フクロウは夕暮れに

接触場面研究の個人備忘録です

香港でのシンポジウム

2006-10-29 00:21:05 | research
明日、29日、30日は香港で第7回国際日本研究・日本語教育シンポジウムが開催され、言語管理についてのパネルが行われます。私も参加する予定だったのですが、事情で29日のパネルの時間はどうしても千葉にいざるをえないことになってしまいました。

そこでビデオ出演することになり、今週は自分の研究室でビデオ撮りをやっておりました。お題は「日本における言語管理研究」ということで、言語管理研究会の沿革や研究の新しい方向などについての紹介にしました。それにしても一人で話すのは難しく、最初は原稿なしで挫折、2回目は原稿を作って時間オーバー、3回目にようやく原稿を短くして、しかも即興も付け加えたビデオを完成させることが出来ました。やれやれです。

言語管理研究会の発表や報告書を見ていると、3つの新しい研究の方向が見えてきたのは面白かったです。(1)適用範囲の拡大(e.g.脳の言語処理、テレビ会議、encounter group、手話言語など)、(2)言語政策的動機(e.g.外国人居住者の書き言葉、夜間中学の外国人の学習、イディオムと深層管理)、(3)理論的追求(e.g.接触規範、基底規範、規範の動態性、受け身の生成、接触場面における問題の類型)

見ただけで、ものすごく関心領域が拡がっていることがわかりますが、理論的追求については規範への関心が高いことで一致しています。おそらくは、日本にもポストモダン社会が到来しており、規範の多様性を接触場面とどのように関連づけるべきかが問題になっているのでしょう。

さて、というわけで、明日の夜から11月4日まで日本の不在にします。
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