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●神保哲生さん《ええっ、何だよ、ひでえ法案じゃねえか。…一番重要なポイントが定年延長が内閣の一存で恣意的に行われることが可能に…》

2020年05月20日 00時00分59秒 | Weblog


日刊ゲンダイのコラム【立岩陽一郎 ファクトチェック・ニッポン!/検察人事の究極“えこひいき”法案ほど不要不急なものはない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/273047)。

 《「黒川(東京高検)検事長のような人が守護神として自分を守ってくれるからこの法案を出したのではないか?」と問うた。それに対する安倍総理の答弁は、「それはまったくあたりません」と言った以外は役人の用意した答弁を読むものだったが、普通に考えたら、後藤議員と同じ疑問を多くの人が持つだろう》。

   『●《安倍政権は、官邸に近い黒川検事長を検察トップである検事総長に
        就け、検察組織を官邸の支配下に置くつもりだ》、あぁ………
   『●アベ様は検事総長人事までも私物化…《それならば「三権分立は
      絵に描いた餅で政界では実現しない」と閣議決定すべきだろう》
   『●《官邸の番犬》黒川弘務氏を《論功行賞として検察トップに据える》
          のみならず、カジノ汚職捜査を止めるという目的があった
   『●《政界の不正を摘発するのが特捜部の使命》のはずが…行政府の長・
      アベ様が《従来の法解釈》を恣意的に変更! アベ様による独裁…
   『●アベ様らの数々の不正や無能っぷりは、自公お維支持者や眠り猫な
        間接支持者も持つ共通認識…それを許容するかどうかが大問題
   『●《「法案の審議のスケジュールにつきましてはですね、これはまさに、
       国会でお決めになることでございますから」…この台詞によって…》
   『●《緊急事態宣言を利用した監視社会強化に反対》! 《国民を互いに
     監視させ、体制批判をする人を密告…》…が横行する社会でいいの?

 《市民が市民を監視し非難するコロナ禍は人の心までむしばんだのか》、《相互監視の中で密告が横行する社会といえば、戦前を思い起こす》。
 《行動は自粛しても(政権への)批判は自粛しちゃだめだ…ひるまず「マジか!」を続けよう》(斎藤美奈子さん)。《殺し合いを強いられる側が狂った火事場泥棒のシナリオに乗ってしまったら、取り返しのつかないことに》(斎藤貴男さん)。〝放火〟泥棒に縄を綯わせる様な愚かなことが…。壊憲や緊急事態条項の導入、また、お得意の閣議決定で有耶無耶に定年延長した黒川弘務氏に関して、更なる定年延長をもくろむ検察庁法改正案(壊壊)を内閣委員会で強行採決を狙っている…検察人事の私物化。違法に準司法な行政官の人事に手を突っ込む…。国がどんどんと壊れていく…。

   『●《韓国…国防予算の削減…新型コロナウイルス対策に振り向け…極めて
       合理的な判断…その合理は日本では通用しない…》(立岩陽一郎氏)

 アベ様曰く「内閣の恣意的な人事が今後おこなわれるといった懸念は、もちろんまったく当たりません」だって? 問題は、「可能な道」を作ることでしょ? 武器や兵器と同じ。持てば「使いたくなる」、「使う」のがアベ様ら。
 《どこまでも保身しか考えず、日本ではいままでなかった規模で抗議の声があがっているというのに、それと向き合おうとせず逃げようとする安倍首相──》。

 #検察庁法改正に抗議します …《定年延長が内閣の一存で恣意的に行われる》《内閣が検察幹部の人事に対する絶大な裁量を手にする》。
 リテラの記事【田崎史郎が検察庁法改正問題で「黒川検事長と安倍首相は近くない」と嘘八百の政権擁護! 大谷昭宏、ラサール石井にツッコまれ馬脚】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5419.html)/《言うまでもなく、いまは新型コロナの影響で待ったなしの状態にある人たちを救うための生活支援策に早急に取り組むべきときだ。だが、その肝心の第二次補正予算案は今月中を目処に編成するなどというタラタラした対応しかしていないのに、政権が検察人事に介入できるようにする法案は国民の声を一顧だにせず信じられないスピードで審議を進めるとは……。》

 やっぱり、《ひでえ法案》らしいです。
 神保哲生さんのブログ【検察庁法改正案の中身がやっと理解できたよ】(https://www.jimbo.tv/commentary/492/)によると、《ふう、やっと読み解けたっぽい。ええっ、何だよ、ひでえ法案じゃねえか。ただ、この部分は法改正のディテールに過ぎず、一番重要なポイントが定年延長が内閣の一存で恣意的に行われることが可能になった、つまり内閣に気に入られれば2年から最長で5年もの長きにわたり今のポストにとどまれるのはもちろんのこと、場合によってはもう一つ上のポストも狙える一方で、どんなに優秀な検察官でも内閣に煙たがれれば63歳でお払い箱ということになり、内閣が検察幹部の人事に対する絶大な裁量を手にすることになります。時には最高権力の腐敗も摘発しなければならない立場にある検察の独立性の危機であることだけは間違いありません》。

   『●《安倍政権にはどうしても、官邸に近い黒川氏を検察トップに据えたい
          訳がある…検察が政権に私物化されれば、「首相の犯罪」は…》
    「【本音のコラム 「検察人事の私物化」 前川喜平】…《検察も教育行政も
     政治的中立性が不可欠な分野だ。検察が政権に私物化されれば、
     首相の犯罪は決して暴かれることがないだろう》」

   『●アベ様は《時間や任期が有限である事実から目を背け、ひたすら
     無限を渇望…。歯止めを失って暴走する権力という車輪は、どこに…》
    「《任期は、権力の歯止め》…内閣による恣意的な検察官人事にも言える
     こと。海渡雄一さんらが呼びかけた「 #検察庁法改正案に抗議します 」
     「 #検察庁法改正法案に抗議します 」は〝ネットデモ〟となり、
     400万を超えるツイートが。」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/273047

立岩陽一郎
ジャーナリスト、1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て2016年12月に退職。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「INFACT」編集長。アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー。毎日放送「ちちんぷいぷい」レギュラー。

ファクトチェック・ニッポン!
検察人事の究極“えこひいき”法案ほど不要不急なものはない
2020/05/13 06:00

     (“官邸の守護神”こと黒川弘務東京高検検事長(C)共同通信社)

 5月8日、衆議院の内閣委員会。検察官の定年延長などを盛り込んだ検察庁法改正案の審議が始まった。野党は審議拒否。当然だろう。担当の法務大臣が出席していないのでまともな質疑はできない。

 そもそもなぜ内閣委員会なのか? それは、この法案が、国家公務員の定年を引き上げる法案のひとつとして一括で審議されているからだ。国家公務員全般や自衛官の定年延長の議論に紛れて検察官の法改正も通そうという政府の魂胆が透けてみえる。

 明けて5月11日の衆議院予算委員会。質問に立った国民民主党の後藤祐一議員は安倍総理にこの法改正について、これまで指摘されてきた疑惑、そして今後出てくるかもしれない疑惑に対して、「黒川(東京高検)検事長のような人が守護神として自分を守ってくれるからこの法案を出したのではないか?」と問うた。それに対する安倍総理の答弁は、「それはまったくあたりません」と言った以外は役人の用意した答弁を読むものだったが、普通に考えたら、後藤議員と同じ疑問を多くの人が持つだろう。

 この法案の肝は、検察官の定年延長にはない。定年延長は、検事総長を除く検察官の定年を63歳から65歳に引き上げるというもので理解できないわけではない。問題は内閣が必要と認めれば役職定年や定年を迎えても最長で3年間にわたってポストにとどまれるという点だ。これが検察官の独立を脅かす危険性をはらんでいることは多くの人が指摘している。


■究極の「えこひいき」

 元特捜部主任検事の前田恒彦氏は、「個別の検察官の定年を、閣議決定で延長するなどといった馬鹿げた話はない」と切り捨てる。更に、「政権による究極のえこひいき』にほかならず、検察人事さえも法規範をねじ曲げて意のままにできるという姿勢のあらわれにほかならない」と政府の対応を厳しく批判している。

 前田氏の指摘する「えこひいき」は、政府が、法案提出前の1月に黒川氏の定年延長を閣議決定していることからも否定は難しい。黒川氏の検事総長就任に道を開こうとしたという以外に説明は難しく、それが前述の後藤議員の質問になっている。

 それにしても信じ難いのは、この新型コロナウイルスの最中に、この原稿を書いているという事実だ。政府は外出など人々に不要不急な活動の自粛を求めている立場ではないのか? 生活が懸かった商売さえ自粛を求められている。何が不要不急と言って、この検察庁法改正案ほど不要不急なものはないではないか

 それにしても、森法務大臣の国会での答弁の酷さは忘れようがない。謝罪にも追い込まれており、新型コロナの問題がなければ解任されていただろう。こうした経緯から大臣が審議に出られないということだろうが極めて異様な審議だ。

 安倍総理には本欄で、記者会見時に不要不急な演説をしないよう求めた。今度は政府与党に求める。不要不急なこの法案審議の自粛だそれができないなら人々に不要不急の外出自粛などを求めてはならない
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●《稲田朋美…世耕弘成…安倍側近が…関電受注企業から献金…証人喚問を含め、国会の場で徹底的に調査するほかない》

2019年10月21日 00時00分53秒 | Weblog


日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/原発マネー還流問題 安倍政権、関電、原子力検察の関係は】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263290)。

 《こうした経緯で第三者委の委員長となったのが、但木敬一弁護士だ。但木氏は第1次安倍政権時の検事総長。当時、検察はGE技術者の暴露によって稼働中止になった福島原発を再稼働させるべく、慎重派だった福島県の佐藤栄佐久知事の実弟の不正を立件し、辞職に追い込んだ。その過程で政権の思惑通りに福島原発は再稼働。そして、安倍首相は06年末に全電源喪失はあり得ないと国会答弁し、地震対策を拒否して福島原発事故が起きた…しかも、自民党の稲田朋美幹事長代行や前経産相の世耕弘成参院幹事長といった安倍側近が、元助役と関係が深い関電受注企業から献金を受けていた証人喚問を含め、国会の場で徹底的に調査するほかない》。

   『●安孫子亘監督映画「『知事抹殺』の真実」の
      佐藤栄佐久元知事冤罪…泉田裕彦新潟県知事「事件」の背景に?
   『●発言に人格が現れ、呼ばれ方に
     人間性が表れる: 「石原元「ト」知事」と「栄佐久さん」
   『●「新潟の野党勢力は今こそ、踏ん張り時」! 東京電力に
         柏崎刈羽核発電所を再稼働させるなんて狂気な凶器
   『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
     “最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」
   『●核発電は「金のなる巨大木」…《自民党の最近のルールは
     「返せば問題ない」と、なかったことにできるというもの》

 金子勝さんが以前から指摘していたように検察OBも噛んで関電への《還流》問題を〝つぶし〟にかかっている…これは、政治屋への《濁流》の解明をも阻んでいるように見える。いや、それが目的か? そして、この検察・検察OB面子があまりに酷い。例えば、村木厚子さんの事件関係者。
 「関西電力に関する報道は多数ありますが、マスコミ報道になにか広がりを欠くように思います。アベ様お気に入りの稲田朋美議員、パンツ大臣こと高木毅議員、で、ようやく三人目、アベ様取り巻きの世耕弘成元経産相。ようやく三人か? たった三人? 癒着党・お維の政治家は係わっていないのかね? 関電の問題は、もっと以前からわかっていたのではないでしょうかねぇ。なぜ、もっと早く報じられなかったのか、とっても不思議。」

 山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事【「東電」版、“元助役”的地元(福島)仕切り屋が死去していた】(https://access-journal.jp/41769)によると、《「東京電力ホールディングス」(9501。東証1部)の福島原発(冒頭写真=福島第一原発)の地元仕切り役として、関電における元助役と同じような立場ともいえる人物が死去していたことが、関係者の証言からわかった…もっとも、いわば裏仕事というべき立場から、東電側との関係は公に伏せられていたが、国税局の調査で浮上したのは関電元助役と同じ。また、そもそもは反対の立場だったが、地元実力者として電力側が取り込み協力者に転じたのも同様》。
 関電と同じようなことが東電でも。ブログ主の興味は、九電。九電はクリーンなのか? ウルトラ差別主義者の副首相と浅からぬ関係ですけど。「頼まれた支援」の原資は電気料金? 税金??

   『●自公議員投票の大罪: 「九電元幹部は「政治家側から
                支援を頼んでくるのが昔からの伝統」」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263290

金子勝 慶応義塾大学経済学部教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。東京大学大学院 博士課程単位取得修了。 法政大学経済学部教授を経て。2000年10月より現職。TBS「サンデーモーニング」、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。『資本主義の克服 「共有論」で社会を変える』集英社新書(2015年3月)など著書多数。新聞、雑誌にも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
原発マネー還流問題 安倍政権、関電、原子力検察の関係は
2019/10/16 06:00

     (だまされてはいけない(左から時計回りに、安倍首相、
      関電の岩根社長、小林敬弁護士)/(C)日刊ゲンダイ)

 原発マネー還流問題で、関西電力の八木誠会長ら役員7人が辞任する事態に至った。しかし、バナナの叩き売りのようなやり方にだまされてはいけない。

 この問題で最も重要なのは、検察との距離感だ。目下、表舞台に出てきているのは、第1次安倍政権や麻生政権時代に東京電力の原発再稼働に協力姿勢を取ったり、村木厚子元厚労局長が巻き込まれた郵便不正事件証拠改ざんに関わった検察関係者ばかり岩根茂樹社長がひとり居残ったのは、原子力検察と癒着して第三者委員会を仕切り、隠蔽を図ろうとした疑いが強い

 福井県高浜町元助役(故人)から関電幹部に巨額の金品が渡った問題が発覚したきっかけは、元助役が顧問に就いていた建設会社「吉田開発」(高浜町)に金沢国税局の査察が入り、昨年6月に元助役宅で金品受領に関するメモが見つかったことだった。

 事態の沈静化に動いたのが、社内調査委員会の委員長を務めた小林敬弁護士。彼は麻生政権時の最高検公安部長で、郵便不正事件当時は大阪地検検事正の立場にあり、証拠改ざんのモミ消しを黙認した結果、懲戒処分を受けて退官した人物だ。「報道特集」(TBS系)は小林氏が調査委でモミ消しを図っていたと報じている。

 こうした経緯で第三者委の委員長となったのが、但木敬一弁護士だ。但木氏は第1次安倍政権時の検事総長。当時、検察はGE技術者の暴露によって稼働中止になった福島原発を再稼働させるべく、慎重派だった福島県の佐藤栄佐久知事の実弟の不正を立件し、辞職に追い込んだ。その過程で政権の思惑通りに福島原発は再稼働。そして、安倍首相は06年末に全電源喪失はあり得ないと国会答弁し、地震対策を拒否して福島原発事故が起きた

 佐藤氏が収賄額ゼロで有罪となった事件を捜査したのが東京地検特捜部。郵便不正事件で証拠を改ざんした前田恒彦検事(懲戒免職)や森本宏検事(現特捜部長)だった。

 特別背任が疑われる岩根社長が、原発と関わりがあったり、不正をはたらいた検察OBを集めた第三者委の独立性極めて怪しい。関電に都合のいい調査が進められ、検察の忖度まで招きかねない。しかも、自民党の稲田朋美幹事長代行や前経産相の世耕弘成参院幹事長といった安倍側近が、元助役と関係が深い関電受注企業から献金を受けていた証人喚問を含め、国会の場で徹底的に調査するほかない
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●小沢裁判東京地裁無罪判決: 魚住昭さんの〝魚の目〟

2012年05月23日 03時18分45秒 | Weblog


魚住昭さんの『魚の目』の記事(http://uonome.jp/read/2553

 東京高裁への無駄な控訴に対する魚住さんの意見を、是非、聞いてみたい。
 検察は改革する気はないらしい。当たり前だな。検察審査会を操り、マスコミを煽り、世論を煽らせ、そして、控訴までやらせたのだから。
 魚住さんの言う「だいいち虚偽報告書に騙された形の検察審査会が黙ってはいないだろう」や「そのうえ検事総長らの証人喚問を求める動きが国会の法務委員会で出てくるにちがない」というのは本当だろうか? このまま有耶無耶にされそうな気が。

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http://uonome.jp/read/2553

笠間検事総長に申し上げたいこと
NEW!2012 年 5 月 7 日 魚住 昭

 今の検事総長・笠間治雄さんに、私が初めて会ったのは1989年、リクルート事件の摘発が進む最中だった。そのころ笠間さんは、腕利きの特捜検事として頭角を現していた。
 物腰が柔らかく“鬼検事”の怖さが微塵もない。驕らず、淡々と事件の真相に迫っていく。そんな姿勢に好感を持った。
 あれから23年。笠間さんは検察官人生で最大の正念場を迎えている。陸山会事件の捜査報告書(検察審査会が小沢一郎氏の強制起訴を決める際の重要な根拠になった)を作った田代政弘検事の処分をどうするか。組織の命運がかかる案件の決断を迫られているからだ。

 選択肢は2つ。1つは「記憶の混同で事実に反する内容になった」という田代検事の証言を丸飲みして起訴を見送ること だが、これは最悪の対応策だ。
 なぜなら東京地裁の大善文男裁判長がすでに報告書が問答体で具体的かつ詳細な記載がされていることに照らすと、あいまいな記憶に基づいて作成されたものとは考え難」(証拠決定書)いと指摘しているからだ。
 石川知裕代議士が隠し録音した田代検事との問答と比較すれば、捜査報告書が検審の結論を小沢氏の強制起訴に導くため偽造されたことは明らかだ。これは検審制度の根幹を揺るがす悪質な行為で、「記憶の混同」でお茶を濁せる話ではない。

 では、もう1つの選択肢は何か。それは言うまでもない。真相を明らかにすることだ。ただしこの場合、田代検事1人に責任を押しつける、トカゲのしっぽ切りは通用しない。
 というのも陸山会事件の応援に 駆けつけた大阪・特捜の前田恒彦元検事(証拠改ざん事件で実刑確定)が法廷で当時の捜査の内幕を暴露しているからだ。
 彼の証言によると、特捜部長や主任検事ら一部の幹部は、小沢氏を水谷建設からの裏献金(5千万円)などで立件しようと積極的だったが、現場の検事たちは「厭戦ムード」だった。
 田代検事も石川知裕代議士を調べた結果「5千万円を受け取った事実はないんじゃないか」と漏らしていたが、上からのプレッシャーがきつく、石川調書の原案を主任検事に上げ“朱入れ”までされていたという。
 この証言は石川代議士の「獄中日記」とも符合する。田代検事は独断で報告書を偽造できる立場ではなかった。「小沢との全面戦争」(前田証言)に拘る上司の指示に、心ならずも従っていたというのが真相だろう。
 それを裏打ちするように産経新聞は、田代検事が報告書の作成後「上司の指示を受けて書き換えた可能性がある」と報じている。さらに内部調査が進んでいけば、報告書偽造に関与した検察幹部の名が次々と明らかになっていくにちがいない。

 そう思っていたら朝日新聞4月18日朝刊に「検事を不起訴の方向」という見出しの記事が載った。検察当局は田代検事の起訴を見送り、彼に加えて当時の上司ら数人に対し懲戒を含む人事上の処分をする見通しという。
 何ということだろうか。この記事が本当ならば、笠間さんは真実を隠蔽して組織防衛に走った検事総長として歴史にその名をとどめることになる。
 かつて取材した記者として笠間さんに申し上げたい。 この問題は到底「人事上の処分」で済まされるような話ではない
 だいいち虚偽報告書に騙された形の検察審査会が黙ってはいないだろう。結局、田代検事は小沢氏と同じように強制起訴される確率が極めて高い。
 そのうえ検事総長らの証人喚問を求める動きが国会の法務委員会で出てくるにちがない。
 私の見通しが正しければ、報告書偽造問題は一件落着するどころか、余計にこじれて、検察の命取りになってしまう。

 そんな事態を回避するにはトップの英断が必要だ。まず真実をさらけ出し、検察改革の道筋を開く。それが貴方に課せられた歴史的な使命だということをどうか忘れないでほしい。(了)

(編集者注・これは週刊現代「ジャーナリストの目」の再録です)
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●小沢裁判、検察の問題であると同時に、癒着したマスコミの問題

2012年05月01日 00時00分18秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/136366)と、NPJで知った琉球新報の社説(http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-190529-storytopic-11.html)。

 長い記事。日刊ゲンダイでしか書けないちょっと長めの記事。検察の問題であると同時に、検察と癒着したマスコミの問題でもある。反省なき電力会社や政治家が原発再稼働原発輸出をしようとしているのと同様、反省なきマスコミは5月9日に控訴へと誤誘導するはず。本件に関しては、不毛な裁判が続くことになりそう。
 密約裁判などを経験する沖縄では、検察審査会の問題点を的確に指摘している。

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http://gendai.net/articles/view/syakai/136366

小沢報道は全部ウソだったと謝罪の必要
2012年4月28日 掲載

無罪判決でも犯罪人扱い報道

 小沢元代表は、大新聞テレビを訴えた方がいいんじゃないか。そうでないと、連中は懲りない。この謀略報道の洪水は止まりそうにない。
 検察のガセ情報をさんざんタレ流して小沢の政治生命を抹殺したくせに、無罪判決が出た後も、「それでも残る疑惑」だの「国会で説明責任がある」と書き立てている大マスコミ。中には、「ほとんど有罪」の大きな見出しを掲げたり、識者のコメントを使って指定弁護士に「控訴しろ」とそそのかす記事もある。こうなるともう完全な人権侵害だ。人物破壊だ。
 どうして、そこまでして狂ったように小沢を葬りたいのか。一体、大新聞テレビはだれの回し者で凶器を振り回しているのか。

 そもそもこの小沢裁判は、「無罪判決」の中身を論評する以前の問題である。その価値もない。起訴したこと自体が疑惑、間違いだったのだ。
 政権交代直前の09年3月、地検特捜部は小沢の元秘書を突然、政治資金収支報告書の「記載ミスという微罪で逮捕し、その立証が困難とみるや、別の秘書を立て続けに逮捕。収支報告書の「記載ミス」は無数にあるのに、小沢以外の政治家には目もくれず、執拗に小沢を狙い、失脚をもくろんだ
 当初、特捜部は「ゼネコンからの裏献金があるに違いない」「小沢をやれる」と“妄想”を抱いて突っ走ったが、結局、何もナシ。すると、今度は、デッチ上げの捜査報告書を作って検察審査会(検察審)の審査員を“誘導”。ムリヤリ、小沢を「強制起訴」させたのが経緯だ。

 検察が勝手に筋書きを描き、見立てに沿う作文調書を作り、それでも起訴がムリなら検察審を使う――。どう考えても不当不法。こんなデタラメ捜査手法、起訴が許されたら、司法はどんな冤罪もデッチ上げられる。民主主義国家じゃなくなってしまうのだ。
 元毎日新聞記者で、政治評論家の板垣英憲氏はこう言う。

   「民主主義国家には基本的人権を守るためのルールが決められています。
    つまり、適正、適法な手続きです。ところが、今回、検察の捜査手法は
    無法の積み重ねで、検察審の審査内容はいまだに分かりません。つまり、
    適正、適法な手続きとは到底、言えないのです。『小沢氏ならいいだろう』と
    軽くみるムードもありますが、有権者の負託を受けた政治家だからこそ、
    より慎重な手続きが必要なのです。今回のような捜査手法、起訴が許されるなら、
    誰でもすぐに犯罪者にされてしまう。大変、恐ろしいことです」

 小沢事務所が問われた取るに足らぬ政治資金の記載ミスに比べ、検察、裁判所がやってきたことは数倍、数十倍も悪質なことなのだ。

その批判もなく小沢は実質有罪、政治的けじめをつけろと叫ぶ大マスコミの狂気

 その意味で、小沢事件は司法の信頼の根幹を揺るがしゾッとする検察官による捜査報告書の捏造まで明るみに出た。
 それなのに、大マスコミは批判の矛先を司法権力に集中させようとしない。
〈結論はシロだが、「潔白」ではなく「灰色」という司法判断〉(読売社説)、〈裁かれたのは、私たちが指摘してきた「小沢問題」のほんの一部でしかない〉(朝日社説)などと、改めて小沢を責め立てる。本末転倒だし、トチ狂っているとしか思えない。
 そもそも大マスコミの小沢追及の論調はブレまくってきた。もはや一行も触れようとしないが、批判の出発点は「ゼネコンからの裏ガネ」だった。
 ところが、今は「収支報告書は秘書任せ」「秘書への監督責任」のみをあげつらう。実にチンケな話で、小沢の「道義的責任」「政治的責任」「国会での説明責任」を仰々しく糾弾するのだ
 振り出しの「ゼネコンからの裏ガネ」はどうなったのか。小沢に「収賄」の嫌疑をかけた特捜部の「小沢との全面戦争」は、とっくに検察の敗北でケリはついている。
 検察は一連の捜査で70社近くのゼネコンを絞り上げたが、出てきたのは不可解な「水谷建設からの1億円」だけ。捜査に参加した元検事の前田恒彦受刑者(証拠改ざん事件で有罪確定)は、小沢公判でこう証言した。

   「佐久間達哉特捜部長(当時)は、胆沢ダムを受注した
    元請け・下請けのゼネコンごとに、○○社が1億、××社が
    2億と夢みたいな妄想を語っていたが、現場は厭戦ムードが漂っていた」

 水谷からのカネだって、「石川議員を調べた吉田正喜副部長(当時)も、田代政弘検事も『アレはないんじゃないか』との心証を抱いていた」(前田受刑者)という。小沢が問われた政治資金規正法違反事件は、検察の妄想捜査の残りカスをかき集めたに過ぎないのだ。

   「それも今回の無罪判決によって、小沢氏を罪に問える材料は
    全て消えたのです。だから、メディアは『政治とカネ』や
    『道義的、政治的責任』という漠然とした言葉で責めるしかない。
    検察と一体になって『小沢はワルだ』とあおった非を認めようとせず、
    悪あがきを続けているだけです。朝日新聞は社説で
    『政治的けじめ、どうつける』と小沢氏に迫りましたが、
    けじめをつけるべきは朝日の側であり、小沢バッシングに
    狂奔した全メディアです」(元NHK記者で評論家の川崎泰資氏)

 その朝日は「報道検証」と称して、「本紙は有罪決めつけていない」「検察リークありえない」と自己弁護していたが、ゴタクを並べるのは、どうでもいい。朝日はじめ、大マスコミは「小沢報道は全部ウソでした」と謝罪する必要がある。

これで消費増税がつぶれたら困ると書くスリカエ

 大新聞の狂気はそれにとどまらない。判決翌日の紙面でさっそく「増税法案、小沢氏無罪も影響」(朝日)、「消費増税に『足かせ』」(毎日)、「小沢系 増税阻止へ反攻」(読売)と大騒ぎしていた。“小沢は数の力で野田政権の邪魔をする”“消費税問題を混乱させるだけで、良い結果を生まない”と、こんな論調のオンパレードだ。
 しかし、消費増税が暗礁に乗り上げているのは小沢のせいか? そうではないだろう。国民の6割がノーと言っている増税に突っ走ろうとする野田悪政に正義がないのだ。経済評論家の上念司氏が憤慨して言う。

   「デフレ下で消費税率を上げれば、税収が減ってしまうのは
    常識です。もちろん、財務省は百も承知。その証拠に、
    今月4日の国会で、『デフレ下で国民所得が減っている中、
    税率を上げれば税収は増えるのか、減るのか』と追及された
    古谷主税局長は、『減少します』とハッキリ答えています。
    要するに財務省は、国民は幼稚園児程度だとバカにして、
    何も知らせずにダマしているわけです。いま重要なのは
    消費増税ではなく、デフレを脱却して税収を増やすこと。
    それなのに、大メディアは小沢氏が消費増税を潰すのが
    悪いと非難している。揚げ句、消費増税に反対する人の
    コメントは、すべて“小沢元代表に近い関係者”と書く。
    小沢氏が反対するものは善なんだと読者に思い込ませて
    しまおうと、悪質な印象操作をしている。戦前のファシズム報道
    そのもので、こんなデタラメはありません」

 国を滅ぼすのは小沢ではない。消費増税であり、それを強行しようとする野田政権と財務官僚、その走狗と化した大マスコミの方だ露骨で薄汚いスリ替え報道にダマされてはいけない

政局を書くのはそれだけ小沢の強大な力を認めているからだ

 どうして大マスコミはここまで小沢にこだわるのか。一方では「広がらぬ賛同者」「党内で孤立」と書いているのだから、無視すればいいのだが、それをしない。要するに、小沢が傑出した力を持っていることをマスコミが一番よく知っているからなのだ。

   「戦後、刑事被告人になりながら、これほど力を持ちつづけた
    政治家は、田中角栄と小沢一郎だけです。3年間も検察と戦い、
    党員資格まで停止されたのに、同志が140人もいるのは
    驚きです。損得を考えたら、小沢について行くメリットはない
    大勢の仲間がいるのは、政治家としての実行力やビジョンが
    並外れているからでしょう。大手メディアが、狂ったように
    小沢の疑惑を騒ぎ立てるのは、気になって仕方がない、
    無視できない裏返しです」(政治評論家・本澤二郎氏)

 もし、小沢が取るに足らない政治家だったら、有罪だろうが無罪だろうが、無視している。
 大新聞テレビが、小沢の力量を認めながら、いや、認めているからこそ、なにがなんでも抹殺したいと考えているのが真相なのだ。

   「大手メディアは、小沢が目障りで仕方ないのですよ。
    社説などでは、政治に“強いリーダーシップ”を求めながら、
    ホンネでは傑出した人物を快く思わないのが、日本のメディアの
    伝統です。しかも、小沢は、大手メディアの既得権益を
    ブチ壊そうとしている。記者クラブ制度にメスを入れ、
    テレビの電波行政を変えようとしている。既得権に
    あぐらをかいている大手メディアにとって、
    これほど怖いことはない。力のある小沢は、
    絶対に潰したいということなのです」(本澤二郎氏=前出)

 それで小沢が復権すると、民主党政権が分裂する、社会保障と税の一体改革が遅れると騒ぐ。世間に“小沢不安論”をまき散らす。何かにこじつけてでも、小沢を排除追放したくてしようがないのだ。

この国の大マスコミは戦前戦中と同じ権力走狗

 こうしてみると、日本の大マスコミがいかに次元が低いかがよく分かる。国民を賢くさせて、国を豊かにさせる発想などゼロだ。小沢無罪判決を受けて、自民党の代議士がツイッターでこうつぶやいた。

   「小沢には監督責任、道義的責任はあるが、判決が
    出た以上、国会でこの問題を引きずり、時間を費やすべきではない。
    デフレ円高脱却など、国会は前向きな政策論争を行い、
    一つ一つ方向を出していくべき」

といった内容だ。

 小沢喚問を要求して、民主党政権を引っかき回そうとする自民党執行部まで皮肉ったのだが、本当の報道の役割とは、こういうこと。無意味な小沢喚問を書き立てることでなく、国民のためになる知恵を授けることだ。そこを自覚しなければ、日本の沈没を止められるわけはない。
 政治評論家の森田実氏がこう語った。

   「この国はマスコミによって、どんどん劣化している。
    それは権力のチェックをせず権力と一体化してしまった
    からです。戦前戦中、軍部のお先棒を担ぎ、国民を
    戦争に駆り立てたマスコミは、その反省に立てば、
    国民生活を滅ぼす消費増税など逆立ちしても
    推進してはいけない大衆を犠牲にしてはいけないのです
    ところが、財務省や大政党、アメリカの手先として大衆を
    脅かして増税を進めて心が痛まない。大衆増税に反対の
    小沢さんたちのグループを率先して潰そうとする。
    腐ってます権力の犬に成り下がってしまったのです」

 大マスコミがしつこく小沢抹殺報道を続けるのは、「自分たちは権力の走狗ですという堕落の正体をさらけ出していることを意味するのだ。
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http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-190529-storytopic-11.html

小沢判決/検察の「闇」が裁かれた 全面可視化しか道はない
2012年4月27日

 裁かれたのは検察の深い闇だ。そう受け止めざるを得ない。政治資金規正法違反罪で強制起訴された小沢一郎民主党元代表への判決で、東京地裁は無罪を言い渡し、検察の手法を厳しく批判した。
 供述を検察が「ねつ造」したことが明らかになったからだ。大阪地検の証拠改ざんもあった。断罪されたのは検察の体質そのものと言える。もはや検察の調書は信頼できない。取り調べを全面可視化するほか信頼回復の道はない、と法務当局は認識すべきだ。
 今回、「ねつ造」された供述はそのまま検察審査会に送られ、強制起訴の根拠になった。検察審査会の在り方も議論すべきだろう

証拠改ざんに通底
 この裁判の最も重要な瞬間は、小沢氏の弁論などではなく、むしろ田代政弘検事の証人尋問だった。昨年12月の公判で田代検事は、事実と異なる捜査報告書の作成を認めたのだ。
 2010年5月、田代氏は元小沢氏秘書の石川知裕衆院議員を再聴取した。その報告書には「あなたは国会議員。やくざの手下が親分を守るようなうそをついてはいけない」と検事に言われたのが効いた、と石川氏が述べ、小沢氏の関与を認めたかのように記した。
 だが石川氏はかばんに録音機をしのばせ、隠し録音していた。このため、そのような応答は全くなかったことが証明できた。
 田代氏は「過去の供述と記憶が混同した」と弁解したが、あまりに不自然だ。録音されていない「供述」はほかにも数多くある。裁判所が弁解を「にわかに信用できない」と退けたのも当然だ。
 取調室は密室である。隠し録音をしていなければ報告書が虚偽だとは証明できなかっただろう。ほかの調書類でも同様の「ねつ造」がないと信用できるだろうか。
 検察のストーリーに合わせて事実をねじ曲げた点は、大阪地検の証拠改ざんとも通底する。もはや検察の体質と化していた、と疑わざるを得ない。
 検察は取り調べの一部可視化を始めているが、全面可視化は拒んでいる。だが一部可視化は可視化しないのと同じだ。検察に都合のいい部分だけを公開し、ほかは隠しておける仕組みでは、可視化の意味がない。法務当局は、国民の信頼を取り戻したいなら、全面可視化を断行すべきだ。
 市民団体は田代検事を虚偽有印公文書作成・同行使罪で告発したが、検察は起訴を見送る方向という。大阪地検の証拠改ざんは最高検が捜査したが、今回は東京地検が担当だ。東京地検の犯罪を東京地検が捜査して、公正と言えるはずがない。最高検か他の地検、警察が捜査すべきではないか。

資料開示も必要
 検察審査会(検審)の仕組みもあらためて問われる。今回は検察が起訴を見送った事案だが、市民の告発を受けて検審が2回議決し、強制起訴となった。
 だが検審の仕組みもあまりに不透明だ政治的に対立する人が恣意(しい)的に告発することは、いくらでもできる。審査が何回開かれたか、委員がどんなメンバーかも分からない
 検審に開示する資料を検察が恣意的に選ぶことも可能だ。今回の審議も、くだんの捜査報告書を基にしていた。全面可視化と同時に全ての捜査資料を全面開示する仕組みでなければ、公正な審議はできないのではないか。これは裁判員裁判にも言えることだ。
 強制起訴が可能になったのは裁判員制度と同じ09年の司法改革からだ。それ以前、検審が起訴議決をしても、警察官や検察官が身内の犯罪をかばうかのような不自然な不起訴が続き、市民の不信感が高まったことが背景にある。
 だから強制起訴の仕組みの必要性にはうなずける点もある。だが政治家は起訴だけで議員辞職を迫られてしまう。特定の政治家を恣意的に排除できるかのような仕組みは改善の余地がある。国民的議論で改善策を導き出すべきだ。
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●魚の目: 陸山会事件、魚住昭さんの〝目〟

2012年03月07日 00時20分25秒 | Weblog


魚住昭さんの『魚の目』の記事(http://uonome.jp/read/2013)。

 当初からこの事件の無茶苦茶さを指摘していた魚住さん。

   『●小沢一郎氏検察審査会は機能していない
   『●魚住昭さんが記者生命をかけて断言 ~小沢一郎氏関連裁判~
   『●魚住昭さん: 検察の愚劣捜査が国政を歪めた!
   『●小沢一郎氏に対してのバカ騒ぎのその後
   『●魚住さんの最高検報告書批判

 まだまだ、裁判の行方は不明。登石郁朗推認〟裁判長による〝推定有罪〟のようなこともあるので、油断はできない。
 それにしても、小沢一郎氏どころか、石川知裕議員らどころか、民主党議員どころか、自民党議員が噛んでいたのではないかという指摘について、なぜマスコミはバカ騒ぎしないのか? まさか、選挙が〝近い〟から、なんて言わないでしょうね!? 特捜検察も腐っていて、裁判所も機能しない、マスコミも小沢憎しのバカ騒ぎ。魚住さんのような優れた〝目〟を持つジャーナリストが一人でも多くより一層出てきてほしいものです。

   『渡邉恒雄 権力とメディア
   『野中広務 差別と権力
   『だまされることの責任
   『特捜検察の闇
   『沈黙のファイル ―「瀬島龍三」とは何だったのか
   『官僚とメディア
   『冤罪法廷 ~特捜検察の落日~

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http://uonome.jp/read/2013

前田元検事が語った陸山会事件の深層
2012 1 10 魚住

 小沢一郎・元民主党代表が強制起訴された陸山会事件に興味をお持ちなら、法廷尋問の詳細をほぼリアルタイムでネット配信しているMSN産経ニュース(無料)を是非お勧めしたい。
 
 昨年12月16日にあった前田恒彦元検事(証拠改竄事件で服役中)の証人尋問の内容もMSNを読むとディテールまでよく分かる。臨場感もあって下手な小説よりはるかに面白い。『神は細部に宿り給う』とはこのことだろう。
 
 MSNが伝えた前田証言の核心に迫ってみよう。彼は陸山会事件の強制捜査が始まって1週間後に大阪地検から応援に駆り出され、大久保隆規紀・元公設秘書の取り調べを託された。
 
 その際、主任検事が『この件は特捜部と小沢の全面戦争だ。小沢をあげられなければ特捜の負けだ。恥ずかしい話だが、東京には割り屋がいない。だから大阪に頼ることになった』と言い、4億円の土地購入資金の原資解明を命じたという。
 
 早速前田元検事は他の検事らに「ご用聞き」して回った。結果、5千万円は石川知裕衆院議員が水谷建設から受け取り、1億円は○○建設から…と、業者からの裏金が土地購入資金になったとの見立てで捜査が進んでいることが分かった。だが、各ゼネコン・下請け業者を調べている検事らはうまく裏金の話を聞き出せていないようだった。
 
 大久保氏は既に水谷建設から百万単位の金を個人的にもらったことを認めていた。だがこれは小沢氏に報告しておらず、額も想定より一ケタ少なかった。
 
 大久保氏は前田元検事の追及にも個人的な金以外は認めなかった。まるで「『コンクリートの塊』で、呼ばれて間もない私に『割ってくれ』と言われて割れる状況ではなかった」という。
 
 小沢氏の聴取があった翌日、特捜部長らが拘置所に陣中見舞いに来て「大久保はどう?」と聞いた。前田元検事は「頑張ってみますけど難しいです」と答えた。石川議員担当の田代政弘検事も同じような返答をした。
 
 その場で部長は「小沢は当然分かっている」と言った。ダム工事の謝礼を秘書個人に渡す訳がない。そんな金だから収支報告書の虚偽記載で隠すとの見立てである。だが土地購入の原資が裏献金でなかったらこの見立てはあっさり崩れてしまう。
 
妄想」かもしれないと前田元検事は思った。何十人もの検事が業者を調べても裏金が出てこない。石川議員を調べた田代検事と吉田正喜副部長も「石川さんが5千万円を受け取った事実はないんじゃないか」と言った。
 
 初めからこの捜査には問題があった。購入原資を裏献金と決めつける前に「もっと小沢先生周辺や奥様の資金周りを調べるべきだと思いましたが、それができていなかった。4億円が企業からの献金と『妄想』する人もいたが、正直ついて行けなかったし、ついて行かなかった」
 
 調べの現場は厭戦ムード裏献金で小沢氏を立件するのに積極的だったのは、特捜部長や主任検事など一部だけだった。結局、小沢氏は不起訴になったが、その後、検察審査会に証拠を提出する際に「証拠隠し」が行われたと前田元検事は言う。
 
 その1つは石川議員の取調中に弁護人から繰り返し出された抗議文書。もう1つはゼネコンや下請け業者らの供述を記したメモだった。特捜部では見立て(小沢氏側への裏献金)に合わない供述は調書化せず、ワープロでその要旨を整理していた。
 
 もし検審にそれらが示されていたら石川調書の信用性も「水谷建設の裏献金の信用性も、減殺されていたはず。想定に合わなければ証拠にならないというのがこれまでの検察で、私も感覚がずれていて、厚労省の(証拠改竄)事件を起こすことになった」と前田元検事は言った。
 
 冤罪はこうして作られ、検審もこうして騙される。「私の件をきっかけに大きく検察組織を変えるなら、検察だけの判断で『この証拠は出さない』というのはやめるべきです」。前田元検事ならではの至言だろう。(了)
 
(編集者注・これは週刊現代「ジャーナリストの目」の再録です
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●続報=水谷建設裏金問題、小沢一郎氏でなく自民党議員だった!?

2012年03月05日 01時00分20秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/135340)。

   『●水谷建設裏金問題、小沢一郎氏でなく自民党議員だった!?

 誰も後追いしていないの? 「無実の人間に罪をかぶせた検察とメディアは、疑惑を明らかにする責任がある」ハズじゃないの。当時、郷原信郎さんらの警告にもかかわらず、あれほどバカ騒ぎし、小沢バッシングをしつこく続けたマスコミは、なぜこの(これら?)自民党議員の詮索をしないのか、全く不思議だ。当時、一体どのような意図を持って取材し、バカ騒ぎして見せたのか。

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http://gendai.net/articles/view/syakai/135340

小沢事件 特捜検察姑息な組織防衛シナリオ
2012225掲載

チンピラ検事聴取の裏で画策する
<「おとがめナシ」は絶対に許すな!>

 小沢捜査のデタラメで火ダルマ炎上中の東京地検が、ウソの捜査報告書をデッチ上げた田代政弘検事(45)を事情聴取していたことが分かった。任意で複数回聴取したほか、当時の上司からも経緯を聞いたという。
 田代検事については、市民団体が虚偽有印公文書作成の容疑で刑事告発している。ヤクザまがいの取り調べを繰り返したチンピラ検事の逮捕は当たり前だが、それだけで済む話じゃない裁判所は「違法不当な取り調べは組織的に行われた」と検察組織を断罪している。検事3人が逮捕された大阪地検特捜部と同様、田代検事の上司だった特捜部長や副部長、その上の幹部の関与まで、徹底的にウミを出し切るのがマトモな組織の姿だ。
 ところが、周知の通り、検察はマトモじゃない。この期に及んで組織防衛を画策し、田代検事を「おとがめナシ」にしようとしているからムチャクチャだ。ベテラン司法ジャーナリストが言う。

   「田代検事聴取の報道では、何の容疑で事情を聴いたのか、
    全く報じられていません。しかも、田代検事の『過去の取り調べと
    記憶が混同した』という主張ばかりが伝えられている。
    
故意ではなかった”“よって組織は無関係としたい検察の意図を感じます。
    大阪地検の一件での苦い経験もある。フロッピーを改ざんした
    前田恒彦検事を逮捕したら、上司の関与を次々と暴露されてしまった。
    結果、特捜部長と副部長までイモづる式に捕まる事態になった。
    同じことが東京地検でも起きれば、検察は完全崩壊です。
    だから田代検事を逮捕どころか、起訴さえしない恐れもある。
    起訴猶予ではクロだと認めることになるため、不起訴です。
    そのバーターで、上司のことは一切口にするな、というわけです」


 田代検事にも保身に走る理由がある。虚偽有印公文書作成罪で禁錮刑になれば、法曹資格を取り消される。東京・世田谷に構える一戸建ての住宅ローンを返せなくなるばかりか、ただの人になって食いぶちも失ってしまうのだ。

   「検察が田代検事を不起訴にしたら検察審査会にかけられるでしょう。
    しかし、起訴相当の議決が2度出るのかどうか。
    小沢事件のような怪しい検察審だと、どうなるかわかりません。
    仮に裁判になっても、検察が田代検事を切り捨てたわけではないから、
    田代検事は何もしゃべらず、組織は守られます」(司法関係者)


 笠間治雄 検事総長は小沢捜査に反対した良識派とされるが、「大阪地検の事件では検事の逮捕に反対した」(事情通)といわれる人物でもある。事なかれ主義で組織防衛に走るとしたら、検察は完全に腐りきっている
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●水谷建設裏金問題、小沢一郎氏でなく自民党議員だった!?

2012年03月03日 00時00分56秒 | Weblog


日刊ゲンダイgendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/135228)。

 検察や自民党、民主党の主流派、マスコミは、どう落とし前をつけるつもりだろうか? 平野貞夫氏によると、自民党議員ジャン!! この報道を受け、なぜマスコミは大騒ぎしないのか? 不可解である。

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http://gendai.net/articles/view/syakai/135228

一体、何だったのか 水谷建設からの裏金1億円
2012220掲載

全部デッチ上げだった検察捜査
<ゼネコン聴取メモには「別の政治家」の名前
 検察調書の全面却下で「無罪」が確実となった小沢裁判。審議を重ねるごとに検察の違法デタラメ捜査が、これでもかと噴出しているが、こうなると、いよいよ不可解なのが水谷建設からの「裏金1億円」疑惑だ。
 検察は「小沢サイドがゼネコン業界に天の声を発し、水谷建設から計1億円の裏金をもらった」「このカネが土地購入資金4億円の原資になった」と勝手にストーリーを描き、大マスコミはその筋書きに乗っかって「小沢=悪」のバッシング報道を繰り返した
 ところが、その後の小沢裁判でハッキリしたのは、小沢サイドに裏金はビタ一文渡っていなかったということだ。

   「小沢裁判に証人として出廷した前田恒彦・元検事は、
    『ゼネコン献金は検察の夢物語妄想』と断言し、
    検察がゼネコン関係者を取り調べた捜査メモが検察審査会
    渡されていない事実を暴露した。そこで、小沢弁護団が検察官役の
    指定弁護士に捜査メモを開示請求したが、指定弁護士側はこれを拒否。
    裁判所も東京地検に照会したが、こちらも拒否している。
    検察は何が何でも、ゼネコン捜査メモをヒタ隠しにしたいようです」
    (司法ジャーナリスト)


 70通あるとされる「捜査メモ」には何が書かれていたのか。元参院議員の平野貞夫氏が、メルマガ(20日発行)で、特捜部関係者の話として驚くべき事実をぶちまけている


   〈約50社、100人を超えるゼネコン社員を絞り上げたようだ。
    水谷建設を除く全社が小沢氏への裏金を否定した〉

   〈ゼネコン約50社の捜査資料には、
    他の政治家への裏金提供が結構記されていた〉

   〈この捜査資料を小沢氏の公判に提出することについて、
    検察側では最高検を巻き込んで大議論となっていた。
    結局、指定弁護士に渡してあるからその判断に任せればよいと、
    検察は判断しないことになった〉


 要するに、ゼネコンからの裏献金疑惑は、最初から全部デッチ上げだったわけだ。問題の水谷建設からの1億円についても、特捜の現場では真に受ける人はいなかったという。1億円は小沢ではなくオンナに渡った、という話もあるそうだ。

 そもそも、日本中のゼネコンが渡していないのに、水谷建設だけが1億円も渡すなんて、どう考えてもおかしい。それなのに、東京地裁のミスター推認こと登石郁朗裁判長は、検察の妄想ストーリーを丸のみ。「天の声はあった」「裏金は渡っていた」と推論し、「明るみに出る可能性があるために隠蔽した」と元秘書3人に推定有罪を言い渡したのだからメチャクチャだ。
 実際、メモには何が書かれていたのか。平野氏のメルマガに出てくる「他の政治家」とは、なんと、自民党議員のことだというこっちの方こそ追及が必要じゃないか無実の人間に罪をかぶせた検察とメディアは、疑惑を明らかにする責任がある。
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●小沢一郎氏検察審査会は機能していない

2012年01月12日 00時02分25秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/134297)。

 言い訳じみてて嫌だけど、この件でまともな報道をしているのは日刊ゲンダイだけかな。9日の朝日新聞の社説(http://www.asahi.com/paper/editorial20120109.html)も「市民目線」や中立を装ってはいるけれども、検察審査会側に立っているように感じる。
 やはりでたらめだった検察。検察審査会も同様。マスコミはこんなものに便乗して批判・バカ騒ぎしていて、何の意味があるのか。
 検察審査会委員の平均年齢問題は、こちら。

    『●「非実在検察審査会審査員」?
     (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/796c7532f27015dc28d197148de43da2


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http://gendai.net/articles/view/syakai/134297

小沢裁判でハッキリした やっぱり検察審は「解散」が必要
20111219 掲載

検察の追認機関にすぎない正体不明の組織
<はぐれ刑事 前田の告発がなければ闇から闇の世の中

「検察の証拠隠しがあった。検察審はすべての証拠を見ていない。証拠が全部出れば、小沢氏は無罪だ」――“はぐれ検事爆弾証言でハッキリしたのは検察審査会制度の致命的な欠陥だ。「市民目線」と称する検察審を悪用すれば検察の意のままに誰もが犯罪者に仕立て上げられる恐怖のシステム。検察審は即刻解散が必要だ。

   「ゼネコン献金は夢物語。検察幹部の妄想だ」

 16日の小沢裁判に証人として出廷した前田恒彦・元検事(44)は冗舌だった。赤裸々な捜査批判や暴露話の連続に、法廷の小沢一郎も思わず身を乗り出したほどだ。

 前田が証拠隠しの例に挙げたのは、検察幹部の「夢物語」に関する現場検事の「捜査メモ」だ。
 例の土地購入費4億円について、「妄想」を抱いていたのは当時の佐久間達哉特捜部長と大鶴基成次席検事、木村匡良主任検事のみ。佐久間部長が現場の陣中見舞いに訪れ、「4億のうち、水谷建設から5000万、○○社から1億、××社から2億」と持論を展開するのを聞き、前田は「何だそれ、夢を語っているのか」と思ったという。
 なぜなら、当時は地方から20人近くの検事が東京地検へ応援に駆り出され、小沢の地元・岩手の胆沢ダム工事を受注したスーパーゼネコンや下請け業者を総がかりで聴取した。ところが、水谷建設以外から全く供述は得られず、「小沢側に現金を渡していない」と語る業者ばかりだった。

   「特捜部は想定と違う話は調書にせず、(証拠にならない)取り調べメモとして
    ワープロでまとめ、捜査班内で配って共有する。当時は『金を渡していない
    という建設業者の供述メモが大量に出回っていた」(前田)


 5000万円を受け取ったとされる元秘書の石川議員もかたくなに否定。石川を調べた吉田正喜副部長(当時)でさえ、「アイツ、受け取っていないんじゃないか」と前田に漏らし、前田は「妄想ばかりで、現場は厭戦(えんせん)ムードが漂っていた」と証言した。

 小沢の裏金捜査は、現場レベルでは「シロ」という判断だったのだ。

 しかし、一般人11人が集まった検察審査会の議決書には「小沢氏の4億円の出どころの説明は著しく不合理だ」とある。検察幹部の妄想に引きずられた結果だ。実は取り調べメモは保管義務の対象外で捜査後に廃棄されてしまう。建設業者の「裏金を渡していない」という大量のメモは、従って検察審の目に触れられない

 前田は「審査員がメモを見ていれば、水谷の話の信用性は低くなって違った判断が出ていたはず」と、力説した。
 強制起訴の最大の根拠となった石川調書も同じだ。
 検察は検察審査会に石川議員の取り調べを巡る弁護人からの抗議文を提供していない審査員が抗議文を見れば、「小沢氏に虚偽記載を報告し、了承を得た」という調書の信用性は低下していた
 しかも、再捜査時に石川議員を取り調べた田代政弘検事はウソの捜査報告書を上司に提出。調書なら、調べられた当人の石川議員の署名が必要だが、報告書は検事が署名するだけ。検察審はウソの報告書を踏まえ、「再捜査で、石川自身が有権者から選ばれた議員であることなどを理由に合理的に説明している」と判断、石川調書を信用したのだ。
 前田は自分の公判でフロッピーディスク改ざん事件の動機について、「失敗が許されない捜査で強いプレッシャーを感じた」と語った。
 この日は田代検事について、「相当プレッシャーがあったと思う」と証言し、故意の捏造をにじませたが、さらに問題なのは検察審の隠蔽体質だ。
 小沢弁護団が再三、検察審に渡った検察証拠の情報開示を求めても、一切応じないという。100%密室の中、検察のさじ加減ひとつで、いとも簡単に検察審の判断がコントロールできるなんて、恐ろしい。ジャーナリスト魚住昭氏は「致命的な欠陥が明るみに出た以上、検察審査会制度は即刻やめるべきだ」とこう言う。

   「検察側が、素人である検察審にどんな証拠を出し、どんな証拠を隠すのか。
    極めて恣意的な判断で、証拠が足りなくて起訴できなかった人物でも、
    検察審を経由することで、裁判にかけられてしまう。しかも、捜査現場で
    『見立てが、どうも違うぞ』と判断した事件ですら、一部の検察幹部が
妄想
    執着すれば検察審で起訴できてしまうのです。本当に恐ろしい制度です」


 検察組織を追われた、はぐれ検事の
告発がなければ、闇から闇の世が続いていた。小沢を強制起訴した平均年齢34.55歳の審査員も「検察にだまされた」と不明を恥じるなら、「私たちが間違っていました」と、名乗り出て小沢に土下座すべきだ。
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●小沢一郎氏に対してのバカ騒ぎのその後

2011年07月17日 02時46分34秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/131477)。

 小沢一郎氏への意味不明な訴追について、バカ騒ぎ・バッシング報道のマスコミはどう責任をとるのか。20日の論告求刑はどうなるかは分からないが、暴走してしまった検察とそれを煽ったマスコミ、いい加減な検察審査会はどうするのか?

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http://gendai.net/articles/view/syakai/131477

「調書」大量却下で小沢元秘書3人の量刑はどうなるのか
                     2011712 掲載

大久保、池田「無罪」、石川「罰金刑」なら猛烈な検察批判が起きるゾ
 東京地裁供述調書を大量却下した「決定書」は、元秘書3人の量刑にどう影響するのか。小沢元代表本人の無罪が確実視される中、元秘書たちの無罪もあるのか。
大久保隆規元秘書の無罪は確実」と言うのは、元東京地検特捜部検事で名城大教授の郷原信郎氏だ。大久保氏は陸山会の会計責任者だったが、報告書の作成は当時の秘書だった石川知裕議員と、その後任の池田光智元秘書に任せ切りだった。

   「地裁は今回の決定書で、石川氏と池田氏が大久保氏に報告書の虚偽記載を
    
『報告、了承された』と認めた調書を全て却下しました。検察側は
    大久保氏を聴取した改ざん検事の前田恒彦受刑者の調書の証拠申請を
    すでに見送っています。他の秘書と虚偽記載を共謀したとして、
    有罪に問える材料がもはやひとつもないのです」(郷原氏)


 検察に詳しいジャーナリストの魚住昭氏も、決定書を熟読した上で「大久保氏の無罪は間違いないと言い切った

 現職議員である石川氏はどうか。「唯一の不安材料は、04年分の報告書で問題となった『10月29日、金4億円、小澤一郎』という借入金の記載についての認識です」と魚住氏がこう言う。

   「決定書で石川議員の逮捕後の調書はほとんど却下されましたが、
    逮捕前の任意調書は証拠採用されています。検察は問題の記載を
    『りそな銀行から小澤一郎名義で借りた金。小沢本人からの借入金は
    記載していない』として起訴。石川議員は公判で『文字通り
    小沢本人からの借り入れ』とし、『不記載にはあたらない』と
    主張しました。しかし、採用調書で石川議員は『小沢本人からの
    借り入れを記載』と主張せず、『当時は忙しかったので書き忘れた』
    との記載が出てくる。この調書をもって、裁判所が不記載を
    認定するかは微妙なところです」


 とはいえ、検察側に有利な材料はこの一点のみ。「水谷建設からの裏金を隠すため、秘書3人が共謀して収支報告書をごまかした」というストーリーは完全に骨抜きとなり、残ったのは石川議員の記載ミスだけ。池田氏にいたっては、逮捕した理由すら見当たらない

 郷原氏は「仮に記載ミスで石川議員が有罪になっても罰金刑が関の山」と語り、魚住氏は「罰金刑でも、公民権停止の付かない軽い処分の可能性もある」と言う。
 今月20日の論告求刑。検察側がどうするのか見ものだ
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 魚住昭さんの論考は、WEBRONZA+(http://astand.asahi.com/magazine/wrnational/2011071100011.html)にも出ています。魚住さんは、ここでも無罪を確実視しています。

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http://astand.asahi.com/magazine/wrnational/2011071100011.html

起訴拠り所の調書否定で小沢氏の無罪確実
                   2011年07月13日
魚住昭

7月8日、笠間治雄・検事総長が検察改革について記者会見すると聞いたので霞が関の検察庁に行った。会見のポイントは「従来の独自捜査中心主義を改めて財政経済事件の捜査に軸足を移すため特捜部の班編制を変える」ということだった。

 会見を聞きながら、私は複雑な思いにとらわれた。笠間総長は、独自捜査をする「特殊・直告班」を2班から1班に縮小し、国税局や証券取引等監視委員会などからの告発を受ける「財政経済班」を2班に拡充するという。

 しかし、いくら班編制をいじっても、総体としての特捜部は従来通り存続するのだから、まるで朝三暮四のような話だ。それで国民に納得してもらえる思うんだったら、検察は国民を相当馬鹿にしている

 それに、金融証券など企業犯罪の摘発を強化する方針は、2000年代初頭からの検察の既定路線だった。今回の班編成の変更はその路線を具体化したものにすぎない。それをあたかも重大な改革であるかのようにぶち上げたのだから、ますます国民を愚弄している。

 しかし、そう思う一方で、私は今回の総長会見にこれまでとは明らかに違う空気を感じた。「特捜部は政治家を捕まえるためにできた部ではない。その意味で原点に帰る」という総長の言葉からも、かつてないほど切迫した気持ちが伝わってきた。

 この会見では検察庁の全職員に向けた「検察改革についてのメッセージ」も公表されたが、総長が全職員向けメッセージを発すること自体が異例中の異例の出来事だ。

 笠間総長がこれほど強い危機感を持った理由はもう言うまでもないだろう。東京地裁が6月30日、陸山会事件で特捜検事が作成した調書の多くを証拠採用しない決定をしたからである。

 なかでも致命的だったのは小沢一郎氏に4億円の虚偽記載を報告し、了承を得た」という石川知裕衆院議員の調書(昨年1月19日付)の任意性が全面否定されたことだ。

 登石郁朗裁判長は決定理由で「特捜部は恐ろしいところだという(検事の)威迫や、小沢の不起訴見込み判断という利益誘導、まさに硬軟両面からの言辞がなされたことにより、石川被告は本件調書に署名指印したものと推認される」と特捜の捜査手法を糾弾した。

 この本件調書は、検察審査会が2度にわたって小沢氏の起訴相当議決をした際に最大の拠り所だった。その任意性が完膚無きまでに否定されたのだから、これから始まる小沢氏の公判の結論は見えたも同然だった。

 理屈から言えば、石川議員ら3被告と小沢 氏本人の審理を担当する裁判官の顔ぶれは異なるので別の結論が出る可能性がないわけではない。しかし、登石裁判長が石川調書の任意性を否定した根拠は、昨年5月に石川氏が特捜部の再聴取(検審の起訴相当議決を受けて行われた)を受けた際、ひそかにICレコーダーに録音していたやりとりである。

 そのなかで検事自ら石川氏に対し「特捜部はおそろしいところだ。何でもできるところだぞ」と言って威迫したことを事実上認めているのだから、小沢公判でも石川調書の任意性が認められる可能性は限りなくゼロに近い。ほかに小沢氏の虚偽記載への関与を示す証拠はないから、彼の無罪は確実になったと言っても言い過ぎではないだろう。

 6月30日の決定のもう一つ重大なポイントは切り違 い尋問」が認定されたことだ。特捜部は陸山会の会計責任者だった大久保隆紀氏と石川氏の「自白調書」をもとに、大久保氏が石川氏から虚偽記載の報告を受けていたと断じていたが、実は・・・・・
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 Iwakami‐webには石川氏のインタビューが出ています(http://iwakamiyasumi.com/archives/10828)。

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●検察と癒着する大マスコミ

2011年02月15日 04時29分52秒 | Weblog

gendai.net記事

 村木事件と同じ経過をたどっています。あの大冤罪事件・大捏造事件から何も学んでいない大マスコミ。検察の〝創った〟ストーリーを垂れ流すばかり。

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http://gendai.net/articles/view/syakai/128789

大マスコミが報じない石川裁判の衝撃

【政治・経済】

2011年2月8日 掲載


初公判からボロボロ 検察シナリオ

 7日、東京地裁で開かれた石川知裕議員(37)らの初公判。これまで検察リークに乗っかって小沢捜査を報じてきた大新聞TVは、検察側の主張と元秘書らの「全面否認」ばかりをニュースにしたが、裁判で赤裸々になったのは検事たちの恐ろしい“素顔”だ。大マスコミが報じない石川裁判の真実――。

●「特捜部は恐ろしい組織だ」「別件逮捕もできるんだぞ」
 脅し、すかし、泣き落とし。法廷で暴露された検察の取り調べの実態には、改めて驚かされた。密室でヤクザ顔負けのすごみを利かせ、石川議員ら元秘書を限界まで追い込んで、ギュウギュウと締め上げていたのだ。
 その筆頭が、昨年1月の逮捕後に石川議員の取り調べを担当した吉田正喜・元特捜副部長である。弁護側冒頭陳述によると、吉田検事は石川議員に対し「自供しなければ、贈収賄で別件逮捕もできるんだぞ」と恫喝。石川議員の女性秘書が11時間監禁されて聴取されたこともあり、石川議員は「このままでは自分だけでなく女性秘書も逮捕されかねない」と、検察のデッチ上げ調書に署名したという。
 フザケたことに吉田検事は、石川議員に“別件逮捕”をチラつかせながら、「こんな事件はサイドストーリーだから」と贈収賄で聴取した供述メモを破り捨てるパフォーマンスまでやって、だから認めろ、と誘導したらしい。
 また、検察審の1回目の議決後の昨年5月、石川議員が検察のドーカツ取り調べを録音した内容も新たな事実が分かった。
 石川議員は、吉田検事に脅されて署名した前回の供述調書を翻そうとしたが、担当した田代政弘検事は「“(供述が変われば)何で変わるの?”ってなっちゃうからさ。めんどくせーからさ」などと言い、「石川さんを別の事件で逮捕しようと思ったら、できないわけじゃない。気持ち悪いよね?」などと脅していた。
 田代検事は「特捜部は何でもできる。恐ろしい組織で大変なことになる」とも言ったという。ちなみに、吉田、田代両検事はその後、特捜部から外されている。

●寄ってたかってヤクザ顔負けの卑劣な脅し
 大久保隆規(49)、池田光智(33)両元秘書へも、エゲツない取り調べが行われていた。
 大久保秘書を聴取した前田恒彦検事は、「石川さんはオヤジ(小沢元代表)を助けるために認めているんだ。大久保さんも認めたら」と迫り、「認めないと石川さんも困るし、池田さんはもっと困ることになるぞ」と、仲間を“人質”に恫喝していた。大久保元秘書は、「逆らえば何をされるか分からない」と恐怖感を覚えたという。
 言うまでもなく、前田検事は、大阪地検特捜部の証拠改ざん事件で逮捕されたフダ付きの悪党だ。かつて「特捜のエース」「割り屋」といわれた前田検事は、取り調べ中に号泣するなど不可解な言動も重ねたらしい。弁護側によると、大久保元秘書の供述調書は、前田検事がほぼ単独で作成したという。こんな調書を信用しろという方が無理な話なのである。
 池田元秘書の取り調べも似たり寄ったりで、担当検事は、「調書の内容を認めなければ保釈もされないし、量刑が重くなるぞ」「調書に署名すれば悪いようにはしない。署名しなければ、ほかの秘書の取り調べもきつくなるし、別件で再逮捕もできる」と脅していた。池田元秘書は抗議をしてもムダとあきらめ、「検事の作文と言うべき調書に心ならずも署名した」(弁護側)という。
 冤罪だった村木厚子・元厚労局長への取り調べと同じ構図だ。想像を絶する検察の無法、腐敗ぶりには法廷もどよめいたが、デタラメはそれだけではなかった。
 検察が「4億円虚偽記載の背景事情」と強弁し、裁判で立証するとしている「水谷建設からの裏金」も、早くも矛盾と論理破綻のオンパレードなのである。
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●魚住さんの最高検報告書批判

2011年02月09日 04時22分03秒 | Weblog

魚住昭さんのWPに出ていた記事http://uonome.jp/feature/1045)。

 最高検自らの検証結果はやはり意味の無いものだったようです。
 
日弁連会長や森ゆう子森裕子)議員らによる検察官適格審査会」の方はどうなっているのだろう? がんばってほしい!

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http://uonome.jp/feature/1045

最高検の検証結果を検証する                 2011 1 18 魚住

 
最高検が村木厚子・厚労省元局長の無罪事件についての内部検証報告書を昨年末に公表した。最高検の総力を挙げた検証結果だというから、特捜検察の病理に迫る内容を期待したのだが、読んでアホらしくなった。

 
最高検の言い分はこうだ。大阪地検の大坪弘道・前特捜部長が前田恒彦・元主任検事に「これ(元局長逮捕)が君に与えられたミッションだからな」と強いプレッシャーをかけた。このため元主任検事は上司の意向に沿う成果を挙げなければならないと感じ、元局長逮捕を「最低限の使命」と考えてしまった。

 
また大坪前部長は日ごろから部下が消極的な意見を言うのを好まず、自分の意向に沿わない検事に「特捜部から出て行ってもらう」などと理不尽な叱責を加えることがあったため、大阪特捜では前部長の方針に異を唱えるのが困難になっていた…。

 
要するに最高検はただ「大坪が悪い」と言いたいのである。
 
大坪元凶説は最高検が犯人隠避容疑で彼の取り調べを始めた昨年9月末に作った筋書きと何ら変わりない。大坪氏の言い分を無視して、ひたすら最高検を初めとする検察上層部の責任を免れようとしているだけだ。

 
自分たちに都合のいいストーリーに沿った供述を集めて特定の人物を悪者に仕立て上げる。これは言わずと知れた特捜のお家芸だが、最高検も同じ手口で報告書をまとめたにすぎない。

 
もしも彼らが真剣に内部検証していたら、大坪前部長の言動よりはるかに深刻な組織の病理に突き当っていたはずだ。

 
村木事件で検察が組み立てた構図は、政治家の働きかけを受けた村木企画課長(当時)が部下の係長にニセの公的証明書を作らせたというものだった。
 
しかし村木課長は証明書の最終決裁権者だったから、形式さえ整えればいくらでも本物の証明書を発行することができた。

 
カネをくれると言っている人の家にわざわざ盗みに入る人間はいない。それと同様に本物を出せる条件がそろっているのに、わざわざ法を犯してニセの証明書を出す役人もいない。

 
つまり事件の構図自体に矛盾があったのだ。村木氏逮捕の前に大阪特捜から上がってきた報告を精査していれば、大阪地検・高検や最高検の幹部らは当然それに気づいていただろう。

 
村木事件で明白になったのは、一線検事から上層部に至るまで検察全体の思考能力が極端に劣化したことだ。

 
ではなぜそんなことになったのか。理由はもう言うまでもない。デタラメな検事調書を作文し、脅しや利益誘導で署名押印させれば一丁上がりという特捜方式の捜査が常態化し、まともな思考力や想像力を持つ検事がいなくなったからである。

 
私は先日、増井清彦・元大阪高検検事長(77歳)に会う機会に恵まれた。増井さんは23年前、東京地検次席検事だったころから「検察は目立たないところでコツコツと仕事をすべきで、特捜検事をヒーロー視するような風潮は危ない」と言っていた。当時の私は彼の真意を理解できなかったが、その後の事態は彼の予言通りになった。

 
その増井さんに証拠改竄事件の感想を聞いたら「偶々起きたのではなく、問題の根はもっと深い」と言い、検事の能力低下について次のように語った。

   
「若い検事に相手の立場になってみる想像力がない。彼らは携帯なら話せるが、
    面と向かって人と話せないから本当の調べができない。決裁官(上司)も
    チェックせず、大物ぶって捜査を任せっぱなしにする。彼らも部下の叱り方が
    分からないんですよ。実際、調べは密室で行われるから決裁官の目が届かない
    という事情もありますけどね」

 
ならば取り調べの全過程を可視化すればい。一部可視化では脅しや誘導による調書のでっち上げは防げない。国会で全面可視化法案を通すことが、幼稚化した検察の建て直しに不可欠と私は思うが、読者の皆さんはどうお考えだろうか。(了)

                   
(編集者注・これは週刊現代「ジャーナリストの目」の再録です)
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●検察不信の戦犯

2010年12月13日 00時08分43秒 | Weblog

山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事の一部。

 

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【http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/】


                                                  2010/12/02
伊藤鉄男最高検次長に関する仰天天下り説
                                        
執筆者: Yamaoka (11:30 pm)

 
例の「郵便不正事件」における村木厚子元厚労省局長の無罪判決、FD改ざん事件は、特捜検察はむろん検察全体の威信を地に貶め、現状を見ても、特捜検事の捜査活動だけでなく、公判にも悪影響を与えている。

  「取り調べしようとしたら、証拠をデッチ上げる、公判では、調書の信ぴょう性が
   疑わしいと言われる始末。ともかく仕事にならない様子。また、このところ逮捕せず、
   在宅起訴で済ますケースが目立ちますね」(関係者)

 こうした検察不信を招いた戦犯の一人に、伊藤鉄男最高検次長検事がいる。
 FD改ざん事件では、大坪弘道前大阪地検特捜部長まで逮捕されるという前代未聞の事態にもなったが、その捜査を行う最高検の2であり、大坪前部長ら逮捕の際には謝罪会見も行った(冒頭写真はその時のもの)。
 もっとも、三井環元大阪公安部長が「検察官一体の原則」により検察官適格審査会に罷免を求めて申し立て、また、「取り調べメモ破棄」の件で告発しているメンバーのなかに伊藤氏も入っているように、直接、犯罪に問われている前田恒彦元検事、大坪前部長らとしょせん同じ穴の狢とも見られている(FD改ざん事件では、伊藤氏も訓告処分を受けている)。
 それに、東京地検特捜部長時代には鈴木宗男前代議士(横写真。受託収賄罪などで12月6日に収監の模様。約1年5カ月)の一連の事件を担当した。
 それはともかく、こうしたなか、大林宏検事総長と共に、伊藤氏も折を見て辞職するとも見られているのだが、ここに来て、その伊藤氏の天下り先としてある企業名が具体的に浮上している。
・・・・・・。
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●森達也さん「組織全体の病理と民意の後押し」

2010年10月02日 05時06分42秒 | Weblog

THE JOURNAL(http://www.the-journal.jp/)に森達也さんのコラムのリンク(http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/09/post_664.html)が貼ってありました。『内憂外患』というコラムの「「特捜部」体制を支えるのは絶対服従の精神?」(http://opinion.infoseek.co.jp/article/1045)です。

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森達也 「「特捜部」体制を支えるのは絶対服従の精神?」

 いまこの原稿を書こうとしている9月27日の段階で、大阪地検の前田恒彦主任検事が証拠を改ざんした事件についての報道は、急激に少なくなっている。
 ・・・・・・。
 でもすべての事件が時間の経過とともに忘れ去られてよいわけではない。起きた事件を端緒にして、取材や調査をさらに重ねなくてはならない事件はたくさんある。
 大阪地検の証拠改ざんは、まさしくそんな事件だ。
 なぜならばこの事件の根は深い。逮捕された前田検事や大阪地検特捜部の問題だけに矮小化される事件では絶対にない。・・・。
 あってはならないあきれた行為であることは確かだけど、そのあってはならないあきれたことを、検察庁業務として頻繁に行ってきたことは確かだ
 三年前に『死刑』(朝日出版)を出版したとき、多くの冤罪について取材した。そしてつくづくあきれた。ほとんどの冤罪の背景には、検察官による証拠の改ざんや捏造があった描いたストーリーに供述を合わせるため、強引で暴力的な取調べがあった。勘違いやケアレスミスのレベルではない。明らかに恣意的であり、悪質で意図的だった
 ・・・・・・。
 ・・・・・・殺人事件の件数は毎年のように戦後最少を更新しているのに、人口比においては世界で最も治安のよい国といえるのに、メディアの過剰な事件報道によって体感治安が急激に悪化し始めたのはこの頃だ。街には監視カメラや特別警戒実施中などの掲示が増殖し、自警団や市民パトロールの数は急激に増え、厳罰化が進行し始めたのも同時期だ。
 こうして悪を許すなとの世相に背中を押されながら、検察権力は加速する。露骨な国策捜査が多くなったのもこの頃だ。
 ・・・・・・。
 こうして少しずつ感覚が変わってくる。つまり環境に馴致される。
 ・・・・・・。「一人の検察官が、先輩の○○さんが最近、死刑の判決を取ったらしいぞと言ったときの場の雰囲気が、本気で「いいなあ」とか「やったね」みたいな感じなんだ。ほとんど営業ノルマ達成みたいな。いくらなんでもそれはないだろうと思ったんだ」
 ・・・・・・。
 この法廷でアイヒマンは自らの行為を、「命令に従っただけだ」と何度も主張した。おそらく嘘や言い逃れの言葉ではない。アイヒマンは実際に、これは命令なのだと自分を正当化しながら、何百万人ものユダヤ人を殺戮する行為に従事していた。
 絶対的な組織への服従と蛮行を合理化してしまうこのアイヒマンの心理は、アメリカの心理学者スタンリー・ミルグラムによって、人類にとってとても普遍的な心理現象であることが明らかにされている。
 念を押さねばならないが、今の検察とナチスを同列に置くつもりはない。でも心理として共通する要素はある。いくらなんでもそこまではしないだろうと普通は思う。でも内部に入ったとき、実際にそこまでする。摩擦や葛藤は働かないし呵責も起きない。正義を体現するのだと彼らは本気で思っている
 何度でも書くが、検察官一人ひとりを断罪しても仕方がない。大阪地検特捜部だけの問題でもない。組織全体の病理なのだ。そしてこの病理を進行させた背景には、危機意識に火がついたこの国の今の民意が、とても強く働いている
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