は小出裕章さん。
『●金沢地裁原発差し止め判決: 井戸謙一元裁判官』
《2006年3月、金沢地裁―志賀原発訴訟で国策に逆らう判決を
下すまでの重圧と苦悩 唯一の原発差し止め判事
(井戸謙一元裁判長)「私がNOを突きつけた理由」》
《再稼働差し止め求め仮処分=関電原発の7基対象に住民-大津地裁
2011年8月2日16時6分…代理人の一人の井戸謙一弁護士は
記者会見で「第二のフクシマを起こしてはならないという強い決意を
政府、電力会社、国民が持つべきだ」と述べた》
『●海渡雄一氏インタビュー「原発と司法」』
『●「彼を赦したわけではない。しかし死刑にして
問題が解決するわけではない」』
《償いとは何なのか 「生きて謝罪を」弟を殺された兄》
「司法判断」することなく、裁判所はアベ様忖度な「政治判断」乱発。
『●画期的! 福井地裁樋口英明裁判長、
高浜3、4号機再稼働差止仮処分決定・・・「直ちに効果が発生」!!』
『●高浜原発「差し止め」、国民を守る司法判断:
寄生委の新規制基準は「緩やかにすぎ、合理性がない」』
『●大津地裁山本善彦裁判長、
高浜原発3、4号機の運転を差し止める仮処分決定!』
『●金沢地裁・井戸謙一元裁判長「「原子炉を運転してはならない」。
自ら発した声に法廷はどよめいていた」』
『●「効率より安全、経済より命」: 井戸謙一元裁判長、
樋口英明・山本善彦裁判長の声は班目春樹氏には…?』
『●歴史的役割踏まえた原発に頼らない国へ:
「人の命と安全は経済性に優先する」=「人格権の尊重・倫理」』
『●熊本大分大地震の最中、「狂ったゴジラ」=
関西電力高浜原発1、2号機を野に放つ原子力「規制」委員会』
『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の
時代へと逆戻り」…「規制緩和」委員会(©東新)』
《国が開発の政策的な枠組みを決め、その下で電力会社に原子力発電所を担わせてきた。その周囲には、巨大原子力産業、ゼネコン、中小零細企業が群がり、それらの下で働く多数の労働者も給料にありついた。日本原子力学会を中心とした学会、教育現場、マスコミ、そして裁判所も一体となり、国策としての原子力推進に加担した》。
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●阿部岳さん【「東電無罪」の論理】《「…運転はおよそ
不可能になる」…判決は意図せず原子力制御の限界を認めている》』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》
ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」』
『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を
取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》』
『●JOC臨界事故で何が起きたでしょうか?…《人が制御
できないなんて恐ろしい。政府は…本当のことを言っていない》』
『●永渕健一裁判長、東電旧経営陣の刑事裁判で「無罪」《判決の
中身もさることながら、その理由があまりにもひどすぎる》』
『●東京新聞の小野沢健太記者によるシリーズ記事【<原発事故
「無罪」>】…《判決に表情変えず 遺族ら「うそー」悲鳴》』
「永渕健一裁判長の「無罪」の「判決当日午前、
大谷直人最「低」裁長官がアベ様を御訪問…事前に政治判断を
ご報告ですか? 〝つぶやき〟上では、田中耕太郎長官を想起する、
というものもありました。大谷直人最高裁長官は…」
どのような方かも知っておいたほうが良いようです」
『●《基準値超えのマグロ…午後からは検査がなくなり、すべての
マグロが出荷された…。こうして汚染魚は“ゼロ”に》』
たとえ地裁・高裁レベルで勝訴しても、最高裁はいまや最「低」裁。そして今や、最「低」裁判事の人事は…アベ様が掌握。大谷直人最高裁長官をはじめ、現最高裁判事14人全員、アベ様の息がかかっているアベ様派と言われている。三権分立が聞いてあきれる状況。アベ様らのやり口はデタラメ。
《住民にとっては司法に縋(すが)るしか道がなかった》というのに。《しかし、サイエンスとしての立証では原告側が圧勝した。それでも、判決は住民敗訴であった》。《司法は紛れもなく原子力ムラの一翼を担ってきたし、フクシマ事故以降も変わろうとしていない》。
『●アベ様のオトモダチのオトモダチを最高裁判事に任命?
「政治判断」乱発の最「低」裁からも忖度?』
『●あのアベ様のオトモダチのオトモダチ・木澤克之氏…
《2017年最高裁判所裁判官国民審査》を迎える!!』
『●木谷明さん《冤罪を回避するために法曹三者…無実の者を
処罰しないという強い意志、意欲をもって仕事にあたること》』
『●《人権を軽々に扱っている…。合憲違憲が争われた戦後の重要な
民事裁判の記録多数を全国の裁判所が既に廃棄処分》』
=====================================================
【https://dot.asahi.com/wa/2019101100010.html】
原発裁判で住民勝訴の日は来るか? 問われる裁判官の良識と理性
2019.10.14 17:00 週刊朝日
(原発に挑んだ裁判官 (朝日文庫)
磯村健太郎, 山口栄二
ISBN: 978-4022619716)
【https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=21028】
原発訴訟で原告勝訴を決めた、たった3人の裁判長――その苦悩を描いたのが『原発に挑んだ裁判官』(朝日文庫、著・磯村健太郎、山口栄二、660円)だ。元京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏が評論する。
* * *
日本の原子力開発は「国策民営」と言われる。国が開発の政策的な枠組みを決め、その下で電力会社に原子力発電所を担わせてきた。その周囲には、巨大原子力産業、ゼネコン、中小零細企業が群がり、それらの下で働く多数の労働者も給料にありついた。日本原子力学会を中心とした学会、教育現場、マスコミ、そして裁判所も一体となり、国策としての原子力推進に加担した。その巨大な組織は時に「原子力ムラ」と呼ばれ、先の戦争の時のような巨大権力機構そのものであった。
原発は、2011年3月11日の東京電力福島第一原発の事故が示したとおり、巨大な毒物を抱えている。そのため、原子力ムラは原発を電力消費地の都会ではなく、過疎地に押し付けることにした。押し付けられそうになった過疎地の住民はもちろん抵抗した。しかし、どんなに闘っても住民の声など一顧だにしない国や電力会社の対応に困り果てた住民は、ついに裁判に訴えた。住民にとっては司法に縋(すが)るしか道がなかった。
本書の解説を書いている千葉大学名誉教授の新藤宗幸氏によると、フクシマ事故以前に提訴された原発訴訟は、国を相手にした行政訴訟が12件、建設・運転差し止めの民事訴訟が6件だったそうだ。そのうち、住民側勝訴を言い渡したのは、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の設置許可の無効を確認した名古屋高裁金沢支部判決(川崎和夫裁判長)と、北陸電力志賀原発2号機の運転差し止めを命じた金沢地裁判決(井戸謙一裁判長)の2件だけであった。フクシマ事故以降には、関西電力大飯原発3、4号機訴訟で運転差し止めを認め、住民を勝訴させた福井地裁判決(樋口英明裁判長)も出た。それら3人の裁判長の苦悩と闘いを描いたのが本書である。
私自身は1973年に始まった四国電力伊方原発の設置許可取り消し訴訟に関わり、原告側証人として出廷もした。国側からは原子力委員会の委員や東京大学教授など、輝かしい肩書の学者が出廷した。しかし、サイエンスとしての立証では原告側が圧勝した。それでも、判決は住民敗訴であった。判決理由は、ほとんどが被告・国側の主張を羅列し、その最後に「いずれも認められる」の文字が付け加えられたものだった。
伊方訴訟は最高裁まで行き、住民の敗訴が確定した。判決は「国の審査指針は専門家が集まってつくったのだから、司法としては、見逃すことのできない誤りがない限り、行政庁の判断を尊重するという内容です」と住民側敗訴を言い渡した裁判官が本書の中で解説している。しかし、「国策民営」として原子力が推進され、その下に集まる学者の専門技術的判断を認めるというのであれば、原発訴訟は常に住民敗訴となる。
原発訴訟で住民が勝訴した裁判は数えるほどしかないし、そのすべては、高裁、最高裁で逆転敗訴とされた。つまり、原発裁判に関しては住民側の勝訴は一つもない。原子力ムラに属する国も電力会社も潤沢な資金の裏付けを持つ。それに対して住民たちはなけなしのカネと、生きるための仕事の時間すら犠牲にして裁判を闘ってきた。そして、フクシマ事故が起きた。その事故は「原子力ムラ」に属する専門家の専門技術的判断が誤りであることを事実として示した。
憲法第76条には「すべて裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される」とある。最高裁の頸木(くびき)に囚(とら)われず、良識と理性に従って判決を書く裁判官、そんな裁判官が現れてくれることを私は願う。しかし、司法は紛れもなく原子力ムラの一翼を担ってきたし、フクシマ事故以降も変わろうとしていない。裁判官の人事権を握る最高裁が、フクシマ事故以降も専門技術的判断を認めるとして行政に屈服する限り、住民にとっての原発裁判の未来は明るくない。
※週刊朝日 2019年10月18日号
=====================================================
小野沢健太記者による、東京新聞のシリーズ記事【<原発事故「無罪」>(上)判決に表情変えず 遺族ら「うそー」悲鳴】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092002000175.html)と、
【<原発事故「無罪」>(中)後悔と怒り今も 双葉病院「東電 無責任体質分かった」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092202000114.html)と、
【<原発事故「無罪」>(下)公判記録 民事の力に 賠償訴訟 避難者・被災者の救済期待】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092302000117.html)。
《裁判長が閉廷を宣告すると、三人は遺族もいる傍聴席には目を向けず、立ち止まることもなく、無表情のまま法廷を後にした。「こんなの間違っている」。傍聴人の悲鳴が、法廷にこだました》。
《「東電の無責任体質がよく分かった。刑事裁判が開かれた意義は大きい」と皮肉る。「私はおやじも古里も失った。それなのに事故を起こした張本人は誰も責任を取らないなんて、おかしいよ」》。
《「東電や国は都合の悪い資料を隠そうとしてきたが、刑事裁判になったことで検察当局が収集した証拠が公になった。公判が開かれた意義は大きい」と語る》。
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●阿部岳さん【「東電無罪」の論理】《「…運転はおよそ
不可能になる」…判決は意図せず原子力制御の限界を認めている》』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》
ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」』
『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を
取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》』
『●JOC臨界事故で何が起きたでしょうか?…《人が制御
できないなんて恐ろしい。政府は…本当のことを言っていない》』
『●永渕健一裁判長、東電旧経営陣の刑事裁判で「無罪」《判決の
中身もさることながら、その理由があまりにもひどすぎる》』
永渕健一裁判長の「無罪」の「判決当日午前、大谷直人最「低」裁長官がアベ様を御訪問…事前に政治判断をご報告ですか? 〝つぶやき〟上では、田中耕太郎長官を想起する、というものもありました。大谷直人最高裁長官は…」どのような方かも知っておいたほうが良いようです。
アベ様らに忖度した裁判所による「政治判断」とブログ主は思います。難しいことは理解できますが、「司法判断」しているとは思えない。
永渕健一裁判長は「無罪」の判決を下されましたが、東京電力には「原状回復」の責任があると思います。少なくとも、上層部はその責任を果たす努力をすべきで、全く試みようとしないのであれば、また、「原状回復」しないのならば、大変な罪を負うと考えます。
「原状回復」していないのに、核発電所を再稼働させたいだの、核発電所を輸出したいだの、許されるはずがありません。核発電「麻薬」中毒患者の暴走を許してはいけない。
=====================================================
【https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092002000175.html】
<原発事故「無罪」>(上)判決に表情変えず 遺族ら「うそー」悲鳴
2019年9月20日 朝刊
未曽有の被害をもたらした原発事故の刑事責任について、司法は「無罪」と判断した。東京電力福島第一原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久元会長(79)ら東電の旧経営陣三人に対する刑事裁判。本当に事故は防げなかったのか。刑事裁判が開かれた意義を考える。
「被告人三人は、いずれも無罪」
十九日午後一時十五分、永渕健一裁判長が読み上げる判決主文が、東京地裁の法廷内に響いた。証言台の前に並んだ勝俣元会長、武黒一郎元副社長(73)、武藤栄元副社長(69)の三人は判決が言い渡されると、そろって裁判長に向かって一礼。被告人席に戻った武藤元副社長は、着席と同時に軽く二度うなずき、二人は硬い表情を崩さなかった。
無罪判決の一報を伝えようと、記者たちが一斉に席を立ち上がり慌ただしく出て行く。傍聴席からは「うそー」という叫び声が上がり、あちこちからため息が漏れた。
「(旧経営陣に津波対策の方針が了承された、とする元社員の供述調書は)推測で述べている可能性があり、疑義がある」「(対策を指示しなかった)三人の対応は特異なものとは言えない」
永渕裁判長が、検察官役の指定弁護士側の主張を次々と否定していく。争点となっていた「最大一五・七メートルの津波が原発を襲う可能性」を示す試算結果についても、その根拠となった国の地震予測「長期評価」について「事故前の時点では、十分な根拠を示していたとは言い難い」と信頼性に疑問を投げかけた。
これまでの公判で、部下から試算の報告を受けながら対策工事などを指示しなかった武藤元副社長は、検察官役の指定弁護士から「対策の先送りだ」と批判されると「心外だ」と色をなして反論。武黒元副社長も試算通りの津波を想定しなかったのかと問われ「仮定の話に意味はない」と不快感を示し、勝俣元会長も「技術的なことは分からない」といら立ちをあらわにする場面があった。
この日、裁判長が「長期評価の信頼性には限界があった」と読み上げると、それまで眼鏡を外してメモを取っていた武藤元副社長は軽くうなずき、顔を上げて勝俣元会長、武黒元副社長の様子を確認。再び眼鏡をかけ、深々といすの背にもたれ掛かった。勝俣元会長は、判決を読み上げる裁判長の姿を見つめ、武黒元副社長はうつむいたままだった。
約二時間四十分間続いた判決の読み上げの終盤、永渕裁判長は「事故前は、絶対的な安全確保は求められていなかった」とした上で、「三人の罪は認定できない」と締めくくった。
裁判長が閉廷を宣告すると、三人は遺族もいる傍聴席には目を向けず、立ち止まることもなく、無表情のまま法廷を後にした。「こんなの間違っている」。傍聴人の悲鳴が、法廷にこだました。 (この連載は、小野沢健太が担当します)
=====================================================
=====================================================
【https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092202000114.html】
<原発事故「無罪」>(中)後悔と怒り今も 双葉病院「東電 無責任体質分かった」
2019年9月22日 朝刊
(雑草が茂った双葉病院の入り口=福島県大熊町で)
門扉を覆い隠すように雑草が生い茂っていた。二〇一一年三月の東京電力福島第一原発事故後、避難が困難を極め多数の死者を出した福島県大熊町の「双葉病院」周辺は、時が止まったようにひっそりとしていた。
原発から約四・五キロ、町の許可がなければ立ち入れない帰還困難区域を九月上旬に訪れた。病院は入り口も中庭も雑草ばかり。約三百メートル離れた系列の老人介護施設「ドーヴィル双葉」の玄関内には、パンクした自転車や車いすが無造作に放置されているのが見えた。
道路脇の茂みの放射線量は毎時〇・八九マイクロシーベルト。東京都内の三十倍だった。入院患者らは当時、今よりはるかに高かった線量から逃れようとして命を落とした。
事故時、両施設には計四百三十六人が入院や入所をしていた。医療設備のない観光バスで九時間半の移動を強いられるなどしたお年寄りたち。四十四人を死亡させるなどしたとして業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣三人は十九日、東京地裁で無罪判決を受けた。
「あのとき違った行動をしていれば」。病院の向かいに住んでいた片倉勝子さん(77)=同県いわき市=は今も自責の念にかられる。
地震の翌朝、避難を呼びかける町の防災無線を聞き表に出た。かつて看護師として勤めていた双葉病院の様子が気になり、玄関に向かうと、元同僚が慌てふためいていた。人手が足りていないと思い、「じゃあ私、手伝うわ」と声を掛けたが、「構わず避難して」と強く言われ、その場を後にした。
それから数カ月後。一時帰宅した片倉さんは、病院前の路上に多くのベッドが置きっ放しになっているのを目にした。「寝たきりのお年寄りたちが、こんな場所で避難バスを待つしかなかったなんて」。涙が止まらなかった。
「病院に残って看護に当たっていれば、少しは違う結果になったかもしれない」。立ち去ってしまったことへの後悔が消えない。
病院から約二キロ離れた商店街。ガラス窓が割れた店舗が並ぶ中、シャッターが閉まったままの「かんの精肉店」があった。
この店を営んでいた菅野正克さん(75)=水戸市=は、事故時に双葉病院に入院していた父健蔵さん=当時(99)=を長時間の避難の末に失った。
判決公判を傍聴した菅野さんは、「旧経営陣の三人は『無罪は当然』という表情だった」と振り返る。旧経営陣は公判で、「知らない」「覚えていない」と繰り返した。菅野さんは「東電の無責任体質がよく分かった。刑事裁判が開かれた意義は大きい」と皮肉る。
「私はおやじも古里も失った。それなのに事故を起こした張本人は誰も責任を取らないなんて、おかしいよ」
=====================================================
=====================================================
【https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092302000117.html】
<原発事故「無罪」>(下)公判記録 民事の力に 賠償訴訟 避難者・被災者の救済期待
2019年9月23日 朝刊
(「東電の責任逃れは許さない」と話す石井優さん
=千葉県南房総市で)
「やっぱりあるじゃないか」
東京電力福島第一原発事故の避難者らが東電や国を相手取った損害賠償請求訴訟の代理人、栗山博史弁護士は今春、東電の旧経営陣三人が強制起訴された刑事裁判の記録を仲間の弁護士から見せられ、驚いた。
民事訴訟の過程で、津波対策関連の報告資料がないか尋ねた際、国には「ない」、東電には「必要ない」と突っぱねられていた。しかし、刑事裁判の証拠の中には数値や図面も載った詳細な報告資料があった。
「東電や国は都合の悪い資料を隠そうとしてきたが、刑事裁判になったことで検察当局が収集した証拠が公になった。公判が開かれた意義は大きい」と語る。
複数の避難者訴訟を担当する林浩靖弁護士は、刑事裁判の証拠が訴訟の「武器」になると思い、訴訟の当事者として東京地裁から、東電社員らの証人尋問調書などを取り寄せた。
刑罰を科すかを審理する刑事裁判は、紛争解決を目的とした民事訴訟よりも厳格な立証が求められるため、証拠も詳細になる。林弁護士は「東電の社内では津波対策が議論されていたにもかかわらず、何も対策を取らなかったことが刑事裁判で明らかになった。悪質性は高く、賠償責任が今までよりも重く認定される可能性がある」と期待を寄せる。
千葉県南房総市の石井優(ゆたか)さん(72)は、仙台地裁で審理されている集団訴訟の原告。自身の訴訟で、東電と国の責任を明らかにしたいと強く思っている。
千葉県で教諭として働いていた石井さんは退職後、自然に囲まれた暮らしを望んで、夫婦で福島県富岡町に移住した。近所の人は温かく、用事がなくても遊びに来てくれた。「庭仕事も楽しく、すっかりなじんじゃってね」。しかし、新たな古里は原発事故であっけなく失われた。
事故後は夫婦で各地を転々。知人を頼って仙台市に避難していたとき、訴訟に加わった。弁護団は、避難生活による損害のほか「ふるさと喪失」に対する慰謝料も求めている。
今月九日未明の台風15号で、自宅は十日間にわたって停電した。猛暑の中、エアコンが使えず、エンジンをかけた車の中で過ごす不自由な生活が続いた。東電は当初、停電は早期に復旧する見通しを示していたが、何度も延期し、そのたびに被災者を落胆させた。「当事者意識が低く、見通しが甘い。原発事故から何も学んでいない」と憤る。
東電の不誠実さは、刑事裁判での上層部の姿にもはっきりと表れていたと感じる。それだけに、無罪判決には納得がいかない。
「このまま責任逃れをさせてはいけない。刑事裁判で新たに分かったことを訴訟で突きつけ、私たち避難者や被災者のより一層の救済につなげたい」 (この連載は、小野沢健太が担当しました)
=====================================================
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/菓子箱から小判…なんの問題もない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201910070000065.html)。
《慌てた東京電力など全国の電力各社は自社でも同様な案件はないか点検したといい、東京電力は役員らを対象に聞き取り調査をし、全員が「儀礼の範囲を超える金品は受け取っていない」と回答したという》。
《還流》だけでなく、自民党やお維のセンセ方への「濁流」も、各党で調べた方がよくはないのかな? 他の電力会社も、特に九州電力は「クリーン」なのでしょうかね? ウルトラ差別主義者の副首相と浅からぬ関係ですけど。
『●自公議員投票の大罪: 「九電元幹部は「政治家側から
支援を頼んでくるのが昔からの伝統」」』
関西電力に関する報道は多数ありますが、マスコミ報道になにか広がりを欠くように思います。アベ様お気に入りの稲田朋美議員、パンツ大臣こと高木毅議員、で、ようやく三人目、アベ様取り巻きの世耕弘成元経産相。ようやく三人か? たった三人? 癒着党・お維の政治家は係わっていないのかね?
関電の問題は、もっと以前からわかっていたのではないでしょうかねぇ。なぜ、もっと早く報じられなかったのか、とっても不思議。
『●砂上にペラペラの壁を造ってまでも再稼働したくなる
浜岡原発という「金のなる巨大木」』
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●阿部岳さん【「東電無罪」の論理】《「…運転はおよそ
不可能になる」…判決は意図せず原子力制御の限界を認めている》』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》
ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」』
『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を
取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》』
『●JOC臨界事故で何が起きたでしょうか?…《人が制御
できないなんて恐ろしい。政府は…本当のことを言っていない》』
『●永渕健一裁判長、東電旧経営陣の刑事裁判で「無罪」《判決の
中身もさることながら、その理由があまりにもひどすぎる》』
=====================================================
【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201910070000065.html】
コラム
政界地獄耳
2019年10月7日7時22分
菓子箱から小判…なんの問題もない
★関西電力の原発関連の役員らが福井県高浜町の元助役らから多額の金品を受け取っていた問題は、関電の中でも原発事業とは別の部門の幹部も受領していたことが分かった。また福井選出の自民党幹事長代理・稲田朋美や県警幹部などにも元助役はまんべんなく原発マネーを振る舞っていたことになる。慌てた東京電力など全国の電力各社は自社でも同様な案件はないか点検したといい、東京電力は役員らを対象に聞き取り調査をし、全員が「儀礼の範囲を超える金品は受け取っていない」と回答したという。
★おかしな話だ。関西電力も儀礼の範囲といい、菓子箱の下から小判が出て来たり、スーツのお仕立券50万円は受け取っている。関電の監査役会は「(金品受領に)不適切な部分はあるが、違法でないので、報告書はおおむね妥当」と結論づけ、取締役会に議題として諮ることはしなかったという。つまり不適切だが違法ではないという妙な理屈が電力会社全体を覆っているのか、原発マネーは儀礼の範囲内の金品どころではない。このくらいは儀礼として受け取ってもいいというコンプライアンスのなさは国策を推進しているのだから、いいことをしているのだから問題ないという理屈につながる。社会の常識や儀礼の意味をすでにはき違えているのではないか。
★稲田は元助役が筆頭株主とされ取締役を務めていた警備会社「オーイング」と、その関連会社の「アイビックス」から献金を受けていた。政界関係者が言う。「『稲田の面倒を見てやってほしい』と同社側に頼んだのは福井選出の元参議院議長・山崎正昭だ」。稲田出馬に自民党全体が動いた結果だ。政治資金として適切に処理しているというのなら返金する必要はない。ところが自民党の最近のルールは「返せば問題ない」と、なかったことにできるというもの。稲田は前のめりに勇み足になって返金を口走り自爆した格好だ。「会ったこともない」「面識はない」は森友学園の時の逃げ口上と同じだ。でも安心してほしい。野党、ことに電力労組の支援を受ける国民民主党などは本気で追及などしない。やってる感は見せるが、自民党と組んでうまくうやむやにするし、野党共闘にも否定的なはずだ。「なんの問題もない」。(K)※敬称略
=====================================================
ビデオニュース・ドットコムの記事【劣化した司法に大規模事故は裁けない 添田孝史氏(科学ジャーナリスト)/マル激トーク・オン・ディマンド 第963回(2019年9月21日)】(http://www.videonews.com/marugeki-talk/963/)。
《判決の中身もさることながら、その理由があまりにもひどすぎる。…今回の判決は業務上過失致死傷の立証に必要とされる「予見可能性」と「結果回避可能性」の2要件のうち、予見可能性まで否定してしまった》。
『●東電原発人災…《「失敗の本質」とその責任を
問》うた上で、核発電「麻薬」中毒患者に「原状回復」させよ』
《「東電原発裁判 福島原発事故の責任を問う」添田孝史著…。
…福島原発事故は、膨大な放射能をまき散らして大地や水を
汚染し、今もなお続く避難生活で「原発関連死」が千数百人に
及んでいる。これほどの事故を起こしながら、いまだに誰一人
として罪を問われていないことに納得できない人は多いだろう。
そこで福島県民らが国や東電を「事故は予見可能で、
対策を怠った」と告発したが、東京地検は2度にわたって
不起訴とした。だが、東京電力の元経営者3人に絞り、
検察審査会で強制起訴を勝ち取ったものだ》
《予見可能性まで否定》していて、核発電所を稼働していいの? 《事故回避のために原発を止める義務を課すほどの大津波の予見可能性はなかった》ってどんな論理? アベ様政権に忖度し、司法判断を放棄した政治判断をまたしても見せつけられた。そもそも、地震によって破断などの致命的な事故が発生した人災である。阿部岳さんの、沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]「東電無罪」の論理】によると、《▼「あらゆる可能性を考慮して必要な措置を義務付けられれば、運転はおよそ不可能になる」とも。言い出したらきりがない、という居直りが加わって未曽有の犠牲が出た。判決は意図せず原子力制御の限界を認めている》。
誰も責任をとらない…。《誰も事故の責任を取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》。裁判所が、それを認めてしまっていいのか? 《東電刑事裁判が露わにした、そうでなくても劣化が著しい司法が、大規模事故や高度の技術的な問題を裁くことの限界》…。
『●砂上にペラペラの壁を造ってまでも再稼働したくなる
浜岡原発という「金のなる巨大木」』
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●阿部岳さん【「東電無罪」の論理】《「…運転はおよそ
不可能になる」…判決は意図せず原子力制御の限界を認めている》』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》
ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」』
『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を
取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》』
『●JOC臨界事故で何が起きたでしょうか?…《人が制御
できないなんて恐ろしい。政府は…本当のことを言っていない》』
《倫理観も正義感、透明性、そのすべては原発という国策の前では
治外法権だといわんばかりだ》
=====================================================
【http://www.videonews.com/marugeki-talk/963/】
劣化した司法に大規模事故は裁けない
ゲスト 添田孝史氏(科学ジャーナリスト)
番組名 マル激トーク・オン・ディマンド 第963回(2019年9月21日)
判決の中身もさることながら、その理由があまりにもひどすぎる。
東京電力福島第一原発事故をめぐり、旧経営陣3人が業務上過失致死傷で強制起訴されていた裁判で、9月19日、東京地裁は3被告にいずれも無罪の判決を言い渡した。
確かに検察が二度までも不起訴処分とした事件だ。検察審査会の二度にわたる起訴相当議決によって強制起訴はされたものの、有罪に持ち込むことが容易ではないことは当初から予想されていた。また、企業が引き起こした事件の刑事責任を特定の個人に負わせるためには、多くの法的な壁が存在することも想像に難くない。
しかし、今回の判決は業務上過失致死傷の立証に必要とされる「予見可能性」と「結果回避可能性」の2要件のうち、予見可能性まで否定してしまった。そもそも今回検察審査会が強制起訴に至った理由は、最高クラスの権威が集まった政府の地震調査研究推進本部が2002年に策定した「巨大地震の長期評価」をもとに各電力会社が予想される津波水位を割り出したところ、福島第一原発においては+15.7メートルという数値が2008年3月の時点で既に出ていたという事実を重く受け止めた結果だった。
つまり、東京電力は実際に15.7メートルの津波が発生する危険性があることを2008年の時点で知っており、武藤被告を始めとする幹部たちもその後1年以内に、その事実を知らされていながら、対応を取らないまま2011年の3月11日を迎えたことがあの大惨事につながったというのが、検察審査会の議決の骨子だった。検察審査会は、今回のような大津波は十分に予見が可能だったし、対応するだけの十分な時間もあったと判断したわけだ。
ところが、今回の判決で裁判所は、実際に津波対策を取るための十分な時間がなかったという理由で「結果回避可能性」を否定したばかりか、地震調査研究推進本部の長期評価や東京電力が自らの子会社に作成させた15.7メートルという予想される津波水位も確定的なものではなかったので、本当にそのような高い津波が来ることが予見できたとまでは言えないという、驚くような判断を下してしまった。
この裁判の傍聴を続けてきた科学ジャーナリストの添田孝史氏は、原発の津波に対する脆弱性の問題は1990年代から指摘されてきた問題で、東電は一貫してこれを先延ばしにすることで、ほとんど何も対応をせずにきたと指摘する。今回も2008年に15.7という数値が出てから東京電力は、あらためて土木学会に検討を依頼するなど、明らかな時間稼ぎをしていた。
女川原発を持つ東北電力や東海第二原発を持つ日本原子力発電のように同じ長期評価を受けて、然るべき対応を取った電力会社もあったことを考えると、これは東京電力に深く根付いた体質と言わねばならないと添田氏は語る。
それにしても東電はなぜ、防潮堤を15.7メートル超までかさ上げすることに、そこまで強く抵抗したのだろうか。添田氏は、防潮堤の工事の費用くらい東電にとってはなんでもないが、問題はその工事の期間中、福島第一原発の操業を止めなければならなくなることを東電は嫌がったのだろうと説明する。
15.7メートルの津波が来る可能性があり、現在の津波対策がそれに対応できていないのであれば、現状では福島第一は安全ではないことになる。地元では当然、その間は止めろという話になる。
ところが、当時の東電は2007年の新潟県中越沖地震で損傷を受けた柏崎刈羽原発が止まっていて業績が悪化していた。更にその上に福島第一を止めるということは、東電としては何としても避けたかったのだろうと、添田氏は言う。
強制起訴によってこの事件が刑事裁判に持ち込まれたことによって、公判の場で東電内部で何が起きていたのかが白日の下に晒され、3つの事故調を持ってしても全く表に出てこなかった多くの事実が明らかになった。
その意味で、判決は無罪であっても、強制起訴には大きな価値があったことは間違いない。しかし、日航機ジャンボ墜落事故やJR西の脱線事故など、大規模な事故が起きるたびに叫ばれる強制捜査権を持たない事故調査委員会の非力さと、個人を刑事訴追する以外に事実究明の手段がないという不条理な日本の法制度は、そろそろ解決されるべき時に来ているのではないだろうか。
技術がここまで発展した今日にあっても、いや技術が高度になればなるほど、残念ながらこれからも大規模な事故は繰り返されるだろう。その時に、原因究明が原因企業の善意の協力と、個人の刑事責任の追及に依存したままでは、再発防止はどうにもおぼつかない。
原発問題を長年取材し、当初からこの裁判を傍聴してきた科学ジャーナリストの添田氏と、ジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が、東電刑事裁判が露わにした、そうでなくても劣化が著しい司法が、大規模事故や高度の技術的な問題を裁くことの限界などについて議論した。
PROFILE
添田孝史(そえだ たかし)
科学ジャーナリスト
1964年島根県生まれ。88年大阪大学基礎工学部生物工学科卒業。90年大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程修了。同年朝日新聞社入社。科学部などを経て2011年より現職。国会事故調査委員会で協力調査員として津波分野の調査を担当。著書に『原発と大津波 警告を葬った人々』、『東電原発裁判 福島原発事故の責任を問う』など。
=====================================================
[『朽ちていった命 ―被曝治療83日間の記録―』 NHK「東海村臨界事故」取材班」(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41AlC-AwBGL._SX357_BO1,204,203,200_.jpg)↑]
琉球新報のコラム【<金口木舌>金のために魂を売ってはならない】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1001110.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/原発マネー、倫理も正義も治外法権!?】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201910040000209.html)。
《「人が制御できないなんて恐ろしい。政府はいつも『大丈夫』と発表するが、本当のことを言っていない」。1999年9月30日、茨城県東海村の核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)の東海事業所で臨界事故が発生した。当時、近所に住んでいた女性は8歳の頃に感じた恐怖を語った》。
《★原発を巡りノーと言える人と言えない人の明暗がくっきりと浮かぶ。東北電力女川原発から30キロ圏にある宮城県美里町長・相沢清一…★政治家として町長として立派な発言だ。相沢でなくとも、国が安全だと言ったところで何かあればその責任は現場の町長に及ぶ。…★一方、関西電力の経営陣の対応が社会常識と乖離(かいり)している問題。》
JOC臨界事故で何が起きたでしょうか? 《女性は窓を閉め切り、クーラーを止め、蒸し風呂のような室内で家族と報道番組を見ていた。「重体」と伝えられた作業員2人はその後、死亡した ▼事故で住民600人以上が被ばくした。冒頭の女性は2011年、福島第1原発の事故を受けて取材に応じた》。
『●「鼻血問題」: 「原発関連死」と「死の街」発言』
「小出裕章さんが良く取り上げておられる
『朽ちていった命―被曝治療83日間の記録』……
JOC臨界事故で何が起きたでしょうか? そして、
「二次被曝した救急隊員、大泉実成さんのご家族」に
何が起こったでしょうか?」
《事故後も「安全神話」は生き続け、福島の事故につながった》…なのに、核発電を続けたいという。
そして、そのためには何でもする核発電「麻薬」中毒な皆さん方。《一方で現在、関西電力役員らの金品受領が明らかになっている。金品は高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役から贈られた》。《11年9月、東海村の村上達也村長(当時)は「原子力に向き合う姿勢を正し、金のために魂を売ってはならない」》という警告を無視して。
やはり核発電は「金のなる巨大木」…原発マネーの《還流》どころか、政治家のセンセのお名前もポチポチと…。
自民党以外は? お維は、どうなんでしょうねぇ?
日刊ゲンダイの記事【政界に飛び火 原発マネー“還流”で関電が挙げた議員の名前】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262733)によると、《稲田朋美幹事長代行との関係性に“焦点” 八木誠会長、岩根社長ともに「悪いのは森山氏」と言わんばかりだったが、まずかったのは、報告書に〈森山氏は、高浜町、福井県庁、福井県議会および国会議員に広い人脈を有して(いた)〉と記載したことだ…政界への“飛び火”に今ごろ、安倍官邸は激怒しているに違いない》。
核発電「金のなる巨大木」に蝟集する人々。
週刊朝日の記事【関電3億2千万円“裏金” 元助役の関連会社が稲田朋美元防衛相ら自民党議員に献金 後援会長も】(https://dot.asahi.com/wa/2019100300042.html)によると、《その関連会社の「アイビックス」(本社・福井市)が、自民党の稲田朋美元防衛相に献金していたこともわかった。アイビックスの吉田敏貢会長は稲田氏の後援会長を務めていた。稲田氏が代表を務める自民党福井県第一選挙区支部の政治資金収支報告書によると…。また、衆院議員の高木毅氏(福井2区)が代表を務める自民党福井県第二選挙区支部は、16年に警備費用としてオーイングに約19万4千円を支払っていた。…ある野党幹部が話す。「…高木氏がなぜかアポもなく野党の控室にふらっと現れてびっくりした。…野党が何か探ってないか偵察にきたんじゃないか。関電スキャンダルと政治については今後、国会で追及したい」》。
《“パンツ大臣”高木毅復興相》、大丈夫?
《倫理観も正義感、透明性、そのすべては原発という国策の前では治外法権だといわんばかりだ》。
『●砂上にペラペラの壁を造ってまでも再稼働したくなる
浜岡原発という「金のなる巨大木」』
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●阿部岳さん【「東電無罪」の論理】《「…運転はおよそ
不可能になる」…判決は意図せず原子力制御の限界を認めている》』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》
ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」』
『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を
取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》』
=====================================================
【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1001110.html】
<金口木舌>金のために魂を売ってはならない
2019年10月4日 06:00
原発 電力会社 金口木舌
「人が制御できないなんて恐ろしい。政府はいつも『大丈夫』と発表するが、本当のことを言っていない」。1999年9月30日、茨城県東海村の核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)の東海事業所で臨界事故が発生した。当時、近所に住んでいた女性は8歳の頃に感じた恐怖を語った
▼女性は窓を閉め切り、クーラーを止め、蒸し風呂のような室内で家族と報道番組を見ていた。「重体」と伝えられた作業員2人はその後、死亡した
▼事故で住民600人以上が被ばくした。冒頭の女性は2011年、福島第1原発の事故を受けて取材に応じた。「原子力のデメリットを国民は知っておく必要がある」と語っていた
▼JCOの事故は安全を守るマニュアルを無視し、簡略化した手順で作業が行われる中で起こった。根拠のない「安全神話」が命を奪い、住民を危険にさらした
▼事故後も「安全神話」は生き続け、福島の事故につながった。一方で現在、関西電力役員らの金品受領が明らかになっている。金品は高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役から贈られた
▼11年9月、東海村の村上達也村長(当時)は「原子力に向き合う姿勢を正し、金のために魂を売ってはならない」と述べた。東海村と福島の事故を経験しても、なお原子力の利用は必要と考えるのか。住民主体で議論を深めていく必要がある。
=====================================================
=====================================================
【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201910040000209.html】
政界地獄耳
2019年10月4日10時1分
原発マネー、倫理も正義も治外法権!?
★原発を巡りノーと言える人と言えない人の明暗がくっきりと浮かぶ。東北電力女川原発から30キロ圏にある宮城県美里町長・相沢清一は朝日新聞のインタビューに答え「やはり再稼働はするべきでないと思う。福島の原子力事故から8年半たった今も大勢が避難している。女川原発の30キロ圏内の住民はもとより、宮城県民が原子力の安全性を本当に信頼して再稼働に踏み切るのか、心配がある。特に宮城は『農業県』なので事故はあってはならない。もし国が認めても『ノー』と言わざるを得ない。私たちには住民の命を守る責任があり、万が一の時にはその責任がとれないからだ」。
★政治家として町長として立派な発言だ。相沢でなくとも、国が安全だと言ったところで何かあればその責任は現場の町長に及ぶ。慎重になるのは技術的な安全だけではない。福島原発の事故では東京電力や国は事態を絶えず隠蔽(いんぺい)し、発覚してから公表まで時間をずらすなど住民や国民に不誠実に対応してきた。また事故とさまざまなその後に起こった事象との因果関係にも不誠実に対応してきた。つまり、技術の安全宣言よりも信頼関係があるか否かの方がずっと重要でもある。
★一方、関西電力の経営陣の対応が社会常識と乖離(かいり)している問題。同社の幹部ら20人が福井県高浜町の故人の元助役から受け取ったとされる3億2000万円相当の金品を断るすべはなかったと説明。幹部らは一様に、怖くて言えないとか、その原資はどこからのものかと考えなかったの問いに、1度も考えなかったと答えている。原発に万が一があってはいけないと町長は体を張って住民を守ろうとしているが、関電幹部は数億円の金が助役から行ったり来たりすることを迷惑だとは感じていたものの、そういった金が飛び交うことに全く注力していないさまが幾度かの会見で垣間見える。原発マネーには調整費や賄賂、裏金が常識で支払うべき側が、金品を受け取る異常なロンダリングが通常行われていたことを示唆するとともに、この金に違和感すら感じていない。倫理観も正義感、透明性、そのすべては原発という国策の前では治外法権だといわんばかりだ。今日からの国会で少しは解明されるのだろうか。(K)※敬称略
=====================================================
[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/情報吸い上げザル管理…二重にタチの悪い独裁国家化が進む】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262598)。
《安倍政権はますます独裁国家色を強めている。モリカケ疑惑に象徴されるように、この政権は公文書も統計も平然と改竄する。警察・検察はロクに動かず、為政者はいくら犯罪的行為を重ねてもおとがめナシ。内閣改造では人材払底が露呈し、安倍首相の覚えメデタイ側近だけが入閣した。彼らは安倍以上に低レベルでタチが悪い。いよいよ政権の末期症状である》。
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●阿部岳さん《法が誰にも平等に適用される「法治」が衰退し、
権力者が法を曲げる「人治」がはびこっている》』
『●阿部岳さん【「東電無罪」の論理】《「…運転はおよそ
不可能になる」…判決は意図せず原子力制御の限界を認めている》』
『●(政界地獄耳)《五輪主催国はやり放題と思っているのか。
寛容なのか鈍感なのか、井の中の蛙は世間知らずか》』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…高浜「原発マネー」
が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●《常に弱い立場の側がより重い負担を強いられる》最悪な
消費税制…《これほど不公平かつ不公正なイカサマ税制もない》』
『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》ではない
…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」』
『●萩生田光一文科相《テロ予告や脅迫で「表現の不自由展」を
中止させた勢力に加担する行為…表現の自由を圧殺する暴挙》』
『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を
取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》』
《末期症状》《もはや始末に負えない》となって一体何年たつのだろうか…アベ様独裁・人治主義国家になって久しい。ここ何年も、毎日毎日、ろくなニュースが流れない。
《メディアコントロール》の下、最「低」裁を頂点とした司法も機能せず、警察や検察はアベ様らに忖度…有権者の「1/4」は自公お維を支持し、眠り猫な「2/4」な皆さんは選挙にもいかず間接的にアベ様らを支持。この構図はここ数年変わっていない。アベ様独裁・人治主義国家からいつ脱却できるのだろ…。《すべてをあきらめた社会》でいいのだろうか。
『●森達也さん、「僕はもうあきらめた」
「これから4年間でこの国がどう変わるのか、とてもとても楽しみだ」』
『●《「なぜこんな世の中になってしまったのか」とあって、
その文字に重なるようにして「今だけ 自分だけ 金だけ」》』
『●むき出しの「言論弾圧政党」は《人材の宝庫》…
《この内閣の水準の低さ…自民党は…国民の気持ちを第一に考えな》い』
「《この内閣の水準の低さ…。自民党は…国民の気持ちを第一に
考えな》い。《まもなく消費税がアップ…何も問題はないとの認識だ。
さびたアンテナで政治を進める、それを批判する者もいない。
これは政治ではない。すべてをあきらめた社会ではないか》。
「1/4」の自公お維支持者と眠り猫な「2/4」の間接的支持者の
皆さん…酷い社会になりました」
=====================================================
【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262598】
金子勝の「天下の逆襲」
情報吸い上げザル管理…二重にタチの悪い独裁国家化が進む
2019/10/02 06:00
(安倍首相と萩生田文科相(左)、
右は上野宏史前厚労政務官(C)共同通信社)
安倍政権はますます独裁国家色を強めている。モリカケ疑惑に象徴されるように、この政権は公文書も統計も平然と改竄する。警察・検察はロクに動かず、為政者はいくら犯罪的行為を重ねてもおとがめナシ。内閣改造では人材払底が露呈し、安倍首相の覚えメデタイ側近だけが入閣した。彼らは安倍以上に低レベルでタチが悪い。いよいよ政権の末期症状である。
改正入管難民法を悪用した口利き疑惑で辞任した上野宏史前厚労政務官。安倍は「あらゆる手段を尽くし悪質ブローカーを排除する」と国会答弁して自公維新で強行採決したが、何と悪質ブローカーは政策担当者だった。その上、上野は逃げ回り、逃げ込んだ先の萩生田文科相は放送法改正をチラつかせてメディア圧力を強め、忖度したNHKは上野問題について「録音データは本物だが、事実ではない」などと、上野の言い分を正当化する報道を垂れ流す。
高市総務相もひどい。公選法や政治資金規正法の担当大臣にもかかわらず、一昨年の衆院選の最中に、公選法に違反する業者からの政治献金を受け取っていた。それがバレると、返還しておしまい。石崎徹衆院議員に至っては、傷害と暴行の疑いで書類送検されても居座り、アベ自民党は黙認だ。
国会議員は贈収賄、口利き、傷害と何でもあり。悪事を追及されたら、逃げる、言い訳する、あるいはカネを返す。それで一件落着なのだ。
■市民の個人情報吸い上げザル管理
その一方、一般市民はマイナンバーカードを通じて政府に個人情報を掌握される上、低レベルの情報通信技術によって、データをダダ漏れにされている。あらゆる個人情報が一元管理される中、とりわけ問題なのが医療関連情報だ。国税庁のサイトでマイナンバーとパスワードを入力すれば、1年分の医療費が一覧でき、10月からは過去の投薬履歴も閲覧できるようになる。
マイナンバーカードは図書館利用カードとしても使え、思想信条に関するデータも蓄積される。生涯を通してひとつの同じ政府管理の番号だけで、生体認証などのセキュリティーはない。カード裏面には磁気ストライプとともにICチップが内蔵されているが、それをコピーするなというのだろうか。
政府が国民のあらゆる情報を掌握するために、ファシズム的な一元管理の仕組みをつくり、ズサンな管理で情報ダダ漏れ状態を看過している。この国は二重にタチの悪い独裁国家となりつつあり、もはや始末に負えない。
=====================================================
桐島瞬氏の、週刊朝日の記事【東電旧経営陣に無罪判決 被災者から失望の声が相次ぐ】(https://dot.asahi.com/wa/2019092400076.html)。
《事故の影響で生活が一変した被災者からは怒りや失望の声が上がった…無罪判決を聞いた福島県須賀川市の樽川和也さん(44)は「全く納得できない」と憤る。樽川さんの父、久志さん(当時64)は、事故直後に自慢のキャベツが出荷停止になり、もう福島で農業はできないと悲観して自ら命を絶った》。
『●言葉が見つかりません…』
《須賀川市の野菜農家の男性(64)は、福島産野菜の一部に国の
出荷停止指示が出された翌日の二〇一一年三月二十四日に自殺した。
遺族によると、男性は原発事故後「福島の百姓は終わりだ」
と話していたという》
『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
東京電力原発人災と自殺には因果関係あり』
『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…人災を
起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?』
《福島県須賀川市で八代続く農家の樽川和也さん…▼だが、
福島第一原発の事故は、久志さんと先祖代々の
情熱が染み込んだ土を汚した。地元産のキャベツが出荷停止に
なったとの知らせが入った翌朝、久志さんは自ら命を絶った》
『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」』
《とても、そんなんで済む損害じゃねえべ》
「《もう取り戻せない、償うことなどできない現実》…「原状回復」なんて
決してできない「現実」だ。一体誰が「こういうふうにした者たち」なのか、
こんなとんでもない「現実」を生み出した者たちなのか?
誰一人、責任をとろうともしない」
《土と生きる豊かな暮らしは、あの日、一変した。福島県須賀川市で
農業を営む樽川和也さんは、東京電力福島第一原発の
事故後まもなく父親を自死により失った。田畑も放射能で汚染された。
東京で20日公開のドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」で
苦悩を訴えている。もう取り戻せない、償うことなどできない現実を聞いた》
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った樽川和也さんが
語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」…。制作者らが映画に込めた
思いとは――。井上淳一監督、企画した馬奈木厳太郎弁護士、
出演した白井聡・京都精華大専任講師(政治学)…》
『●3.11東京電力原発人災から4年: 虚しき
「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」』
《基地、原発「子に継ぐものでない」 久保田さん辺野古集会で訴え…
「裁判に加わるのは、すごく怖かった」。福島第1原発事故の
発生直後、2人の子どもを連れて水戸市から那覇市に避難した
久保田美奈穂さん(36)は2年前の3月11日、国と東京電力を
福島地裁に訴えた。「巨大組織」を相手に原状回復や慰謝料を
求める集団訴訟。家族や友人からは「嫌がらせされる」などと
反対された。だが、「誰も原発事故の責任を取らないのは許せない」
との思いで参加に踏み切った。久保田さんら沖縄に住む原告たちは
「福島と沖縄の問題を互いに理解を深めていきたい」と》
誰も責任をとらない…。《誰も事故の責任を取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》。いまの政治状況と全く同じ。アベ様らの《無責任体質》、腐敗が連鎖。
核発電「麻薬」中毒患者の皆さんのやることはデタラメばかり。最「低」裁を頂点とした裁判所も「司法判断」を放棄し、アベ様らに忖度した「政治判断」を繰り返す。
『●東京電力に核発電所を再稼働させる資格はあるのか?
無条件で即時に全ての廃炉作業に入るべき』
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●阿部岳さん【「東電無罪」の論理】《「…運転はおよそ
不可能になる」…判決は意図せず原子力制御の限界を認めている》』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》
ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」』
《住宅無償提供打ち切りで、避難を続けるか、福島に帰るか選択に迫られた。家賃の支払いをめぐり被告となる人たちも出ている》…訴えられた側の論理。《原状回復》して見せてくれれば、喜んで皆さんは元の福島の生活にに戻られるでしょうよ。それに、そもそもこんな核発電人災などなければ、《福島を出た人は誰もいな》かった。
『●言葉が見つかりません…』
『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」』
『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ…」』
『●「「3.11」から2年② 原発という犯罪」
『週刊金曜日』(2013年3月8日、934号)』
『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
東京電力原発人災と自殺には因果関係あり』
『●「原発さえなければ…」:
それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?』
=====================================================
【https://dot.asahi.com/wa/2019092400076.html】
東電旧経営陣に無罪判決 被災者から失望の声が相次ぐ
桐島瞬 2019.9.25 07:00 週刊朝日 #原発
2011年3月の東京電力福島第一原発事故を巡り、旧経営陣3人が業務上過失致死傷罪で強制起訴された裁判で、東京地裁は9月19日、無罪判決を言い渡した。事故の影響で生活が一変した被災者からは怒りや失望の声が上がった。
被告は勝俣恒久・元会長(79)、武黒一郎・元副社長(73)、武藤栄・元副社長(69)の3人。裁判の焦点は、巨大津波が予見できたかどうかだった。
原発事故が起きる3年前、東電は最大15.7メートルの津波が来襲する可能性があることを試算し、3被告とも知っていた。検察官役の指定弁護士は、経営者として事故の責任があるとして禁錮5年を求刑。一方、3被告は無罪を主張していた。
この日の判決で、永渕健一裁判長は「原発の運転を停止するほど巨大な津波が来るとは予測できなかった」とし、刑事責任は負えないとした。
無罪判決を聞いた福島県須賀川市の樽川和也さん(44)は「全く納得できない」と憤る。樽川さんの父、久志さん(当時64)は、事故直後に自慢のキャベツが出荷停止になり、もう福島で農業はできないと悲観して自ら命を絶った。
「原発事故以降、放射性物質に汚染されない米や野菜を作るために農家がどれだけの努力をしてきたか。事故が起きなければ必要なかったこと。津波は予測できなかったというが、私たちでも何か事故を起こせば無罪では済まされない。県民を苦しめたのだから、経営者が責任を取るのは当然だ」
その上で、「誰も事故の責任を取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる」と指摘する。
茨城県水戸市から2人の子供を連れて沖縄県那覇市に避難した久保田美奈穂さん(40)は、判決を聞いてやっぱりと思った。
「原発を推進する政府の下では、大事故を起こした責任者さえも守られてしまう。津波が予見できないならまた事故が起きる危険性がある。それなら再稼働するべきではないし、今ある原発も廃炉にしたほうがいい」
判決を受け、国と東電に事故被害の回復を求める裁判を起こしている「生業を返せ、地域を返せ!」の原告・弁護団は、「最も重視される価値が地域住民の生命、健康であるという事実を軽視するもの」などとする声明を発表した。指定弁護士の5人は控訴するかどうかを今後検討するという。(桐島瞬)
※週刊朝日 2019年10月4日号
=====================================================
NTVの【NNNドキュメント‘19/3・11大震災シリーズ(89) アリの叫び ~原発事故避難者たちの選択~】(http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/311-67.html)。
『●東京電力に核発電所を再稼働させる資格はあるのか?
無条件で即時に全ての廃炉作業に入るべき』
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
核発電「麻薬」中毒患者の皆さんのやることはデタラメばかり。最「低」裁を頂点とした裁判所も「司法判断」を放棄し、アベ様らに忖度した「政治判断」を繰り返す。
『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
“最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」』
『●アベ様政権に忖度し、司法判断を放棄した政治判断
…捏造された「社会通念」で核発電所再稼働を容認』
《住宅無償提供打ち切りで、避難を続けるか、福島に帰るか選択に迫られた。家賃の支払いをめぐり被告となる人たちも出ている》…何という無慈悲。自主避難者を《被告》にする? デタラメ。
答えは簡単だ、責任をもって東電や政府が「原状回復」して見せればよいだけ。責任を果たして下さればよいだけ。
『●東京電力原発人災、支援の幕引き:
「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」』
番組中、《言葉は悪いけど「自己責任」》…聞きたくない言葉でした。《被告》のお一人のお言葉は、《「避難者を何で訴えるんだ」「原発事故…これがなければ福島を出た人は誰もいない」》。
決して自主避難者の《自己責任》ではない。
『●今村雅弘復興相「問題は激高よりも「自主避難は
自己責任」発言」…ココで「自己責任」論に出くわすとは…』
訴えられた側の論理。《原状回復》して見せてくれれば、喜んで皆さんは元の福島の生活に戻られるでしょうよ。それに、そもそもこんな核発電人災などなければ、《福島を出た人は誰もいな》かった。
『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」』
『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ…」』
『●「「3.11」から2年② 原発という犯罪」
『週刊金曜日』(2013年3月8日、934号)』
『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
東京電力原発人災と自殺には因果関係あり』
『●「原発さえなければ…」:
それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?』
=====================================================
【http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/311-67.html】
NNNドキュメント‘19
2019年9月22日(日) 25:05
3・11大震災シリーズ(89)
アリの叫び
~原発事故避難者たちの選択~
東京電力福島第一原発事故から8年半。山形県にはいまも被ばくから子供を守りたいという母子避難など約1600人が避難している。避難者は、おととし春の住宅無償提供打ち切りで、避難を続けるか、福島に帰るか選択に迫られた。家賃の支払いをめぐり被告となる人たちも出ている。それぞれの事情を抱えながら、「現実」を受容し前に進むその姿を追う。
ナレーター/玉川砂記子 制作/山形放送 放送枠/30分
再放送
9月29日(日)11:00~ BS日テレ
9月29日(日)5:00~/24:00~ CS「日テレNEWS24」
=====================================================
[元福井県高浜町助役から関西電力側への資金提供のイメージ (東京新聞2019年9月27日)↑]
東京新聞の二つの記事【原発マネー還流か 関電会長らに1.8億円 福井・高浜町元助役から】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092702000131.html)と、
【関電20人、3.2億円受領 原発マネー「還流認識ない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092702000283.html)。
《関西電力の八木誠会長(69)や岩根茂樹社長(66)、豊松秀己元副社長(65)を含む役員ら六人が二〇一七年までの七年間に、関電高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役森山栄治氏(今年三月に九十歳で死亡)から、計約一億八千万円の資金を受け取っていた…森山氏は原発関連工事を請け負う地元建設会社から約三億円を受領していたことも判明。国税局に対し、関電側への資金提供について「お世話になっているから」と説明しており、工事費として立地地域に流れた「原発マネー」が経営陣個人に還流した可能性がある》。
『●砂上にペラペラの壁を造ってまでも再稼働したくなる
浜岡原発という「金のなる巨大木」』
「東京新聞の3つの記事、森本智之記者による【「中部電
浜岡地元に30億円」 住民組織にも原発マネー】…、
小沢慧一・森本智之・勝間田秀樹記者による【浜岡地元に
30億円 住民側リーダーの故鴨川源吉さん
原発受け入れ晩年まで自問】…、
夏目貴史記者によるインタビュー【浜岡原発停止5年
御前崎前市長・石原茂雄さん「金なる木 甘えあった」】」
「地元の住民組織にまで「麻薬」が配られていたそうです。
中部電力と「なれ合って」いた訳です。おカネは何に使われて、
どこに消えたのでしょうね。唖然とします。
核発電所立地の地元民までが、砂上にペラペラの壁を造って
までも再稼働したくなる訳です。核発電「麻薬」中毒患者が実り、
3.11人災のような、そして、地域の分断のような「悲劇」が
実る「金のなる巨大木」だったようです。」
やはり核発電は「金のなる巨大木」のようです。浜岡原発に絡んで、中部電力から住民組織「佐倉地区対策協議会(佐対協)」に流れた原発マネーはどこに消えたのか不思議でした。政治家に流れたのか…?
しかし、今回は、高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に明確に、見事に《還流》されています。驚きです。「原発マネー」をお返しすれば済む、という単純な話ではないでしょう。
『●原発マネーに群がる ~読売が最悪~』
『●核・原子力汚染された雑誌群』
『●「原子力は血液」……ではなく、「原子力=核」は「麻薬」』
『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?
関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!』
《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》
『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発:
「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです』
関西電力の八木誠会長は電気事業連合会(電事連)の会長を、2011年4月~2016年6月の間、勤めています。知らなかったのですが、現在の電事連の会長は岩根茂樹社長。
ウィキペディアの電気事業連合会の項に以下の記述があります: 「福島第一原子力発電所事故が発生した2011年、東京電力から連合会宛に年会費として18億円が支払われていた事が判明した(同時期には公的資金での財政支援が行なわれている)が、納入された会費の具体的使途を連合会は開示していない…東電、電事連へ会費18億円 11年度、料金に上乗せ 朝日新聞デジタル2013年3月31日」。
下記ブログの通りです。
『●東京電力原発人災が続くさ中に「会費」なるものを
払うというその無神経さ』
《関電の岩根茂樹…「常識の範囲を超える金品は受け取りを拒んだり、返却を試みたりしたが、強く拒絶されたため一時的に個人の管理下で保管していた」と説明。…岩根社長は会見で「原子力事業に影響が出るのではないか」とためらい、返せなかったと話した》…一体、どんな言い訳なのでろう。唖然とする。
《菅原一秀経済産業相は二十七日の閣議後会見で「事実であれば極めて言語道断。ゆゆしき事態だ。事実関係を徹底解明して、厳正に処する」》そうだが、どこまで本気なのか。結果が見ものだ。
=====================================================
【https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092702000131.html】
原発マネー還流か 関電会長らに1.8億円 福井・高浜町元助役から
2019年9月27日 朝刊
【元福井県高浜町助役から関西電力側への資金提供のイメージ
(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/images/PK2019092702100052_size0.jpg)】
関西電力の八木誠会長(69)や岩根茂樹社長(66)、豊松秀己元副社長(65)を含む役員ら六人が二〇一七年までの七年間に、関電高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役森山栄治氏(今年三月に九十歳で死亡)から、計約一億八千万円の資金を受け取っていたことが、金沢国税局の税務調査で分かった。複数の関係者が共同通信の取材に明らかにした。
森山氏は原発関連工事を請け負う地元建設会社から約三億円を受領していたことも判明。国税局に対し、関電側への資金提供について「お世話になっているから」と説明しており、工事費として立地地域に流れた「原発マネー」が経営陣個人に還流した可能性がある。
関電広報室は二十六日夜、社内に調査委員会を設置して調べたとし「現時点では儀礼の範囲内以外のものは既に返却を完了した」とコメントした。
八木会長は取材に「森山さんは地元の有力者で、原子力に対しても理解のある方。そういう意味でお付き合いがあった」と述べた。資金の授受については「広報に聞いてほしい」と繰り返した。岩根社長は「中元とか歳暮はあった。通常の付き合い以上のものはいけないという認識でお返しした」と話した。
森山氏は一九七七~八七年、高浜町助役を務めた。
複数の関係者によると、金沢国税局は昨年一月、高浜原発や大飯原発(福井県おおい町)の関連工事を請け負う高浜町の建設会社への税務調査に着手。この会社から工事受注に絡む手数料として森山氏へ約三億円の資金が流れていることが確認された。さらに森山氏の税務調査を進めると、森山氏が関電役員ら六人の個人口座に送金したり、現金を入れた菓子袋を関電側に届けたりしていたことが判明。総額は七年間で約一億八千万円に上る。
工事経歴書によると、高浜町の建設会社は一五~一八年、原発関連工事を少なくとも二十五億円受注していた。
森山氏は、受け取った約三億円を所得として申告していなかったため、金沢国税局は申告漏れを指摘し、追徴課税した。
=====================================================
=====================================================
【https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092702000283.html】
関電20人、3.2億円受領 原発マネー「還流認識ない」
2019年9月27日 夕刊
(厳しい表情で記者会見する関西電力の岩根茂樹社長
=27日午前、大阪市で)
関西電力の八木誠会長(69)を含む役員ら六人が関電高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役の故森山栄治氏(今年三月に九十歳で死亡)から多額の金品を受領していた問題を受け、関電の岩根茂樹社長(66)が二十七日、大阪市の本店で臨時の記者会見を開き「二〇一一年からの七年間で二十人が計三億二千万円を受け取っていた」と明らかにした。辞任は否定した。
「常識の範囲を超える金品は受け取りを拒んだり、返却を試みたりしたが、強く拒絶されたため一時的に個人の管理下で保管していた」と説明。既に自身と八木会長は報酬減の処分を受けたとし「それ以外の処分人数と内容は差し控える」と語った。
「調査の結果、見返りとなるような行為はなかった。(原発関連工事費が経営陣に)還流したという認識はない」「(工事の)発注プロセスに問題がない」と強調した。
菅原一秀経済産業相は二十七日の閣議後会見で「事実であれば極めて言語道断。ゆゆしき事態だ。事実関係を徹底解明して、厳正に処する」と述べた。同日午前に関電側から事情を聴いていることも明らかにした。
関係者によると、森山氏への金沢国税局による税務調査の過程で六人は一七年までの七年間に計約一億八千万円を受領していたことが確認された。四人は調査が始まった昨年、すぐに全部や一部の返還を始めた。ただ、受領から既に相当の期間が経過し、自身の所得に当たるとみなされる可能性があったため、自主的に雑所得として税務申告もした。
岩根社長は会見で「原子力事業に影響が出るのではないか」とためらい、返せなかったと話した。
関係者によると、国税局は税務調査の結果、森山氏が高浜原発などの関連工事を請け負う高浜町の建設会社から、工事受注に絡む手数料名目で約三億円を受領していたことをつかんだ。さらに調査を進め、森山氏から関電役員ら六人への資金の流れを確認したという。
資金は個人口座に送金したり、現金入りの菓子袋を届けたりして関電側に渡したとされる。森山氏は国税局に「関電にはお世話になっているから」と説明したという。
工事経歴書によると、高浜町の建設会社は一五~一八年、原発関連工事を少なくとも二十五億円受注。原発関連の工事費として立地地域に流れた「原発マネー」が経営陣個人に還流した可能性がある。
((左)故森山栄治氏(右)八木誠会長)
◆社長一問一答「関係悪化恐れた」
岩根茂樹関西電力社長の二十七日午前の記者会見での一問一答は次の通り。
-金品受領の概要を。
「二十人が計三億二千万円を受け取っていた。報酬減の処分を受けている」
-社長の責任は。
「会社として対処すべきものが個人の管理となっており、トップのリーダーシップの問題を感じている」
-社長や(岩根氏が務める)電気事業連合会会長職の辞任は。
「再発防止を行うことで責任を全うする」
-金品の原資への認識は。発注した原発工事の資金が還流したのか。
「そのような認識はない」
-背広券を使ったとの話もある。
「儀礼的なもので返却できていないものはある」
-福井県高浜町の元助役の故森山栄治氏から金品を拒めなかった理由は。
「地元の有力者で、地域調整の観点でお世話になっている。先方も厳しい態度で返却を拒まれたので関係悪化を恐れた」
-岩根社長自身が金品を受け取った状況は。
「社長就任後に本社にごあいさつに来られた。原子力事業運営と地域に関して話した後、直接受け取った。役員から高額なものかもしれないと言われ別に管理した」
-税務調査前に返す努力はしたか。
「私が直接ではないが、社としては試みた」
-東日本大震災後の節電時期も金品を受け取っていた。
「原子力の信頼を回復する必要がある時で、心よりおわびする」
-元助役が、原発関連工事を請け負う建設会社と関連している認識はあったか。
「認識はあった」
=====================================================
東京新聞の二つの記事【上関原発、近く埋め立て許可へ 山口県、中国電力に条件付き】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016080201002479.html)、
【関電美浜3号機「審査合格」 老朽原発で2例目】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016080301001049.html)。
《中国電は08年10月に免許を取得。09年10月に着工したが、反対派住民の抗議活動で工事は進まず、東京電力福島第1原発事故を受けて工事は中断》。
《原子力規制委員会は3日、定例会合を開き、運転開始から40年の法定寿命が近づいている老朽原発の関西電力美浜3号機(福井県)について、新規制基準を満たしているとする「審査書案」を了承》。
どんどんと壊れていくニッポン。何の規制もしない「寄生」委=原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)、その親分・田中俊一「寄生」委員長といい、山口県・福井県といい、中国電力・関西電力といい、核発電「麻薬」中毒患者が増殖中。東京電力核発電所の人災から何の教訓も得ることのできない人達、参院選の終わった今となっては「あとの祭り」。誰があんなに与党・「癒(着)」党議員に投票したのでしょうかね。
『●上関原発反対! ~祝い島島民の会blog~』
『●『DAYS JAPAN』(2014,APR,Vol.11,No.4)の
最新号についてのつぶやき』
『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます』
『●「お金はいらない、この海の恵みを受けて暮らしたい」:
大間原発のあさこハウスと上関原発の祝島』
『●立ち止まるなら今・・・「原発政策を福島第一原発
事故以前に先祖返りさせたのが自民党安倍政権」』
《■祝島の閧いは終わらない一政府、中国電力の非道》
《ところで人口3300人の上関町は原発誘致に熱心なようだが、
巨大な原発2基から入ってくる莫大(ばくだい)な金(上関町には
1984年度以降原発関連交付金として約70億円が支払われている)を、
何に使おうとしているのだろうか。財政需要額の小さな町に多額の金が
入ってきて町政が、いや町全体が狂うことはないだろうか。
老婆心ながら心配になる》
『●大飯原発再稼働の恐〝負〟の連鎖:
40年間も動かした美浜原発2号炉をさらに10年稼働延長』
『●東京電力人災が続く中、なに寝ぼけてんだか!?』
《11人が死傷した関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)の
蒸気噴出事故から丸8年となった9日、同原発で追悼式典が開かれ、
八木誠社長が慰霊碑の前で「事故の反省と教訓を風化させることなく、
安全の実績を積み重ねるべく全力を尽くす」と再発防止を誓った》
『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・』
《「判決を聞いて5人の仲間のことを思った」
原告の一人で元原発作業員の山本雅彦さん(57)=福井県敦賀市=は
判決後の記者会見でそう話し、04年にあった美浜原発3号機の
蒸気噴出事故で亡くなった5人の作業員を悼んだ》
『●「原子力は血液」・・・・・・ではなく、「原子力=核」は「麻薬」』
『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?
関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!』
《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》
==================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016080201002479.html】
上関原発、近く埋め立て許可へ 山口県、中国電力に条件付き
2016年8月3日 01時52分
山口県が、中国電力(広島市)が申請している上関原発(同県上関町)の建設予定地の公有水面を埋め立てるのに必要な免許の延長に関し、近く条件付きで許可する方針を固めたことが2日、関係者への取材で分かった。
山口県は中国電が免許の延長を申請した2012年10月以降、延長の可否判断を先送りしていたが、延長を許可した場合、中国電が建設に向けた動きを本格化させる可能性もある。
中国電は08年10月に免許を取得。09年10月に着工したが、反対派住民の抗議活動で工事は進まず、東京電力福島第1原発事故を受けて工事は中断した。
(共同)
==================================================================================
==================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016080301001049.html】
関電美浜3号機「審査合格」 老朽原発で2例目
2016年8月3日 12時30分
原子力規制委員会は3日、定例会合を開き、運転開始から40年の法定寿命が近づいている老朽原発の関西電力 美浜3号機(福井県)について、新規制基準を満たしているとする「審査書案」を了承した。事実上の審査合格で、老朽原発では関電高浜1、2号機(同県)に続き2例目。
規制委は約1カ月間の意見公募を踏まえ審査書を確定させ、正式合格とする。11月末の期限までにさらに、運転延長に特化した審査への合格などが必要だが、今回で大きなヤマを越えた形。老朽原発を継続活用する流れが本格化してきた。
(共同)
==================================================================================
東京新聞の記事【「40年廃炉」なし崩し 老朽原発に初の延長認可 高浜1・2号機に最長20年】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062102000127.html)と、
社説【高浜原発 延命よりも新産業だ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016062102000138.html)。
《四十年廃炉が原則だが、条件を満たせば一回に限り二十年の延長が認められる。延長は「例外中の例外」とされてきたが、初の適用例が決まった。ただ、再稼働するには、大規模な改修工事が必要で、三年ほど先になる見通し》。
《原子力規制委員会が、運転四十年を超える関西電力 高浜原発(福井県)の延長を初めて認可した。世界は既に廃炉時代。無理な延命を図るより、時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い》。
『●熊本大分大地震の最中、
伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ』
言葉は悪いが、アタマオカシイのでは?
寿命核発電所を再稼働させるそうだ。社説が言うように、《世界は既に廃炉時代…時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い》というのに…。電力は余っており、結果として、何年にもわたって停止したものを、しかも、寿命を迎えた核発電所を再稼働すれば、問題発生のリスクは計り知れない。
何度も言ってきたが、何の規制もしない「寄生」委、原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)である。特に、責任逃れの記者会見を連発する、田中俊一「寄生」委員長の酷さは目に余る。3.11東京電力核発電所人災で一体誰が責任をとったのか? 自公議員、電力会社、誰でもいいので、100.0000…%の安全を担保出来ない核発電所を再稼働・稼働させて良い、その根拠を示して下さい。問題の影響が∞な可能性をはらむものを再稼働・稼働させようという「自信」はどこから?
もう、ホトンド病気である。カネ儲けしか頭にない核発電「麻薬」患者に付き合わされたのではたまらない。
『●原子力「促進」委員会の危険なメンツの危険な判断』
『●60年間稼働させたい高浜原発:
「電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない」』
『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発:
「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです』
『●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」:
「麻薬」患者の関電がプルサーマルに続いて「寿命核発電所」…』
『●熊本大分大地震の最中、「狂ったゴジラ」
=関西電力高浜原発1、2号機を野に放つ原子力「規制」委員会』
『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より
経済優先の時代へと逆戻り」…「規制緩和」委員会(©東新)』
==================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062102000127.html】
「40年廃炉」なし崩し 老朽原発に初の延長認可 高浜1・2号機に最長20年
2016年6月21日 朝刊
原子力規制委員会は二十日、運転開始から四十年超の関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)で、最長二十年の運転期間の延長を認めた。四十年廃炉が原則だが、条件を満たせば一回に限り二十年の延長が認められる。延長は「例外中の例外」とされてきたが、初の適用例が決まった。ただ、再稼働するには、大規模な改修工事が必要で、三年ほど先になる見通し。
老朽化した原発の再稼働には、新しい規制基準に適合させる方針と具体的な工事計画を規制委が認めるほか、原子炉や建屋の健全性チェックにもパスする必要がある。
規制委は、原子炉格納容器上部の放射線を遮る能力が低いことから、遮蔽(しゃへい)用のドームを設置し、ケーブルに防火シートを巻き、事故時の対策拠点を新設するなどすれば、新基準に適合すると既に判断している。この日、関電が特別点検で得たデータなどを基に「運転六十年の時点でも安全性は保たれる」と認めた。劣化した配管などは取り換えれば問題ないと判断した。
関電は、ドーム設置など全ての改修工事は三年後の二〇一九年十月までに終える計画。一方、西川一誠知事は地元同意について「もう少し手続きや問題点がはっきりしないと」と話し、まだ判断できる時期ではないとの認識を示している。
四十年廃炉のルールを巡っては、出力の小さい原発では、新基準に対応する改修費に見合わないとして関電美浜1、2号機(福井県美浜町)など六基の廃炉が決まっている。
ただし、これら六基より新しい他の原発は出力が八十万キロワットを超える規模がほとんど。何千億円もの工事費をかけても、回収できるとなれば、四十年廃炉の原則は崩れ、なし崩し的に運転延長を目指す動きが続く可能性が高い。既に関電は、十一月に運転四十年となる美浜3号機の延長も規制委に申請している。
高浜1、2号機を巡っては、十四都府県の住民が運転延長は危険性が高いとして、規制委に延長を認めないように求める訴訟を名古屋地裁に起こしている
==================================================================================
==================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016062102000138.html】
【社説】
高浜原発 延命よりも新産業だ
2016年6月21日
原子力規制委員会が、運転四十年を超える関西電力高浜原発(福井県)の延長を初めて認可した。世界は既に廃炉時代。無理な延命を図るより、時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い。
もの皆すべてに寿命がある。生き物と同じである。
3・11後に定められた四十年という原発の法定寿命は、原子炉の圧力容器の内部が絶え間ない中性子の照射を受けて劣化するまでの目安という。
運転後四十年もたてば、原子炉も相当傷んでいるだろうと心配するのは当然だ。延命期間も安全に稼働できるという十分な根拠こそ、電力会社も原子力規制委員会ももっと詳しく示してほしい。
3・11後、老朽原発廃炉は世界の潮流だ。安全対策に費用がかかりすぎるからである。
四国電力は、来年九月で運転開始四十年になる伊方原発(愛媛県)1号機の廃炉を決めた。
燃えやすい電源ケーブルを燃えにくいものに取り換えたり、原子炉格納容器上部の遮蔽(しゃへい)性を高めるなど、大規模な工事が必要になるからだ。
ところが関電は、ケーブルの六割を燃えにくいものに替えるだけ、あとは防火シートで包むという“簡易型”の対策で延長を申請し、規制委もこれを了承した。
「より厳しい審査を経て」という大前提はのっけから骨抜きだ。
延長容認の基準は「安全性」ではなく「経済性」、3・11の教訓はもうほごか-。このように受け取られてもやむを得ない判断だ。
先例にされては、危険である。
原発廃炉で立地地域の雇用喪失を心配する声は根強い。
二〇二二年までの原発廃止を決めたドイツでは、「廃炉事業は成長産業」との声が高まっている。
廃炉には、四十年という時間がかかる。しかも、前例の少ない手探りの大事業。関連企業を集約できれば、原発を上回る長期雇用も十分期待可能である。
新型転換炉「ふげん」(福井県)の廃炉作業を進める日本原子力研究開発機構によると、昨年度携わった延べ約二百六十社のうち、約七割が地元企業だったという。
ドイツには、原発建屋の撤去跡地に再生可能エネルギーの関連工場を誘致した例もある。
廃炉時代は確実に訪れる。“原発銀座”と呼ばれるほどに原子力の時代を支えた福井県が、新しい時代の先陣を切れるよう、政府も施策を打つべきだ。
==================================================================================
毎日新聞の大原一城記者による記事【高浜原発 再稼働認めず 関電申し立て却下 大津地裁】(http://mainichi.jp/articles/20160617/k00/00e/040/166000c)。
『●画期的! 福井地裁樋口英明裁判長、
高浜3、4号機再稼働差止仮処分決定・・・「直ちに効果が発生」!!』
『●高浜原発「差し止め」、国民を守る司法判断:
寄生委の新規制基準は「緩やかにすぎ、合理性がない」』
『●大津地裁山本善彦裁判長、
高浜原発3、4号機の運転を差し止める仮処分決定!』
『●金沢地裁・井戸謙一元裁判長「「原子炉を運転してはならない」。
自ら発した声に法廷はどよめいていた」』
『●「効率より安全、経済より命」: 井戸謙一元裁判長、
樋口英明・山本善彦裁判長の声は班目春樹氏には…?』
『●歴史的役割踏まえた原発に頼らない国へ:
「人の命と安全は経済性に優先する」=「人格権の尊重・倫理」』
『●熊本大分大地震の最中、「狂ったゴジラ」=
関西電力高浜原発1、2号機を野に放つ原子力「規制」委員会』
『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の
時代へと逆戻り」…「規制緩和」委員会(©東新)』
《関電による執行停止の申し立てを却下した。関電が決定取り消しを求めて申し立てた保全異議の審理(異議審)が終わるまで、再稼働は不可能になった》。
大津地裁の山本善彦裁判長だからこそ、なんとか何とか踏ん張った。「決定への異議」(保全異議の審理(異議審))の判断までは停止が続きます。「決定への異議」を「認めない」という判断に期待しています。「認める」=「再稼働へ」にしろ、「認めない」=「停止続く」にしろ、住民側も関電側も抗告するでしょうから、大阪高裁の抗告審で再び判断されることになるそうです。そこまでは裁判は続くことになるようです。「関西電力の今後の手続きの流れ」はココ(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/images/PK2016061702100181_size0.jpg)。
大阪高裁では、よほどの裁判長に恵まれなければ、「運転禁止の執行停止」を認めるでしょうね、きっと。人事での反撃があるはずです、《各裁判所の人事権を握る最高裁の意向が反映》されるそうですから。
『●「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい:
高浜原発、「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」』
『●なぜ命を軽々しく賭して、「たかが電気」のために
核発電する必要があるのか? 次も神様・仏様は居るか?』
『●核発電信者・値上げ脅迫の関電「再稼働差し止めの
仮処分決定」執行停止申し立て・・・福井地裁が却下』
『●①福井地裁「高浜仮処分」取消の背景《政府の意向》に従う
《各裁判所の人事権を握る最高裁の意向が反映》』
「ニッポンの司法は、残念ながら、最高裁という幹から腐っている…。
福井地裁に、既に、3人の「ひらめ」「ヒラメ」が送り込まれていたことが、
ショックだ」
『●②福井地裁「高浜仮処分」取消の背景…《政府の意向》に従う
《各裁判所の人事権を握る最高裁の意向が反映》』
『●鹿児島地裁に川内原発再稼働差し止めを却下されてしまった・・・
判決に東京新聞も毎日新聞もダメ出し』
『●「怒」、九州電力川内原発再稼働というパンドラの箱:
国破れて、山河も無し・・・となってもいいのか?』
『●九州電力川内核発電所、「住民の命に関わる重大事」を
「審査さえパスすれば、約束をほごにしてもいい」?』
『●大変に残念…福岡高裁宮崎支部の西川知一郎裁判長、
「川内原発停止認めず、住民抗告退ける」』
《運転停止に伴い(火力発電の燃料費がかさみ)損失が生じている》。
それにしても、この傲慢な関電の主張…3.11以降の関電自身の能無し、無能さを棚上げしておいて、よく言えたものである。核発電信者、核発電「麻薬」中毒患者な関電は、新たなエネルギー政策に進むことがいくらでもできたはずなのに、住民を「値上げ脅迫」することしかしてこなかった。怠慢。
『●「値上げ脅迫」: 無策の関西電力・・・
東京電力原発人災以降、一体何をやってきたのか?』
『●核発電信者・値上げ脅迫の関電「再稼働差し止めの
仮処分決定」執行停止申し立て・・・福井地裁が却下』
『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?
関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!』
『●「二度と原発事故を起こして欲しくないという思いで、
司法手続きに沿って申し立てをした人への脅迫」』
asahi.comの記事【高浜原発、運転差し止め続く 関電申し立てを地裁が却下】(http://www.asahi.com/articles/ASJ6K3543J6KPTIL004.html?iref=comtop_8_02)によると、《関電は3月の仮処分決定を「科学的知見をふまえず、主観的な危惧・不安から短絡的に結論づけた」と批判。差し止めの経済的損失は1日約3億円にのぼり、予定していた電気料金値下げの見送りで市民生活や経済活動に大きな影響が出ていると主張》していたそうです。
つまり、自分たちの無能さ、怠慢さを棚上げし、相変わらず「「安全より効率、命より経済」を優先」を関電は主張している訳です。そんなことを認めるニッポンの裁判官が居ることに、身震いします。
==================================================================================
【http://mainichi.jp/articles/20160617/k00/00e/040/166000c】
高浜原発
再稼働認めず 関電申し立て却下 大津地裁
毎日新聞2016年6月17日 10時51分(最終更新 6月17日 11時26分)
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた仮処分決定について大津地裁は17日、関電による執行停止の申し立てを却下した。関電が決定取り消しを求めて申し立てた保全異議の審理(異議審)が終わるまで、再稼働は不可能になった。
運転差し止めの仮処分は2015年1月に滋賀県の住民29人が申し立て、大津地裁は今年3月9日に訴えを認めて稼働中の原発を停止させる全国初の決定を出した。地裁は決定理由で、新規制基準に疑義があり避難計画も不備だとし、「人格権が侵害される恐れが高いのに、安全性の説明が尽くされていない」と指摘した。
関電は同14日、仮処分決定そのものの取り消しを求める保全異議と、これを審理する異議審の結論が出るまでの仮処分の執行停止を申し立てた。審理はいずれも、運転差し止めの仮処分決定をした山本善彦裁判長が担当している。関電は新証拠を出さず、「仮処分理由にある地震防災の記述などについて事実誤認がある。運転停止に伴い(火力発電の燃料費がかさみ)損失が生じている」などと主張していた。
住民側も地震・津波防災の不備を改めて主張し、「執行停止の要件は厳格で認められた事例は極めて少ない」として速やかな却下を求めた。
民事保全法では仮処分決定後に、取り消しの原因となることが明らかな事情があり、償うことができない損害が生じる恐れがあると説明された場合に限り、執行を停止できるとしている。
異議審は5月10日の第1回審尋で法廷審理が終わり、6月10日に関電と住民の双方が追加書面を出し主張を終えた。地裁は今夏にも結論を出すとみられ、少なくともそれまで高浜3、4号機は稼働できない状態が続く。【大原一城】
==================================================================================
東京新聞の社説【川内原発抗告審 福島の教えはどこへ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016040702000164.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016040702000161.html)。
《司法がまた揺れている。福岡高裁は、巨大噴火のリスク評価や事故時の避難計画に問題があったとしても、九州電力 川内原発の稼働には合理性があるという。3・11の教訓無視だ。納得できようか》。
《判断基準が、社会通念だというのだ▼どんな災害が起きても、絶対に原発事故が起こらぬようにするなど無理なこと。ゆえに、どれほどの危険性なら容認するかは「社会通念を基準にするほかはない」と裁判長は指摘》。
『●鹿児島地裁に川内原発再稼働差し止めを却下されてしまった・・・
判決に東京新聞も毎日新聞もダメ出し』
『●「怒」、九州電力川内原発再稼働というパンドラの箱:
国破れて、山河も無し・・・となってもいいのか?』
『●九州電力川内核発電所、「住民の命に関わる重大事」を
「審査さえパスすれば、約束をほごにしてもいい」?』
『●大変に残念…福岡高裁宮崎支部の西川知一郎裁判長、
「川内原発停止認めず、住民抗告退ける」』
前田郁勝(鹿児島地裁)・西川知一郎(福岡高裁宮崎支部)や九電は「「地元」市民の「命」より「経済性、経済神話」」を優先、「安全より効率、命より経済」を優先。
前田郁勝・西川知一郎両裁判長の悍ましき「社会通念」=「「地元」市民の「命」より「経済性、経済神話」」を優先、「安全より効率、命より経済」を優先…をお持ちです。それは「合理性」があると狂信しているのです。マイリマシタ。アベ様や自公議員、そしてその支持者、田中俊一委員長をはじめとした原子力「ムラ寄生」委員会、九電や関電、四電などの電力会社、(市民を「恫喝」「脅迫」して恥じない関電社長)八木誠会長をはじめとした電事連等々に共通した、「不合理」、かつ、オゾましき「社会通念」と言わざるを得ません。
『●①福井地裁「高浜仮処分」取消の背景《政府の意向》に従う
《各裁判所の人事権を握る最高裁の意向が反映》』
『●②福井地裁「高浜仮処分」取消の背景…《政府の意向》に従う
《各裁判所の人事権を握る最高裁の意向が反映》』
『●画期的! 福井地裁樋口英明裁判長、
高浜3、4号機再稼働差止仮処分決定・・・「直ちに効果が発生」!!』
『●高浜原発「差し止め」、国民を守る司法判断:
寄生委の新規制基準は「緩やかにすぎ、合理性がない」』
『●核発電信者・値上げ脅迫の関電「再稼働差し止めの
仮処分決定」執行停止申し立て・・・福井地裁が却下』
『●大津地裁山本善彦裁判長、
高浜原発3、4号機の運転を差し止める仮処分決定!』
『●金沢地裁・井戸謙一元裁判長「「原子炉を運転してはならない」。
自ら発した声に法廷はどよめいていた」』
『●「効率より安全、経済より命」: 井戸謙一元裁判長、
樋口英明・山本善彦裁判長の声は班目春樹氏には…?』
『●歴史的役割踏まえた原発に頼らない国へ:
「人の命と安全は経済性に優先する」=「人格権の尊重・倫理」』
==================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016040702000164.html】
【社説】
川内原発抗告審 福島の教えはどこへ
2016年4月7日
司法がまた揺れている。福岡高裁は、巨大噴火のリスク評価や事故時の避難計画に問題があったとしても、九州電力川内原発の稼働には合理性があるという。3・11の教訓無視だ。納得できようか。
争点は大きく三つ。
基準地震動(最大の揺れ)の想定が妥当かどうか。火山による危険性はあるか。そして、事故に備えた避難計画は有効か。
福岡高裁宮崎支部は、これらを踏まえた原子力規制委の審査について「極めて高度の合理性を有する」「九電は説明を尽くした」として、川内原発の停止を求める住民側の訴えを退けた。
新基準に疑問を投げかけ、高浜原発の停止を認めた先月の大津地裁などとは正反対の判断だ。
原審同様、九電側の主張をほぼ受け入れたとも言えるだろう。
川内原発は、桜島周辺の姶良(あいら)カルデラ(陥没)などに囲まれた、巨大噴火のなごりをとどめる“火山銀座”の内側にある。
火山の影響について裁判長は、巨大噴火の予測を前提とする規制委のリスク評価を「不合理」と指摘した。
ところが、原発の運転期間中に破局的噴火が起きる根拠がないとして、川内原発の立地が客観的に見て不合理だとも言えない、と断じている。巨大火山と共生する住民の不安には、まったくこたえていないと言っていい。
専門家から「机上の空論」との批判が強い避難計画についても「問題点を指摘できるとしても、人格権を違法に侵害する恐れがあるとは言えない」という結論だ。
不合理な火山の評価、問題があるやも知れぬ避難計画、住民の安全安心に照らして見れば、どこに、どのような「合理性」が存在すると言うのだろうか。
福島の被災者は、どのように受け止めているのだろう。
想定外のことは起きる。核の制御は本当にできるのか-。
3・11がのこした大きな教訓だ。その教訓の上に立ち、司法の中にもようやく「原発の安全性については、原則、専門家の指針に基づく行政の判断に委ねる」(一九九二年、伊方原発訴訟)という古い最高裁判断よりも、住民の生命と安全を守るという視点から、自らの判断を明らかにするようになったはずではなかったか。
このような安全軽視の「不合理」は、規制委や規制基準への信用を、なおさらおとしめるだけではないのだろうか。
==================================================================================
==================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016040702000161.html】
【コラム】
筆洗
2016年4月7日
大学入試でも記述式の問題がますます重視されるようだが、こんな問題が出されたら、どう答えるか。「原発をめぐる、わが国の現在の社会通念を簡潔に述べよ」▼これは難問だ。社会通念とは「社会一般に支持されている常識や見解」だが、昨秋の全国世論調査では原発再稼働に反対する人が58%で、賛成が37%。だから「現在は原発をめぐって世論が二分し、社会通念と呼べるようなものはない」と答えるしかないのかもしれない▼だが福岡高裁宮崎支部の裁判長によると、原発をめぐる確たる社会通念はあるらしい。きのう、この裁判長は川内(せんだい)原発を止めてほしいと言う住民の求めを退けた。その判断基準が、社会通念だというのだ▼どんな災害が起きても、絶対に原発事故が起こらぬようにするなど無理なこと。ゆえに、どれほどの危険性なら容認するかは「社会通念を基準にするほかはない」と裁判長は指摘する▼そして、専門家も想定しきれぬ災害の危険性には目をつぶるしかないという「社会通念」があると言っているのだが、五年前の原発事故は、まさにそうした社会通念の危うさを如実に示したのではないか▼昨秋の世論調査では、再稼働した原発で事故が起きた場合、計画通りに住民は避難できぬと考える人が74%にも上った。原発事故が起きたら、逃げるに逃げられぬという「社会通念」は取るに足らぬのか。
==================================================================================