Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●誰が為に核発電所は再稼働?…この酷暑、「電力各社が供給力に余裕をもって乗り切った」

2016年08月24日 00時00分31秒 | Weblog


東京新聞の記事【節電定着で供給に余裕 「原発必要」の説得力薄れる】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201608/CK2016081802000127.html)と、
社説【電力需要 猛暑の夏も乗り切れる】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016081802000136.html)。

 《九州電は…供給力に10%(百八十五万キロワット)の余裕があった。稼働する川内(せんだい)原発1、2号機(計百七十八万キロワット)がなくても停電は回避できた計算だ。十二日に伊方原発3号機(八十九万キロワット)を再稼働した四国電は…原発なしでも使用率は94%だった》。
 《何かと“熱い”が電気は足りている。政府や電力大手は誰のため、何のため、住民の不安に目を背けるかのように、原発再稼働を急ぐのか》。

 誰が為に核発電所は再稼働するのか?…この酷暑、《電力各社が供給力に余裕をもって乗り切った》。
 核発電「麻薬」中毒患者が、意味の無い再稼働でニッポン人の命を賭す。「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、「安全より効率、命より経済」を優先…無謀な賭け。

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                  原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先、そう云った「社会通念」で
     良いのでしょうか? 今回も、大津地裁山本善彦裁判長は、
     「安全より効率、命より経済」を優先」という関電の主張を退けました。
     《安全性の立証責任は電力会社側にあり
     現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の
     社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるもの
     になっている》。関電の「社会通念」を明確に否定。山本善彦裁判長の
     至極真っ当な判断で、ここまでは期待通りです。問題はここからでしょう。
     大阪高裁で、骨のある裁判官に恵まれるか? 期待薄…」

   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中…
                      どんどん壊れ行くニッポン
   『●破滅的思考: 寿命核発電所伊方原発1号機廃炉の代わりの
                      プルサーマル伊方原発3号機再稼働?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201608/CK2016081802000127.html

節電定着で供給に余裕 「原発必要」の説得力薄れる
2016年8月18日 朝刊

 全国で猛暑日が相次いだ八月上旬、電力各社が供給力に余裕をもって乗り切ったことが、本紙の調べで分かった。今年は二〇一一年三月の東日本大震災後、初めて政府が節電を求めない夏になったが、各社が準備した発電所の供給力のうち、実際に使用した割合(使用率)が97%を超えて、余力が「非常に厳しい」とされるような日はゼロだった

 電力各社は「電力の安定供給のために原発は必要」と説明しているが、原発がなくても停電は起きない計算だった。節電が進み定着する中で、各社の説得力は薄れている。

 八月上旬は例年、盆休みを控え工場生産が盛んになるうえ冷房の使用が増えるため、電力消費が一年で最も増えることが多い。昨年の最大需要日は八月三~七日に集中した。

 今年も昨年に続き全国的に猛暑日が多く九日には全国九百二十九の観測地点のうち東京都心で三七・七度を記録するなど、百九十八カ所で最高気温が三五度以上の猛暑日となった。猛暑日が百カ所を超えたのは十四日までに八日間あった。

 本紙が一日から十四日までの大手電力九社の管内の使用率を調べたところ、東京電力ホールディングスで最大になったのは五日の89%で90%に達した日はなかった。中部電は五日の94%が最大だが、事前の需要予想で一部の火力発電所を休ませていたため、使用率が伸びた。

 九州電は十日に千五百二十七万キロワットを記録したが、供給力に10%(百八十五万キロワット)の余裕があった。稼働する川内(せんだい)原発1、2号機(計百七十八万キロワット)がなくても停電は回避できた計算だ。十二日に伊方原発3号機(八十九万キロワット)を再稼働した四国電は、九日の五百十六万キロワットが最大。原発なしでも使用率は94%だった。

 生産活動が再開する八月下旬や九月上旬に電力需要が伸びる可能性はあるが、節電は定着しており、電力の需要は震災前より14%ほど減る見通しだ。全国で猛暑日が百一カ所を数えた十七日も、電力九社管内で余力があった。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016081802000136.html

【社説】
電力需要 猛暑の夏も乗り切れる
2016年8月18日

 猛暑、五輪、高校野球、熱中症にも気をつけて…。何かと“熱い”が電気は足りている。政府や電力大手は誰のため、何のため住民の不安に目を背けるかのように、原発再稼働を急ぐのか

   「猛暑でも節電要請は来ておらん。なぜそんなに、急ぐのか

 四国電力伊方原発再稼働の三日前、松山市内の飲食店で耳にした。隣席の客のつぶやきだ。多くの市民の実感なのだろう。

 経済産業省の電力需給検証小委員会は四月、電気の使用量がピークに至る七~九月の電力需要予測を公表した。

 それによると、東京や中部、関西など、沖縄を除く九電力の平均で、8%以上の予備率を確保できるという。

 電力の需要に対する供給予備率、つまり“余裕”は、最低限3%、8~10%のゆとりを持つのが望ましいとされている。

 3・11以降、企業や家庭に広く節電が定着し、四月の家庭用電力の小売り自由化に伴って、新電力に需要が分散したことの影響も小さくはないという。

 たとえば原発依存度の高い関西電力でも、八月の最大使用率の平均は八割強だ。差し迫って原発で供給を積み増しする必要はない

 一方、ことし三月期の決算で、電力大手十社の税引き後損益は、震災後初めて黒字になった。しかし、火力発電に依存する現状では、原油高に転じれば、収支は一気に悪化する。だから原発が必要なのだと大手電力側は言う。

 福島原発の被災者への賠償額は、すでに六兆円を超えている。廃炉費用も東電が当初準備した二兆円では足りそうもなく、国による追加支援が要請されている

 原発再稼働に向けて電力十一社が見込む安全対策費は、少なく見ても三兆円を大きく超える。

 原発依存を続ける方が、潜在的な経営リスクははるかに高いと言えないか

 再稼働した伊方3号機はプルサーマル発電の原発だ。使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを抽出し、燃料として再利用する。

 核兵器の主材料にもなるプルトニウムを減らしたいのは分かる。

 だとすれば、莫大(ばくだい)な費用をつぎ込んでプルトニウムを取り出す再処理事業そのものを、まず放棄すべきではないか

 誰のために再稼働を急ぐのか。政府と原発事業者は、3・11の教訓を踏まえて節電に励む消費者に、正しく説明すべきである。
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●四国電力「瀬戸内海に津波は来ない」と津波対策無し…「想定外」「想定不適当事故」という悪夢

2016年08月14日 00時00分33秒 | Weblog


東京新聞の山川剛史記者による記事【伊方、不安置き去り再稼働 周辺自治体に広がる懸念・反対】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016081202000241.html)。
LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の伊勢崎馨氏による記事【再稼働した伊方原発は日本で一番危険な原発だ! 安全審査をした原子力規制委の元委員長代理が「見直し」警告】(http://lite-ra.com/2016/08/post-2491.html)。

   『●破滅的思考: 寿命核発電所伊方原発1号機廃炉の
               プルサーマル伊方原発3号機再稼働?

 《川内1号機の再稼働から一年たち政府は原発活用を加速させたい考えだが、伊方原発近くには長大な活断層「中央構造線断層帯」が通り、熊本地震を機に活発化する懸念や、事故時の避難計画の実効性に不安も根強い》。
 《「新規制基準を満たせば、事故はある程度で止まる」。そんな危うい仮定の上で、伊方原発の「安全」は成り立っている》。
 《同原発の正門前では、朝早くから地元住民や市民団体が抗議を行い、3号機が起動した午前9時には「今すぐ止めろ」の怒号がとびかった。こうした声はたんに原発そのものへの反対というだけではなく、もっと切実なものだ。というのも、伊方原発は日本に55基ある原発のなかでも“もっとも危険な原発のひとつ”と指摘されているからだ》。

 三反園訓鹿児島県知事は《原発のない社会をつくる》を標榜しています。しかし、先代の知事や九電、原子力「ムラ寄生」委員会、アベ様らによる究極の無責任、悪しき「川内方式」を踏襲し、プルサーマル伊方原発3号機が再稼働してしまいました。再稼働してから考えましょ、方式。「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、「安全より効率、命より経済」を優先…経済性についても怪しく、かつ、電力は余っている。内海の滅亡のリスクを高める無駄な再稼働。

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                  原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先、そう云った「社会通念」で
     良いのでしょうか? 今回も、大津地裁山本善彦裁判長は、
     「「安全より効率、命より経済」を優先」という関電の主張を退けました。
     《安全性の立証責任は電力会社側にあり
     現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の
     社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるもの
     になっている》。関電の「社会通念」を明確に否定。山本善彦裁判長の
     至極真っ当な判断で、ここまでは期待通りです。問題はここからでしょう。
     大阪高裁で、骨のある裁判官に恵まれるか? 期待薄…」


 熊本大分大地震の教訓は皆無。南海トラフの問題もある。四国電力は《瀬戸内海に津波は来ない》と津波対策は無し…「想定外」とか「想定不適当事故」という悪夢。東京電力核発電所人災の二の舞。
 しかも、地震そのものへの備えも、元原子力「ムラ寄生」委員会委員からその不備を指摘される始末。地震の備えも不十分、津波対策は無し、避難計画は無茶苦茶の三重苦


   『●「原発さえなければ…」:  
       それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?
   『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
      付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」
    「狂気としか言いようがない……《伊方原発は、日本一細長い
     という佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には
     約五千人が暮らしている》。こんなところで一体どんな
     避難計画を作り得るのか? そんな《住民避難計画を了承》した
     そうです。再稼働するためなら、何でもやる「麻薬」患者たち。
     カネの亡者。
      《安倍晋三首相は「万一事故があった場合は政府として責任を
     持って対処する」と強調》……このバカ発言を見て下さい! 
     東京電力原発人災に一切の「責任」を負わず、いまも無策・無責任に
     汚染水を垂れ流し続けているアベ様ら自公議員たちの酷さ。
     それを「信頼」したふりをする「地元」首長・議員たち。
     言っちゃぁ悪いが、頭の回路が切れているとしか思えません」

   『●今中哲二さん「被災した人々にもたらされた災難の大きさは、
                     放射線測定器で測ることはできない」
   『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
                    地震国日本では、これこそ社会通念」
   『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
             いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき
   『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
       川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…
   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」
                            …「規制緩和」委員会(©東新)
   『●「川内原発を地図からトリミング」というのは
       穿ち過ぎかと思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…
   『●四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければ 
      いいのですが…伊方1号機廃炉の代わりの3号機再稼働?
   『●熊本大分大地震の最中、
     伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ
    「熊本大分大地震がまだ続いているというのに、正気か? 
     しかも、プルサーマル核発電「麻薬」患者の救いの無さ。破滅的思考。
     原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)や
     電力会社、自公議員、……、等々、(言葉が悪くて、すみませんが)
     はっきり言って、アタマオカシイのでは?」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016081202000241.html

伊方、不安置き去り再稼働 周辺自治体に広がる懸念・反対
2016年8月12日 夕刊

     (伊方原発3号機(右)=12日午前、愛媛県伊方町で)

 四国電力は十二日午前、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)を再稼働させた。東京電力福島第一原発事故を踏まえ策定された原子力規制委員会の新規制基準に適合した原発では九州電力川内1、2号機(鹿児島県)、関西電力高浜3、4号機(福井県)に次ぎ五基目。川内1号機の再稼働から一年たち政府は原発活用を加速させたい考えだが、伊方原発近くには長大な活断層「中央構造線断層帯」が通り、熊本地震を機に活発化する懸念や、事故時の避難計画の実効性に不安も根強い

 日本一細長い半島に位置し、事故時には住民避難も収束作業も支援も困難が予想される四国電力伊方原発3号機(愛媛県)が再稼働した。九州から四国を通って本州に至る活断層「中央構造線断層帯」に沿って発生した四月の熊本地震後、豊後水道を挟んだ大分県各地の議会で、再稼働への懸念や反対を表明する動きが広がっている。その一方、暑い日が続く中でも四国の電力需給は安定無理をしてまで原発を動かす大義は見当たらない

 いくら地震や津波の対策をしても、原発のリスクはなくならない一般的な工業施設なら、事故の影響は限定的広範囲かつ長期にわたる影響が出る点で、原発はやはり別格と言える。

 何度、伊方の地を訪れても、雄大な美しい光景に圧倒される。その半面、尾根筋を走る一本の国道を除けば、道は細く険しく、岩肌ももろい。事故に備えて進めている道路拡幅は未完成のまま。住民避難計画では海を渡って大分などに避難するというが、現実的と受け止めている住民には出会ったことがない。地震が起きたら道は寸断される可能性があるためだ。「港に行く前に、閉じ込められる」と多くの人が語った。

 険しい半島の岩場を切り崩し、埋め立てて造った原発。敷地に余裕はない事故時の対策拠点も必要最低限の施設で、休むスペースはなく、トイレも仮設が一つあるだけ。福島のような高濃度汚染水問題が起きても、保管するためのタンクの置き場も見当たらない。「新規制基準を満たせば、事故はある程度で止まる」。そんな危うい仮定の上で、伊方原発の「安全」は成り立っている。 (山川剛史
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http://lite-ra.com/2016/08/post-2491.html

再稼働した伊方原発は日本で一番危険な原発だ! 安全審査をした原子力規制委の元委員長代理が「見直し」警告
伊勢崎馨
 原発 2016.08.12

     (四国電力HPより)

 本日12日、愛媛県にある四国電力伊方原子力発電所3号機が再稼働された。鹿児島県の川内原発、福井県の高浜原発に続く、新規制基準下では3番目の再稼働だが、同原発の正門前では、朝早くから地元住民や市民団体が抗議を行い、3号機が起動した午前9時には「今すぐ止めろ」の怒号がとびかった。

 こうした声はたんに原発そのものへの反対というだけではなく、もっと切実なものだ。というのも、伊方原発は日本に55基ある原発のなかでも“もっとも危険な原発のひとつ”と指摘されているからだ。

 その理由はいくつかあるが、いちばん大きいのは、伊方原発が日本でも有数の大地震に襲われるリスクを抱えているということだろう。伊方原発のそばには日本最大級の断層帯である「中央構造線断層帯」が、南には活発で大規模な地震発生源の南海トラフが走っている。

 特に「中央構造線」は、九州の西南部から、四国を横断し紀伊半島、関東にまで延びる日本最大級の活断層で、熊本大地震で大きな注目を浴びたものだ。これまでこの「中央線構造線」は活動していないと思われていたが、実際には九州、四国などでおよそ2000年に1回動いており、1595年に四国西部から九州東部にかけ、「中央構造線」を震源とするマグニチュード8クラスの巨大地震が起こっていたことも判明している。

 そして伊方原発は、この「中央構造線」が走る断層からわずか5キロ、ほぼ真上といってもいい場所に立地しているのだ。

 しかも、「中央構造線」は熊本地震をきっかけに活動が活発化、熊本地震で断層の延長上にひずみがたまったことで、四国側の「中央構造線」が動く危険性が指摘されている。もし「中央構造線」を震源とする地震が起きれば、伊方原発を10メートルを超える大津波が直撃する恐れがある。

 しかし、四国電力は一貫して「瀬戸内海に津波は来ない」と津波対策をとっておらずこのままでは福島第一原発事故の再現が起きかねない

 伊方原発は津波だけでなく、地震本体についてもまったく無防備だ。熊本大地震では垂直加速度1399ガルが記録されたが、伊方原発は最大でもたった基準地震動485ガルの想定でしか設計されていない。伊方原発付近でマグニチュード8〜9の巨大地震の可能性があることを文科省の特別機関である地震調査研究推進本部さえも認めているが、もしこの規模の地震が起きたら、とても耐えられる設計ではない。さらに発生確率が極めて高い南海トラフ巨大地震が起こった場合も同様だ。

 実際、今回、同原発の安全審査を合格させた原子力規制委員会で2014年まで委員長代理を務めていた島崎邦彦氏は、これまでの原発の耐震設計基準では熊本地震と同レベルの地震に耐えられないと基準地震動の「過小評価」を指摘、伊方原発3号機についても基準地震動の緊急な見直しが不可欠だと警告していたが、これも一切無視されたままだ

 そして一度事故が起こってしまえば、その影響は甚大なものとなる。伊方原発は、日本で唯一、内海に面している原発であり、外海に面していた福島原発事故と比べても、瀬戸内海における放射能汚染の濃度は格段に高くなることが予想され、またその影響は長期に及ぶだろう。しかも、伊方原発ではプルトニウムMOX燃料が使用されるが、これも事故の際のリスクを高めるものだ。

 さらに、事故の際の住民たちの避難も困難を極める。伊方原発は佐田岬半島の入り口、付け根部分に立地しているが、その先の半島部分には実に5000人もの住人が生活している。もし伊方原発で事故が起こり、放射性物質が放出されても、住民は原発に向かってしか避難できないことになってしまう。つまり逃げ場を失ってしまうのだ。

 こうした現実には一切目を向けず、「新基準に合格した」ことだけを突破口にして再稼働にひた走る電力会社と政府政府は「事故が起こったら責任を持って対処する」などとうそぶいているが、一旦事故が起きてしまったら、いくら「責任を持って対処」しても手遅れだし、そもそも福島原発事故の対応を見れば、政府が「責任を持って対処」することなど大ウソだということも明らかだ。

 伊方原発周辺で大地震が起きれば、必ず福島原発事故の再現となる。そして、多くの住民が犠牲となる。無謀な再稼働に対し、そのことだけははっきり明言しておきたい。

伊勢崎馨
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●破滅的思考: 寿命核発電所伊方原発1号機廃炉の代わりのプルサーマル伊方原発3号機再稼働?

2016年08月13日 00時00分00秒 | Weblog


asahi.comの速報【伊方原発3号機が再稼働 新規制基準下で3カ所目】(http://www.asahi.com/articles/ASJ8B6DJVJ8BPLFA00V.html?iref=comtop_8_01)。

   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中…
                      どんどん壊れ行くニッポン

 《川内1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基…》。

 2016年7月参院選、都知事選、原爆の日平和祈念式典、リオオリンピック、…どさくさに紛れて高江破壊辺野古破壊の再開、そして、伊方原発3号機再稼働。アベ様は、2度目の夏休みを満喫中。

 怒りしか湧かない。狂気です。《伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている》。自公議員、原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会愛媛県知事、賛成派の「地元」民…言葉は悪いが、アタマオカシイのでは? 「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、「安全より効率、命より経済」を優先

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                  原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先、そう云った「社会通念」で
     良いのでしょうか? 今回も、大津地裁本善彦裁判長は、
     「「安全より効率、命より経済」を優先」という関電の主張を退けました。
     《安全性の立証責任は電力会社側にあり
     現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の
     社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるもの
     になっている》。関電の「社会通念」を明確に否定。山本善彦裁判長の
     至極真っ当な判断で、ここまでは期待通りです。問題はここからでしょう。
     大阪高裁で、骨のある裁判官に恵まれるか? 期待薄…」

 寿命核発電所 伊方原発1号機廃炉の代わりのプルサーマル伊方原発3号機再稼働? 「沖縄負担軽減」の名の下での高江破壊や、普天間返還のための辺野古破壊といったアベ様や「沖縄負担軽減担当相最低の官房長官のいつものやり方。
 避難計画がいい加減? 事故時の対策が不安? 断層がある? そんなのシッタコトか!…再稼働さえすればいいのだ、という「川内方式」という悪しき先例の下、狂気の再稼働。アタマオカシイ人たちの次のターゲットは上関大間美浜、はたまた、柏崎刈羽でしょうか…。

   『●「怒」、九州電力川内原発再稼働というパンドラの箱:
           国破れて、山河も無し…となってもいいのか?
    「「九州電力が「巨大噴火は予知できる」などと言っていますが、
     あれは大嘘なんです」…命を賭した危険な博打を、
     東京電力原発人災で世界中の人々に迷惑をかけ続けている
     ニッポンがやるなんて、「」」


 東京新聞の記事【伊方原発3号機が再稼働、愛媛 四国電力、新規制基準5基目】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016081201001392.html)によると、《事故時の避難計画の実効性や地震への懸念が全国的に根強いが、川内1号機の再稼働から1年たち、政府は原発活用を加速させたい考えだ。…プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料によるプルサーマル発電を行う国内唯一の原発となる》…そうです。

   『●「原発さえなければ…」:  
       それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?
   『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
      付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」
    「狂気としか言いようがない……《伊方原発は、日本一細長い
     という佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には
     約五千人が暮らしている》。こんなところで一体どんな
     避難計画を作り得るのか? そんな《住民避難計画を了承》した
     そうです。再稼働するためなら、何でもやる「麻薬」患者たち。
     カネの亡者。
      《安倍晋三首相は「万一事故があった場合は政府として責任を
     持って対処する」と強調》……このバカ発言を見て下さい! 
     東京電力原発人災に一切の「責任」を負わず、いまも無策・無責任に
     汚染水を垂れ流し続けているアベ様ら自公議員たちの酷さ。
     それを「信頼」したふりをする「地元」首長・議員たち。
     言っちゃぁ悪いが、頭の回路が切れているとしか思えません」

   『●今中哲二さん「被災した人々にもたらされた災難の大きさは、
                     放射線測定器で測ることはできない」
   『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
                    地震国日本では、これこそ社会通念」
   『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
             いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき
   『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
       川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…
   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」
                            …「規制緩和」委員会(©東新)
   『●「川内原発を地図からトリミング」というのは
       穿ち過ぎかと思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…
   『●四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければ 
      いいのですが…伊方1号機廃炉の代わりの3号機再稼働?
   『●熊本大分大地震の最中、
     伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ
    「熊本大分大地震がまだ続いているというのに、正気か? 
     しかも、プルサーマル核発電「麻薬」患者の救いの無さ。破滅的思考。
     原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)や
     電力会社、自公議員、……、等々、(言葉が悪くて、すみませんが)
     はっきり言って、アタマオカシイのでは?」


 重要な書評だと思うので、付記します。CMLで知りました(http://list.jca.apc.org/public/cml/2016-August/044653.html)。
 前田朗さんのブログに出ていた書評です。前田朗Blogの【根源的民主主義への変革を求める脱原発の哲学 佐藤嘉幸・田口卓臣『脱原発の哲学』(人文書院) http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b214457.html】(http://maeda-akira.blogspot.jp/2016/08/blog-post_10.html)。一部(ほとんど全部ですが…)を以下に引用させて頂きます。

   《「第一部 原発と核兵器」の3章では、原発と核兵器が歴史的に
    同根であり、「等価性」を有することを確認し、「核アポカリプス不感症」の
    現状を指弾し、絶滅技術の正体を撃つ。》
   《「第二部 原発をめぐるイデオロギー批判」の3章では、低線量被曝を
    めぐる「しきい値」イデオロギーを批判し、「安全」イデオロギーによる事故の
    隠ぺいを批判し、「ノーマル・アクシデントとしての原発事故」に
    いかに向き合うかを語る。》
   《「第三部 構造的差別のシステムとしての原発」の3章では、
    電源三法がいかにして地方を服従化させ、周縁地域や原発労働者を
    構造的差別の下に組み入れたかを解明し、その歴史的起源を系譜論的に
    たどりなおし、近代日本国家の「富国強兵」と「殖産興業」にたどり着く。》
   《「第四部 公害問題から福島第一原発事故を考える」の3章では、以上の
    考察を踏まえて、足尾鉱毒事件に遡行し、「富国強兵」と「殖産興業」の
    近代史の悲劇の実相を探り、それがゆえに公害が必ず回帰する
    日本現代史(高度経済成長)の必然性を明るみに出す。四大公害は、
    単に高度経済成長のひずみだったのではなく日本国家と資本の
    必然的帰結でありその延長に福島原発事故があったのだ。》
   《科学、科学批判、技術、技術批判、政治、経済、歴史、環境などあらゆる
    角度から原発問題に迫った末の「結論 脱原発の哲学」では、脱原発、
    脱被曝の理念をいかに構築し、具体化するか、そして脱原発の実現と
    民主主義をいかに考えるか、つまり「脱原発によってどのような社会を
    実現すべきか」に及ぶ。「原子力国家」あるいは「管理された民主主義」から
    分権的で直接民主主義的な根源的民主主義へと変革すること

   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を
     「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
     論ずることはタブーになった》

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http://www.asahi.com/articles/ASJ8B6DJVJ8BPLFA00V.html?iref=comtop_8_01

伊方原発3号機が再稼働 新規制基準下で3カ所目
2016年8月12日09時08分

 四国電力は12日午前、伊方原発3号機(愛媛県、出力89万キロワット)を再稼働させた。これで国内で運転中の原発は九州電力 川内1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基となる。

 12日午前9時、伊方3号機の中央制御室で作業員が核燃料の核分裂反応を抑える制御棒を引き抜く操作をし、原子炉を起動させた。15日に発電と送電を始め、9月上旬には営業運転に入る予定だ。

 燃料に使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電の原発だ。伊方3号機が動くのは、定期検査で止まった2011年4月以来、5年3カ月ぶり

 東日本大震災後の新たな原発の規制基準下では、川内の2基と関西電力 高浜3、4号機(福井県)に続き、3カ所5基目の再稼働となるが、高浜の2基は3月に大津地裁の運転差し止め仮処分決定を受けて停止している。
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●四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければいいのですが…伊方1号機廃炉の代わりの3号機再稼働?

2016年05月14日 00時00分03秒 | Weblog


東京新聞の記事【伊方1号機が廃炉 解体に30年、国内42基に】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016051002000131.html)。

 《四国電力は十日付で、来年に運転開始から四十年を迎える伊方原発1号機愛媛県伊方町)を廃炉とした》。

   『●「原発さえなければ…」:  
       それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?
   『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
      付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」
    「狂気としか言いようがない……《伊方原発は、日本一細長い
     という佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には
     約五千人が暮らしている》。こんなところで一体どんな
     避難計画を作り得るのか? そんな《住民避難計画を了承》した
     そうです。再稼働するためなら、何でもやる「麻薬」患者たち。
     カネの亡者。
      《安倍晋三首相は「万一事故があった場合は政府として責任を
     持って対処する」と強調》……このバカ発言を見て下さい! 
     東京電力原発人災に一切の「責任」を負わず、いまも無策・無責任に
     汚染水を垂れ流し続けているアベ様ら自公議員たちの酷さ。
     それを「信頼」したふりをする「地元」首長・議員たち。
     言っちゃぁ悪いが、頭の回路が切れているとしか思えません」

   『●今中哲二さん「被災した人々にもたらされた災難の大きさは、
                     放射線測定器で測ることはできない」
   『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
                    地震国日本では、これこそ社会通念」
   『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
             いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき
   『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
       川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…
   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」
                            …「規制緩和」委員会(©東新)
   『●「川内原発を地図からトリミング」というのは
       穿ち過ぎかと思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…


 ようやく一歩前進でしょうか。常識的には、せめて寿命を迎えれば廃炉にするのは当たり前。ただ、二点、注意すべきだと思いました。(1)廃炉計画の見通しが異常に甘い、(2)3号機の再稼働とトレードオフさせてはいけない。

 マガジン9(http://www.magazine9.jp/)の鈴木耕さんの随分以前の記事が参考になります。『廃炉作業の費用と期間に隠されている原発の真っ黒な現実。廃炉だけに特化した「廃炉庁」を早急に作れ!』という記事です。東電原発人災についての記事ですが、通常の廃炉についてイギリスの例が出ています。伊方原発1号機についても、おそらく時間的にもコスト的にも、甘いと思われます。無思慮に「トイレのないマンション」を造り続けたツケは、相当なものです。

   『●すぐさま廃炉作業に着手を!
    《前出の記事によれば、2007年に経産省が試算した廃炉費用は、
     全原発(54基)廃炉の場合は、総計で3兆円だったという。
      これは、全原発が安全に冷温停止し、すんなりと廃炉作業に
     入れた場合の試算だ。福島原発事故などのような想定は一切ない。
     それでも3兆円。しかし、この試算もそうとうにおかしい。
     前述したように、廃炉に伴う最終処理、すなわち
     「高レベル放射性廃棄物の恒久処理・隔離・管理」費用が、
     ここには一切含まれていないのだ。数万年単位の気が
     遠くなるほどの時間が必要とされる維持管理に莫大な金
     かかるのは、それこそ小学生にだって分かる。
      それを、経産省も電力会社も学者も、みんな目をつぶって
     無視してきたわけだ》
    《イギリスでは29基の原発の廃炉が決まっている。その廃炉費用も
     含めた政府負担が8兆8500億円だという。ところが日本の
     経産省試算では54基廃炉でも3兆円ほど。
     この試算がおかしいと思うほうが、普通の感覚だろう。
      むろん、福島原発廃炉費用を含めたら、一体いくらになるのか、
     見当もつかない

 もう一点は、1号機を廃炉にする代りに、3号機を再稼働させようという「ト」な論理。四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければいいのですが…。「トイレのないマンション」を続けようという神経が分からない。東電核発電人災熊本大分大地震を経験しても、「地元」民さえもがそれを望むようであれば、脆弱な「金のなる巨大木」の「効能」も相当なものなのでしょう。《伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている》というのに。

   『●砂上にペラペラの壁を造ってまでも
      再稼働したくなる浜岡原発という「金のなる巨大木」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016051002000131.html

伊方1号機が廃炉 解体に30年、国内42基に
2016年5月10日 朝刊

 四国電力は十日付で、来年に運転開始から四十年を迎える伊方原発1号機(愛媛県伊方町)を廃炉とした。国内の商業用原発は四十二基に減少。東京電力福島第一原発事故を踏まえ原発の運転期間を原則四十年と定めた規定に沿った措置だ。

 関西電力美浜原発1、2号機(福井県)、九州電力玄海原発1号機(佐賀県)、日本原子力発電敦賀原発1号機(福井県)、中国電力島根原発1号機(松江市)に続き六例目となる。

 四国電は十日に伊方1号機を発電設備から除外。今後、廃炉計画を作って原子力規制委員会に認可申請する。三十年前後をかけて原子炉の解体作業などに当たる予定で、廃炉費用は約四百億円と見積もっている

 伊方1号機は出力が五十六万六千キロワットの加圧水型軽水炉で、一九七七年に運転を始めた。四国電は運転期間を延長するためには千七百億円を超える安全対策費がかかるなどとして三月に廃炉を決め、関係自治体に報告した。

 一方、伊方原発を主要な電源の一つとする姿勢は変えず、七月下旬に3号機の再稼働を目指している
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●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」…「規制緩和」委員会(©東新)

2016年04月25日 00時00分05秒 | Weblog


東京新聞の社説【老朽原発延命 3・11前よりも後退か】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016042302000168.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016042302000147.html)。

   『●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」: 「麻薬」患者の関電が
                   プルサーマルに続いて「寿命核発電所」…

 《これでは“規制緩和委員会”。そんな声も聞こえてきそう。安全より経済優先の時代へと逆戻りしたかのような、関西電力高浜原発の延命適合。熊本地震に不安を抱く、人々の目にはどう映る》。

 「麻薬」中毒患者関西電力の高浜「寿命核発電所」延命…原子力「規制緩和」委員会どころか原子力「促進」委員会、原子力「ムラ寄生」委員会


 《九州を、想定を超える連鎖地震が襲った。鹿児島の川内原発をなぜ止めぬのかと疑問や不安を抱える人は少なくないが、原子力規制委は、「科学的根拠がないから」と説明「科学的根拠」がない限り原発は止めぬという論理は、論理的か》?


   『●核燃サイクル=「ホワイト・エレファント…
     …私たちはいつまで、エサ代を払い続けなくてはならぬのか」?

   『●「核兵器廃絶」に対するニッポンの歯切れの悪さ…
      原発は『プルトニウムをつくる装置』、双子の兄弟の一人

 全く「規制」しない原子力「規制」委員会は、原子力「ムラ寄生」委員会であり、「論理」など彼らには無い。アベ様のお望み通り、核発電所を再稼働し、核燃料サイクル=「ホワイト・エレファント」に巨額の「エサ代」を支払い続けるつもりです。


   『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
                    地震国日本では、これこそ社会通念」
   『●東京電力核発電人災の教訓: 
     次の大地震で川内原発に「異常があってからでは遅い」
   『●地震調査委員会で結論が出ず「議論になっている」…
      原子力「寄生」委員会は「規制」の仕事をすべきでは?

   『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
           いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき
   『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
      川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…
   『●「原子力規制委員会が専門的見地から判断することを 
       尊重するのが」、丸川珠代原子力防災担当相の仕事?
   『●熊本大分大地震の最中、「狂ったゴジラ」=
     関西電力高浜原発1、2号機を野に放つ原子力「規制」委員会
   『●福島第一原発海水注入中断事件の裏にいたヒトは、
          いま、熊本大分大地震に際して何をしている?


 《「発はかなり経済的重要性が高い。これを止めた場合、責任は誰が?」「では、止めぬ場合の責任は?」▼取り返しのつかぬ事故が起きても、誰も本当に責任を取ろうとはせぬし、取りようもないことは、五年前の事故で証明済みだ》。「まだ、神様・仏様にすがろうとしているかのようです。神様・仏様が居ることを祈りますけれど、そう何度も…」、次に何かあれば、「責任の取りようもない」というのに。

   『●100万年間核のゴミを管理するなんて言うことはおこがましい
   『●すぐさま廃炉作業に着手を!
   『●打つ手なし、それでも原発を続けたいという。アホである
   『●トルコ原発、「責任」を持って「死の灰」は
    日本に逆輸入してあげるのですか? 日本で10万年管理??

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016042302000168.html

【社説】
老朽原発延命 3・11前よりも後退か
2016年4月23日

 これでは“規制緩和委員会”。そんな声も聞こえてきそう。安全より経済優先の時代へと逆戻りしたかのような、関西電力高浜原発の延命適合。熊本地震に不安を抱く、人々の目にはどう映る。

 誰のため、何のための原子力規制委員会なのだろう

 繰り返す。3・11の反省に立ち、強大な原子力を文字通り規制するために、新しい気持ちで組織されたのではなかったか。

 福島第一原発は、3・11から半月後に運転開始から四十年を迎えることになっていた。

 それも踏まえて当時の政府は原子炉等規制法を改正し、原発の運転寿命を「原則四十年」と決めた。「原発依存度を可能な限り低減する」という大方針のもと、老朽原発に退場を促すためにである。

 ただし、一回限り、最長二十年。特別な点検と安全対策を施して、より厳しい審査を経るのを条件に延長を認めることにした。「例外中の例外」だったはずである。

 ところがのっけから、規制委自ら、それらの大原則を骨抜きにしてしまった感がある。

 老朽原発審査の焦点は、難燃性ケーブルの採否という。

 一九八〇年以前の古い原発には、燃えやすい素材の電気ケーブルが使用されている。

 その年、旧原子力安全委員会の「火災防護指針」は、不燃性、難燃性材料の使用を義務付けた。

 原子炉一基あたりの総延長は、数百キロメートル以上にも及ぶ。これらをすべて取り換えるには、膨大な時間とコストがかかる。

 四国電力はそれもあり、伊方原発1号機の廃炉を決めた。欧米でも安全コストが引き金になり、原発の廃炉が相次いでいる

 今回関西電力は、高浜1、2号機全長千三百キロのケーブルのうち、約四割を燃えにくいものには取り換えず、防火シートを巻くことなどで対応するという規制委はそれを“よし”とした

 3・11以前よりさらに後退したことになる。

 その上、耐震性の評価に必要な試験は改修工事後でよいという

 これでは規制ではなく推進ならないか。

 複数の断層が複雑に連鎖する熊本地震のさなか、高浜原発にも近い三本の活断層の連動に、住民は不安を募らせる。

 活断層や耐震評価を見直すことこそ必要な時だと熊本地震も告げている拙速とも言える原発延命の後押しは、人々の不安と不信を増幅するだけだ
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016042302000147.html

【コラム】
筆洗
2016年4月23日

 九州を、想定を超える連鎖地震が襲った。鹿児島の川内(せんだい)原発をなぜ止めぬのかと疑問や不安を抱える人は少なくないが、原子力規制委は、「科学的根拠がないから」と説明する▼震度7の激震が連続した。地震活動が今後どうなるか。九州沖から関東に達する中央構造線への影響は。阿蘇に潜むマグマを刺激せぬのか。専門家も確かなことは言えない▼川内原発再稼働を是とした先の福岡高裁ですら、今の科学では不可能な噴火の予測を可能なこととしている規制委の指針は、不合理だと断じた地震も火山も科学的に分からぬことだらけ。であるのに、「科学的根拠」がない限り原発は止めぬという論理は、論理的か▼カトリック教会の闇に迫った米紙記者の姿を描き、今年のアカデミー賞作品賞に輝いた『スポットライト』に、こんな場面がある。真相究明のため裁判資料の提示を求める記者に、判事は「君の探している文書は、かなり機密性が高いね。これを記事にした場合、責任は誰が取る?」と言う。記者は問い返す。「では、記事にしない場合の責任は?」▼少し書き換えてみる。「発はかなり経済的重要性が高い。これを止めた場合、責任は誰が?」「では、止めぬ場合の責任は?」▼取り返しのつかぬ事故が起きても、誰も本当に責任を取ろうとはせぬし、取りようもないことは、五年前の事故で証明済みだ。
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